2020年3月25日 (水)

森友問題は終わっていない!安倍首相、麻生大臣、大丈夫?

  3月23日の参議院予算委員会の集中審議を中継で見ていた。コロナ感染拡大対策やそれに伴う経済対策、オリンピック開催動向と森友問題の公文書改ざんにかかわり自殺(2018年3月7日)した近畿財務局職員の手記・遺書が公表されたことによる再調査問題についての質疑に多くの時間が割かれていた。中継動画は、昼間働いている人は見ることができないし、国会のオフィシャルな録画を見ることができる人も少ないだろう。時間のある私など高齢者の勤めの一つと思って、なるべく見るようにしている。なんとも、どうしようもないシナリオ通りの冗長な質疑が続くと、もううんざりするのだけど。新聞やテレビの方が手っ取り早いのは確かだが、テレビのニュースでは、ほんのわずかな時間枠に、圧縮・編集された報道になり、新聞では、やや詳しく報道されるが、ここでも、紙面の制約もあり、編集されたものを読むことになる。まったく無視されることもある。いずれにしても、編集権の自由の名のもとに、編集方針、編集者の偏向や恣意があらわになる。とくに、NHKは、政府の広報のような、政府に都合の悪い情報はなるべく、相対化して、小さく見せるのが常套手段である。

 23日の質疑は、近畿財務局職員のご遺族が国と佐川元理財局長を相手に賠償請求の提訴に踏み切り、3月18日に公表された手記・遺言の内容にかかわるものであった。職員のご遺族は、名前も、写真も公表しての訴えであった。野党は、手記や遺言に財務省の調査報告書(2018年6月4日)にはない事実が出てきたので、再調査すべきだと質すが、安倍首相は、手記・遺言と調査書の齟齬はないし、財務大臣の答弁通り再調査はしない。麻生財務大臣は、すでに調査を完了し、改ざんにかかわった人たちの処分も済んでいるので、再調査はしない、と繰り返した。

  3月23日の午前中に、手記・遺言発表以後の安倍・麻生の対応について、ご遺族の妻が発表したコメントでは、安倍首相が国会で「自分や妻が関係しているのなら、国会議員も首相もやめる」という答弁した2017年2月17日が改ざん始まる原因だった、と述べている。そのことも、あわせて、野党は、改ざんが始まったきっかけは安倍首相の国会答弁だったことは、明らかなので、その責任を取るべきだと質すと、首相は、妙なことを言い出した。

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衆院予算委で答弁する安倍晋三首相。森友学園への国有地売却について「私や妻が関係していれば、首相も国会議員も辞める」と述べた=2017年2月17日午後、岩下毅撮影。朝日新聞デジタルより。

  一つは、首相は、「手記の中には、私の答弁がきっかけだったという記述はない」という。上記の遺族のコメントを全く無視したものだった。これまでも改ざんが始まったのは、報告書においても、首相の発言後の17年2月26日とされ、その直前2月24日には佐川理財局長が、近畿財務局と森友学園との交渉記録は速やかに廃棄したと答弁していた。「きっかけ」について「手記」ではたしかに明記していないが、それでは手記に書かれていることは、すべて認めるというのだろうか。

 他の一つは、「報告書」と「手記」との齟齬はないので、再調査はしないとした理由なのである。「報告書」には、改ざんの目的は、国会における「さらなる質問につながり得る材料を極力少なくすること」で、佐川理財局長が「その方向性を決定づけた」とあり、「手記」の記述も、趣旨として同じ内容で齟齬はない、というのだ。「さらなる質問」というのも、当時の国会での質疑は、私に対するものだけではなかったから、改ざんのきっかけが私の発言だとは言えない、ともいう。しかし、「手記」には、改ざんの指示はすべて佐川理財局長によるもので、その指揮系統も書かれているので、報告書とは明らかに異なる内容になっている。

  こうした、23日午前中の参議院予算委員会での首相、財務大臣の発言について、ご遺族の妻は、その日の午後に、再度抗議のコメントを発表している。「すごく残念で、悲しく、また、怒りに震えています」の一文も記されている。赤木さん夫妻のくやしい思いには及ばないけれど、私も、ほんとうにくやしさがこみあげてくる。2017年10月16日に、佐川宣寿理財局長を証拠隠滅罪で、池田靖近畿財務局管財部統括国有財産管理官を背任罪で告発した時の告発人の一人だった。しかし、2018年5月31日に不起訴処分となったので、6月4日には大阪検察審査会に審査申立書を提出した時も申立人の一人となった。検察審査会は「不起訴不当」の決議があったにもかかわらず、大阪地検は「不起訴処分」を変えることがなかったからである。財務省前での抗議集会やデモにも幾度か参加しているからでもある。

 こともあろうに麻生財務大臣は、17年7月5日、佐川元理財局長を国税庁長官に任命、適材適所と言い放ったが、佐川長官は、18年6月4日、「報告書」発表と同時に懲戒処分(減給20%3か月)を受け、同日依願退職している。安倍首相といえば、麻生大臣の言うように、財務省の調査が済んでいるとし、第三者機関たる検察の捜査結果も出ているので再調査はしないとの答弁を繰り返している。                   

赤木さんの手記や遺書で明らかになったことを踏まえ、市民として何ができるのだろうか。

 今日、25日一日で、東京都のコロナウィルス感染者は41人になったと発表された。16人、17人、41人と増えている。東京都の感染者が北海道より少ないというのが不思議だった。なんとわかりやすい、政治的な「統計」なのだろう。オリンピック延期が決まったとたん、東京の感染者は激増するにちがいない。

<参考>

〇森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書
file:///C:/Users/Owner/Desktop/18-06-04A4K財務省%20森友学園決裁文書改ざん調査報告書p.54.pdf

〇赤木俊夫さんの手記全文
https://bunshun.jp/articles/-/36821

 

 

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2020年3月21日 (土)

目くらましのような?「オーバーシュート」「ロックダウン」って

 3月19日、夜遅く専門家会議の記者会見が開かれた。前回は患者集団を意味する「クラスター」なる用語が登場したが、今回は、爆発的患者急増を意味する「オーバーシュート」、都市封鎖を意味する「ロックダウン」という言葉が飛び出した。横文字を使うのが“専門家”?日本語で言ったらいいのにと思う。感染拡大への危機に警鐘を鳴らしたいのであれば、別のメッセージ発信の方法もあるはずである。

 こうした言葉に素早く反応するのもマスメデイアである。昨日3月20日の報道番組にしても、専門家会議のメンバーを呼んだりして、説明を聞くのだが、内容的には前回の会見時と、どこが変わったのだろうかと思うほど、あまり明確には聞こえてこなかった。前回は、リスクの高い3要件、密閉・密集・密接、とくに三者が重なる場合のリスクの高さが強調され、若年層に注意を促していた。

 今回も、その3要件とともに、多人数が一室に集まる、イベントの前後で人が密集、全国から集まるなどの大型イベントの自粛要請、さらに、感染の拡大地域、収束地域、未確認地域に分類して、その対応が異なるが、感染リスクを適切に判断し、感染防止対策を講じた上で、感染リスクの低い活動を実施するよう求めている。自治体や主催者に、感染リスクの判断を任せていることに変わりはない。

 前回の独断を責められたからか、専門家会議の発表を踏まえて、安倍首相は、3月20日の対策本部会議で「爆発的な感染拡大には進んでおらず、引き続き持ちこたえているものの、都市部を中心に感染者が少しずつ増えている」「大型イベント開催は慎重に」、文科相からは「一斉休校は解除し、再開の方向」との対応が示された。いずれにしても、イベントは主催者に、学校再開については市町村に丸投げをした形である。

 自治体の首長たちは、戸惑いながら、北海道知事は、外出自粛を解除したり、大阪府知事のように大阪・兵庫の移動の自粛を求め、兵庫県知事とのバトルが展開されたり、京都市長は桜まつりの実施に踏み切ったりして、混乱を招いている。その根拠が明確に示されないからである。

 そもそも「持ちこたえている」といって、他国と比べて、日本は爆発的な急増がみられないと、グラフなどで示すが、素人の私には、どうしても理解できないところがある。すなわち、首相や厚労相は、PCR検査が1日あたり4000件から、6000件、8000件まで可能になってきたと胸を張るが、その実績は、多くても一日あたり千件台を推移している。そうして判明した感染者数を他国と比べてもあまり意味がない。そしてさらに、専門家会議のメンバーは、なぜ検査件数が増えないのかについて、患者から検体を採取するための体制、防護マスクや服が不足している、また、その検体を検査機関に移送する体制ができていないからだという。また、保健所や帰国者・接触者相談センターで、要検査者を絞りに絞ったり、たらいまわしをしている実態も報告されている中で、症状がある患者が複数の医療機関で診察を受けている実態や無症状や軽症者による家庭内感染、院内感染、職場感染が数多く発生しているのも事実である。

 また、クルーズ船からの陰性下船者・中国からのチャーター便帰国者に自宅待機を要請したに過ぎなかったこと、海外からの帰国者に発熱などのチェックだけで自宅待機要請しかしていないことは、感染拡大につながらなかったのか。また、PCR検査を増やせば、陽性患者が増大して、その対応ができず、重症者の治療ができないという医療崩壊を生じるという専門家会議メンバーもいた。これって、考え方が逆なんじゃないか、と不思議にも思う。無症状の軽症者の陽性患者を早く発見し、感染予防対策をとることがスタートではないかと思う。

 疑いのある人や検査希望者、医療・介護・教育などの現場にある人は、積極的に検査を受けるべきではないのか。もちろん、PCR検査が万能でないことは承知しながらも、陽性患者を把握した上での対策が肝要ではないか。医療崩壊を言う前に、やるべきことがあるのではないか。今回の専門家会議では、そうした初動体制には触れていなかった。

 経済的な影響の大きさに慌てて、まさに場当たり的な一律2万円?現金給付などというバラマキで、ことが解決するわけはない。予算はもっと有効に使ってほしい。

 オリンピックについても、開催を前提にしながら、IOCが迷走を続けている。スポンサーとの関係で金銭的な打撃が大きいからだろう。JOCは強気らしいが、「完全な形で」の開催の実現可能性があるのか。代表選手が半分以上決まってない状況で、7月下旬とはいえ、選手や観客が日本にやって来られるのかの不安要素は大きい。げんに、各国のオリンピック委員会やスポーツ団体、選手からも、選手を守れのメッセージが届き、開催国日本は外堀を埋められている。「ウイルスに打ち勝つ」という精神論では何も進まない。

新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 file:///C:/Users/Owner/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/TIQWZOHI/000610566.pdf

 

新型コロナウイルス感染症の現在の状況について(厚生労働省報道資料)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00086.html

 

PCR検査総数と陽性者数の推移(2020年3月11日~20日発表)

発表月日

検査数

陽性者数

~3月10日

9198

513

3月11日

424

54

3月12日

181

52

3月13日

1855

55

3月14日

359

40

3月15日

107

63

3月16日

43

33

3月17日

2083

15

3月18日

203

44

3月19日

−453

39

3月20日

3943

36

合計

18844

943

厚生労働省「新型の現在の状況について」から作成。3月19日のマイナスは、千葉県の統計ミスによる調整のためである

国内事例のPCR検査実施人数は、疑似症報告制度の枠組みの中で報告が上がった数を計上しており、各自治体で行った全ての検査結果を反映しているものではない(退院時の確認検査などは含まれていない)。

2月18日~3月18日までの国内(国立感染症研究所、地方衛生研究所等)における新型コロナウイルスに係るPCR検査の実施件数は、36,623件※。3月19日分は、現在集計中。「国内におけるコロナウイルスに係るPCR検査の実施状況(結果判明日ベース)(3月18日まで)」file:///C:/Users/Owner/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/XLUAEPA6/000610654.pdf

 

 

 

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2020年3月18日 (水)

NHKの会長、経営委員長!顔をあげて答弁せよ!~自分の言葉で語れない人々

 昨夜の日付が変わる頃、NHK総合テレビの11時45分から、来年度NHK予算審議がなされた3月17日開催衆議院総務委員会の録画が放映された。だれがこんな時間に見ますかね。視聴率がもっとも低い時間帯ではとも思う。フルでは、以下のオフィシャルなビデオで見てほしい。 

衆議院総務委員会2020年3月17日

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=49942&media_type=  はじめから再生

 来年度NHK予算案についての質疑の中身、答弁の中身について、いま詳しくは触れないが、私が、いま、関心を持ったのは、やはり、経営委員会、経営委員による個別の番組への介入問題であった。

 とくに、今回は、かんぽ不正問題を扱った「クローズアップ現代+」続編について、石原進NHK経営委員長時代、不正発覚を恐れた日本郵政が森下俊三委員長代行を通じて、公然と取材妨害をし、放映を延期させ、当時の上田良一NHK会長に厳重注意をしたことが明らかになった。番組の編集と経営との分離を定めた放送法に違反する発言や行動をした森下前委員長代行は、現在、経営委員長におさまり、委員会の議事録の公開に関しても、今回の総務委員会で問われていた。

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 その森下委員長は、終始、机上の書類を棒読みするばかりで、顔を上げることがほとんどない。放送界とは縁もゆかりもない、ただの実業家なので、番組の編集や放送法も知らないままに、いわゆるフィクサーや根回し役には長けていたのだろう。公共放送の経営を任せられる人物ではない。一方、上田会長に代わっての前田NHK新会長は、みずほの会長だった人だ、もちろん放送には縁がなく、1945年生まれというが、パソコンも利用してないそうだ。通信と放送の融合とかやっていけるのだろうか。総務委員会での答弁でも、ぼそぼそと机上の紙に目を落として続け、顔を上げない。こんな人たちに、受信料から高額の報酬が渡るなんて、許せない。
自分の言葉で語れる放送人はいないのか。

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 NHK側の参考人として、以下の面々が呼ばれていた。

前田晃伸(NHK会長)*元みずほフィナンシャルグループ社長・会長
木田幸紀(NHK専務理事)1977年入局、ドラマ制作部門出身、前N響理事長
森下俊三(NHK経営委員会委員長)阪神高速道路(株)取締役会長
高橋正美(NHK経営委員、監査委員)
前損保ジャパン日本興亜(株)代表取締役副社長
*元職、前歴は筆者補記

 その森下NHK経営委員長の辞任を求める署名が始まった。以下署名の趣旨と要領で署名用紙とネット署名を求めている。私も、以下のコメント(400字以内)ともに署名した。
ネット署名は以下からできます。

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfrpGTQZffOWBsjaQYIyfg11FG1C09ZorBjQd6Ivk8SDncz2w/viewform

<私のコメント>

 経営委員の番組介入は、あってはなりません。NHKの番組は報道番組に限らず、上層部も制作現場も、政府からの自律性を失い、政府広報に成り下がっていて見るに堪えません。政府に不都合な情報を極力伝えないのは、新型コロナウイルス感染状況・対策報道を見ても明らかです。日常的には、国会報道については、首相ないし閣僚の発言や答弁のいいとこ取りの編集ですし、意見が割れている問題についても、特定の「専門家」を登場させることが多く、素人でもいえる意見や課題を述べさせ、NHK独自の取材にもとづく事実や論点提示がなされません。良心的な番組とされるドキュメンタリーなども、いまだから話そう式の歴史検証ものが多く、今、現在直面している問題に切り込む番組は少ないのは、まさに、政府への忖度が働き、受信料を払っている視聴者が本当に知りたいことを報じないのは、公共放送を担う資格がありません。

~~~~~~~~~~~~~~~~

放送法を踏みにじり、NHKの番組制作を妨害した森下俊三氏の

NHK経営委員辞任を求めます

NHK経営委員長 森下俊三 様   2020年3月16日
放送法を踏みにじり、NHKの番組制作を妨害した森下俊三氏のNHK経営委員辞任を求めます
呼びかけ団体 (2020年3月15日、24時現在)


 NHKとメディアを考える滋賀連絡会/NHKとメディアを考える東海の会/NHK問題大阪連絡会/NHK・メディアを考える京都の会/NHK問題を考える奈良の会/NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ/「日本郵政と経営委首脳によるNHK攻撃の構図を考える11.5シンポジウム」実行委員会/NHKとメディアを語ろう・福島/NHKとメディアを考える会(兵庫)/表現の自由を市民の手に 全国ネットワーク/NHK問題を考える岡山の会/NHK問題を考える会・さいたま/政府から独立したNHKをめざす広島の会/放送を語る会/時を見つめる会/NHKをただす所沢市民の会/NHKとメディアの今を考える会/NHKを考える福岡の会

 日本郵政は職員に過酷なノルマを課し、詐欺同然のやり方でかんぽ保険等の不正販売を続けてきました。2018年4月、NHKの「クローズアップ現代+」はこの件を取り上げて視聴者に警鐘を鳴らすとともに続編の制作に向けて取材を続けていました。
 ところが、あろうことか、当時NHK経営委員会の委員長代行であった森下俊三氏は、さらなる不正の発覚を恐れた日本郵政の不当な要求を取り次いで、「クロ現+」の番組の取材と編集に露骨に干渉し、続編の制作を妨害する発言をしていた事実が明るみに出ました。
 そもそも「放送法」は、番組の制作と経営とを分離し、経営委員が個別の番組の編集に関与したり、干渉したりする行為を禁じています。にもかかわらず、森下氏は「クロ現+」が続編制作のための取材を続けていたことを知りながら、経営委員会の席上その取材方法を公然と非難する発言を行い、上田良一会長(当時)への厳重注意決議を成立させるまでして、番組制作を妨害したのです。
 現在、森下氏はNHK経営委員長に就任していますが、当時の行為についての反省はなく、「放送が終わった番組について感想を述べたまでで、干渉はしていない」と強弁し、居直っています。ことここに至っては、森下氏の経営委員としての不適格は明らかと指摘せざるを得ません。
 そこで、私たちは森下俊三氏に以下のことを求めます。

森下俊三氏は直ちにNHK経営委員を辞任すること

私は上の求めに賛同し、以下のとおり署名します。
氏  名 住     所
 *署名の第一次集約日:2020年月4月5日(日) 第二次集約日:2020年月4月30日(木)必着
 *署名用紙の郵送先:〒285-0858 千葉県佐倉市ユーカリが丘2-1-8 佐倉ユーカリが丘郵便局留
森下経営委員の辞任を求める署名運動の会 醍醐 聰 宛て
(ご注意) 日本郵便以外の事業者の郵送物は受付られませんので、ご注意下さい。
この署名用紙のダウンロードは→ http://bit.ly/33gfSET からできます。
 *ネット署名はこの下の 「以下はネット署名です。」のところからお願いします。
 *問い合わせ先: メール:kikime3025-dame18@yahoo.co.jp へお願いします。
 * 集計結果は http://bit.ly/38PjU8n

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

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2020年3月14日 (土)

今日の首相会見~笑顔とワンチームで乗り切る?!

 一国の首相がする会見とは思えなかった。新コロナウイルス感染拡大対策、新型インフルエンザ等対策特別措置法改正の成立を受けての会見にしては、新しい政策、具体的な政策が何ら示されなかった。爆発的な感染拡大は見られない、1万人当たりの感染者数0.06は他国と比べて低い、8割が軽症者であり、感染者の8割は人への感染がない・・・、など、軽く乗り切りたいのは、東京オリンピックが迫っているからだろう。重症になるのは、高齢者で、基礎疾患のある感染者に集中していると付け加えるのだが、これって、高齢で、基礎疾患のある者が罹患したら、重症になるのは「仕方ないんだよ」と、自己責任と言わんばかりに聞こえたのだが。

 会見時間が20分という予定だったそうだが、首相の一方的な発言が22分を超えた。今回は、質疑を時間を増やして1時間近くになったそうだ。私は、首相の発言と質問の半分くらいを聞いていた。毎度のことではあるが、首相の発言の特徴が、その文末に表れているので、注目したい。

 国民がもっとも不安にも思っているPCR検査の遅れについては、前回の記者会意では、一日の検査可能件数を従来の1.5倍の6000件としたが、さらに現在は8000件が「可能になっている」というのだが、私たちが知りたいのは、その可能性ではなく、実施件数と感染率なのではないか。記者たちがそこを質問しないのも、不思議なのだ。検査可能件数を4000、6000、8000件と増やすあたりは、まるで「バナナのたたき売り」ではないか。

 また、これも、国民の暮らしにさし迫っている経済対策についても、「具体策を練り上げる」「実施する見込みとなった」「整備に取り組んでいる」「金融機関に要請している」「無利子無担保の貸し付けをすることにした」「速やかに検討したい」・・・という具合で、具体性がない。介護施設にもマスクを届けたとか、換気の悪い、大勢が集まる空間での近距離接触には要注意などは、首相が改めて語ることだろうか。

心を一つに、ワンチームで乗り切りたい?笑顔で乗り切りたい!というのだが。

まったくもって、無内容な会見であった。

 

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自治会総会も中止~議決は書面になる中、自治会を考える

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イチジクの木のもと、白いラッパ水仙に続いて、ニホンズイセンがいっせいに、花をつけた。

 

 今日、冷たい雨の中、町内自治会のパトロールに参加した。650世帯40班近い班が各丁目ごと、3コースに分かれての月一のパトロールなので、2年間に1回くらいの割合で回ってくる。班の人たちと顔を合わせるのは、年間を通じて自治会館清掃、年末清掃と総会くらいなので、なるべく参加するようにしている。今年は、なんと、その年度末の総会が中止で、書面での議決だけになるそうだ。新型コロナウィルスの影響はここまで来てしまった。

 

 

 その情報も、パトロール中に今年の班長さんから伺った。まだ総会資料も届いていない。パトロールに参加したのは、現班長夫妻、次期班長夫妻と去年の班長、再来年の班長予定?という私の4世帯6人という班長つながりとなった。かつて、この班は22世帯の時代もあり、参加者も多く、二手のコースに分かれてパトロールしたものである。今は、退会した世帯も多く寂しい限りであった。

 私たちの住む町も高齢者世帯が激増、自治会の役員どころか、班長のなり手を決めるのにも難しくなった。一人暮らしの高齢者、高齢者夫婦、高齢者介護に難渋している世帯にとって、会費集め、月1回の班長会議と会報などの配布・回覧、年間行事などでの役が負担だという。我が家もまぎれもない高齢者世帯ではあるが、体が動くうちは、班長くらい勤めたいと思っている。

 私は、自治会の仕事は、スリムに、スリムにと考える。行政は、自治会の法人化、街づくり協議会の結成などを促進しているが、この実態をみてみると、地域をなるべく大きく束ねて、助成金などにより、本来行政の仕事を丸投げしているように思えるのだ。住民による自治会は、行政の下請け組織ではない。市の資料配布、半官半民の位置づけとしている社協・赤十字・消防団などの募金集めなどは、本来、自治会の仕事ではない。

 地域の自治会の役割は、高齢社会にあってこそ、大事になってくるのではないか。とくに、高齢者に対する災害時の具体的な対策は手つかずのまま、「自助」を触れ回る行政、日常的にも、かつてのニュータウンの住民は、免許返上者が増える上、大型商業施設による近隣商店の撤退、クリニックの閉院、病院の統廃合などによる、交通難民、買い物難民、医療難民となりつつある。地域を問わず、「限界集落」と呼ばれて、不自由な生活を余儀なくされる人々も増える。その一方で、国の防衛費は、年々増額の一途をたどり、大企業の内部留保を放置のまま、法人税は値下げする。全世代型福祉と称して、高齢者の年金、医療、介護、生活保護の抑制をはかり、まさに弱者切り捨て政策を進めている。高齢者を支えるべき若年層は、非正規雇用で不安定な生活を強いられている。そんな中で、地域で、自治会で、できることは限られるが、せめて、隣ご近所が顔見知りになって、あいさつや世間話をすることから、情報交換や困りごとを集約、個別の問題であっても、自治会として行政に要請し、一つ一つ解決してゆくことができるのではないか。

 

 パトロールに参加した、小学6年生のお母さんは、近くの小学校の卒業式は在校生不参加ながら実施され、保護者も参加できることになったと話していた。そういえば、今週の12日には、近くの中学校の卒業式が終わったところに通り合わせた。卒業生も保護者も体育館前のあちこちで、「濃厚接触」ながら、マスク姿で名残惜しんでいるようだった。

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昨秋は、一株のススキに癒されたが、その傍らには黄水仙のつぼみがつけた。

 集団感染の元、「クラスター」の特定も大事ながら、すでに、院内感染、職場感染、家庭内感染、市中感染が広がる中、一人でも、早く感染者を見極めて、拡大を阻止するには、実質的な検査件数を拡充する体制が重要だと思うのだが。

政府は何をやってんだか・・・。情けない。

 

 

 

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2020年3月11日 (水)

3月10日、NHK「ニュース7」は、明らかに放送法第4条違反~毎度おなじみの尾身茂氏

  きょう、午前中から参議院予算委員会の公聴会が開かれていた。「公衆衛生・新型コロナウイルス対応」「新型コロナウイルスが内政に与える影響」「内政・外交の諸課題」の公述項目ごとに公述人2名が出席したのだが、午前中には、「公衆衛生・新型コロナウイルス対応」について、自民推薦の、政府の専門家会議の副座長で地域医療機能推進機構理事長の尾身茂と医療ガバナンス研究所理事長の上昌広の二人が、意見を述べていた。

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参議院予算委員会、左尾身公述人、右上公述人

 夜7時「ニュース7」のコロナウイルス関連のニュースの解説者として尾身氏が登場、前日の専門家会議の記者会見、公聴会での公述で話していたことの繰り返しで、国民の心がけみたいな話が続き、まさに、自民党政府の代弁に過ぎなかったのである。コロナウィルス対応に限らず、今日の公聴会のニュースは後ろに回るのかな、とみていたが、ついに伝えられなかった。政府の第2弾の緊急対応策や海外イタリアや中国の感染・対応状況などを詳しく報じ、最後に、ローソンが学童保育におにぎりを配ったというニュースなどで締めくくるのである。

 これって、おかしくない?と、NHKふれあいセンターに電話した。

〇なぜ、自民党推薦の公述人の解説だけなのか、公聴会の報道がなぜなされないのか。
 ⇒そういうご意見があったことを伝えます。

〇考え方が違う、意見が分かれる場合は双方を提示するのが公共放送ではないのですか。
 ⇒そういう意見があったことを伝えます。公聴会のほかの公述については、データ放送、、ウェブニュースで読むことができます。

〇7時のニュース内で、他のニュースを排しても、異なる意見も伝えないといけないのではないか、こういう意見は多いのではないですか。
 ⇒そういうあなたのような意見もありますが、尾身さんの話を聞きたいという視聴者もいます。

  一瞬「?」、私の方が言葉に詰まったが、いつもの対応である。一方通行の”ふれあい”センターなのである。センターのスタッフはNHKの職員ではなく、外部委託の人たちだからか、放送法を全く理解していないのだろう。 これは、あきらかに、放送法の「第4条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の 編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。 一 、公安及び善良な風俗を害しないこと。 二 、政治的に公平であること。 三、 報道は事実をまげないですること。 四、 意見が対立している問題につては、できるだけ多くの角度から論点を明らかに すること。」の「政治的な公平」「意見が対立している問題には多くの角度からの論点明示の必要」に違反しているのだ。

 そして、改めて「NHKwebニュース」を検索してみた。「参院予算委公聴会新型ウイルスへの対応で有識者2人が意見( 2020年3月10日 13時21分)」の記事は、以下の見出しで確かに掲載されていたのだが、午後のニュースで放映されたかはわからない。

自民推薦 尾身(茂)氏「人的・財政的な支援を講じるべき」

立民など会派推薦 上(昌広)氏「 検査体制の拡充を」

*出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200310/k10012322971000.html?utm_int=word_contents_list-items_094&word_result=新型コロナウイルス

 さらに「参院予算委公聴会 新型コロナウイルス影響などで4人が意見 (2020年3月10日 18時59分)」というニュースも出てきた。「ニュース7」ではもちろん放映されなかったニュースであるが、「4人」は、以下の見出しが付けられ、紹介されていた。

自民推薦 熊野(英生)氏「五輪 最悪でも延期など中止避けるアイデアを」

共産推薦 野村(幸裕)氏「すべての働く人たちの条件向上を」

公明推薦 大日向(雅美)氏「子どもたちは窮屈な思い」

維新推薦 三浦(瑠璃)氏「率先してリーダーシップを」

*出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200310/k10012323681000.html?utm_int=word_contents_list-items_051&word_result=新型コロナウイルス

  こうしてみると、webでは、その日の公聴会の計6人の7時間に及ぶ公述・質疑は、大きな写真とともに掲載されても、各人数行づつしかその内容が紹介されなかったことになる。しかも、上の小見出しに見るように、各公述人の意見の相違点や論点はまるで見えてこない。

 民放の報道番組の解説者としても登場している上氏は「PCR検査が進まないのは、厚生労働省とその下にある国立感染症研究所のコントロールがあるからだ」という意見を公聴会でも述べていたが、もちろんそれへの言及はなく、NHKは、一番視聴率の高いニュース番組では、専門家会議の副座長尾身氏の解説だけを重用したことになる。編集権なんて言うものではない。もはや、情報操作、印象操作による政府広報ではないか。

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2020年3月 7日 (土)

きのうの「ニュースウオッチ9」見ましたか~ユーカリが丘が登場したのですが

昨夜、静岡県に住む義姉から電話があって、さっきのニュースで、ユーカリが丘が映っていた、という。コロナの影響で、都心に人口が減って、郊外の人口が増えている街としてユーカリが丘をクローズアップしたらしい。

きのうの「NHKニュースウオッチ9」の録画によれば、「ビッグデータの分析」とのコーナーで、コロナ感染防止対策と銘打った小中高学校の一律休校や在宅勤務・時差出勤の要請の影響で、昼間の滞在人口が通常の逆を示し、ベッドタウンの滞在人口が増加している。1キロメートル四方で表した地図で調べてみると、「千葉県佐倉市ユーカリが丘」にあたる部分が色濃くなっている、とのことで、取材にきたらしい。

まず「都心まで電車で45分」と報じられるが、「45分」には、大きな疑問符がつく。ユーカリが丘~東京なのかもしれないが、路線情報で検索すればわかること、不動産屋ではないのだから、正確を期してほしいな。通勤となれば、どんなルートでも、乗り換え時間、遅れなどで、1時間以上はかかる。

そして、駅前の佐倉市が運営する、共有オフィスの利用登録が増加しているとして、備え付けのデスクと機器を使って仕事をする人たちの声と映像。このオフィスというのが、前市長の大いなる置き土産で、市議会の多数会派とすったもんだの末、「テレワーク・シェアオフィス」と称して、国からの拠点整備費など5100万と市の補正予算、併せて総額1億1千万を超える予算で2019年にスタートした、いわくつきの施設であった。それに、フロアの賃借料年間840万とランニングコスト合わせると、3000万近くになる。5年間で元が取れるという皮算用である。さらに、この駅前ビルは地元の開発業者山万の所有で、商業施設の移動、撤退?で、フロアによっては、がらんどうに近いビルになっていたので、業者にとってはありがたい事業であったわけである。そのシェアオフィスのオープン以来、起業家たちの手助けという触れ込みもあったが、利用者が少なく、いつも、ひっそりとしていた施設だった。市民にとっても、第一利用料が高いし、使い勝手が悪く、評判が悪かった。テレワーク要請の現在だからこそ、利用者が若干増えたのかもしれないが、契約期間の10年間で、大いなる赤字が出なければいいが、というのが納税者としての実感ではある。

また、学校が休みになった子供たちが、いつもより賑わいを見せて遊んでいるユーカリが丘南公園の様子や、シェアしながら、子供たちを見守っているという、勤めを持つ母親たちの姿も伝えられた。市民がいかにも“難局”を乗り越えているかのような一例を伝えても、問題点を提示したことにはならない。

NHKは、今回の新型コロナ感染拡大対策について、一貫して政府広報に徹している。国会でのやり取りは、極力、首相はじめ閣僚の、「やってる」答弁のみの放映が多く、コメンテーターも、顔ぶれがほぼ特定し、政策の問題点や論点を示すことがほとんどない。

きのう、私も久しぶりにユーカリが丘駅付近まで自転車で出かけた。銀行、郵便局、ドラッグストアなどを回り、帰りにパン屋さんとケーキ屋さんにも寄ったが、いつもと変わりがなかった。ただ、ドラッグストアでは、マスク、トイレットペーパー、キッチンペーパーの棚に商品がなく「売り切れました」の札がある光景には、この街に住む人たちの不安が思われた。我が家の備蓄は、心細いが、慌てて買うようなことはしないつもりだ。この際に、デマを見極める知恵、マスクにしても8割が中国からの輸入品であったという事実などを知ることも大事なのではないか。私も、久しぶりに針を持ち、ガーゼハンカチで何枚かのマスクを作ってみた。やや不格好ではあるが、家の中や就寝時には、これで、十分なのではないか。

以下も、あわせて、ご覧いただければ幸いです。
佐倉市は、不動産屋に?山万の空きビルの一部を借り上げて、貸室業をやるらしい! 20181210日)
 http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2018/12/post-2945.html

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2020年3月 6日 (金)

『斎藤史『朱天』から『うたのゆくへ』への時代』の書評が増えました。(付書評一覧)

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我が家の水仙が咲き始めました。

 拙著『斎藤史『朱天』から『うたのゆくへ』の時代』は、2018年12月28日に刷り上がり、2019年1月9日が発行日でした。“歌壇”でとりあげられることはあまり多くなかったのですが、『短歌往来』では、小石さんが「2018年のベスト歌集・歌書」として、糸川さんが「2019年のベスト歌集・歌書」として紹介、江田さんは同誌の「評論月評」で2回にわたり批評されました。また、斎藤史についての著書を持つ寺島さんからは、二誌において、丁寧な批評をいただきました。また、斎藤史は、父斉藤瀏と創刊した『短歌人』を離れて『原型』を創刊するのだが、その『短歌人』同人の斎藤寛さんからも書評をいただきました。『図書新聞』では、数年前に小論争らしきものをした吉川さんが書かれているのでびっくりしました。今年になって、二方の書評が発表されました。皆さんには、資料部分も多い拙著を丁寧に読んでいただき、紹介や書評をしてくださいました。あらためて深くお礼申し上げます。

・5月18日、「斎藤史」について報告することになりました。付・書評・紹介一覧〈2019年4月26日〉

 http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2019/04/post-d89e33.html

 なお、昨年、上記の記事にも、書評リストを付記しましたが、あらためて、以下、最近のものを含め再掲します。

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・会澤清:紹介『斎藤史『朱天』』から『うたのゆくへ』の時代』  (ちきゅう座   2019年1月14日)

・紹介『斎藤史『朱天』から『うたのゆくへ』の時代』 (日本古書通信1075号 2019年2月)

・江田浩司:評論月評第6・7回 (『斎藤史『朱天』』から『うたのゆくへ』の時代』に触れて) (短歌往来   2019年3月・4月)

・小石雅夫:50人に聞く2018年のベスト歌集・歌書(3冊内の一冊として) (短歌往来 2019年3月)

・今井正和:歌壇時評29   (くれない 2019年2月)

・吉川宏志:書評・言葉によって自己の人生を染め替えようとする意識~なぜ歌人・斎藤史は言葉を変えたのか           

   (図書新聞 2019年4月6日)*  末尾に掲載の「一葉社」のホームページからもご覧になれます。

・田中綾:書棚から歌を (北海道新聞 2019年4月28日)*三浦綾子記念文学館田中綾館長特設サイト「綾歌」からもご覧になれます。  https://www.aya-kancho-hk.jp/?page_id=32

・寺島博子:書評・ゆるぎない視座 (現代短歌新聞 2019年5月5日)*

・斎藤寛:書評・「私」語りの再審(うた新聞 2019年7月10日)

・阿木津英:紹介「上半期の三冊」(3冊内の一冊として)(図書新聞 2019年7月10日)*

・寺島博子:書評・深淵に望む眼差し(歌壇 2019年8月)

・(八):新刊紹介・斎藤史『朱天』から『うたのゆくへ』の時代(女性展望 2019年11-12号 701号 2019年11月)

・篠弘:「私が選んだ今年の歌集」(2019年発行歌集・歌書7冊内の一冊として)(毎日新聞 2019年12月23日)*

・糸川雅子:「2019年のベスト歌集・歌書」紹介(2冊内の一冊として)(短歌往来 2020年3月)*

・小林美恵子:書評・斎藤史『朱天』から『うたのゆくへ』の時代(社会文学 51号 2020年3月)

 

上記、*を付したものは、出版元「一葉社」の下記のホームページでご覧になれます。

 https://ichiyosha.jimdo.com/齋藤史-朱天-から-うたのゆくへ-の時代/

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2020年3月 4日 (水)

「子どもの席を1メートル以上離すように」って!! いま必要な対策は何か

 

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読売新聞2020年3月4日より

 関西で仕事をしている娘から、「お母さんだったら、どうした?」と尋ねられた。唐突な小中高学校の一斉休校の要請を受けて、子を持つ同僚たちが慌てているらしい。かつて、私たち夫婦は、名古屋市で共に働いていたので、娘は、市立保育所にゼロ歳から6年間、学童保育所に小学5年生まで通っていた。両親の転任・転職に伴って千葉県に転居、転校している。

 今回、名古屋市では、河村市長の対応が一転二転したが、3月2日現在、自宅にいることが困難な児童に関しては、小学校の教室で受け入れ、先生も待機させるということになった。さまざまな問題をクリアしない中での一斉休校要請には、首相の場当たり的な無策の結果ながら、名古屋市の対応には、ともかく働く親たちは一安心したかもしれない。しかし、給食はないので、親たちは弁当作りにも苦労するだろう。

 一斉休校要請の根拠が示されないまま、政府は、保育所と学童保育所は、休校の対象外とした。これも、場当たり的に、過大な仕事を保育所や学童保育所に押し付けることになった。小中高学校に比べれば、物理的にも、日常的にも濃密な接触が現実でもある保育所や学童保育所を閉めないという理由には整合性がない。この矛盾に満ちた要請に加えて、厚労省と文科省は2日付の通知で、「子どもにマスクの常時着用を求めた上で、子ども同士を1メートル以上離す」感染防止策を都道府県などに要請した。保育所や学童保育所の実態、乳幼児・児童の行動、保母や指導員の人員不足の実情を全く無視している要請と言わざるを得ない。「1m以上離れて」なんて、噴飯ものであり、役人や政治家が考える思い付きでしかない。

 感染者が出た高齢者施設のデイサービス中止は、ヘルパーによる訪問介護でカバーするというが、たださえ人手不足なので、事実上無理だという現場の声が届いているのだろうか。感染リスクが高いという高齢者、介護が必要な高齢者が放置されてしまうのだ。

 いま、政府がやることは、北海道に感染者が多いからといって、特定の市の全世帯にマスクを戸別に配るという対症的な施策ではなく、医療機関、医療従事者へのマスクやアルコール消毒液など基本的な配備、掛け声だけではないPCR検査の拡充、休業補償対象外の企業や人たちへの具体的な支援などの方を優先させるべきではないのか。

 私が参加している地元の9条の会の例会の会場となっているコミュニティーセンターから休館に伴うキャンセルの連絡が入った。市民活動や市民運動の停滞が不安だ。いま首相は、新型インフル等対策特措法改正によって、「緊急事態宣言」を出すことが打開策のような動きをしているが、これも、国民への人権侵害にならないよう、注視しなければならない。

 首相が大好きな!各界の要人?との会食は、少人数だからと続けるらしいし、森友加計問題、桜を見る会、検事長定年延長問題などについての虚偽答弁や説明不足が積み重なる中、公職選挙法違反の元大臣たちに、本人からの説明責任の必要を言ったところで、まるで説得力がない。

 国民の健康と命を守るのはだれか。こんな首相を選んで、長く居座らせてしまっている国民自身に返ってくる問いでもある。

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2020年3月 3日 (火)

歌壇における女性歌人の過去と現在

 今日は「ひな祭り」なのだが、おひな様を出さなくなって久しい。花より団子で、私の好物の穴子を散らしたお寿司とヒラマサのお刺身、ポテトサラダという妙な献立で、二人だけで祝った?のだった。生活クラブのはまぐりは、娘が帰省していた折、すでにお吸い物にしてしまっていた。

 ひな祭りと言えば、『短歌研究』という雑誌は、三月号は、毎年女性歌人特集をするのが恒例であった。1960年前後から、時折、女性作品特集が組まれていたが、定例化したのは1969年以降で、ほぼ例外なく踏襲されてきたし、1980年代からは五月号の男性歌人特集もセットになった。ところが、今年の三月号には、どうだろう、その女性歌人特集が消えていた。節句にちなむ特集などよく続いたものだとむしろ感心もしていた。私などもちろん縁がなかったのだが、三月号の特集が、女性歌人へのせめてものサービス、量的にも質的にも勝っている女性歌人への「ガス抜き」の様相を呈していたので、どこかすっきりした感じがしないでもない。五月号の男性歌人踏襲もなくなるのだろう。これからの歌壇において女性歌人が、どういう評価をされていくのか、注視していきたいところである。

 今年の1月中旬締め切りで、同人になっている『ポトナム』誌の「歌壇時評」に以下を寄稿した。同じようなテーマで、すでに昨12月の当ブログでも記事にしているので、併せてご覧いただけたら幸いである。

・歌壇、この一年を振り返る季節(2)歌人によるパワハラ?セクハラ?~見え隠れする性差(2019年12月22日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2019/12/post-b5862e.html

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  昨年、「阿部静枝の戦後」について調べ、作成中の静枝の「著作・関連文献年表」を眺めていると、精力的なまでに、多くの短歌作品と短歌評論を残していたことを改めて知るのだった。しかし、アンソロジーや短歌史に、その名を見いだすことがまれなのはなぜかの思いにもいたったのである。短歌以外の新聞や雑誌、女性、教育雑誌をはじめ、政治から料理までという広い分野のメディアにも頻繁に登場し、座談会や人生相談にまで応じていた。
  静枝(一八九九~一九七四)の敗戦後の短歌評論や発言は、二〇代から、夫、温知とともに無産運動の活動家としての経験――婦人参政権獲得、女子労働・母性保護、母子扶助運動の実践―などを踏まえ、やや生硬な表現を伴いながらも、率直かつ厳しいもので、多くの男性歌人や女性歌人にとっても、耳の痛いことが多かったのではないか。
  静枝の没後から四五年も過ぎた今日にあっても、社会や歌壇における女性差別は改まらない。そんなことを考えていた矢先、歌壇において、男性歌人による「ミューズ発言」が、問題になっていることを知った。一昨年六月、名古屋での「ニューウェーブ三〇年」というシンポジウムで「ニューウェーブに女性歌人はいないのか」との会場からの質問に、パネリストの加藤治郎はみずから「加藤、荻原裕幸、西田政史、穂村弘の四人だけがニューウェーブだ」と断定したという。さらに、昨年二月、加藤が「ニューウェーブに女性歌人はいないのか」の題で「水原紫苑は、ニューウェーブのミューズだった。・・・」とツイートしたことが、短歌雑誌やネット上の歌壇時評で批判されることになった。
  短歌史上、「ニューウェーブ」の明確な定義は見当たらないが、私は、一九八〇年代後半、俵万智『サラダ記念日』出版以降、いわゆるライトヴァースの延長線上の若い歌人たちによる口語的発想で、日常の些細なことがらや微妙な違和感などを軽妙に歌い、ときには現代文明批判めいた作品に仕上げる傾向の短歌というくらいの認識であった。私には意味不明な歌が、もてはやされたりして戸惑ったりしたが、その担い手を、なぜ特定の男性歌人四人に限るのかは理解できない。さらに、ミューズ発言の前後には、女性差別以外にも差別表現があったというが、現在、そのツイートは削除されている。
   このあたりの顛末は、高島裕「これ以上ニューウェーブを語らないために」(『未来』二〇一九年二月)、川野芽生「うつくしい顔」(『現代短歌』同四月)、中西亮太「川野芽生『うつくしい顔』について」(ブログ「和爾、ネコ、ウタ」同三月一七日)、中島裕介「ニューウェーブと『ミューズ』」(『短歌研究』同四月)などで知ることができる。さらに、中島は、自らのツイッターや「note」において、加藤発言を追跡、批判を発信し続け、加藤も、反省、謝罪、画策、反論などを繰り返している。その過程で、決着の糸口になるのかどうか、加藤・中島が属する未来短歌会の理事会は、一選者のハラスメントについての事実確認と検討委員会設置などの協議を始める旨を決めたらしい(「未来短歌会」ホームページ二〇一九年一一月三〇日)。
   政治や企業の世界だけでなく、人権にかかわるハラスメントが、文芸やスポーツの世界、そして家族間においてまで、顕在化してきたことの現れでもあろう。しかし、最新の二つの『短歌年鑑』では、これらの動向についてだれも触れようとしなかった。かつて、〈女流歌壇〉と括ることにさえ疑問を呈しながら、女性歌人が低位に置かれている実態に抗議していた阿部静枝の声(「女流歌壇展望」『短歌声調』一九五〇年一月)が聞こえてくるようだ。(『ポトナム』2020年3月号所収)

 

 

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