ラベンダーとバラの向こう側で
ラベンダーと市政と
ご近所の友人が車を出してくれて、4人での「お花見」となった。
そろそろ見ごろらしいとの情報が入った、先崎(まっさき)のラベンダーランド。ここは、現在の蕨佐倉市長が就任前から自分の畑にラベンダーを植え始め、いまは結構な広さになって、去年からラベンダーまつりが開かれるようになったところだ。蕨氏は早くより自宅に隣接してゴルフ練習場や霊園を経営する元銀行員で、先々代は志津村の村長さんだったという旧家らしい。民間の手法を市政にもという触れ込みで当選した市長だが、現実にはあまり変わり映えのしない役所の姿勢にがっかりしている。開発・環境問題で何度か交渉した体験からしても、こんな課長がと思う人ほど出世しているような気がする昨今の市役所人事ではある。それにしても、ラベンダーの陰に市長の顔がちらつくのは困ったものだ。
ラベンダー畑の管理者の話によると、「濃紫早咲」が見ごろだそうで、花穂の下方部分の濃い紫が出そろい、先端に薄紫の花が開き始めた今がよいという。6月半ばのラベンダーまつりには屋台も出るし、ラベンダーグッズや鉢も売るからと勧められる。他に「グロッソ」という名札を付けた畑もあり、花期は6月下旬~7月下旬、やや丈のある青々とした葉が茂っていた。うっすらと花穂の気配を見せる「おかむらさき」というのもある。
以下は、帰宅後、ネットから仕入れた情報である。「濃紫早咲」は、香りが淡いので、切り花やドライフラワー、リース材に適しているそうだ。「おかむらさき」は富良野のラベンダーの主力らしい。「グロッソ」は、交配種のラバンジンの一種で1972年、フランスのグロッソ氏が作出したとのことだ。数年前、南仏のアビニヨンで土産に買ったポプリを、改めて確かめてみると、”LAVANDIN DE PROVANCE” というシールが貼ってあるではないか。オイルの収穫量も多い品種とのことで、ポプリは玄関の靴箱の上で、いまだにかなりの香りを放っている。
バラ園とその管理者
少しばかり道に迷いながら、「草ぶえの丘」に到着。今朝(6月1日号)の「さくら広報」の1面を飾ったばかりのバラ園である。さまざまな品種のバラが、国別、品種別、色別に植栽され、アーチやパーゴラ、随所に格子が組まれているのがわかる。日本の「バラの父」鈴木省一コーナーもある。しかし、バラ愛好家でもない素人の私には、バラ園全体が散漫で、いまひとつインパクトがないのはどうしたわけだろう。「草ぶえの丘」全体の管理運営は、指定管理者制度により、佐倉市から地元の開発業者山万グループに移行した。さかのぼれば、すでに3年前から山万グループに移行、今年度、更新してさらに5年間の指定管理者となった。このバラ園は開園4年目という。バラ園の運営がNPOバラ文化研究所らしいのだが、山万グループとの関係はどういうことになるのだろう。「草ぶえの丘」は、バラ園はじめ、農園、ミニ鉄道、アスレチック、キャンプ・研修施設などアウトドア関係施設を擁するが、どんな風に盛りたてて行くのか、見守りたいところではある。行政改革の一環として始まった指定管理者制度であるが、効率的で安定した管理運営をすることによって市民へのサービスを向上させるのが、その目的だ。指定管理者の選定過程、モニタリング、財政・人事の透明性、情報公開などがきっちり確保されているのだろうか。ともすれば、行政からの丸投げ、責任転嫁、サービス切り捨てへの不安がつきまとう。入園料400円とアクセスの不便さが当面のネックになってはいないか。入園者はどのくらい増えたのだろうか。そんなことを考えさせられた「草ぶえの丘」であった。
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