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2010年10月29日 (金)

大急ぎで見た「学習院と文学~雑誌『白樺』の生まれたところ・・」展

 10月23日の「歴史教育シンポジウム」の会場には、少しばかり早めについた。会場の受付に置いてあった「学習院と文学」のはがきに目が留まったので、同じ研究棟北2号館1階の大学史料館展示室での展示会に急いだ。こじんまりした展示ではあるが、学習院とゆかりのある文学者たちの生涯を辿るものだった。大きく4つのコーナーに分かれていた。

白樺同人が過ごした学習院:
 有島生馬、木下利玄、志賀直哉、武者小路実篤、児島喜久雄、柳宗悦らの学園生活   の写真や肖像、絵画、色紙などの作品

白樺の種たち:
 学習院国語科教師の清水文雄に見いだされた三島由紀夫、中等科からの文学仲間、東文彦・徳川義恭3人の 同人誌『赤絵』、彼らが盛んに交わした書簡、三島の初期の初版本、白樺同人戯曲上演の演劇研究会のプログラムなど

学習院ゆかりの文学者:
 学習院大学文学部フランス文学科で教鞭をとりながら、多岐にわたる作家活動を続けた福永武彦、辻邦生のゼミナール写真、講義ノート、全集

もうひとつの友情物語:
 辻邦生と旧制松本高等学校の学生寮で出遭った北杜夫との友情とその往復書簡

 『白樺』創刊が1910年なので100年になる。韓国併合の年でもあったのである。実篤の描く独特の絵は、色紙等の愛好者も多く有名であるが、画家ではない直哉の描く人物画、利玄の描く精密なフクロウなどを初めて見た。三島の才能を見出した教師の存在、中等部時代から文才を発揮した三島、そして夭折することになる二人の同行者東・徳川の存在を知った。二人の作家を擁したフランス文学科、さらにその一人の辻と北の出会いなど興味深いものがあった。ちょうど始まった担当者のギャラリートークを最後まで聞けなかったのは残念だった。

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