NHK夜の7時のニュース、おかしくないですか
きょう、NHKの地域スタッフと当地の支局職員が集金に来た。昨年受信料支払い再開にあたって、集金時には職員を伴ってほしいと申し入れていたためだ。その折、最近の夜7時のテレビニュースの放送内容・放送時間の配分に偏向があるのではないか、と伝えた。
折も折、2月7・8日の2日間の夜7時のニュースを丸ごと見る機会があったからだ。7日のトップニュースは時津風部屋元親方逮捕が間近というニュースだった。そのニュースが異常に長いのに気がつき、以後、他のニュースも所要時間を記録してみた。ストップウォッチではないので正確を欠くかもしれないが、なんと、そのトップニュースは7時11分過ぎまで続いた。2番目が中国製餃子事件であり、3番目が北京オリンピックに最高齢で出場が決まった馬術選手のニュースだった。8日のトップニュースも元親方逮捕関連のニュースで6分半、2番目が中国製餃子事件、3番目が衆院予算委員会の質疑だった。その他のニュースに費やされる時間といえば、長くて3分余1~2分、なかには秒単位の配分もある。
相撲が「国技」だからといって、NHKが独占中継をしているからといって、海老沢元NHK会長が横綱審議会委員長だからといって、特別扱いなのだろうか。一人の若い力士の命にかかわる痛ましい事件ではあるが、事件当初から今日に至る相撲協会や愛知県警の対応こそが問題ではなかったのか。これまでの相撲界の体質をこそ問題にしなければならないはずなのに、警察発表を追うような内容を連日報道する必要があるのだろうかと疑問であった。それに時間配分があまりにも偏りすぎてはいなかったか。この2日間は、衆院での予算委員会が開催されていて、ガソリン税、道路特定財源などについて、与野党のきびしい質疑が続いていたのである。国会関連のニュースはともに3分余に過ぎなかった。民放のワイド番組ですら、8日のトップニュースは、元親方逮捕ではなかった。公共放送を担うNHKにこそ、ニュース番組編成にバランス感覚が要請されるのではないか。
こうした状況は、いまに始まったことではなかった。野球のシーズンでは、メジャーリーグでのイチローや松井、松坂の活躍ということでずいぶんと時間がとられ、うんざりしたこともある。宮里藍だ、横峰さくらだとやたらと丁寧な報道が続いたこともあった。基本的にスポーツはスポーツニュースでやってもらいたいし、重要な試合というならば結果だけで十分ではないか。7時のニュースは、気象情報を除けば、28分間という枠しかない、全国放送なのである。
最近のNHKは職員のインサイダー取引で揺れ、それがきっかけで会長や副会長まで代わり、報道もそれに傾いているが、NHK人事への政治介入が露骨になってきたことを見逃してはいないだろう。
ついでながらと、訪ねてきた職員には、視聴者センターの電話が通じにくいし、開設時間が短く、視聴者の声を聴く姿勢に欠けるではないかと話し終わった途端、「制度が変わって、訪問集金は無くなり、引き落としになりますので」というではないか!受信料は取られっぱなし?簡単に引落としに移行できるなどと考えていることこそ視聴者軽視も甚だしい。いっぺんに体の力が抜けてしまった。(2008年2月9日記)
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