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2011年6月30日 (木)

佐倉市もホットスポットです! 直ちに対策を

佐倉市の放射線量が一ケタ高いのだ。千葉県市原市のほぼ横ばいの数値0.044μSv/h(マイクロシーベルト毎時)は、新聞やテレビで毎日知ることができるが、佐倉市のその数値と一ケタ違いに大きい。直近の青菅小学校は0.27μSv/h、隣の学区の井野小学校0.26μSv/h(いずれも地上50cm)であり、 わが家が「ホットスポット」の中なんて。「ホットスポット」、イヤな言葉で、いたずらにあおられることはないが、佐倉市は「局地的に放射線量が高い区域」なのは確かである。首都圏でも葛飾、柏、松戸、流山、三郷などでの放射線量が周辺より高いというニュースは何度か報道され、そうした自治体が、独自の調査や暫定ながら規制基準を設けた例が続出している。その経過は、後掲の表を見ていただきたい。そして、佐倉市がいかに立ち遅れた対応しかしていないかが、一目瞭然である。
 東日本大震災被災者支援について、佐倉市の無策ぶり、県内他市と比べての立ち遅れを目の当たりにしてきた者にとって、佐倉市民が被災者になった場合にも同様の対応しかできないことが、この一例でもよくわかる。
 佐倉市は、学校や公園などの公的施設の空間放射線量測定を以下2回にわたって実施した。その結果については以下を参照してほしい。

 2011530日実施、佐倉市放射線量測定について(530日発表)
 http://www.city.sakura.lg.jp/012543000_kankyohozen/osirase/110525_housyasen.html

 2011614日・16日実施、佐倉市空間放射線量測定結果(617日発表)
 http://www.city.sakura.lg.jp/012543000_kankyohozen/osirase/110617_housyasen.html

これらの結果によれば、わが家に身近な公共施設と最高・最低値の施設を例にとってみよう。
(上記の公表結果から作成、17日発表分については、佐倉市の測定器「日立アロカメディカルTCS1」測定結果による)

測定日

施設名・調査場所

空間線量

備考

2011

525

青菅小学校グランド

0.27μSv/h(マイクロシーベルト/時間)地上50

525

井野小学校グランド

0.26μSv/h 地上50

525

山王小学校グランド

0.28μSv/h 地上50

525

和田幼稚園庭・砂場

0.06μSv/h 地上50

525

志津小学校グランド

0.23μSv/h 地上50

614

志津小学校グランド

0.29μSv/h 地上50

0.27μSv/h 地上1

527

佐倉小学校グランド

0.10μSv/h 地上50

614

佐倉小学校グランド

0.06μSv/h 地上50

0.05μSv/h 地上1

614

宮ノ杜公園芝生

0.31μSv/h 地上50

0.24μSv/h 地上1

616

上座公園西側園路

0.31μSv/h 地上50

0.27μSv/  地上1
0.47μSv/h 地上6cm


なお、問題なのは、617日付の測定結果発表に際して、次のようなコメントを付していることである。これは、福島県下における現状に即しての、まさに暫定的な数値である。千葉県ないし首都圏の各自治体は、かなりの市町で、独自の測定及び規制基準を設けていることはご存じの通りで、佐倉市もぜひ他の自治体に倣って、独自の規制基準を設けてほしい。少なくとも以下の文科省の暫定的な基準を掲げての「安全宣言」は中止してほしい。

「今回の空間線量の測定結果は、文部科学省の「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考えについて」(平成23年4月19日)で定める空間線量率3.8マイクロシーベルト/時間を下回っています。
 また平成23年5月27日に文部科学省が発表した、福島県内の校庭等における土壌に関して児童生徒等の受ける線量の低減策を講じる設置者に対して国が財政支援を行う場合の指標である、1時間あたり1マイクロシーベルトも下回っています。」

 これらの文科省の「暫定的な考え方」については、後掲の各界の動向比較表を見れば明らかなように、放射能・原子力の専門家あるいは法律家、政党やメディアの独自調査や訴えにおいても明らかに、考え方の一つでしかなく、むしろ政治的、社会的な暫定措置であって、科学的、理論的には説得力に乏しいものである。
 これらを金科玉条の如く受け売りをするのではなく、自らのデータをもって対応すべきではないか。

日弁連の会長声明:
http://search.jword.jp/cns.dll?type=lk&fm=127&agent=11&partner=nifty&name=%C6%FC%CA%DB%CF%A2&lang=euc&prop=500&bypass=2&dispconfig

 上記、日本弁護士協会会長声明によれば、厚生労働省は、電離放射線障害防止規則311号において、「外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計が3月間につき1.3 ミリシーベルトを超えるおそれのある区域」を管理区域とし、同条4項で必要のある者以外の者の管理区域への立ち入りを禁じている。年間5.2ミリシーベルトということで、文科省の基準が年間20ミリシーベルトとなれば約5倍高いことになる。労働基準法は、放射線管理区域での18歳未満の就労を禁じている。文科省の暫定的考え方は法令にも違反しているとも考えられる。
 3.8マイクロシーベルト(μSvh)という数値は、16時間を屋内、8時間を屋外活動という生活パターンの想定で、年間20ミリシーベルトに達することからの逆算らしい。これはあくまでも緊急時の数値である。国際放射線防護委員会(ICRP)では「一般公衆の年間被ばく許容量」として年間1ミリシーベルという数値を発表し、毎時に直せば(3.8マイクロシーベルト÷20で)0.19マイクロシーベルト/時間ということになり、佐倉市内の数値は軒並み超えていることになる。
 
 以上の結果からも、私は、以下のことを提案したい。
(1)夏休みを控え、測定器を借りてでも早急に測定を継続すること
 今回の佐倉市の測定では例外的に志津小と佐倉小だけが2回測定しているので、その数値を掲げた。志津小がやや高い数値で、佐倉小がどちらかと言えば低い数値を示している。一喜一憂することではなくて、測定については、同一地点での継続性と測定地点自体を増やしていくことが肝心であることがわかる。いずれにしても、千葉県は市原市(地上7m)の数値だけでなく、もっと多くの定点での測定が求められる。佐倉市においても、品不足で、自前の測定器が7月下旬にしか入手できないし、測定計画はないそうだが、夏休みを控え、測定器を借りてでも早急に測定を実施・継続してほしい。
(2)放射能線量についての問い合わせ先を市役所の縦割りでなく、統一した窓口を設置すること

今回の佐倉市の2回にわたる放射線量測定結果発表に際して、ホームページにおいては以下のように、測定地点別に3か所の問い合わせ先を掲載しているが、これはあくまでも役所の都合であって、私たち市民は、佐倉市という<空間>に住まっているので、全市的な取り組み、対応が必要なはずである。もちろん大きく言えば、全国的、地球規模的な対応が必要な事態なのだから、少なくとも佐倉市役所レベルでの縦割り対応だけはやめてもらいたい。一元化した窓口をただちに設置してほしい。
[問い合わせ]
 経済環境部 環境保全課 環境対策班 E-mailkankyohozen@city.sakura.lg.jp
 Tel043-484-6150 Fax043-486-2504
・都市部 公園緑地課 管理班 E-mailkouen@city.sakura.lg.jp
 Tel043-484-6165 Fax043-486-2506
・教育委員会 指導課 指導班 E-mailshidou@city.sakura.lg.jp
 Tel043-484-6185 Fax043-486-9401

(3)文科省の福島県下での非常時的な数値を漫然と受け入れるのではなく、子供たちの健康を守るべく、その未来を守る佐倉市独自の規制数値を検討すること
 佐倉市の数値は、例えば、野田市の基準に倣えば、0.31マイクロシーベルト/時間の施設が多々あることになる。放射線量はどんどん蓄積される。将来ある子どもたちのためにも、禍根を残さないためにも、早急な検討が必要になる。

 資料:
1 . 福島第1原発事故による局地的高度放射能汚染に対する佐倉市の対応と首都圏・県内の動向
 http://dmituko.cocolog-nifty.com/shiryou_hikaku.pdf

2.佐倉市他9市町から千葉県知事あてに提出された要望書
6月2日・
6月30日http://www.city.sakura.lg.jp/010325000_kikakuseisaku/900kobetsu/010shokadai/030saigai/index.htm#la2

*7月1日追補

 6月末日に佐倉市は、他の市町と共に、再度千葉県知事あてに要望書を出していることがわかりました。国の放射能規制基準を早急に出すよう、など求めたものですが、すでに法令などの基準はあるので、それにのっとり、野田市や川口市のような規制基準を独自に定めてほしいと思います。

上記同文を佐倉市の市民の声係に「市長への手紙」として送付しました。

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