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2013年9月20日 (金)

新しい参議院議員会館、「消費税増税 反対共同会見」へ

 「消費税増税反対」の記者会見があるというので、出かけた。久し振りの参議院議員会館は新しくなっていて、少し勝手が違っていた。20106月竣工(600億!)というから、3年ぶり以上ということになる。空港のように荷物検査をされ、紹介議員による会議室使用のための入館証はICカードとなっていた。議員の出入りにはほとんど出会わなかったが、柔道連盟の山下泰裕理事ら数人が入館するのに出会った。議員の個室は40平米から100平米に拡張されたという。何しろ廊下が広い、天井が高い。セブンイレブンも入っていて、晋ちゃんまんじゅう、タローカポネなる菓子も売っていた。

共同記者会見は「社会保障の充実なき消費税増税に反対する緊急アピール」と銘打たれ、その概要は以下の通りだった。私は2時過ぎに中途退席しているので、この報告は、あくまで配布資料とIWJの動画視聴の印象とによるものである。会見メンバーは異色の顔合わせと言えようか。植草さんは、参院予算委員会公聴会以来だし、斎藤さん、鶴田さんの話は初めて聞く。

 

日時  2013917日(火)1330分~

 会場  参議院議員会館 B109会議室(地下1階)

 出席者(五十音順)

    植草一秀(政治経済学者)

    斎藤貴男(ジャーナリスト)

    醍醐 聰(東京大学名誉教授)

    鶴田廣巳(関西大学教授/日本租税理論学会理事長

 

 

  アピール文は以下を参照してください。

   http://sdaigo.cocolog-nifty.com/shouhizeizouzei_hantai.pdf

 鶴田:アピールの趣旨説明がなされ、30分近くに及んだ。
①社会保障の充実なき消費税増税:1989年度消費税が導入された以降、年金開始年齢・保険料引き上げ、支給水準切り下げ、健康保険料引き上げ、介護保険創設・保険料引き上げなどにより後退、さらに社会保障制度改革国民会議の報告書によれば、給付の重点化と効率化により公助の抑制と自助を強調する。
②消費税導入以降10年余で、消費税増収123兆、所得税・法人税減収211兆、161兆となり、財政再建にも貢献しないばかりか「負担を将来につけまわし」た。さらに国土強靭化計画・オリンピック招致のため大型公共事業が目白押しとなる。
③消費税増税は、東日本大震災の被災者、零細業者、中低所得層への打撃は大きく、増税分を転嫁できず、損金問題に直面する事業者が増大する。低所得者への現金給付案への疑問も大きい。
④安倍内閣の経済成長戦略が、デフレ不況脱却につながるかは、世帯年収・可処分所得・消費支出低下の中では不透明なこと。また、労働移動支援型政策、限定正社員促進などが雇用の安定につながるか疑問。
⑤消費税増税の国民の信を問うてないことは、新聞各紙の世論調査結果でも明らかである。

 植草:消費税そのものを否定するわけではないが、と前置きをして、今回の増税についての反対理由を以下のように説明した。①消費税の増税の前にやることがある。②増税の理由とされる、持続可能な社会保障制度確立の道筋が示されていない。③日本財政が危機的状況にあるとの財務省の説明は虚偽である。④弱者切り捨て、バラマキ公共事業と利権拡大、逆進性の強い大衆課税依存という財政構造改革の手順に間違いがあり、消費税増税を先行するのは適正でない。⑤販売価格に転嫁できない零細業者、応能負担の後退など原稿消費税制度そのものに欠陥がある。

 斎藤:中小零細企業は、価格競争や元請けとの力関係から消費税増税分の値上げ、転嫁は現実的に困難となる問題点を指摘し、負担は弱者へ、弱者へと押し付ける税制であると強く批判した。

さらに、輸出事業者は、国内での仕入れのときには消費税を負担していながら、海外の消費者からは消費税を納めてもらえないので、仕入れの時に支払った消費税を国から「還付金」を受けている。2010年度分の推定でいえば、トヨタは2246億、ソニーが1116億円を筆頭に還付金を受けているという。机上での計算でいえば、当然の還付と言えるのだが、それは、トヨタやソニーが国内での下請け納入業者に消費税をきちんと納めている場合の話である。しかし、弱い立場の下請け納入業者が値切られ値切られしている実態を思うと、還付金を受ける根拠が曖昧となる点などを指摘した。

醍醐 :今回の消費税増税に関して、附則の景気斟酌条項が満たされているかどうかばかりに焦点が当てられ、本則(社会保障の充実のために消費税収を使う、逆進性対策を講じる、転嫁が円滑に行われるよう措置する)がことごとく満たされないまま増税が実施されようとしていることに警鐘を鳴らした。報道については、新聞各社が政府と財務省の綱引きといった政局報道に明け暮れ、国民の政治参加に必要な情報を知らせていない。「知識に課税すべきではない」という大義名分に新聞への軽減税率の適用を求めていながら、零細事業者の実質的に転嫁の困難さに触れようとしないことを厳しく批判した。

 消費税について回る「転嫁」の困難さと複雑さについて、私も少なからず、衝撃を受けた。斎藤さんが指摘する輸出事業者への「還付金」制度についても初めて認識したした次第である。

 連休明けのことで、広報期間も短く、会見場に現れた記者たちの数は決して多くはなかったが、熱心に最後まで聞き取ってくれたそうだ。ただ、どのメディアが、現実に報道してくれるのかは、非常に心もとない。大手メディアは、まるでもう、消費税増税を前提とする報道しかない中・・・。

Gedc3218

Photo

                ↑ 参議院議員会館と第2衆議院議員会館との間には、往路に見た街宣車

                    とは違う車で、別の幟が立っていた。車の横断幕をよく見ると

                 「国益を守れ!緊急国民行動 消費税反対!TPP反対!」とあり、

        幟には「頑張れ日本!全国行動委員会」(あとで、調べてみると会長は

        田母神俊雄) とあった。

 

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