青葉の森公園の紅梅がもうすぐ満開です
~別れと出会いの季節がまた~
21日、千葉市ハーモニープラザでの歌会のあとは、青葉の森公園の観梅へということになった。公園の階段をのぼりきると、ちょっと先には満開に近い紅梅の幾本が続き、その合い間に、白梅がほころび始めていた。青竹を利用した品種表示の札も新しい。それを頼りに梅林を進むと八分咲きの紅梅は「八重寒紅」とあり、だいぶ咲き始めた白梅は、「竜峡小梅」「玉牡丹」「新冬至」などの優雅な名前を持っている。なかでも枝振りが立派で、花片がやや緑がかかっている「青軸」という品種も見かけた。
メンバーが持ち寄ったおやつをベンチでつまみながら、文字通り雲ひとつない青空の下、いつになくのんびりと過ごしたのだった。この歌会は、細々ながら五年ほど続いているが、幾人かはすでに辞められたし、あたらしく入会された方もいる。この三月をもって辞められるSさんは、植物の生態にめっぽう強く、足元の雑草の小さな花も見逃さない。千葉市立動物園でのボランティア活動も長いというだけあって、短歌は、いつもやさしくて、読む者を和ませてくれた。近頃話題になるのは、一昨年の秋までメンバーだったWさんで、一番若かったのにもかかわらず文法や仮名遣いにもきびしかったが、県の短歌大会やNHK短歌で上位入選されているということだった。
歌会の作品をみると、自らの病いや身内の介護などに取材するものが多いが、旅行や家族を歌った作品に、一同ほっとすることもある。少女期を過ごした戦中・戦後を歌い続ける方もいらして大いに刺激を受け、思わず襟をただすこともある。毎回、近現代の歌人研究を行っているが、この頃はメンバーの自発的な発表もあって、前回は青森高校の後輩でもあるHさんの寺山修司、きょうはTさんの山田あきだった。山田あきの歌は難しいという人が多かったが、明治の女の挑戦や限界にも話は及んだ。そのTさんは農繁期になると、山梨県の別荘暮らしとなり、会はしばらく休まれる。
春は、別れと出会いの季節という。あたらしい短歌との出会いの季節かもしれない、ささやかな期待を秘めて青葉の森公園を後にした。(2008年2月23日記)
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