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2009年12月 9日 (水)

赤い羽根共同募金の行方~使い道を知らずに納めていませんか、その情報操作のテクニック(2)

③「千葉県共同募金会佐倉市支会」(佐倉市社会福祉協議会)では                         

 千葉県共同募金会の佐倉市支会の専任職員はおらず、佐倉社会福祉協議会の地域福祉推進グループが担当しているらしい。佐倉市における共同募金についての情報は、私たち募金者には、自治会を通じて配布される広報誌『社協さくら』で届けられている。この数年間分、欠号はホームページで補いながら通覧してみた。社協の広報誌だから共同募金関係に限り、直近の1年間5号分の『社協さくら』(151155号)の記事を整理してみた。(081215)155号(09101日)の記事を整理してみた。まず、12月号で当年度の歳末たすけあい募金の目標額が示され、10月号では来年度にまわる当年度の目標額と事業費分だけの予算額が示される。使い道が示されるのは、3月号に前年12月の歳末たすけあい募金の実績額に前年度の繰越金を加えた配分総額と目的別の配分内訳のみで、赤い羽根共同募金については配分実績額のみで、現実にどのように使われたかの報告は一切なかったことになる。しかも、記事の表現は読み取りづらく、曖昧で、私の問い合わせに、職員すらも予算を決算と取り違えるほどだった。

 

151(081215日):当年平成20年度の歳末たすけあい募金の目標額

 152(0931):  平成20年歳末たすけあい募金の実績額と前年度の繰越金を加算した配分総額の内訳実績額

 154(09715): 平成20年度赤い羽根募金の県からの配分実績額(平成19年度募金に基づく)  

155(09101): 来年度平成21年度の赤い羽根募金の目標額

  私の頭の中で、以上のように整理できるまで、職員とのやり取りがあった。担当責任者に、赤い羽根共同募金の使い道をなぜ決算で公表しないのかを尋ねてみると「社会福祉協議会に詳しい予算書も決算書もあるから見に来てください。あなたの話を聞いていると頭が痛くなる!?」と答えたのである。「募金者には、大まかな使い道くらい知らせる義務があるでしょう。しかも決算だか、予算だかわからない表現でしか公表しないのはおかしいですよ」と言えば「ご意見として聞いておきます」との答えだった。

ところで、前述の中央共同募金会が作成している赤い羽根データベース「はねっと」で「佐倉市」のキーワードで検索すると、「赤い羽根募金の助成で行われた活動(平成19年度募金)」(20年度実施―筆者注記)として、以下のようなフォームで事業名、助成先の団体名、財源の種別、助成額がリストとなって示される。助成額の右には「表示」という欄があって、ここをクリックすると具体的な活動と財源が見られることになっている。この欄は省略し、50件のうちの一部を例示した。

No.

事業名

団体名

種別

助成額

1

地域福祉ネットワーク事業

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域         

4,495,000

2

母子・父子世帯に対する支援金配分事業

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域歳末

4,150,000

3

在宅福祉サービス「おたすけくん」事業

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域歳末

3,918,888

4

社協さくら発行

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域

3,851,000

5

ひとり暮らし高齢者に対する支援金配分事業

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域歳末

2,540,000

6

ボランティアグループ活動助成事業

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域

1,807,000

7

要支援世帯に対する支援金配分事業

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域歳末

1,096,000

8

特別養護老人ホーム通院・外出用車両購入

志津ユーカリ苑

NHK

歳末

1,090,000

9

在宅福祉(いきいきサロン・食事サービス等)

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域

961,000

(

中略)

46

歳末行事への支援事業(クリスマス会)

ありんこグループ

地域歳末

50,000

47

歳末行事への支援事業(クリスマス会)

セントケア千葉株式会社

地域歳末

50,000

48

歳末行事への支援事業(クリスマス会)

志津大山記念会

地域歳末

50,000

49

ボランティア活動支援

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域

48,173

50

地域福祉講座

社会福祉法人佐倉市社会福祉協議会

地域

40,000

まさに私が探し求めていた配布先と配分額であった。こうした具体的な使い道を募金者に伝えてほしいのだ。ただ、この情報からは、種別ごとの助成額の合計や助成総額が記述されていない。表の中の「NHK歳末たすけあい」は、中央共同募金会から配分された都道府県共同募金会が直接、各市町村の施設直接に配分するもので、佐倉市の社協は一切関与しないということだった。

ところが、「はねっと」の数字と佐倉市社協の数字があわなかった。ちなみに、上記の佐倉市への種別による助成額を試算してみると、次のようになる。

地域16件:   14,242,000

地域歳末30件:   14,139,010 (募金実績11,926,587円に前年度の繰越金加算)*

NHK歳末4件: 1,689,237

(合計50件:   30,070,247円)  

*の数字は、『社協さくら』147号(200831日)掲載の「平成19年度歳末たすけあい運動配分報告」の配分額と一致し、上記『社協さくら』152号(200931日)の「平成20年度たすけあい運動の報告」、「配分実績1549万」(実績15,491,954 円)に該当する。佐倉市社協にとってNHK歳末はかかわらないので、上記合計件数・配分額は余り意味がないらしいが、「地域16件」の件数は一致するものの、配分額が14,073,000円で合致しない。また、「はねっと」では、助成先団体名「佐倉市社会福祉協議会」でも検索できるのだが、上記の一覧と件数・助成額も異なる。無頓着というか無責任というか、まじめに読むほど、「頭が痛くなる」のはこちらの方だ。

そういえば、中央共同募金会の「はねっと」担当者は、種別による合計額は昨年まで公表していたが、複雑な事情?により今年から記入しないことになったという。その理由を尋ねても、締め切りに間に合わない、あるいは、未報告の施設や団体があるので、数字に齟齬が生じ、混乱を招くからというのだ。このリニューアルは、情報公開からいえば「後退」ではないのか。締め切りに間に合わない施設や団体があるなら、空欄にしてでも公表すべきではないか、配分だけ受けて報告しないなど、もってのほかと思う。担当者は「合計額を公表しないことについて、内部でもだいぶ議論があったので」再度検討したいとのことだった。不完全な数字を公表して、クレームでも来たら困るとでもいうのだろうか。不完全ならば、それが実態で、説明責任を果たすべきだろう。

 さらに、「はねっと」のデータで佐倉市を検索、団体名をみると、50件のうち20件が佐倉市社会福祉協議会で、助成総額約3007万の約902710万の助成がなされていることになる。先にみたように、中央共同募金会の助成総額の62%が市町村の社会福祉協議会へ配分され、千葉県募金会の助成総額70108万円の内の、赤い羽根共同募金の31485万円及び市町村歳末たすけあい募金22285万円、あわせて77%が県内の社会福祉協議会に配分されたことになる。福祉施設や福祉団体向けの助成も市町村社会福祉協議会を通じての配分が多いのが実態である。要するに地域に配分される共同募金(赤い羽根・歳末合わせ、NHK歳末は除く)は市町村の社協に丸投げに近い状況で、佐倉市の場合は90%以上が社協の手によって助成、配分されているというのが実態である。(つづく)

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コメント

赤十字の募金について
市役所の支所から、
町内会に一人当たりの募金額を指定した、
表向き依頼の募金強要が当たり前のように行われています。訊いてみると、市に赤十字の支部がありその支部が募金活動をしているとのことです。
市役所が町内会に募金を依頼する行為は、
広報の配布依頼などの公務と同時に行われています。

投稿: | 2011年12月 6日 (火) 19時42分

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