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2011年10月 1日 (土)

佐倉市の除染はいつから実施されるのか?市議会を傍聴して ~計画と補正予算は決まったのだが

 822日、福島県の学校宛の国の放射線量の基準値が変更された。佐倉市も、915日、年間120ミリシーベルトという数値の下限をとって、年間1ミリシーベルト以下にすることとなった。国も、国際的な最低基準に合わせざるを得なくなった結果である。

佐倉市はこれまでも、いわゆるホットスポットとして、かなりの高い放射線量が測定されていたので、私の参加している市民グループとして、あるいは個人としても「市長への手紙」などで、除染などの対策を申し入れていた。しかし、このブログで何度も触れているように、国が示していた年間20ミリシーベルト、毎時3.8マイクロシーベルトという基準に照らして、佐倉市内の測定結果はすべてこれより下回っているので、測定以外の対策をとることはなかったのだ。

ようやくにして、佐倉市も重い腰を上げたわけだ。829日から市議会が始まって、関係常任委員会で、除染計画の一部が発表され、補正予算も議論しはじめたのだが、除染の日程などが一向にはっきりしない。多くの議員も放射能汚染対策に関する質問を通告していたので、少なくとも議会では明らかになるものと思い、時間の都合がついた3議員の質問時の傍聴をした。しかし、市長はじめ関係部長は、915日の除染計画の内容を繰り返すばかりで、絵に描いた餅である。議員もその辺の突込みが足りず、いら立つのだった。議場外では、佐倉市にしてはよく頑張っている方だとか、官僚上がりのK副市長は、何か情報を得ていて腹案があるのだろうとか、取沙汰される始末である。

929日、T議員が「測定値が高い幼稚園の運動会が迫っているのに、なぜその前に除染できないのか」という質問をしたところ、会場を近くの小学校に移したり、屋外活動を短縮したりして、しのいでいることも分かった。そして、10月に入っておもむろに業者の選定をし、契約をし、というのんきな構えであることも知った。さらに、市民や保護者の協力を求めては、の質問には「たとえ協力要請があっても、一切の協力は不要だ」と蹴ったのだった。「市民協働」の趣旨からいえば、まさに協力すべき事態なのではないかと思う。行政の施策をスムーズに進めたい時のみ「市民協働」というカラクリを利用する体質が垣間見えるではないか。どうしても一線を画しての隠ぺい対策ではないかと勘繰りたくなってしまう。

というのも、927日のW議員の質問で、いわゆる「市民の声」のホームページでは、放射能汚染問題について、市民からの意見や提案が今年度4月以降8月までに64件寄せられているのに、一切掲載していないことも明らかにした。その理由は何かとの質問には、「市民の声にはさまざまな意見が寄せられる。事態が流動的でもあるので答えにくいし、間違った事実に基づく意見や一方的な、主観的な、過激な提案なども多いので、ホームページへの掲載に至っていない」とのことだ。

これって、おかしくないですか。誰が、間違っているとか、一方的だとか、主観的だとかを判断するのだろう。「行政に都合のいい意見や答えやすい質問の回答」だけを掲載していることになる。「検閲」や「やらせ」にも通じるおそろしいことではないか。

以下の、本ブログ記事も参照してください。

「<市民の声>のその後、地方自治の基本も情報公開から」http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2011/09/post-ddc0.html

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