魚の群れは領海を知らない~尖閣諸島問題で隠れた沖縄へのオスプレイ配備
先日、地元の9条の会の友人に誘われ、沖縄選出の赤嶺政賢衆議院議員の講演会に出かけてみた。沖縄について、私自身、知っているようで、あまりにも知らないことに最近気づかされることが多かったからだ。演題は「安保条約と沖縄の今」。国会中継の質問では、地味で、まじめさが印象的な日本共産党の議員である。八重山高校の先生だったそうだ。
話の中で、もっともだと思ったのは、沖縄の米軍基地普天間へのオスプレイ配備問題が最近、尖閣諸島問題でかき消されようとしているのは政府の策略であり、それに追従しているのが大方のマス・メディアである、という指摘だった。それに今は、アルジェリアの人質問題、さらに、北朝鮮の核実験報道が重なる。
赤嶺議員によれば、尖閣諸島付近に時々は出漁するという、地元のある漁業組合の組合長はつぎのように話していたという。どの国の漁師も魚の群れを追う、魚は領海などを知るわけもないから、互いに他国の領海内に入ってしまうこともあり得る、そうした事態については互いに了解し合っている部分もあるだろうと。そして、議員は、沖縄県民の多くが尖閣諸島問題を「口実」に、沖縄の米軍や自衛隊の活動の範囲を拡大することに何よりも危機感を抱いていることを訴えていた。マス・メディアが、真実を伝えなくなったことへの不安と情報の選別の重要性をひしひしと感じる昨今だけに、貴重な報告だった。ただ、「赤旗」と志位さんのパンフレット?の自画自賛には少し退いたのだが。
率直なところ、 日米安保条約及び在日米軍基地が、第三国からの日本への武力攻撃の「抑止力」になっているとする考え方は、私には、むしろ疑問で、「抑止力」とは逆に「挑発」にさえなって、日本の危機を増幅しているように思える。自公政権の暴走を食い止めたい。
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