「NHKニュース7」調査~東北関東大地震で何が変わったか
地域の9条の会(さくら・志津憲法9条をまもりたい会)の先月の世話人会で、報道のウオッチをしようということになった。とりあえず、NHKの「ニュース7」を手分けして記録することになった。私はすでに、11回ほどの記録シートがたまったが、大震災後、13日・15日の2回の記録をとってみた。時間延長の拡大版なので、メモに精粗があってやや不明なところもあったが、一覧にしてみた。合わせて若干の感想も述べてみたい。
11日の地震を受けて、『ニュース7』は一変した。NHKの総合は、すべてが地震関連となり、民放からは、コマーシャルが消えた。担当の11日(金)は、帰宅困難となった私は新宿から池袋に向かって明治通りを歩行中だった。13日、15日の『ニュース7』は上記のとおり、拡大版となった。12日からは、ほぼ毎日見ているので、他の曜日の『ニュース7』をふくめての感想になるかもしれない。
⇒(続きは、次のpdfでご覧ください)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/NHKnews7dokawattaka3gatu13-15.pdf
順番 |
所要時間 |
項目 |
内容 |
頭出 |
19:00~ |
東北関東大震災 |
「地震ニュースを中心に拡大してお伝えします」 |
1
|
~10分 |
東北関東大震災 ①迫る津波、その瞬間 |
救出された人の声、濁流の中で家族の顔が・・・ |
|
~15分 |
②救助活動続く |
釜石(津波被害)気仙沼(掲示板)仙台港(津波視聴者撮影)石巻(再会の喜び)仙台(大型スーパー)石巻(山口からの運転手)釜石(衛星電話) |
|
~20分 |
③南三陸町はいま |
3度目の夜、1万人と連絡とれず、取材班街に入る、 |
|
|
④陸前高田市 |
人口23000人中避難は8000人、不明15000人 |
|
~25分 |
⑤各地の被害状況 |
東松島市(200人遺体)仙台市若林区荒浜(200~300遺体)岩手県(死者600人以上、不明337人) |
|
~29分 |
⑥避難状況 |
|
|
~31分 |
⑦南三陸町は |
避難場所同士の連絡取れず、掲示板の利用による安否確認など |
2 |
~38分 |
M9.0の巨大地震とは |
気象庁の訂正、スマトラ地震との比較、地震の規模、歴史にについて |
3 |
~40分 |
スポーツ界への影響 |
楽天チームのキャプテン、選手会長の声 |
4 |
~44分 |
気象情報 |
被災地の予報を詳細に |
|
福島第1原発 3号機爆発の可能性 |
原子炉には問題生じないが、冷却できずに水素が建屋上部にたまったのが原因か 双葉町長: |
|
6 |
~50分 |
各国の反応 |
ロシア観測強化、アメリカ専門家2人派遣など高い関心 |
7 |
~20:00 |
政府の対応 菅総理会見
|
・被災者への見舞、国民の冷静に感謝 |
|
20:00 ~15分 |
枝野会見 |
計画停電について →計画停電 ③1号機の爆発は原子炉本体に影響は ⑤追加的法律措置とは⑥宮城県行方不明医者の現況⑦医療機関の薬品・水・食料などの現状 |
|
|
海江田会見ほか |
東京電力の計画停電、供給不足による大規模停電回避のため明日から実施 |
|
~30分 |
計画停電 |
・東電の対象4400万人 |
20時30分からは大震災関係「NHKスペシャル」
<感想>
①13日夜、突然の翌日朝からの計画停電実施の予告は具体的実施計画が伴わないまま報じられたので、我が家も大いにあわてた。グループ分けは10時過ぎの「報道ステーション」が一番早いようだった。佐倉市が第1~3グループにわたって属していることが分かるだけで、我が家がどのグループに属するのか、県・市に問い合わせても不明。東電の電話は通じなく、計画停電を了承したという政府の無責任、無計画ぶりが明らかになった。メデイアも菅・枝野の発表を伝えるだけでなく、国民の立場からの疑問を質すべきではなかったか。
②被害状況、救助・救援の厳しい実態とともに、なぜ救助や救援が届かないのかを糾明し、報道する義務があるのではないか。
③福島原発事故の危険性
専門家の説明の中で、人体に影響がないとしながらも、放射能対策を詳細に述べる矛盾。
正確な情報を把握したうえ、危険性があれば率直に認め、海外の事故の教訓に学ぶ視点で報道すべきではないか。曖昧な報道は、鎮静化と言いながらパニックをあおってはいないか。政府(枝野ほか)、保安院、東電の発表は相変わらず続いているが、微妙にずれていることがあって、真相は別のところにあるのではないかとなおさら不安になる。
④民放のCM復活は意外と早いのには驚いた。とくに急増し、繰り返されるACジャパン(旧公共広告機構)の押しつけがましい公徳心PRは、中止すべきではないか。
2011年3月15日火曜日 時間(7時~8時55分)
番組名(ニュース7拡大版) 武田アナ、半井天気予報士
順番 |
所要時間 |
項目 |
内容 |
頭出
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7時~ |
96時間ぶりに救助 原発事故深刻 |
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1
|
~17分
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福島第1原発 |
・菅総理会見(午前11時):半径20キロ避難、20~30キロ屋内退避を指示 ・アメリカシンクタンク航空写真(14日2号機爆発3分後)によれば ・枝野会見(夕刻):正門付近の数値は下がっている 5・6号機も監視、いつ復旧するか不明 ・南相馬市長:地震・津波被害と原発事故で二重苦 自治体・住民への情報が少ない。国や県は全力で住民守り、住民の不安を解消してほしい。自主的に市外や県外に退避し始めている ・福島県災害対策本部、佐藤知事:国に対して~不安や怒りは極限に達している。東電に対して~国への情報を早く確実してほしい ・中川恵一教授:微量の放射線物質は健康に全く影響なし、数倍であっても直ちに影響はない、安心を |
2
|
~20分 |
福島原発事故 政府・県の対応
|
・菅総理、枝野官房長官、 ・佐藤福島県知事:避難指示は12市町村に及ぶ 原発は国や世界の経済を支えてきた、国が主体となって全面的に支えてほしい。 ・南相馬市避難生活の現状 ・避難者受入れが限界なところも |
3
|
~34分 |
4号機水素爆発 |
スタジオで水野解説委員:スリーマイル島、チェルノブイリを超える,4機連続の事故、 岡本教授: |
4
|
|
大震災被害の状況 |
全体で死亡3079人超える、不明15000人、避難所2457か所、避難民44万2875人 ・宮城死者1332人、女川町15000人中5000人安否不明、南三陸町その後2000人の無事確認、いまだ8000人の不明、1000人の遺体、50人収容 ・岩手死者1993人、不明3318人 ・福島死者494人、不明2200人 |
5
|
|
救出2件 |
南三陸町92時間ぶり75歳女性 石巻96時間ぶり20代男性 |
6
|
~54分 |
避難所生活 |
・陸前高田市小学校1250人、おにぎり・パン・スープ電気復旧、食料、薬品・灯油が欲しい ・南三陸町志津川中400人、志津川病院看護部長 ・医師不足、暗さと寒さと余震の不安 |
7
|
~8:08分 |
家族はどこに |
・陸前高田市、夫婦で郵便局勤めの息子を探す ・名取り川付近大けがで助かった女性、両親不明、大津波の中で孫の顔が浮かんだ ・自衛隊による救助、遺体発見場所に赤い旗 ・無事再会の喜び |
8
|
|
避難所生活 |
・注意点 ・ボランテイアの注意点 |
9 |
15~21分 |
余震について |
|
10
|
~25分 |
株価1000円超暴落 |
下落率10.55、各国への影響、ニューヨーク、アジア、ヨーロッパ、与謝野経済財務相:経済不安定、不安感による失速懸念 |
12
|
~38分 |
計画停電 |
・東北電力も実施社長会見、被災地実施せず ・東電昨日11万戸、きょう505万戸 ・各所での節電協力:ヤマダ電機、りそな銀行、FUSO、東京タワー、手動交通整理 ・東電の自治体・住民への情報遅れ、明日の予定発表なし、利用者サイドの視点に欠ける |
13
|
|
政治への波及 |
・地方統一選挙、臨時特例法により2~6か月延期 ・与野党幹事長書記長会談:子ども手当つなぎ法案で |
14 |
~50分 |
避難所状況 |
記者レポート①志津川小学校:8割が65歳以上、いい一人、薬がない②石巻避難所小学校電気復旧、体調不良者続出③仙台市七郷小学校1100人、校長・教職員、47人のリーダーと自主管理 煮炊きできるコンロ・ガソリン不足 |
15 |
~52.5分 |
スポーツ界の動向 |
大リーグ松阪、西岡選手ら義捐金募集活動 プロ野球、パリーグ延期、セリーグ開幕、結論今夜 |
|
~55分 |
気象情報 |
|
20時55分より「首都圏ニュース」へ
<感想>
①ライフラインの復旧、救助・救援物資の搬送がなぜできないのか、を冷静に取材し、報道する必要がある。
②救助された人、再会を喜ぶ人など明るいトピックスはさておき、被災地市町村の首長の悲痛な声、被災者・避難者の物不足の声に応えるべき政府の実施状況や何がネックになっているかなどを取材する視点が欲しい。閣僚の暢気な無内容なコメントなどは不要で、いらだたしくもなる。
③民放も含め、競うようにヘリを飛ばし、レポーターが被災地・避難所に入り、ぶしつけなワンパターンの質問を繰り返すより、その分、救援のエネルギーに差し向けてほしい。共同取材や輪番放送で節電、節ガソリンなど省エネができるのではないか。
④17日の『ニュース7』でも、枝野会見で、対策本部の人事強化をながながコメントしているのを流していた(約7分)が、中身は数十秒で事足りる内容で、速報性もないから中継の必要もなく、済んだ後で簡略に報じればよい内容だった。人事や組織・会議を「整備」するよりも、先にやるべきことがあるはずで、現在の組織でも十分対応できることのではないか。
⑤政府会見、東電会見、保安院会見など、速報性・同時性が問われ、中継することが大事な場合もあるが、だらだら流すだけでなく、一方で、きちんとまとめて、問題点を整理して伝えることもメデイアの重要な任務ではないかと思う。
⑥また、福島原発のつぎつぎ発生する事故について、専門家と解説委員にアナウンサーが質問するかたちで進められる方式が多いが、かえってわかりづらくなることもある。その点、17日『報道ステーション』での福島原発できょう何がなされたのかをテロップなどでまとめた形で報道したのは分かりやすかった。ただ、一方、古館アナの「被災地で苦労されている人たちが大勢いる中で、私たち国民が心を一つにしてこの難局を乗り切りましょう」みたいなことを毎夜繰り返すのには閉口している。
⑦NHK『ニュース7』拡大版では、必ず明るい話題として、救助された人、家族に巡り合えた人などに焦点をあてたり、避難所やご近所での助け合いやボランテイアの人々が「美談」のように報じられたりする。しかし、今回の大災害における対策は、そうした奇跡的な出来事や個人的な努力や協力では解決しがたい、政府や自治体、企業が基本的に主体的に取り組むべき難事業のはずである。そうした心温まる出来事がいつか伝わり、癒されることも大切だが、かたや現に、遺体がなかなか収容できない現実、避難の途上であるいは避難先で亡くなられる人々がいて、飢えと寒さで震えている人々がいる中で、ことさら明るいトピックスを取り上げることがメディアの仕事なのだろうか、と考えさせられるのだ。
順番 |
所要時間 |
項目 |
内容 |
頭出 |
19:00~ |
東北関東大震災 |
「地震ニュースを中心に拡大してお伝えします」 |
1
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~10分 |
東北関東大震災 ①迫る津波、その瞬間 |
救出された人の声、濁流の中で家族の顔が・・・ |
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~15分 |
②救助活動続く |
釜石(津波被害)気仙沼(掲示板)仙台港(津波視聴者撮影)石巻(再会の喜び)仙台(大型スーパー)石巻(山口からの運転手)釜石(衛星電話) |
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~20分 |
③南三陸町はいま |
3度目の夜、1万人と連絡とれず、取材班街に入る、 |
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④陸前高田市 |
人口23000人中避難は8000人、不明15000人 |
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~25分 |
⑤各地の被害状況 |
東松島市(200人遺体)仙台市若林区荒浜(200~300遺体)岩手県(死者600人以上、不明337人) |
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~29分 |
⑥避難状況 |
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~31分 |
⑦南三陸町は |
避難場所同士の連絡取れず、掲示板の利用による安否確認など |
2 |
~38分 |
M9.0の巨大地震とは |
気象庁の訂正、スマトラ地震との比較、地震の規模、歴史にについて |
3 |
~40分 |
スポーツ界への影響 |
楽天チームのキャプテン、選手会長の声 |
4 |
~44分 |
気象情報 |
被災地の予報を詳細に |
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福島第1原発 3号機爆発の可能性 |
原子炉には問題生じないが、冷却できずに水素が建屋上部にたまったのが原因か 双葉町長: |
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6 |
~50分 |
各国の反応 |
ロシア観測強化、アメリカ専門家2人派遣など高い関心 |
7 |
~20:00 |
政府の対応 菅総理会見
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・被災者への見舞、国民の冷静に感謝 |
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20:00 ~15分 |
枝野会見 |
計画停電について →計画停電 ③1号機の爆発は原子炉本体に影響は ⑤追加的法律措置とは⑥宮城県行方不明医者の現況⑦医療機関の薬品・水・食料などの現状 |
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|
海江田会見ほか |
東京電力の計画停電、供給不足による大規模停電回避のため明日から実施 |
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~30分 |
計画停電 |
・東電の対象4400万人 |
20時30分からは大震災関係「NHKスペシャル」
<感想>
①13日夜、突然の翌日朝からの計画停電実施の予告は具体的実施計画が伴わないまま報じられたので、我が家も大いにあわてた。グループ分けは10時過ぎの「報道ステーション」が一番早いようだった。佐倉市が第1~3グループにわたって属していることが分かるだけで、我が家がどのグループに属するのか、県・市に問い合わせても不明。東電の電話は通じなく、計画停電を了承したという政府の無責任、無計画ぶりが明らかになった。メデイアも菅・枝野の発表を伝えるだけでなく、国民の立場からの疑問を質すべきではなかったか。
②被害状況、救助・救援の厳しい実態とともに、なぜ救助や救援が届かないのかを糾明し、報道する義務があるのではないか。
③福島原発事故の危険性
専門家の説明の中で、人体に影響がないとしながらも、放射能対策を詳細に述べる矛盾。
正確な情報を把握したうえ、危険性があれば率直に認め、海外の事故の教訓に学ぶ視点で報道すべきではないか。曖昧な報道は、鎮静化と言いながらパニックをあおってはいないか。政府(枝野ほか)、保安院、東電の発表は相変わらず続いているが、微妙にずれていることがあって、真相は別のところにあるのではないかとなおさら不安になる。
④民放のCM復活は意外と早いのには驚いた。とくに急増し、繰り返されるACジャパン(旧公共広告機構)の押しつけがましい公徳心PRは、中止すべきではないか。
2011年3月15日火曜日 時間(7時~8時55分)
番組名(ニュース7拡大版) 武田アナ、半井天気予報士
順番 |
所要時間 |
項目 |
内容 |
頭出
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7時~ |
96時間ぶりに救助 原発事故深刻 |
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1
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~17分
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福島第1原発 |
・菅総理会見(午前11時):半径20キロ避難、20~30キロ屋内退避を指示 ・アメリカシンクタンク航空写真(14日2号機爆発3分後)によれば ・枝野会見(夕刻):正門付近の数値は下がっている 5・6号機も監視、いつ復旧するか不明 ・南相馬市長:地震・津波被害と原発事故で二重苦 自治体・住民への情報が少ない。国や県は全力で住民守り、住民の不安を解消してほしい。自主的に市外や県外に退避し始めている ・福島県災害対策本部、佐藤知事:国に対して~不安や怒りは極限に達している。東電に対して~国への情報を早く確実してほしい ・中川恵一教授:微量の放射線物質は健康に全く影響なし、数倍であっても直ちに影響はない、安心を |
2
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~20分 |
福島原発事故 政府・県の対応
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・菅総理、枝野官房長官、 ・佐藤福島県知事:避難指示は12市町村に及ぶ 原発は国や世界の経済を支えてきた、国が主体となって全面的に支えてほしい。 ・南相馬市避難生活の現状 ・避難者受入れが限界なところも |
3
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~34分 |
4号機水素爆発 |
スタジオで水野解説委員:スリーマイル島、チェルノブイリを超える,4機連続の事故、 岡本教授: |
4
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大震災被害の状況 |
全体で死亡3079人超える、不明15000人、避難所2457か所、避難民44万2875人 ・宮城死者1332人、女川町15000人中5000人安否不明、南三陸町その後2000人の無事確認、いまだ8000人の不明、1000人の遺体、50人収容 ・岩手死者1993人、不明3318人 ・福島死者494人、不明2200人 |
5
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救出2件 |
南三陸町92時間ぶり75歳女性 石巻96時間ぶり20代男性 |
6
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~54分 |
避難所生活 |
・陸前高田市小学校1250人、おにぎり・パン・スープ電気復旧、食料、薬品・灯油が欲しい ・南三陸町志津川中400人、志津川病院看護部長 ・医師不足、暗さと寒さと余震の不安 |
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~8:08分 |
家族はどこに |
・陸前高田市、夫婦で郵便局勤めの息子を探す ・名取り川付近大けがで助かった女性、両親不明、大津波の中で孫の顔が浮かんだ ・自衛隊による救助、遺体発見場所に赤い旗 ・無事再会の喜び |
8
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避難所生活 |
・注意点 ・ボランテイアの注意点 |
9 |
15~21分 |
余震について |
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10
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~25分 |
株価1000円超暴落 |
下落率10.55、各国への影響、ニューヨーク、アジア、ヨーロッパ、与謝野経済財務相:経済不安定、不安感による失速懸念 |
12
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~38分 |
計画停電 |
・東北電力も実施社長会見、被災地実施せず ・東電昨日11万戸、きょう505万戸 ・各所での節電協力:ヤマダ電機、りそな銀行、FUSO、東京タワー、手動交通整理 ・東電の自治体・住民への情報遅れ、明日の予定発表なし、利用者サイドの視点に欠ける |
13
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政治への波及 |
・地方統一選挙、臨時特例法により2~6か月延期 ・与野党幹事長書記長会談:子ども手当つなぎ法案で |
14 |
~50分 |
避難所状況 |
記者レポート①志津川小学校:8割が65歳以上、いい一人、薬がない②石巻避難所小学校電気復旧、体調不良者続出③仙台市七郷小学校1100人、校長・教職員、47人のリーダーと自主管理 煮炊きできるコンロ・ガソリン不足 |
15 |
~52.5分 |
スポーツ界の動向 |
大リーグ松阪、西岡選手ら義捐金募集活動 プロ野球、パリーグ延期、セリーグ開幕、結論今夜 |
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~55分 |
気象情報 |
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20時55分より「首都圏ニュース」へ
<感想>
①ライフラインの復旧、救助・救援物資の搬送がなぜできないのか、を冷静に取材し、報道する必要がある。
②救助された人、再会を喜ぶ人など明るいトピックスはさておき、被災地市町村の首長の悲痛な声、被災者・避難者の物不足の声に応えるべき政府の実施状況や何がネックになっているかなどを取材する視点が欲しい。閣僚の暢気な無内容なコメントなどは不要で、いらだたしくもなる。
③民放も含め、競うようにヘリを飛ばし、レポーターが被災地・避難所に入り、ぶしつけなワンパターンの質問を繰り返すより、その分、救援のエネルギーに差し向けてほしい。共同取材や輪番放送で節電、節ガソリンなど省エネができるのではないか。
④17日の『ニュース7』でも、枝野会見で、対策本部の人事強化をながながコメントしているのを流していた(約7分)が、中身は数十秒で事足りる内容で、速報性もないから中継の必要もなく、済んだ後で簡略に報じればよい内容だった。人事や組織・会議を「整備」するよりも、先にやるべきことがあるはずで、現在の組織でも十分対応できることのではないか。
⑤政府会見、東電会見、保安院会見など、速報性・同時性が問われ、中継することが大事な場合もあるが、だらだら流すだけでなく、一方で、きちんとまとめて、問題点を整理して伝えることもメデイアの重要な任務ではないかと思う。
⑥また、福島原発のつぎつぎ発生する事故について、専門家と解説委員にアナウンサーが質問するかたちで進められる方式が多いが、かえってわかりづらくなることもある。その点、17日『報道ステーション』での福島原発できょう何がなされたのかをテロップなどでまとめた形で報道したのは分かりやすかった。ただ、一方、古館アナの「被災地で苦労されている人たちが大勢いる中で、私たち国民が心を一つにしてこの難局を乗り切りましょう」みたいなことを毎夜繰り返すのには閉口している。
⑦NHK『ニュース7』拡大版では、必ず明るい話題として、救助された人、家族に巡り合えた人などに焦点をあてたり、避難所やご近所での助け合いやボランテイアの人々が「美談」のように報じられたりする。しかし、今回の大災害における対策は、そうした奇跡的な出来事や個人的な努力や協力では解決しがたい、政府や自治体、企業が基本的に主体的に取り組むべき難事業のはずである。そうした心温まる出来事がいつか伝わり、癒されることも大切だが、かたや現に、遺体がなかなか収容できない現実、避難の途上であるいは避難先で亡くなられる人々がいて、飢えと寒さで震えている人々がいる中で、ことさら明るいトピックスを取り上げることがメディアの仕事なのだろうか、と考えさせられるのだ。
番組内容一覧表については以下のpdfの方が見やすいかもしれません 。 http://dmituko.cocolog-nifty.com/nhknyu-su73.%201315.pdf
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