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2013年11月26日 (火)

書評・紹介ありがとうございました~随時更新しています

 8月15日刊行の拙著『天皇の短歌は何を語るのか』(お茶の水書房)について、以下のような書評と紹介をいただいております。丁寧にお読みいただき、お励ましとともに、きちっとしたご批判もいただきました。ありがとうございます。私の知る限りですので、もし、お心当たりがあればご連絡いただけるとうれしいです。

 私信ながら、取材にお忙しいT様、ロンドンにお住いのW様、日本とシドニーのお住まいを行き来されている作家のK様、武漢の大学へ出講中のK様・・・、歌人や歌人でない方々の国際的な視点からの批評もいただきました。歌壇批判で、歌壇を慌てさせた金井美恵子様からは、早速紹介・引用してくださった新刊の著書2冊をお送りいただき、驚いております。多くの方のおたよりに胸を熱くすることもたびたびありました。ありがとうございました。

 以下のリストは随時更新しております。

 なお、近く「現代批評講座~著者が語る新刊の集い」による批評会が開催されることになりました。その様子も、また、お知らせできればと思います。

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書評:

・(◇):ブックガイド~    出版ニュース 201310月下旬号

・田中綾:

  書棚から歌を~名誉欲失せはてたりすずやかに人は詠へど欲もよろしき

(竹山広)          北海道新聞  20131020

   *田中綾『書棚から歌を』(深夜叢書社 2015年6月)に再録されました

・持田鋼一郎:浪々残夢録18・近代史資料としての天皇の短歌

                 短歌往来   201310

・大野道夫:短歌時評・さまざまな歌人たち 

                 短歌研究   201311

・田中綾:昭和天皇の短歌を検証し 時代と切り結ぶ警鐘の一書 

                 図書新聞   2013119

・小谷野敦:第二部の「勲章が欲しい歌人たち」本書の白眉 

                 週刊読書人  20131122日                

・田村広志:天皇制とメンタリティ 短歌往来   201312

・福島久男:ひたむきな姿勢    現代短歌   201312月

・ 赤司喜美子: 『天皇の短歌は何を語るのか』を読む

                                    短詩形文学   2013年12月

・  八木博子: 天皇の短歌―政治的メッセージを探る

                          女性展望    2013年11・12月

・ 今井正和: 歴史との相克の中で   うた新聞     2014年2月

・ 渡辺澄子: 『天皇のの短歌は何を語るのか』を読む 

                          ポトナム     2014年3月

・ 黒古一夫: 武漢で「天皇制」を考える

                          ポトナム     2014年3月

・ 藤木直美: 書評『天皇の短歌は何を語るのか』

                      社会文学2014(40号) 2014年7月31日

・ 間島由美子:(会員著作文庫)『天皇の短歌は何を語るのか』

                      国立国会図書館OB会会報56号

                                    2015年3月1日

・それでも大丈夫 (みなとかおるのブログ)2013816

http://ameblo.jp/minatokaoru/entry-11593740489.html

・銀河最終便(風間祥のブログ)20131024

http://sho.jugem.cc/?eid=4806

三上治: 天皇、および天皇制の所在~『天皇の短歌は何を語るのか』書評
 ちきゅう座スタディ・ルーム 2013年12月2日
 http://chikyuza.net/n/archives/40848

・それでも大丈夫(みなとかおるのブログ)2013年12月2日   http://ameblo.jp/minatokaoru/entry-11716328121.html

紹介:

・金井美恵子:様々な意匠、あるいは男たち/様々な意匠、男たち、少女たち①  目白雑録5小さいもの、大きいもの』(朝日新聞出版)2013年9月30日

・金井美恵子:たとへば〈君〉、あるいは、告白、だから・・・『金井美恵子エッセイコレクション3小説を読む、ことばを書く』(平凡社)2013年10月25日             

・(◇):紹介          梧葉       20131025

・田中要:受贈書から・天皇の短歌は何を語るのか

                 日本海173号    20139
・2013年下半期読書アンケート(阿木津英回答)

                 図書新聞     2013年12月21日

・松村由利子:時評        かりん      2014年3月

・櫛田立身:ブックエンド・天皇の短歌は何を語るのか 

                 象        2014年夏(97号)

・竹の子日記(鈴木竹志のブログ)          2013815

http://takenokonikki520.blog77.fc2.com/blog-date-201308.html

・日刊ベリタ「核を詠う」(山崎芳彦2013818

www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201308181309400 

・むらき数子の情報ふぁいる530「新刊案内」2013829

http://www.geocities.jp/muraki_file/Column/books.html

・立教大学関係者の著作紹介(広報課)(20138月分)

http://www.rikkyo.ac.jp/aboutus/profile/data/books/

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2013年11月20日 (水)

特定秘密保護法案に反対します~駅頭のビラまき、ビラが足りない!

京成ユーカリが丘駅のペデストリアン・デッキで「特定秘密保護法」反対のチラシを配布した。今日は、やや風は強かったが、抜けるような青空。地元の9条の会の会員と支援者総勢10名。午後2時からたった40分で、用意したビラがなくなった。もっと印刷しておけばよかったねと、手締めで解散、何やら怪しげなグループとみられたかもしれない。週日の午後ながら、皆さん気持ちよく受け取ってくださる方が多かった由、やっぱり関心が高い。私はたったの25枚だったが。

国会では、修正協議とやらで、またわけのわからない取引が始まった。「首相が第三者機関」(!?)で合意した<みんなの党>は与党に「恩」を売ったという。特定秘密の指定期間「60年を超えることができない」とする例外の範囲が広すぎるという<維新の会>、永遠に秘密とする範囲が広すぎると異議を唱えているのだ。「30年間であればいいじゃないか」と言っていた橋本共同代表、ここもいずれ適当に合意点を見つけるのだろう。与党内でブレーキ役を自認している公明党のすることって、1122日の衆院採決を26日に延期させることくらいなのか。

「特定秘密保護法」を審議する特別委員会の、あの空席は何を意味するのか。森雅子担当大臣が一人で応えるばかりで、その答弁が日ごとに変わるというお粗末さである。

多くの活字メディアの関係者も「知る権利」「報道の自由」の危機を訴え、拙速な法案に反対の声をあげている。ただ、NHKだけは、「特定秘密保護法案」の情報は極力抑制していて、中身の論点は提示せずに、国会論議の質疑を断片的に、「ニュース7」の場合、720分過ぎ、スポーツネタの直前に短時間で伝える程度であった。ところが、いわゆる「修正協議」が本格化した、1118日になって初めてトップニュースで扱っていた。この明らかな情報操作は、政府広報にほかならないではないか。経営委員人事においては、「念押し」のように安倍のお友達人事を臆面もなく進めた。そして、この間目立ったのは、災害に事寄せた内外の災害報道、事件報道に時間をかけ、明るい宇宙ネタ、スポーツ・芸能ネタ、それに科学技術・文化関係のひまネタまで用意して、さりげなく28分を費やすのである。

「憲法を変えなくたって何でもできる」の様相を呈してきた安倍政権、「違憲状態」の国会で、重要法案が決められてしまう恐ろしさ、この暴走を止めたい。

配ったチラシの裏表、ともに手分けしての合作で、ネットの記事やカットを借用した所があります。ありがとうございました。

Img020

Img021

下段は少々傾いていますが?、筆者が作成しました。

中身を読みたい方は下をクリックしてください。↓

http://dmituko.cocolog-nifty.com/himitutirasi.pdf

 

 

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2013年11月15日 (金)

高校生に改憲反対のチラシを配る

  私が参加している地元の9条の会で、市内の4つの県立高校前で、「憲法9条を守ろう」のチラシ配布を始めて3年になる。二巡して8回配布したことになる。この日は三巡目に入ったN高校、校舎の一部が耐震工事中とのことでシートに囲われていた。配るチラシは、会員のOさんが頑張って作成してくれた、マンガ入りのカラーである。前回はパソコンからカラー印刷したが、今回は、ネットで見つけた業者に依頼したら、驚くほど安く仕上がったという。これでは街の印刷屋さんが消えていくわけだと妙に納得。
  配るのは、朝の登校時のため、私はなかなか参加できなかったが、この日は久し振りの参加だった。数日前に、会の代表が教頭にお会いし、了解を得ている。7時45分、仲間の5人と校門の左右、横断歩道の向う側、少し離れたバス停やコンビニ前とに散って待機する。出足は鈍かったが、8時過ぎたころから、自転車通学の生徒が結構なスピードでやってくる。チラシを彼らに渡すのは至難のワザ、危険も伴うので、あきらめる。バス停や最寄りの駅から歩いてくる生徒には渡すタイミングが難しい。友達とおしゃべりに夢中で無視される。スマホと向き合って歩いてくる生徒は私たちに目もくれない。それに、実に多くの生徒が、どういうわけかコンビニに入って行っては、飲み物を手に持ったり、弁当の袋を下げたりして出てくるので、両手がふさがっていることが多いのだ。

 それでもめげずに、私は「ちょっと読んでみてくれる」「憲法の話なんだけど、後でゆっくり読んでね」「憲法がコワいことになっているんだけど」・・・。今どきの高校生との接点がまるでない私は戸惑うばかり。それでも、手を差し出す生徒がいるし、とくにカップルの場合はたいてい機嫌よく受け取ってくれる。8時20分過ぎ、校門辺りを見回りに来られた先生に、挨拶して終了。私は34枚、後の集計によればみんなで210枚だったそうだ。よかったのか悪かったのか。

 来週の駅頭での配布は、急きょ「特定秘密保護法案」の危険性を訴えるチラシをということで、解散したのだった。

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2013年11月 1日 (金)

ありがとうございます。きょうで、私の記事も500件を越えました

お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
前の記事が、2006年、ブログを開いて以来、501件目の記事になりました。
ここまで、続けて来られましたのは、読者の皆様のアクセスとコメントのおかげでした。
折り返しで、あとどれほど書きつづけられるか、日々研鑽と思っています。
先般の拙著『天皇の短歌は何を語るのか』の紹介や書評の記事がわずかながら
届き始めております。近く紹介できればと思います。
どちらを向いても、明るいニュースはないのですが、細々ながら書きつづけたいと思っております。

今後ともよろしくお願いいたします。

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特定秘密保護法案閣議決定、その時NHKは

 

NHKのニュース番組、たとえば、「ニュース7」は、特定秘密保護法案が閣議決定した1025日には、5分ほどかけて報道していた。私も視聴していたのだが、メモを取っていない。記憶によればたしかに法案の内容とそれへの反論として、日本ペンクラブの吉岡忍専務理事と日本外交・インテリジェンス研究の春名幹男元名古屋大学教授のコメントが放映されていた。NHKには「社説」にあたるものはないが、今回の比較表では、1023日(午前零時~)の「時論公論」を取り上げた。一解説委員の論説としての位置づけであるが、解説委員室の討議を経ているとのことは、広報番組で見たことがある。この論説に先だって925日「ここに注目!『いまなぜ、特定秘密保護法案』」においては、安達宜正解説委員とアナウンサーとの質疑の形で放映されている。そこでは、この法案に二つの懸念、特定秘密の指定に恣意性があるところから憲法の「知る権利」が侵され、機密指定解除の仕組みもなく情報公開制度に不備があることを示し、「外交・安全保障上の配慮は当然、必要です。しかし、それと同時に、知る権利とのバランスをどう取っていくのか、国会でも結論を急がず、慎重な議論を行って欲しいと思います」と答えている。これが「中立的」な報道なのだろうか。法案閣議決定の翌日の「おはよう日本」では、「秘密保護法案巡る懸念の払拭へ」と題して「政府は、許容される取材行為の具体的なケースを例示したり、「特定秘密」の件数を定期的に公開するなど、情報公開に積極的に取り組む姿勢を国会審議で示し、懸念の払拭に努めることにしています」と、まるで政府広報のようだった。1025日前後のNHKのニュースは総じて、台風26号、台風27号、大島の土砂崩れ災害などの災害報道が大半を占めていて、他の重要なニュースが省かれていた感があった。いや意図的にさえ、思えることもあったのだが。

折しも、1025日に、政府は、NHKの新しい5人の経営委員候補を衆参両院に提示した。経営委員は、国会同意人事なのである。NHK会長人事には12人の経営委員のうち9人以上の賛成が必要というが、その5人の候補者名を見てびっくり。

石原進(JR九州会長)中島尚正(海陽学園校長)長谷川三千子(埼玉大学名誉教授)百田尚樹(小説家)本田勝彦(JT顧問)。本田氏は、かねてより噂のあった安倍晋三の家庭教師だった人物、石原氏は、九州財界で原発推進、原発再稼働を進めている人物、長谷川氏は、哲学専攻で日本会議代表委員、安倍の支援者、中島氏は、機械工学専攻、東大退職後放送大学副学長、財界肝いりの全寮制中高一貫校の校長というわけである。百田尚樹氏は、放送作家出身の『永遠の0』などのベストセラーを持つ作家で、超がつく、保守派のコメンテイターである。安倍のお友達委員たちだ。公共放送の公正、中立性などはもはや望めない陣容である。国会の多数派は何でもアリ、ということなのか。

「特定秘密保護法案」閣議決定前後の新聞社説等の比較(筆者作成)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/himituhogohosysetuhikaku.pdf

   今岡直子「諸外国における国家秘密の指定と解除―特定秘密保護法案をめぐって」『調査と情 報』(国立国会図書館調査及び立法考査局)NO80620131031日)

 

http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8331133_po_0806.pdf?contentNo=1

 

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特定秘密保護法案閣議決定、そのとき新聞は

自ブログの1030日記事のため、汚染水問題の年表づくりにのめり込んでいる間に、なんと1025日には「特定秘密保護法案」が閣議決定され、今の臨時国会で成立させようとしている。特定秘密として指定される対象は、防衛、外交、テロ防止、スパイを想定した特定有害活動というのだが、「特定有害活動」って何?ということになる。ほんとに安倍政権のやりたい放題は、恐ろしい。国をあげて情報管理をしよう、政府や官僚にとって都合の悪い情報は隠蔽しようという狙いであろう。曖昧な条文は、拡大解釈をして市民の基本的人権まで奪おうとする法律ではないか。「何が秘密かヒミツ!」という恣意性や期間の限定やチェック機能が働かないまま、国家の暴走を許すことになる。      その一方で、政府与党は、選挙公約の破り放題、 IOCのプレゼンでは安倍首相の嘘のつき放題、 アメリカの盗聴し放題などについては、ひたすら頬かむりの様相である。メルケル首相のケイタイ盗聴というからには、日本の要人も当然盗聴されていただろうに、そのことについて、野党もメディアも追及しようとしない。調べようともしない。その上での秘密保護法案である。

 

 あえて、「~放題」と言ってみたのは、忘れもしない、安倍首相の女性政策の一環として、育児休暇を三年に延ばして、働いているお母さんに「3年間赤ちゃんの抱っこし放題」と語ったことに由来する(2013419日、ジャパン ナショナル プレスクラブ)。あの発言にも、驚いたが、働く女性や働きたい女性の実態を知らない、子どもを産みたいと思っている女性の気持ちを逆なでしたのではなかったか。働く女性が、3人の子を生んで9年間の休暇を取るだろうか。ここでは、それはさておき。

 

消費税増税、TPP交渉報道などには及び腰で、反原発集会やオスプレイ配備の続報はスルーしてしまう。新聞やテレビが熱心なのは、災害報道の中の復興美談であり、中国や北朝鮮・韓国と日本の間の危機感をあおるような事件であり、スポーツ、芸能ニュースで、ことさら、丹念に、繰り返し報道する。そんな中で、全国紙、地方紙が、1025日前後にいっせいに社説などで、「廃案」「反対」「見直し」「慎重審議」などの論陣を張っている。近頃珍しいことだ。メディアにとっては、自らの報道の自由や取材の自由に危機を感じてのことだが、国民にとっての知る権利は、すべての人権の基本ともいえるからではないか。

 

いまは、社説に限るが、主な論調を確認しておきたい。なお、日本弁護士連合会の会長声明は、法律的な論点が明示されているので、参考のため掲載した。社説は各社微妙に異なるのだが、「廃案」を明確に打ち出しているのは『琉球新報』で、沖縄に関する情報は、外交上も、軍事上も、その地の利から重要視され、「外交秘密」「軍事秘密」の対象となり、沖縄住民が知らない間に、大きな犠牲を強いられてきたので、この法案には格別の思いがあるに違いないと思った。

 

日経、読売は、さもありなんと思うし、東京が、多くの紙面を割いて、さまざまな声を拾っていた。9万件以上のパブコメのうち反対77%、賛成13%だったにもかかわらず、政府は切り捨てたことにも触れていた。毎日、朝日は、立法府の役割、国会議員の活動自体が縛られることを強調していたが、議員には、自らのこととしても、真剣に審議してほしいものである。

 

「特定秘密保護法案」閣議決定前後の新聞社説等の比較(筆者作成) 

http://dmituko.cocolog-nifty.com/himituhogohosysetuhikaku.pdf

 

  なお、以下の文献には、諸外国の国家秘密法制についての詳しい調査が報告されているので、ぜひ参考にしてほしい。とても分かりやすかった。

今岡直子「諸外国における国家秘密の指定と解除―特定秘密保護法案をめぐって」『調査と情報』(国立国会図書館調査及び立法考査局)NO80620131031日) 

http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8331133_po_0806.pdf?contentNo=1

 

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