« 最近のNHK、かなり、おかしい!視聴者に何ができるか! | トップページ | 15日の夜、なぜ、報道関係者は安倍首相との会食を拒まないのか »

2014年5月13日 (火)

「これでいいのか、NHK~元経営委員小林緑さんが語る」、会場の熱気につつまれて

 一つ前の当ブログ記事でも紹介しましたが、私が参加している地元の9条の会主催の講演会(5月10日午後1時30分~佐倉市ミレニアムセンター)は大盛況のうちに、終了しました。受付を始めたときは、どれほどの方が参加されるか心細かったのですが、開会の時刻が迫る頃には行列ができましたし、足りなくなった資料もあって大慌てしたほどです。100名定員の佐倉市ミレニアムセンターホールは、満席となり、20席近い補助席を設置しました。受付で記名をしてくださったのが110余名。5月8日東京新聞(千葉中央版)に詳しい記事として掲載され、それを見たという方も多かったと思います。

 これまで、NHKに対してくすぶっていた視聴者の不満は、125日の籾井会長の就任員記者会見直後、いっきに火が付いた形です。その後も「やってくれるじゃないの」というほど、会長に加えて、新任の百田尚樹、長谷川三千子経営委員の言動もひどいものでした。その言動が、民主主義を根底から覆すものであり、あからさまに安倍政権の応援団を自称してはばからず、加えて、その語り口は、三人とも品格が問われるものでした。

 放送法によって、経営委員会から任命されるNHK会長は、当然のことながら、高い資質が要請されています。「放送法順守」をお題目のように繰り返す会長ですが、放送法第1条に大きく外れた資質は、その資格がないでしょう。経営委員も、何を勘違いしているのか、個人の思想の自由を楯に暴言を繰り返すことが、放送法、服務基準に違反していることは明らかです(末尾の資料参照)。

 こんな人物に、会長は年俸3092万円、非常勤の経営委員で495万円(平成25年度、月2回の会議日の日当約20万以上)が受信料から支払われることになるのですから、視聴者にしてみたらやりきれません。政府広報のようなニュース番組、お笑いや歌い手等のタレントが司会をしたり、コメンテイターになったりという民放のそっくり番組を見せ続けられたら・・・。 

  小林緑さんは、ご自分の経営委員の就任の経緯から、音楽史専攻の研究者として音楽とジェンダーの視点などから、NHKとN響の実態、ETV番組改変問題などを通じ、NHK改革の発言や行動への道筋を示されました。とくに、クラシック音楽の世界に埋もれている女性作曲家の話は、多くの参加者にとっては印象深いものでした。小林さんの講演のあとは、地元のNHKを監視・激励する視聴者コミュニティの醍醐聰共同代表が聞き手となって、さらに現在のNHK問題の核心を探りました。

Gedc3473kouennkabutai_1

 

 会場からは、現在のNHK改革のためには、視聴者として何ができるかについての質問や提案が相次ぎました。NHKへの意見や抗議の仕方、署名や受信料の凍結について、さらにNHK職員・労働組合との共闘の限界などにも及びました。視聴者の手で、会長はじめ二人の経営委員を辞めさせ、政権寄りの放送内容を改めさせるための手段として、コールセンターへの抗議や受信料凍結運動の展開によって、視聴者の声を届けようということになりました。

 

佐倉市内からの参加者が多かったですが、近隣の千葉市、船橋、習志野、八千代、成田はじめ各市からの参加が多いのもうれしいことでした。20近くの人が、小林さんを囲んでの二次会に参加、大いに語り合いました。なお、小林さんが遠慮がちに配られた、流山市男女共同参画室主催の小林さん解説による演奏会の案内がありました。ノルウェーのグレンダールはじめ19世紀に凛として輝いた女性作曲家たちの作品の若い女性演奏家たちによるコンサートです。そのチラシの問い合わせが数件ありましたので、以下をご覧ください。

 

http://www.na-shimin.org/pdf/forame.pdf#search='%E6%B5%81%E5%B1%B1%E5%B8%82%E7%94%B7%E5%A5%B3%E5%85%B1%E5%90%8C%E5%8F%82%E7%94%BB%E5%AE%A4+%E5%B0%8F%E6%9E%97%E7%B7%91'

  

 

 なお、小林さんの企画によるコンサート「吉田隆子の世界」に私が出かけたときの記事は、以下をご覧ください。

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2013/04/post-79ba.html2013411日)

<参考資料 >

放送法

(目的)

第1条 この法律は、次に掲げる原則に従つて、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。

一 放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。

二 放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。

三 放送に携わる者の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。

(委員の任命)

31条 委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。この場合において、その選任については、教育、文化、科学、産業その他の各分野及び全国各地方が公平に代表されることを考慮しなければならない。(委員の権限等)

経営委員会委員の服務に関する準則

総則)

 第1条 この準則は、放送法第62条に基づき、日本放送協会の経営委員会委員が、公共放送の使命と社会的責任を深く自覚し、高い倫理観を持って職務を適切に執行するために必要な服務に関する事項を定めたものである。

(服務基準)

 第2条 経営委員会委員は、放送が公正、不偏不党な立場に立って国民文化の向上と健全な民主主義の発達に資するとともに、国民に最大の効用と福祉とをもたらすべき使命を負うものであることを自覚して、誠実にその職責を果たさなければならない。

|

« 最近のNHK、かなり、おかしい!視聴者に何ができるか! | トップページ | 15日の夜、なぜ、報道関係者は安倍首相との会食を拒まないのか »

コメント

新聞を見てその昔?を思い出して。頑張ってくださいのメールです。NHK籾井会長の言動は任命当初から不満でした。この度の要望書提出にもろ手をあげて喜んでいます。現在「不偏不党のNHK」ではないので、何を信じて、何にすがって、どう生きればいいのか、78歳ボケじじいは心が痛んでいます。どうかどうか、頑張ってください。ひとりでは何も出来ぬ老人からのお願いです

投稿: | 2016年11月 1日 (火) 10時53分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 最近のNHK、かなり、おかしい!視聴者に何ができるか! | トップページ | 15日の夜、なぜ、報道関係者は安倍首相との会食を拒まないのか »