今夜のNHKスペシャル「集団的自衛権を問う」のメールでの意見募集の怪
知人からの知らせで、上記「NHKスペシャル」で意見募集をしているのを、けさ知った。さっそく、NHKオンラインのトップページから
「ドキュメント・教養」⇒「NHKスペシャル」⇒「意見募集中」をクリックして出た、意見応募のフォーマットに従って、つぎの4問の回答を選択し、その理由を70字以内で記入し、送信した。
1.集団的自衛権の行使について
2.限定的行使容認について
3.憲法解釈変更の是非について
4.日本の安全保障政策について、その他
控が取れていないので送信時刻は不明だが、11時前後だと思う。同時に、地元の9条の会の仲間たちにも、意見募集中とのメールを送信した。午後になって、新聞テレビ欄の番組表末尾の「ホームページから意見募集中」を見た別の友人から「ファックスではダメなの?」という質問を受けた。さっそく、視聴者センターに電話すると、今回はメールだけです、とにべもない。
Q:どうしてファックスは受け付けないのか
A:急な番組編成で、時間もないから
と、これも理由にならない理由。
Q:それではメールをしない人たちの意見はどう伝えたらいいのか、無視するのか
A:この電話で、意見を言っていただけば、入力して、必ず番組に届けます。けさ、番組担当者からそのような知らせを受けています
Q:だったら、その旨を、ホームページやテレビの番宣で、流してください
A:担当者にそのように伝えます
そして再び、「NHKスペシャル」のホームページにもどって、出演者などの確認をしていて、「意見募集中」をたまたまクリックすると、先に私が送信した意見記入のフォーマットが消えていて、「5つの質問のうちの一つを選んで回答せよ」という別の書式に変わっていたのだ。キツネにつままれた思いで再び視聴者センターに問い合わせると、二つのフォーマットがあることを認めない、というより分からないらしい。どうなっているのか、私が送信した意見は届いているのか不安にもなる。ながながと待たされて、上司に代わるとか、ただ今調査中だとかラチが明かない。
「どうも不具合が生じているようなので」「最初のフォーマットは使えないはずです」「新しいのでお願いします」「ああわかりました、ただ今、係から連絡が入りました。どちらのフォーマットで送信していただいても届いています」・・・。
4つの質問への回答と5つの質問から一つを選べとして述べた意見をいっしょくたに集約して、どんな意味があるのだろう。
Q:どうして途中でフォーマットを変えたのか
A:最初のフォーマットでの意見が大量になって処理しきれなくなったので、一問を選ぶ方式にしました
Q:それだったら、少なくとも意見募集に不備があったことは、番組中に明確に放送してください
A:そんなことは約束できません
そんなこんなで、今晩10時からの視聴者の意見集約は、相当混乱の末の結果であって、どのく らいの意味があるのか分からなくなった。というより、回答する条件が明らかに異なる場合の回答を 同等に扱えるのだろうか。番組ではどう説明するのだろうか。これもNHKの不手際、お粗末極りない一件であった。そういえば、NHKの世論調査って、信用できるのかなあ。不安と不信感は募るばかりである。
(付記)もうすぐ番組も始まる9時30分、もう一度「NHKスペシャル」のホームページを調べたら、意見募集中の2か所から行き着く先は、一問選択回答の以下のフォーマットになっていた。しかし、途中でフォーマットを変更した記述はどこにもない。
http://www.nhk.or.jp/special/boshu/jieiken/formx.html
(付記2/ 5月17日)番組内で、意見募集の過程の不備についてのコメントはなかった。な お、集まった意見は1万5000件と言っていたが、上記の何をカウントしたのかは不明。
また、NHKスペシャルのホームページでは、放映後の感想も募集していたので、200字以内ということであったが、以下の内容で送信した。200字はキツイ。
①集団的自衛権行使の事例を中心に話が進められたが、その行使が、日本国憲法の平和主義、第9条、日米安保条約上との法的な関係がきちんと論じられなかった。
②政治学者の北岡、中野両氏の話は、ともに情緒的な要素が色濃く、論理的な説得力に欠けた。
③この記事にある意見募集過程の不備についての説明も詫びもなくフェアでない
④正面の映像の背景は、騒々しく、散漫になるので不要。首相の顔写真の頻出には意図的なものが感じられる。
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