「短歌ハーモニー」は、「千葉市男女共同参画センターまつり」に参加しました
「短歌ハーモニー」は、今年も師走恒例のセンターまつりに参加しました。会員は、1年間の締めくくりの2首を思い思いの書作品として、12月14・15日に展示しました。15日は、12月の127回歌会を公開歌会として、当日の見学や参加も可としました。こうした歌会に参加、いま会員になっている方々もいます。
展示作品と歌会提出作品から各一首を選び、次に記します。当日の歌会には2名の見学者もありました。いつも通り和やかなひとときとなりました。(1首目が展示作品から、2首目が当日の歌会からです)
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顔中を花粉まみれに百合の花魅せられるんは虫だけじゃない
秘密保護法国会包囲して反対を上空ヘリよしっかり伝えて(栄美子)
山ふじは大樹にからみむらさきの花ひろがりて茫々と見ゆ
波しずか海光照らし東京湾小さくフェリー止まりいるごと(儔子)
足もとの霜柱踏む朝の庭ほほ打つ冷気に身も縮みゆく
カラフルなコーンに沿って運転す工事現場も明るく変わる(千世)
爽やかな風に吹かれる秋桜今日も優しく咲きほこる
青葉城政宗眠る瑞鳳殿石垣の萩一段と麗し(京子)
旭岳に初冠雪降りし日に里から芋と南瓜とどきぬ
茶の花の丸き蕾はまだ青く霧雨にぬれ咲く日待ちおり(三枝)
亡き友よ雲の平の草原よなつかしきものふえて年古る
残照をまといて立てる錦木は散る直前に最高に染む(静江)
コンビニは老若男女の台所二十四時間思いのままに
食事会楽しみ乍ら高齢者後は老後の不安を語る(ミヨ子)
沢のぼり捜し求めて万葉に抱かれ響くかくれ滝の音
からからと思いの儘に落葉は響きを残してとおり過ぎゆく(美恵)
しろがねの糸の編み出すクモの巣の造型に息のむ朝もやのなか
デモ隊の列はほどかれ別れ散るところ街路に黄葉降り敷く(光子)
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一年前から、毎月の歌会の際の合評と作者とのやり取りを踏まえて、私の感想を記録に残し、翌月の歌会で配布しています。私自身も皆さんの作品を読みなおし、皆さんも聞き漏らしたりしているので、続けてほしいとのことです。私も歌会の折には気づかなかった文語の用法や文法を調べ直すチャンスにもなります。
展示の片隅に添えてくださった蕾のサザンカはみごとにひらき、スイセンの花もいきおいを増したようでした。
拙著『天皇の短歌は何を語るのか』出版の折には、昼食を共にしながら率直な感想もいただきました。一年間、お疲れ様でした。時間の関係で途切れがちな近現代歌人の作品鑑賞も続けたいです。
センターまつりのチラシです。
http://www.chp.or.jp/danjo/pdf/25maturi-panhu.pdf
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