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2010年12月 5日 (日)

「坂の上の雲」第2部が始まるという~ものものしい番宣

  それにしても、ここ1か月、「坂の上の雲」の番組宣伝は、相当なものだった。スポットのCMはもちろん、関連番組という「スタジオパークからこんにちは」に出演者が入れ替わり出演していたようだったし、10月からは「坂の上の雲~明治の夢・歴史の今」(全20本)と題する5分間番組を週4回放映、登場の「ご当地」や人物をテーマに実写とドラマを織り交ぜてのドキュメントであった。チャンネルを回しているとき、何回かは出遭って、見たものもある。11月には第1部の再放送が始まり、BSハイビジョンでは、第2部の「先行放送」も始まった。総合テレビより1週間前に「お見せしましょう」というわけだ。

関連番組の一つ、123日夜730分より「『坂の上の雲』の女たち」を見た。正岡子規の妹・律(菅野美穂)、秋山好古の妻・多美(松たか子)、秋山真之の妻・季子(石原さとみ)、3人の女性たちの生き方を演ずる女優に語らせるのは、一般的な方法ではあるが、誰もが、ひたすら男たちを支え、しかも結婚や家庭生活においても自立して、前向きに生き抜いたことを讃える内容であった。そして、現代の女性が今あるのも彼女たちの「たくましく、みずみずし」い努力があったからと言わんばかりの「教訓」目線が気になった。

司馬遼太郎の原作では、いずれの女性についても、その記述は、極端に少なく、そっけないのが特徴である。テレビドラマでは、だいぶ無理をした脚色で、第1部では、律、多美の出番が多くなっていた。*

*本ブログの以下を参照:

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2010/02/post-572c.html

第2部では、真之が結婚するので、一段と華やぎは増すのだろうか。原作と史実との違いも問題だが、原作にはないフィクションによって、女性の登場頻度を多くするなんて、あまりにも物欲しげなドラマ作りではないか。また、この宣伝番組では、時代背景としての婦人用自転車、美顔術、女性誌、結婚式などの事始めとドラマの女性たち、現代の女性たちとの風俗や生き方をとってつけたように結び付けようとし、何でここまでやるの、の思いしきりであった。

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