« 新年のご挨拶申し上げます | トップページ | 村岡花子、ドラマの出来事があたかも史実のようにひとり歩きして(1)まずその展示会の多さにびっくり!、その中身は? »

2015年1月 3日 (土)

「課題」と「懸念」が好きなマスメディア~「与党税制改正大綱」はどう報道されたか

 1230日、自公両党が決定した来年度の税制大綱が発表された。12月総選挙のため例年より遅れた発表となった。今年10月の消費税10%への増税は先送りになったが、さまざまな改正点が明確になった。新聞各紙は、企業向け、個人向けというくくりで、改正項目を図表にして提示していた。ここでは毎日と東京の図表をコピーした。今後は、年頭に閣議決定され、続く通常国会で改正案が提出されるはずだ。すでに11日から施行の相続・贈与にかかる税改正とあわせると、税制改正点の全貌が見えてくる。

参考:http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/sozoku/aramashi/

(国税庁)

東京新聞と毎日新聞の図表

http://dmituko.cocolog-nifty.com/zeiseitaikouzuhyou.pdf

 1231日朝刊各紙は、そのトップ記事で、与党の「来年度税制改正大綱」を伝えた。以下は、関連記事の「見出し」を拾った表である。読売とはNHKはオンラインによるWEBニュースから拾い、赤旗は1231日だけ目を通した結果である。通読したところ、いずれも図表などを用い、理解しやすいような工夫をしているが、読売・NHKは、今回の改正大綱を積極的に評価し、与党・財界の意向や期待を代弁している。東京「大企業、富裕層に重点」、毎日「潤う大企業・富裕層」、赤旗「大企業減税、中小課税強化」と1面の見出しで、今回の改正のポイントを突いていると言えよう。朝日は1面以外で、同趣旨のことは強調するが、1面の見出し・記事は、バランスをとることに苦慮した紙面となっている。大多数の国民や家計へ恩恵ももたらすことがないことを「格差固定化懸念も」の小見出しで伝えるのみである。5面では二人の「識者」のコメントを載せているところからも伺われる。しかし、形式的な中立性やバランス論は、メディア本来の、読者や視聴者への論点提示、多角的な判断材料を提示するという役割をむしろ損なうものではないか。「懸念」「課題」を提示するだけで、事足れりとする風潮が際立つようになった。「懸念」「課題」のなか身こそが重要で、「懸念」「課題」の解決の道筋を示すことをはじめから投げ出して、現状肯認や体制順応を誘導しているような気がしてならない。比較表では、「懸念」「課題」を赤字としてみた。たとえ赤字がなくとも、その内容に具体性が伴わず、言葉だけが題目のように唱えられる場合もあるので、用心しなければならない。

とくに公共放送をを標榜して受信料で成り立つNHKの政府・与党の広報化は、この表でも明らかで、1230日の「ニュース7」では、自民・公明・経済界の反応にしか言及がない。朝・昼・夜の報道を使いわけながら、税制大綱が発表に至る12月30日までも、その内容の小出しに余念がない。

来年度税制大綱改正(自民・公明両党決定)についての

1231日朝刊各紙報道(見出し)比較

(内野光子作成)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/zeiseitaikoukijihikakuhyou.pdf                                   (上のPDFの方が見やすいかもしれません)                 

 

新聞

 
 

社説

 
 

第①面トップ記事

 
 

その他の頁の関係記事

 
 

朝日

 
 

税制改革「再配分」は置き去りか

 

(沖縄冷遇政府対応は大人げない)

 
 

景気刺激策優先

 

子・孫贈与優遇拡充

 

企業向けは減税先行

 

格差の固定化懸念

 
 

②(時々刻々)税制「安倍印」ずらり/財政再建派影薄く/法人税減税幅も押し切る/選挙で議論先送り次々/軽減税率案来秋にも自公

 

④全面2015年度与党税制改正大綱・大綱要旨/暮らしの中の税は/税の負担こう変わる(図表)

 

⑤税改革黒字大手に恩恵/赤字の税優遇縮小

 

「好循環の第一歩」(竹中平蔵)

 

「格差是正見えず」(三木義一)

 
 

東京

 
 

不安もあり希望もあり大みそかに考える

 
 

大企業、富裕層に重点

 

与党税制改正大綱を決定

 

安倍カラー濃く

 

格差解消重い課題

 
 

②贈与税非課税枠結婚・出産・育児最大1000

 

住宅資金上限3000

 

③法人減税恩恵3割/賃上げは一部の企業家/要件緩和も腰重く

 

④生活密着の税見直し

 

⑦全面税制改正大綱決まる/15年度税制改正大綱の詳報/エコカー免税見直し/NISA非課税枠拡大

 

「格差の固定化招く懸念」(三木義一教授に聞く)

 
 

毎日

 
 

法人税減税 国民の理解が不可欠だ

 

(アサッテ君40年分の感謝を込めて)

 
 

税制大綱決定 賃上げや消費促す

 

潤う大企業・富裕層

 

減税規模は1240億円

 
 

③(クローズアップ2014)法人減税効果偏り/自民税調「収益改善、活用を」/中小「賃上げできぬ」/改正官邸押し切る

 

④増税先送り課題残す/軽減税率難航必至 /「配偶者控除 」「ビール」未決

 

「法人減税代替財源を」(土居丈朗)

 

⑥贈与の非課税枠拡大/住宅購入最大3000万円/結婚・子育て新制度で支援/ジュニアNISA創設/消費回復を下支え/地方活性化も狙う

 
 

読売

 
 

与党税制大綱経済再生~着実に改革を進めよ

 
 

成長重視、1380億円減税…与党税制大綱

 

若者へ資産移転促す

 
 

税制改正大綱の要旨

 

法人減税賃上げ促す、1516年度2100億円負担減、経済界引き下げを歓迎

 

「家計の直接支援必要」(片岡剛士)

 

「消費税10%超も視野」(土居丈朗)

 
 

赤旗

 
 

与党税制大綱

 

大企業最優先政治のきわみだ

 
 

2年で3.29%大企業減税

 

与党「税制改正大綱」中小は課税強化へ

 
 

③国民・中小企業から吸い上げ大企業にどっさり/財界要求丸のみ/社会保障は大改悪/内部留保だけ「成長」/税制改正大綱要旨

 

「<応能負担>発揮を」(浦野広明)

 
 

NHK

 
 

 

 
 

1230日ニュース7

 

自公来年度の税制改正大綱を決定/自民野田氏「企業活動を積極的に後押し」/公明「軽減税率盛り込まれ大きな意義」/経済界の受け止め

 

記者解説税金はどう変わる 

 

1231日おはよう日本自公軽減税率めぐり調整手間取ることも

 

減税措置で経済の好循環が課題

 
 

1229日おはよう日本

 

エコカー減税 低燃費車が有利

 

1229日NHKニュース(正午)

 

自民税調法人税引き下げ幅の方針確認

 

 

 

 

 

 

 

|

« 新年のご挨拶申し上げます | トップページ | 村岡花子、ドラマの出来事があたかも史実のようにひとり歩きして(1)まずその展示会の多さにびっくり!、その中身は? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 新年のご挨拶申し上げます | トップページ | 村岡花子、ドラマの出来事があたかも史実のようにひとり歩きして(1)まずその展示会の多さにびっくり!、その中身は? »