2026年2月 7日 (土)

選挙戦は始まったが~嘆いて、嘆いて、嘆いて・・・(5)スパイ防止法はどうなる。

 2025年10月20日のことになるが、自民党と維新の会との合意文書全文を一読することをお勧めしたい。あらためて読んでみると、実に、おそろしく、こわいことが書いてある。

自由民主党と日本維新の会の合意文書
https://storage2.jimin.jp/pdf/news/information/211626.pdf

 あす、2月8日の選挙では、自民党単独で過半数、維新を合わせるとその議席は「3分の2をうかがう勢い」だという調査もある(『毎日新聞』2026年2月6日)。となると、合意文書の大方が、その気さえ出せば、国会の議論を短縮して、各種の法律が成立してしまう可能性が高い。以下は、8頁ある文書の「インテリジェンス政策」と「エネルギー政策」の部分である。

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 エネルギー政策では「原発推進」をうたうが、廃炉、使用済み核燃料の処理については何も語ることはない欺瞞性が露わである。
 インテリジェンス政策においては、「内閣情報調査室」を「国家情報局」に格上げし、国による「インテリジェンス(情報収集・分析などの情報活動)」を拡充する構えである。

 昨年11月には、参政党と国民民主党が「スパイ防止法案」を議会に提出している。いずれも具体性に乏しいだけに、どんな内容になるのか、国会での議論が尽くされるのか、不安が募る。昨年に提出された国民民主党と参政党の「スパイ防止法案」と今回発表された中道の政策は以下を見て欲しい。

国民民主党(2025年11月26日)
https://new-kokumin.jp/wp-content/uploads/2025/11/4969eb4a0762a37935114707329c942b.pdf

参政党「スパイ防止法案を提出(特定秘密保護法改正案も含む)」(2025年11月25日)
https://sanseito.jp/news/n6108/

中道改革連合「2026衆院選主要政策」
https://craj.jp/election2026/policies/

 これらを要領よくまとめた記事や図表などを探したが、見当たらなかった。自分で作成すべきだが今はとりあえず、東京新聞の以下の図表をお借りする。これは昨年の11月段階のものなので「中道改革連合」の政策が見当たらないが、中道改革連合「2026衆院選主要政策」の中の「インテリジェンス政策」には「横断的なインテリジェンス体制を強化します。」の一行しかない。人権・プライバシー侵害のリスクがある「スパイ防止法」制定を目指す勢力にどう向き合うのか、不安にもなる。

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「急浮上した<スパイ防止法>制定 自民・維新は早期成立出合意 野党には賛否<監視社会>に拍車がかかる」(『東京新聞』2025年10月28日)より。

 ところで、必要があって、神奈川大学非文字資料研究センターの『国策紙芝居から見る日本の戦争』(「戦時下日本の大衆メディア」研究班編著 勉誠出版 2018年2月)を繰っていたら、つぎのような紙芝居「スパイ御用心」を見つけた。解説によれば、1941年12月20日公開、日本教育紙芝居協会によって東京市内の国民学校で巡回実演された作品という。日本が真珠湾攻撃をした12月8日直後の作品である。前年の40年11月10日には紀元2600年記念式典が国を挙げて行われ、12月6日には内閣情報部が「内閣情報局」に格上げされていた。この紙芝居には、以下のような背景があった。1941年に入ると3月7日には「国防保安法」が成立、太平洋戦争開戦の直前の10月15日はゾルゲ事件で尾崎秀実が逮捕され、10月18日には東条英機内閣が成立しているのである。

 紙芝居では、頁の左下の絵のように「宣伝に乗るな、謀略にかかるな、情報は漏らすな」と「少国民」に訴えているわけだ。現代の情報環境は大きく変化し、ネット社会での個人レベルの情報は、ほぼ全国民、全開にひとしいと思われるが、スパイ防止法では、さらに監視の対象となりかねない危惧がある。また、与党のみならず、一部野党からも声高に叫ばれている「外国人対策」とも相通ずるところがある。この紙芝居をわらって通り過ぎることができなくなったのである。

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2026年2月 5日 (木)

「歌壇時評」を書きました。

『ポトナム』2月号に歌壇時評を書きました。「歌壇」はますます遠くなり、今回も、嘆き節となってしまったようです。

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節分には、一日早めでしたが、我が家の太巻きです。崩れそうな切れ端から先に食すのは、例年の私の習いです。

 

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選挙戦は始まったが~嘆いて、嘆いて、嘆いて・・・(4)選挙公報が届いたが、選ぶ基準はどこに?

 なぜ、いま、選挙だったのか

  記録的な大雪に見舞われている人たちを思うと胸が痛い。屋根の雪で崩れる家、背丈ほどの雪にすっぽり埋まってしまった街、交通手段が断たれ方々の食料や電気・ガス・水道が不安である。これ以上、雪による犠牲者を出さないために、私たちのような高齢者を取り残さないためには、地域の力だけだはどうしようもない状況なのだから、せめて、「自衛隊」の大量動員がなされるべきだと思う。能登の地震や水害のときもそうだったが、災害救助には、政府の早い決断と実行が問われるのではないか。
 ところがどうだろう。真冬の、積雪地帯への配慮もなく、短期による行政への負担を承知の上で、解散・選挙につき進んだ高市首相の思惑は、まさに“自分勝手解散”にあったとする見方は、否定しがたいのではないか。維新の「衆院定員削減」の早期実現を受け入れた形で、首相指名の票を取り込んだが、いまや「定員削減」なんてどこへやら。維新の方も、さまざまなスキャンダルが重なり、単独では党の存在が危ういとの判断での連立入りは、渡りに船だったかも。

 「日本列島を、強く豊かに。」とは、ミサイル基地と原発をふやすこと?!

 2月3日に投票所入場券が届き、4日には選挙公報が届いた。きょう5日は、施設での期日前投票の日である。各党の公約は、自民、中道については新聞全面広告で見ていたものの、「公報」において、自民党に「日本列島を、強く豊かに。」と高市首相に笑顔でよびかけられても、むなしさが先に立つ。「強く豊かに」とは、真逆のことをさらに強化しようとしているように思うからだ。その一つが、日本列島のいわば過疎地に原発を設置、原子炉は60基近くにも及び、30年はかかるという廃炉・廃炉措置中の原子炉を26基も抱えているのである(当ブログ、前二つの記事参照)。安定的な電力確保を口実に再稼働や新設を進めようとしている。

また、さらに、日本列島の北は北海道旭川市の近文台分屯地から沖縄本島まで、長射程ミサイル及び弾薬庫配備が決定している自衛隊基地は、以下の地図の通りである。
  この地図には出ていないが、自衛隊基地が2019年3月に開設された宮古島保良地区には弾薬庫が、2023年3月に開設した石垣島にはミサイルが導入され、2016年3月に開設した与那国島でもミサイル導入の計画が進んでいる。

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「長射程ミサイル 弾薬庫 全国62棟予算化」(赤端電子版2025年10月15日)より

   原発にしても、ミサイルにしても、地元に大きな負担を課した上、攻撃対象を列島各所に増設しているようなものである。そうした島民の不安や怒りをさらに高めるのは、攻撃を受けたときの不可能にも近い「避難計画」である。これでは、島民や牧場の牛たちに死ね、と言っているようなものだと怒る島民もいる。先の当ブログで紹介した、映画『戦雲』を見るまでもなく、日本の国土も国民も守れないではないか。

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 「公報」と街頭演説との落差

「選挙公報」にある「自民党5つの約束」はなんら具体的な政策は提示されないまま、「高市早苗の挑戦に、あなたの力を託してください」はないだろう。国民が選挙で託すというならば、議員であり、議会のはずである。さらに「選挙公報」を見ると、具体的な政策に乏しく、「あとはお任せください」という白紙委任の恐ろしさを感じる。

   他党に追随して、にわかに浮上させた「二年間食料品限定消費税減税」策などはどこにも表記されていない。高市首相の秋葉原の第一声の街頭演説でも触れることはなかった。だがその一方で、「スパイ防止法」の制定と刑法改正による「国旗損壊罪」創設を強調する。街頭演説の主な聞き手は自民党支持者であり、厚い警備に囲まれての演説である。

「公報」は、「言語明確、意味不明」に近い曖昧を旨とし、演説はなるべく過激に盛り上げようという意図があらわにも思える。
  高市自民党総裁がNHKの党首による日曜討論を指の治療で欠席した件については、いろいろ取り沙汰されているが、指の治療が必要であったとしても数時間後には地方への応援演説をしている事実から察するに、党首討論に欠席する理由にはなりにくい。週刊誌などによる高市首相の不都合な報道についての質疑が予想されるので、逃げたかったのではないかという推測を無下に否定できないだろう。 
 旧統一教会と高市氏との「不適切な」関係が、次々に明るみになる中で、旧統一教会の内部文書を「怪文書」と一蹴しただけで、説明がない。 

新党「中道改革連合」という失策

 公明党が自民党との連立から離れたのは、むしろ遅かった感もあるが、この党も党員の高齢化が進み、党存続の危機感から、斉藤代表は着地点を模索していたのだろう。一方、立憲民主党も、比較第一野党の存在感が示せず、このままだと議席を減らすかもしれないとの不安があった。トップ同士の協議で新党結成に進んでいったのだろうと思う。そして、こともあろうに、多くの政策が公明党にすり寄った上、小選挙区から公明が降り、比例の上位を譲るという決着をみた。多くの議員は、協議や説明もなく寝耳に水だったらしい。公明党は「いいところ取り」と言ってもいいかもしれない。

 立憲は、2024年10月の衆院選挙では、148議席をとっていた。立憲の支持者というわけではないが、野党第一党である矜持はなかったのか、情けないことになったの思いが強い。
 国民と参政は、自民との連立を伺うような政策も多いし、れいわ・共産・社民も私にとっては、一長一短があり、他の新しい少数政党には、疑問も多い。ということで、いったいだれを、何党を選ぶのか、白紙かの迷いは続く。

 <参考>

防衛省(2025年8月29日)
国産スタンド・オフ・ミサイルの早期整備等について
https://www.mod.go.jp/j/press/news/2025/08/29c.html

赤旗電子版(2025年10月15日)
長射程ミサイル 弾薬庫 全国62棟予算化  完成ゼロ 進ちょく不透明
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik25/2025-10-15/2025101501_04_0.html

関 耕平「「南西シフト」による軍事基地配備と与那国島のいま」『住民と自治』 2024年11月
https://www.jichiken.jp/article/0384/

 

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2026年2月 2日 (月)

選挙戦は始まったが~嘆いて、嘆いて、嘆いて・・・(3)原発は必要だったのか、原発再稼働への不安~各党のエネルギー政策比較

 2月8日の衆議院選挙の公約、エネルギー政策、とくに原発をどうするかの公約をあらためて調べてみた。原発への否定的な政党は少数であることはわかっていたが、その中でも微妙な違いがあり、主要政党が、福島の原発事故を忘れたかのように、堂々と原発回帰を主張するようになった。新聞等で、各党の公約の比較などが見受けられるが、少数政党の公約が切り捨てられてしまうこともあった。 そんな中で1980年から、地球規模での環境問題に取り組む国際環境NGO 「FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン)」が、つぎのような詳しい分析を行っている。

<#衆院選2026>各党マニフェストを比較!【原発・エネルギー編】~各党の特色は? 昨年との違いは?(2026.1.30 満田夏花)
https://foejapan.org/issue/staffblog/2026/01/30/staffblog-27809/

 中に、以下のようなわかりやすい表があったので、お借りしたい。急ごしらえの公約もあって、不明な点が多いのがわかる。立憲民主党が公明党と新党「中道改革連合」を結成するにあたって、これまでの「原発ゼロ」から「将来的に原発に依存しない社会を目指しつつ、安全性と実効性のある避難計画の確認と地元の合意を条件に原発再稼働を容認」することにしたのである。旧立憲議員は、どう釈明するのだろう。

Foe

 また、地球温暖化防止のために活動する全国の市民・環境NGO/NPO法人「気候ネットワーク」は、さらに丁寧な比較をしていた。中の「再生可能エネルギー」「原子力」についての各党比較表を紹介したい。これらを参考に、どうあるべきなのか。国を守る、国民の命を守るというのであれば、軍事予算を廃炉に向けて、再生可能エネルギーの拡充に充てるべきではないのか。

第51回衆議院議員選挙ー各党選挙公約の気候変動エネルギー政策に関する分析ー(2026年1月29日)
 https://kikonet.org/content/39140

・再生可能エネルギー
2035
年の電力部門の脱炭素化と再生可能エネルギー100%を目指すこと
  ・日本共産党は、2035年度の再エネ電力比率を8割とし、40年度までに100%とした。
    ・れいわ新選組は、2030年までにエネルギー供給の70%、2050年までに100%を目指すとした。

  • 中道改革連合は、再生可能エネルギーの最大限活用を掲げたが具体的な数値は示さなかった。
  • 国民民主党は、2030年代には電源構成比で再エネ比率が40%以上と、現行とほぼ同じ目標を示した。
  • 自由民主党は昨年の参院選では再エネの最大限導入を掲げていたが、今回はその記述が無くなった。
  • 日本維新の会は、再エネ導入拡大を掲げたが、具体的な数値目標は示さなかった。
  • 参政党日本保守党チームみらいは再エネの最大限導入も掲げず、具体的な数値目標も示していない。

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・原子力
脱原発を掲げ、小型原子炉など含めた原発新増設を認めないこと

7次エネルギー基本計画やGX2040ビジョンでは、「原子力依存の低減」の文言は削除され、原子力を「最大限活用」する方針が示された。しかし、原子力を推進することは結果的に原発のトラブル時などで火力に頼らざるをえない状況をつくる。原発の新増設にあたっては、時間がかかりすぎ、求められる気候変動対策にはならない。同時に、多額の資金が必要なことから経済的にも国民負担を増加させる。

  • 脱原発を掲げたのは、日本共産党(すみやかに原発ゼロ)、れいわ新選組(即時廃止)、社会民主党(再生可能エネルギーの普及で脱原発をすすめる)だった。
  • 中道改革連合は、将来的に原発に依存しない社会を目指すとしたが、原発再稼働は条件付きで認めた。
  • 自由民主党日本維新の会国民民主党参政党チームみらいは、原発の再稼働を条件付きで認めるだけでなく、次世代型原子炉の開発も推進するとした。

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2026年1月30日 (金)

選挙戦は始まったが~嘆いて、嘆いて、嘆いて・・・(2)原発は必要だったのか、再稼働への不安

 安倍元首相銃撃事件の山上被告に奈良地裁の無期懲役判決がくだった2026年1月21日の東京電力は、午後7時02分に新潟県柏崎刈羽原発6号機を再稼働させた。夕刻、そのニュースを聞きながら、この再稼働も一日延期してのこと、「また、“不具合”で止まるんじゃないか」と話していた。その翌朝、再稼働5時間後に制御棒に不具合が生じ、停止したとのニュースを聴くに及んで、やっぱりの思いとあらためて大いなる不安にかられた。報道によれば、この6号機に関しては、昨年6月以来、制御棒を巡る不具合は何度かあり、その内の一つは設定ミスであって、1996年の稼働以来正常に機能していなかった可能性があるというのだ(「臨界4時間後に異変」『朝日新聞』20026年1月23日)。そんな状況を原子力規制委員会はどう見ているのだろうか、の素朴な疑問も生じた。

 というのも、1月5日には、中部電力の静岡県浜岡原発の不正が発覚したばかりであったからだ。原発を推進する電力会社って、同じようなことをやっているんじゃないか、発覚しないだけではないかとの不信感が募るのだった。今回の選挙では、この原発については大きな争点にはなっていないが、あえて、立ち止まって考えてみたい。

 いま、原発は、どのくらい動いているのか。電力はどのくらい足りているのか、足りていないのか。いま政府は、安定的で、安価な、コスパの高い、電力供給源として、原子力発電を進めているが、果たして本当なのか。原発は、初期投資、維持費、事故対応などを考えると、素人考えでも、莫大な経費が予想される。原発が安定的といわれるけれども、不覚にも、私は、いまになって知ったことがある。原子力規制委員会の資料により、原発には、1基ごと「定期事業者検査」のための「停止」という措置が義務付けられ、一年間に通常でも3・4カ月を必要とし、その間、停止するのである。中には半年、一年以上停止し、さらに長期検査中の原発もある。規制が厳しくなれば、「停止中」は長期化し、9原子力発電所にわたり22基がある。ということは、停止中の発電を補完するためには、一つの発電所に複数の原発が必要になり、加えて、耐用年数の40年、60年に延期したとしても、現在「廃棄措置中」が12原発20基にも及ぶことからも、新設も必要になってくるという、悪循環になることは想像に難くない。福島第一原発も含め、廃止措置工程は半世紀単位の長期にわたり、使用済み核燃料の中間貯蔵施設もままならず、再処理に至る困難さは想像を絶する状況である。次代の人々の生命と環境の破壊をもたらすことに対する責任は、誰がとるというのだろう。

 また、上記「廃止措置中」もこの廃止措置には通常30年にわたる作業工程を必要とされている。なお、「廃止」とあるのは、福島第一原発の6基であって、汚染水の海への放出強行、デブリの抽出にさえ難渋している現状は、時折報はされるが、先行きはまったく不透明である。

  2011年3月11日の東日本大震災による福島原発事故にみまわれたとき、日本の原発はすべて停止した。そして東京電力は「計画停電」なるものを実施したが、いまだに何が「計画」だったのかわからないまま、中途半端な形で実施された。大規模停電が発生する可能性があるときに、地域を区分けしながら順次実施するものだったらしいが、東電に問い合わせても「計画」なるものは不明であった。原発が稼働しないとどうなるかという「政策的」な停電であって、「脅し」のようにも思われた。さすがに、その後は、「計画停電」を持ち出さなくなった。政府も、原則的には行わないとしている。

<参考>
原子力発電所の現在の運転状況(原子力規制委員会 2026114日現在)
https://www.nra.go.jp/jimusho/unten_jokyo.html

 さらに、発電所別に見ると以下のようになっている。運転中の11基は黄色のマーカーで示した。ただし、上記資料は1月14日現在だが、その後、1月23日に関西電力高浜原発2号機が停止中となり、1月24日に、九州電力川内原発2号機が停止中となり、現在、運転中は11基となった。停止中は22基、廃止措置中は20基、廃止が6基合計59基の原子炉を抱え持っていることになる。さらに建設中が3基ということで、どこまで進んでいるのかは不明だが、この狭い日本列島に60以上の原子炉が必要だったのだろうか。しかも、廃止措置、廃止決定をあわせると26基、これらの作業工程が終了するのは、途方もない年月がかかることは誰もが認めている。

 少し面倒ですが、下の「発電所別運転状況」をご覧ください。

 発電所別運転状況

  • 北海道電力株式会社 泊発電所の現在の運転状況1号機 停止中(定期事業者検査中)

2号機 停止中(定期事業者検査中)

3号機 停止中(定期事業者検査中)

  • 東北電力株式会社 東通原子力発電所の現在の運転状況

1号機 停止中(定期事業者検査中)

 ・東北電力株式会社 女川原子力発電所の現在の運転状況

1号機  廃止措置中

2号機 停止中(定期事業者検査中)2026年1月14日~ ← 運転中(25年9月1日~)* 

3号機 停止中(定期事業者検査中)

  • 東京電力ホールディングス株式会社 柏崎刈羽原子力発電所の現在の運転状況

1号機 停止中(定期事業者検査中)

2号機 停止中(定期事業者検査中)

3号機 停止中(定期事業者検査中)

4号機 停止中(定期事業者検査中)

5号機 停止中(定期事業者検査中)

6号機 停止中(定期事業者検査中)

7号機 停止中(定期事業者検査中)

  • 東京電力ホールディングス株式会社 福島第一原子力発電所の現在の運転状況

1号機 廃止

2号機 廃止

3号機 廃止

4号機 廃止

5号機 廃止

6号機 廃止

  • 東京電力ホールディングス株式会社 福島第二原子力発電所の現在の運転状況

1号機 廃止措置中

2号機 廃止措置中

3号機 廃止措置中

4号機 廃止措置中

  • 日本原子力発電株式会社 東海第二発電所の現在の運転状況

停止中(定期事業者検査中)

  • 日本原子力発電株式会社 東海発電所の現在の運転状況

廃止措置中

  • 中部電力株式会社 浜岡原子力発電所の現在の運転状況

1号機 廃止措置中

2号機 廃止措置中

3号機 停止中(定期事業者検査中)

4号機 停止中(定期事業者検査中)

5号機 停止中(定期事業者検査中)

  • 北陸電力株式会社 志賀原子力発電所の現在の運転状況

1号機 停止中(定期事業者検査中)

2号機 停止中(定期事業者検査中)

  • 日本原子力発電株式会社 敦賀発電所の現在の運転状況

1号機 廃止措置中

2号機 停止中(定期事業者検査中)

  • 日本原子力研究開発機構 高速増殖原型炉もんじゅの現在の運転状況

廃止措置中

  • 日本原子力研究開発機構 新型転換炉原型炉ふげんの現在の運転状況

廃止措置中

  • 関西電力株式会社 美浜発電所の現在の運転状況

1号機 廃止措置中

2号機 廃止措置中

3号機 運転中

  • 関西電力株式会社 大飯発電所の現在の運転状況

1号機廃止措置中

2号機 廃止措置中

3号機 運転中

4号機 運転中

  • 関西電力株式会社 高浜発電所の現在の運転状況

1号機 運転中

2号機 停止中(定期事業者検査中)

3号機  運転中

4号機 運転中

  • 中国電力株式会社 島根原子力発電所の現在の運転状況

1号機 廃止措置中

2号機 運転中

  • 四国電力株式会社 伊方発電所の現在の運転状況

1号機 廃止措置中

2号機 廃止措置中

3号機  運転中

  • 九州電力株式会社 玄海原子力発電所の現在の運転状況

1号機 廃止措置中

2号機 廃止措置中

3号機 運転中

4号機 運転中

  • 九州電力株式会社 川内原子力発電所の現在の運転状況

1号機 運転中

2号機 運転中 → 停止中(定期事業者検査中) 2026年1月24日~*

(注1)廃止措置中には、研究開発段階炉である「もんじゅ」と「ふげん」を含みます。
(注2)建設中は、電源開発大間、東京電力東通、中国電力島根3号機です。

 さらに、安価で、効率がよいとする試算は、公表されてはいるが、その反論に対しての反論は届いてこない。
 まずは、企業や国民が、自覚をもって節電をして、太陽熱や風力をはじめとする再生可能エネルギーのデメリットを超えて、さらなる活用を地道に進めていけば、危険極まりない原発は不要になるのではないか。
 原発を建設し、廃炉までの工程で、現場の人たちの大きな犠牲のもとで、利益をあげ続けている企業があるやもしれず。原発はいらない。まだまだ、私の知らないことも多いだろう。目を凝らして注視してゆきたい。

 なお今回の調査にあたって、「原子力安全推進協会」のホームページものぞいて、原発の「本日の運転状況」なる一覧表を閲覧した。ところが、その表の記述と個々の原子炉の運転状況と異なったまま半月以上も経っていることがわかった。女川原発の2号機が、定期事業者検査中で停止中にもかかわらず「営業運転中」となっていたのである。問いただせば「申し訳ありません、ありがとうございました」というが、「安全推進」の看板、「バカにしないでよ」と返したいくらいである。

<参考>資源エネルギー庁

あらためて知りたい、原発の「再稼働」~なぜ必要なの?ほんとうに安全なの?2025年8月22日)https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/genshiryoku_saikado.html

原発のコストを考える(2017年10月31日)
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/nuclear/nuclearcost.html

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池の端のミモザが黄色いつぼみをつけはじめた。3月8日國際女性デーの花でもある。その頃は満開になていることだろう。1月24日撮影。

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2026年1月27日 (火)

選挙戦は始まったが~嘆いて、嘆いて、嘆いて・・・(1)元首相銃撃事件の奈良地裁判決

 嘆いて、嘆いて、嘆いて・・・、もういい加減にしてよ、の思いである。いったい日本はどこへ行くのだろうという嘆きは、やがて怒りへ。その怒りをぶつけあっているだけでは、何も変わらない

 とくに高市政権発足後、爆発的に増えてしまった、私の嘆きはどこまで続くのだろうか。まず、当面の私の思いを整理しておきたいと思った。 

  2026年1月21日、2022年7月安倍元首相銃撃事件の山上徹也被告に対して奈良地裁は、検察の求刑通り「無期懲役」の判決を言い渡した。旧統一教会信者である母親が多額の献金をしたことにより家庭が崩壊し、宗教二世としての苦しい生活を余儀なくされた生い立ちをまったく考慮しない判決であった。その理由として、計画性と悪質性がきわめて高く、不遇な生い立ちは犯行に大きく影響していないことをあげている。しかし、被告本人のみならず、母親と妹の証言によってさらに明確になった。旧統一教会への報復のため手製の銃を準備していたこと、長い間「霊感商法」としてまかり通っていた上、信者からは多額の献金を強いる犯罪集団まがいの「宗教団体」と政治家との癒着の中心的な、影響力のある人物として安倍元首相が浮上したことが裁判の過程で明らかになった。

 さらに、その過程で、多くの自民党議員とその宗教団体との密接な関係、選挙への支援活動、議員の宗教団体への行事の参加が日常的に行われていたことも、明らかになったのである。

  また、この銃撃事件を契機に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への批判を受け、文部科学省は、2023年10月13日解散命令を請求し、東京地裁は2025年3月25日、民法上の不法行為を根拠とした初の解散命令を決定している。東京高裁は審理を2025年11月に終結、「高裁が命令を維持すれば、最高裁に特別抗告するかどうかにかかわらず効力が生じ、清算手続きが始まる。任意団体として活動は続けられるが、礼拝施設など財産の処分が進められ、税制上の優遇措置も受けられなくなる。」(「旧統一教会、存立の瀬戸際に 解散命令、年度内にも高裁判断―安倍元首相銃撃」時事通信 2026年01月22日)という。

  上記のように、安倍元首相銃撃事件は、「宗教団体と政治、政治家との癒着」と「宗教団体としての存続」を質すという、社会的な影響をもたらしている。

  私と同い年の友人は、「彼には表彰状をあげたいくらい」と山上被告のことを言っていたが、昨年急逝してしまった。私は、今日の午後から、十数年ぶりに人間ドックを受けることになった。もう出かける時間である。(続く)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  もう何年前のことになるのだろうか、上の記事の友人が、山田昭次氏の出版記念会のような小さな集まりで、参加すると言っていた私への「お土産よ」といって、庭で咲いているというロウバイの幾枝かを持ってきてくださったのだ。その頃の彼女は、すでにフリーの映画評論家として活躍していたが、韓国映画の紹介にも努めていたらしい。思い出のロウバイの花、施設の池の端に二本のロウバイの木は満開であった。

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2026年1月21日 (水)

映画「戦雲」を見る。

 地元佐倉市内の二つの9条の会の共催で、「戦雲」(三上智恵監督 2024年)上映会が開かれた。佐倉市立美術館ホールは定員99人だが、チケットは売り切れで、断ることも多かったという。観客は圧倒的に高齢者が多いのが気がかりであった。もっとも、共催の9条の会自体の高齢化は止めようもない流れにあるので、仕方ないことなのかもしれない。

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 映画は、日本の最西端の与那国島と石垣島、宮古島、沖縄本島において、自衛隊の基地が次々と建設され、戦闘を前提にしたミサイルや弾薬庫新設の過程で、それに抵抗する人々の姿を描くドキュメンタリーである。2016年から23年までの島の人々の生活と意思を丹念に追い続けた記録である。四島の動向が並行して語られるので、地名や人名がやや混乱することもあった。

 そんな中でも、とくに、与那国島の漁師「川田のおじい」川田一正さんと石垣島の「いのちと暮らしを守るオバーたちの会」の山里節子さんからのメッセージは強く心に残った。川田さんは、久部良(くぶら)のカジキ漁のベテランで島の競艇のような「ハーリー」という伝統行事の応援にも熱が入る、どちらかといえば保守的な人物として登場する。1937年生まれの山里さんは、石垣島出身で、戦争で家族4人を失い、戦後に習った英語を活かした職業などを経て、本土復帰後は、環境保護、平和運動を続けている。奄美大島、宮古島に続いて、石垣島にもミサイル基地計画が進み、住民と共に住民投票を求める署名運動が盛り上がったにもかかわらず、市議会は条例を変えてまでして無視をし、ミサイル基地の建設は始まり、2023年3月には、ミサイルの導入に至ってしまう。山里さんが、常に先頭に立って、張りのある声で訴える言葉と歌声は、説得力があるゆえ悲痛でもあり、映画全編を引き締めているようにも思われた。

 もちろん、四島で展開されている基地拡張反対運動には、より若い世代の、さまざまな職業の人々が諦めそうにもなりながら、悩みながらも声を上げ続けている活動も伝える。

 川田さんが自衛隊員に金網越しに、「戦争になったら、逃げるんだ」と呼びかけ、ミサイルを搬入する「道を開けてください」の警告に「平和の道を塞いでいるのはあなたたちじゃない」という山里さんの叫ぶ場面は忘れ難い。

 監督の三上さんは、アナウンサー出身で、1995年、琉球朝日放送移籍後は沖縄に移住、多くのテレビ番組の制作も手掛け、さらには映画監督として「標的の村」(2013年)「沖縄スパイ戦史」(2018年)などを監督、各種の賞を受賞している。

 この映画でもさまざまな手法を用い、与那国島の牧場の牛、宮古島のサトウキビ畑やヤギなどが画面に大写し、一瞬ほっと和ませる。また、与那国島の「ハーリー」に参加する自衛隊員とその子供のエピソードが添えられる。「川田のじいじ」が、カジキに襲われたときの怪我を乗り切り、巨大カジキを吊り上げ、大興奮で島に帰る映像で、映画は終わる。重いテーマを優しく突きつけられたような気がする。

 もうだいぶ前に見た、やはり沖縄をテーマにした、影山あさ子監督のニュースや映画の強烈さとは、少し違うのかなとも思った。

 

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2026年1月14日 (水)

「歌会始」の不思議~ことしもまたいろいろ

今日、1月14日は、皇居での「歌会始」であった。応募歌数は15000首を超えたが、有効だったのは14600首だったという。近年は、14000から16000首を推移している。

題は「明」、入選者10人の短歌と選者栗木京子、召人ピーター・J・マクミランさんの短歌に続いて、愛子さん、紀子さん、皇后、天皇の歌が朗詠された。

入選者は、17歳の高校生、18歳の大学生から、81歳まで、男女各5人、教員・元教員が3人、青森県での東日本大震災、石川県の熊本地震の被災者の歌が各一首、さまざまなバランスを配慮した、全体的に素直で、伝統的な歌いぶりの十首に思えた。20代、40代がゼロ、30代1人、ほか50代以上が7人で、応募者も偏在していると推測される。また、「新潟日報」(1月14日)によれば気になるのは、高校生の入選者は、おなじみの東京学館新潟高校の生徒で、佳作14人の中にも3人いるそうだ。組織的な大量応募の結果で、私学の広報に利用されてはいないか。いや、歌壇や選者たちが「歌会始」自体を利用している実態も否定できない。

 「歌会始」を国民と皇室を結ぶ文化的、伝統的な行事と位置づける向きもあるが、身分制度をあらわにしたイベントの一つにはちがいない。応募者の短歌はすべて天皇に「詠進」されるものであって、入選者、選者、皇族たちの歌が朗詠される間、当事者は立ち上がる。皇后も同様である。天皇の歌が朗詠されるときは、天皇以外全員起立する。天皇の歌が3回朗詠されるが、皇后は2回、その他は1回という。果たしてこれが日本国憲法下の文化的行事と言えるのだろうか。

 NHKの中継が始まったのは、1962年からで、「歌会始」当日発表されるまで、作品の報道は「禁止」されているが、NHKは入選者、入選歌関係の事前の取材は怠りなく、当日の中継で披露される不思議。まさに国営放送ではないか。

 <参考>

「歌会始の儀 「明」お題に、陛下 新年の平安への祈り詠まれ、悠仁さま初めてご参列」(産経新聞オンライン 2026年1月14日12時50分)
https://www.sankei.com/article/20260114-QRMYMLCJHRNQXNRJ6FZVT64YL4/

「歌会始選者5人決まる 宮内庁」(共同通信 2025年7月1日)
三枝昂之(81)=山梨県立文学館館長、日経歌壇選者▽永田和宏(78)=京大名誉教授、歌誌「塔」選者▽今野寿美(73)=現代歌人協会会員、歌誌「りとむ」同人▽栗木京子(70)=読売歌壇選者、歌誌「塔」選者▽大辻隆弘(64)=現代歌人協会会員、未来短歌会理事長
https://news.yahoo.co.jp/articles/62aaca23022b7f7878f1e3244c4f877e57fbacc8
ちなみに、永田は、朝日歌壇の選者でもあるし、栗木とは同じ「塔」の選者であることがわかる。三枝は「りとむ」の発行人で、今野は「りとむ」編集人で、
夫婦である。

 

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2026年1月12日 (月)

高市総理、「自己都合」解散ですか。

  最近、ある小さな会で、初めて会った女性から「高市さん、いい人ですよ、私大好きです」と言われてしまった。いったい、何と返したらよかったのだろう。私としては、「もともと、あの人は、決していい人ではないはず、今は危険な人で、はっきり言って私はきらいです」と言いたかった。

高市首相が衆院解散を検討、23日通常国会の冒頭に…2月上中旬に投開票の公算
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20260109-GYT1T00321/
2026/01/09 23:00

  読売新聞のオンラインで、上記の記事を見た時は、にわかに信じがたかったのだが、1月11日の朝刊では「国会冒頭解散論浮上 高市首相<一つの選択肢>」(朝日)、「通常国会冒頭解散論 23日召集 政府内強まる」(毎日)の見出しで報じられ、12日朝刊では朝日・毎日とも一面トップで「首相国会冒頭解散の検討」を掲げ、他の紙面でも詳しく報じている。NHKの1月11日の「おはよう日本」でも報じられていた。もはや、冒頭解散は真実味を帯びてきた。驚いたというより、あきれてしまうのだった。なんと無責任な!!

 「いま、なぜ、このタイミングで」の疑問で思い浮かぶのは、高市政権高支持率のうちに選挙をやってしまおうという「党利党略」なのか、あるいは高市首相個人の延命策なのか。ところが、ここに至って、高市首相周辺になにやら「不都合な真実」が複数報道され始め、それが広まらないうちにという個人的な都合なのか。「自己都合」解散?

「『高市総裁が天の願い』統一教会報告書」 『週刊文春』 2026年1月15日号)
「社説・冒頭解散検討 国民生活より党利党略」 『朝日新聞』 2026年1月12日 
「焦点・首相冒頭解散検討 官邸主導自民も動揺」 「毎日新聞」 2026年1月12日 

 もちろん、政策的にも、台湾有事発言をめぐっての日中関係の対応のまずさにより経済界への影響が拡大している。物価高がいっこうに収まらない「積極財政」の破綻、官邸幹部の核兵器保有論と防衛費の前倒し増額などをはじめ、国民生活の安心・安全への圧迫は目に見えている。トランプアメリカ大統領へのあからさまな追従に加えて、今回のベネゼエラへの軍事介入への対応などが追及される通常国会のはずである。それをみごとにスルーする魂胆なのか。
 維新との連立、国民民主取り込みの根拠薄弱な議員定数削減、半端な減税措置も、大方の国民の感情を逆なでしているようだ。

 にもかかわらず、TBS系列JNNの世論調査(1月10日、11日)によれば高市内閣支持率は78.1%だそうだ。2653人を対象に回答率38.3%というから、統計上、どれほどの精度なのかわからないが、高いことは確かなのだろう。しかし、冒頭解散が実現すれば、衆院選挙の行方はどうなるのだろうか。

  なお、高市首相「年頭所感」は、以下のように、冒頭で、昭和天皇の短歌を引用し「昭和百年」という認識のもとに「昭和は、戦争、終戦、復興、高度経済成長といった、未曽有(みぞう)の変革を経験した時代です。まるで昭和が激動の時代となることを見通していたかのように、移り変わっていく山々の色を詠まれています。」と述べている。天皇の政治利用であるばかりでなく、「我まつりこといかにかあるらむ」と、自分事のように読んでいるとしたら、議会や民意はどこへやらと、少しこわくなった。

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「あけましておめでとうございます。 本年は昭和元年から起算して満百年を迎えます。
 「山やまの 色はあらたに みゆれとも 我(わが)まつりこと いかにかあるらむ」
 御即位後初の歌会始での昭和天皇の御製です。
   昭和は、戦争、終戦、復興、高度経済成長といった、未曽有(みぞう)の変革を経験した時代です。まるで昭和が激動の時代となることを見遠 していたかのように、移り変わっていく山々の色を詠まれています。
https://www.kantei.go.jp/jp/104/statement/2026/0101nentou.html

 

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2026年1月11日 (日)

アムステルダムの「ハウスボート」という考え方

   朝日新聞の「やっぱりおうちが好き」シリーズの1月6日は「アムステルダム」だった。私にとって、アムステルダムは、2019年6月、コロナ禍前の海外旅行だったが、これからは体力的にも、気力的にも、海外は難しそうなので、最後の海外旅行だったといってもいい。それだけに、その思い出も格別である。

   朝日の記事での、アムステルダムの「おうち」は、運河上の水上住宅「ハウスボート」であった。アムステルダムは、言わずと知れた運河とそれを結ぶ橋が蜘蛛の巣状に広がった都市である。アムステルダム、ハーグ、ハーレムのいくつかの美術館巡りは、思わぬ出会いもあって十分楽しむことができたが、やはり運河にまつわる見聞は、新鮮であった。

   その一つが、運河に浮かぶ?船の住宅「ハウスボート」だった。最初は、運河の両岸に、どうしてこんなに船が並んでいるのだろうという印象で、遊覧船でもないし、まして運搬船や釣り船の雰囲気でもない、と思ったものである。
 ガイドさんによれば、一つ、一つ、それぞれ立派な住宅なんですよ、ということだった。そういえば、甲板?には、花壇があったり、お洒落なテーブルや椅子が置かれたりする船も見かけた。この「ハウスボート」は、陸上と同じようなインフラも整い、オーナーたちはかなりの富裕層たちだというのである。八方に広がる運河によって、何が基準なのか聞かずじまいだったが、その運河にもランク付けがあって、どの運河にハウスボートを持っているかによって、オーナーのステイタスが分かるそうである。

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係留のための更新手続きもあって、安全点検のため、役所までえい航されるという。市内には2500隻(軒)くらいはあるという。下の写真は、そんな「ハウスボート」のひとつ。対岸の白いビルは、石造りであって、多くはレンガ造りの中で際立っているが、市内では石を産出しないので、遠くから取り寄せての建設なので、これも、当時の資産家の証なのだそうだ。市内には「ハウスボート博物館」もあるが、訪ねてはいない。

当ブログの旅行記は、以下をご参照ください。

はじめてのオランダとハンブルグへの旅は始まった(2)運河を渡り、運河に沿って(2019年7月13日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2019/07/post-870486.html

 なお、朝日の記事では、アムステルダム市北部の再開発中の港湾地区のハウスボートの例が紹介されている。各階30㎡の3階建てで、風の強い日などは揺れて船酔いもしたそうである。この地区の場合は、両岸のハウスボートの中央に遊歩道のような桟橋とボートの四隅を杭に係累していて、基礎がないそうである。

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「やっぱりおうちが好き」第7回「沈まない暮らしを求めて 住宅不足と気候変動に挑むオランダの<実験>」朝日新聞デジタル2026年1月1日より
https://www.asahi.com/articles/ASTDZ0VJMTDZUHBI03TM.html?iref=pc_photo_gallery_bottom

  オランダの土地不足、住宅不足への解決策の一つになっているのは確かなようだ。

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«「歌壇時評」を書きました。