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2013年11月 1日 (金)

特定秘密保護法案閣議決定、その時NHKは

 

NHKのニュース番組、たとえば、「ニュース7」は、特定秘密保護法案が閣議決定した1025日には、5分ほどかけて報道していた。私も視聴していたのだが、メモを取っていない。記憶によればたしかに法案の内容とそれへの反論として、日本ペンクラブの吉岡忍専務理事と日本外交・インテリジェンス研究の春名幹男元名古屋大学教授のコメントが放映されていた。NHKには「社説」にあたるものはないが、今回の比較表では、1023日(午前零時~)の「時論公論」を取り上げた。一解説委員の論説としての位置づけであるが、解説委員室の討議を経ているとのことは、広報番組で見たことがある。この論説に先だって925日「ここに注目!『いまなぜ、特定秘密保護法案』」においては、安達宜正解説委員とアナウンサーとの質疑の形で放映されている。そこでは、この法案に二つの懸念、特定秘密の指定に恣意性があるところから憲法の「知る権利」が侵され、機密指定解除の仕組みもなく情報公開制度に不備があることを示し、「外交・安全保障上の配慮は当然、必要です。しかし、それと同時に、知る権利とのバランスをどう取っていくのか、国会でも結論を急がず、慎重な議論を行って欲しいと思います」と答えている。これが「中立的」な報道なのだろうか。法案閣議決定の翌日の「おはよう日本」では、「秘密保護法案巡る懸念の払拭へ」と題して「政府は、許容される取材行為の具体的なケースを例示したり、「特定秘密」の件数を定期的に公開するなど、情報公開に積極的に取り組む姿勢を国会審議で示し、懸念の払拭に努めることにしています」と、まるで政府広報のようだった。1025日前後のNHKのニュースは総じて、台風26号、台風27号、大島の土砂崩れ災害などの災害報道が大半を占めていて、他の重要なニュースが省かれていた感があった。いや意図的にさえ、思えることもあったのだが。

折しも、1025日に、政府は、NHKの新しい5人の経営委員候補を衆参両院に提示した。経営委員は、国会同意人事なのである。NHK会長人事には12人の経営委員のうち9人以上の賛成が必要というが、その5人の候補者名を見てびっくり。

石原進(JR九州会長)中島尚正(海陽学園校長)長谷川三千子(埼玉大学名誉教授)百田尚樹(小説家)本田勝彦(JT顧問)。本田氏は、かねてより噂のあった安倍晋三の家庭教師だった人物、石原氏は、九州財界で原発推進、原発再稼働を進めている人物、長谷川氏は、哲学専攻で日本会議代表委員、安倍の支援者、中島氏は、機械工学専攻、東大退職後放送大学副学長、財界肝いりの全寮制中高一貫校の校長というわけである。百田尚樹氏は、放送作家出身の『永遠の0』などのベストセラーを持つ作家で、超がつく、保守派のコメンテイターである。安倍のお友達委員たちだ。公共放送の公正、中立性などはもはや望めない陣容である。国会の多数派は何でもアリ、ということなのか。

「特定秘密保護法案」閣議決定前後の新聞社説等の比較(筆者作成)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/himituhogohosysetuhikaku.pdf

   今岡直子「諸外国における国家秘密の指定と解除―特定秘密保護法案をめぐって」『調査と情 報』(国立国会図書館調査及び立法考査局)NO80620131031日)

 

http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8331133_po_0806.pdf?contentNo=1

 

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