「短歌ハーモニー」、千葉市女性センターまつりに参加しました
短歌の勉強会「短歌ハーモニー」は、今年も「千葉市女性センターまつり」(12月6日・7日 千葉市ハーモニープラザ)に参加、1階の展示室に会員の作品が展示されました。「短歌ハーモニー」は、2002年、千葉市女性センターの入門講座「短歌に挑戦」(講師内野光子)の参加者有志が立ち上げたサークルです。月1回(第3木曜日)ハーモニープラザで歌会や近現代歌人作品の鑑賞を続けています。ときには、会場を飛び出し、吟行や青葉の森公園の散策、美術鑑賞、食事会などを楽しんでいます。2006年には合同歌集『青葉の森』(87頁)を刊行しました。
日頃の歌会のお世話や今回の展示なども、すべて会員の方々の連携のお陰です。私も昨日6日、展示を見てきました。思い思いの色紙や短冊に書いた自作をカラーの壁紙に貼ると、いつものプリントとは異なる、華やかな雰囲気のなかで、個性が光るようです。作品は次の通りです。
昨日、展示室の前で、女性センター名誉館長の加賀美幸子さんとお遭いしました。現役の館長時代に、私を入門講座講師として紹介くださったとのこと、担当者から聞いていましたので、初対面の挨拶をし、展示を見てくださるようお伝えしました。
短歌ハーモニー 展示作品(2008年12月6~7日 千葉市ハーモニープラザ)
大堀静江
玄冬のするどき月に真向いてえのきの大樹は魔王のごとし
老いがまだ少し遠くに思える日空に一すじ夕茜雲
小山博代
串木野の広きたんぼを野焼きする赤く燃える火夕日の中に
庭に咲く梔子の花に風あそびわが窓ごしにかおりを運ぶ
加藤海ミヨ子
素晴しき紅葉に逢いてゴンドラの怖さ忘れる空中散歩
なつかしき友の声聞く心地良さ活力のもと食したごとく
さくらしゅうし
天空に雲海見むと霧深きテラスに着きぬえぞ蕗かほる
幾千万逝きし兵らの哀しみの声湧きあがる八月の海
中川とも子
樹々香りたわわに赤きりんごの実信濃路楽しわが秋の旅
比叡山光を放つ紅葉を真青き空もみおろしていん
藤村栄美子
蝉の翅足もぎ取りて初物の味とばかりにぱくっとお口に
道路にて顔ゆがめつゝはいはいし満足そうに両手を洗う
前田絹子
完熟の梅を砂糖で煮つめおり風邪の子に鍋のぞかせるため
うとみ来し煮炊きに心足らいたり厨に柚子の香り満つれば
美多賀鼻千世
こうのとり飛び立つ郷の川端に蛍ふたたび闇夜に光る
ぼんぼりに紅くてらされ座る雛細き眼をして再会よろこぶ
内野光子
方形の漆黒のやみは積みあげられて夜ごとマンションはそらを狭める
噴水はふいっと止まりて平らなる水面に夕日のさしとどきたり
クレーンの腕はひたすら空にのび築かるる病棟谷津田にせまる
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