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2013年8月 1日 (木)

避難所の非常時登庁訓練に参加しました

 自治会の自主防災会に参加して3年目、311直後、参加を誘ってくれた友人は、辞めてしまったのだが、続けている。

 災害時の避難所になっている近くの中学校で、近隣の市職員が避難所に登庁する訓練が毎年実施されているが、震災の年は中止、昨年は所用があって参加できなかった。

 今日は、市職員7人、中学校職員20人近くと、防災会からは私を含めて2人、民生委員1人が参加した。学校の夏休みを利用して、8月下旬まで佐倉市内39か所の避難所で順次実施されている。

 今日のメインは、①市職員との顔合わせ ②防災倉庫点検とくに、発電機使用と簡易トイレ組立訓練 ③防災井戸説明 ④プールの水の浄水機操作訓練であった。

 ①では、ご近所の顔見知りの人は7人中二人ほどであった。町内に、市職員はまだ住まっているようなのだが、他の避難所への登庁要員なのだろうか。いざとなったら、各々の家庭もあるし、職場もあるし、実際に避難所の運営に関してはどうなるのだろう。学校関係者は、生徒が在校している時間帯であるか否かにもよるだろう。避難者の自治ということも大事なことになってくるのではないか。

 ②防災倉庫の中身として、備蓄食料の少ないことは、行政のたびたびの説明で聞かされているがアルファ米1350食、クラッカー132本セットが490パックという程度、私たちの自治会だけでも660世帯、住民は2000人くらいだろうか。避難住民は全体の10数パーセントと見込んでいるらしいのだが、この避難所は、私たちの自治会の住民だけの避難所ではない。当自治会の防災会でも、昨年から、備蓄食料を5年計画で買い始めているが、それでも量的な不安は大きい。行政は、もっぱら自助を叫ぶが。

発電機は、避難所に一基、8時間しかもたない。備えるガソリンの劣化の問題もある。簡易トイレは、段ボールの多目的ブースを組み立て、簡易便器を設置することになる。全部で20基、ブースだけだと、更衣室や授乳室にもなるというわけだ。このブースには、ドアまで付くが、組み立てには、いくら手際よくしても初めてだと78分はかかるのではないか。屋外では、ビニールシートで覆うというが雨天の場合は、強度に問題がありそうだ。

 ③市内39か所の避難所の防災井戸設置は、あと一か所残すのみになったという。井戸水をいつでも飲めるような状況にするには、捨て水も大事だという。蛇口からほとばしる水は、水道水よりはもちろん冷たくおいしかった。この中学校の防災井戸が一昨年の311直後しばらく作動しなかったのは、どうも操作ミスだったらしい。その後、水道水のセシウム含有の心配もあって、しばらくの間、ずいぶん遠くの住民も、この防災井戸に水を汲みに来ていたのを知っている。防災倉庫に水の備蓄はないので、防災井戸の管理は、重要課題である。

 ④災害時の水の提供に関しては、もう一つ、プールの水を浄水することによって確保することができる。その浄水器の使用方法を市職員が見せてくれた。この中学校では、プールの地域開放も、水泳部もないので、夏の休暇に入って一週間は経ち、夕立も何度かあったので、水はかなり緑色になっている。ほんとうに飲める水になるのか、今回も不安である。プールの水は活性炭を通し、塩素滅菌剤ピューラックスの希釈液を落とし、塩素濃度とPH値を確認の上、塩素の場合は点滴の量で、アルカリ性が強かったら二酸化炭素剤で調整すれば、適正な飲料水が出来上がる。浄水された水をコップに注ぎ、一同で乾杯となった。ぬるいのは致し方なかったが、冷やせばおいしい?水かもしれない。活性炭は、100トン分の浄水が可能なカートリッジになっているそうだ。

 プールの消毒と言えば、実家の父は薬屋を開いていたので、当時、昭和20年代の終わりころからか、近くの中学校の学校薬剤師にもなっていた。毎夏、プールの消毒をすると云っては、試薬と塩素剤の一式をもって、自転車で中学校に通っていた。父は、中学生との交流を楽しみにしていたようだ。他にどんな仕事をしていたのか、今となっては知り得ないのだが、プールの消毒だけは年中行事であったようで、よく覚えている。いまも学校薬剤師という制度はあるらしいのだが。薬物対策など別の課題があるのではないか。

 水について、佐倉市では、業者一宮運輸・千葉ガスとの協定によりアクアクララの提供、市内に工場のある東京名酪とも協定を結んでいるそうだ。また近頃話題になっているアレルギー除去食品については、力を入れているという石井食品との協定もあるそうだが。

 災害時、避難生活がうまく機能するには、行政・学校職員はじめ住民の、日常の想像力と訓練と、かかわる者の知恵がかかっている。

  カメラを忘れたので、残念ながら画像はない。

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  生協の配達の方が教えてくれた。ど根性スイカが実っていますよ、と。なるほど我が家の前の駐車場の石垣の端のわずかな土から伸びて側溝の上に、傷だらけのスイカがあった。私の拳より少し大きい。

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