9月25日「安保関連法案の採決不存在の確認と法案審議の再開を求める申し入れ」賛同署名提出!
署名の始まり
9月20日朝より、醍醐聰東大名誉教授一人を呼び掛け人として始まった「安保関連法案の採決不存在の確認と法案審議の再開を求める申し入れ」賛同署名は、締め切りの25日午前10時、5日間で、呼びかけ人は12人となり、署名は、ネット署名31159筆、署名用紙942筆、合計32102筆に達した。そして、当記事を書いている現在も、その署名は増え続けている。
新聞は、どう報じたか
9月25日午後、「安保関連法案の採決不存在の確認と法案審議の再開を求める申し入れ書」(http://netsy.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-6f5b.html)を山崎正昭参議院議長と鴻池庄祥肇参議院安保特別委員会委員長に提出した。続いて、衆議院第2議員会館で、その報告を兼ねた会見が行われた。
その模様については、東京・中日新聞が2面にわたって詳しく報じ、神奈川新聞は、論説特報欄の「時代の正体・民主主義考」において、「安保法手続きめぐり異議 どさくさ採決二重の罪」の見出しで大きく報じた。また、共同通信配信により神戸新聞の記事が確認されている。赤旗では写真入り記事となった。これらに先立ち、署名活動開始直後9月22日の東京新聞の第1報記事の影響は大きく、32000超ものの署名にもつながったと思う。 下記をご覧ください。
・広がる署名3万2000筆 安保法議決「認められない」
(『東京新聞』2015年9月26日朝刊、1面)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015092602000139.html
・「議決無効」3万2000筆超 安保法で署名、参院側に申し入れ
(『中日新聞』2015年9月26日、1面)
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015092602000101.html
・安保採決無効と申し入れ 学者や弁護士、参院議長に
・戦争法採決は「不存在」 学者ら申し入れで会見 署名3万超に ・「採決不存在」署名に5日で3万人 鴻池委員長は受け取り拒否 http://tanakaryusaku.jp/2015/09/00012071 ・ 安保採決無効と申し入れ 学者や弁護士が参院議長らに
(動画) (共同通信ニュース)
https://www.youtube.com/watch?v=jUqyOVqOSCY&feature=youtu.be ・安保法案の採決不存在の確認と法案審議の再開を求める申し入れと賛同署名集約に関する記者会見(動画) IWJ<J2015/09/25>無料公開)
(2015/09/25 18:13 【共同通信】)
http://www.47news.jp/CN/201509/CN2015092501001596.html
(『しんぶん赤旗』2015年9月26日)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-26/2015092614_02_1.html
鴻池委員長の不可解な態度
記事の一部にもあるが、鴻池委員長は、「申し入れ書」は受け取ったが署名簿の方は、秘書が頑として受け取らなかった。その理由は、申し入れ書を議員が読んだ後、名簿を受け取るか否か決める?というものだったが、申し入れに出向いた呼びかけ人醍醐聰東大名誉教授は、申し入れ書と賛同者名簿は一体のものだから分離するのは矛盾すると訴えた。鴻池事務所とは、面会のアポ、申し入れの主旨、署名簿の筆数などの中間報告などを、数回にわたってやり取りしていただけに、その対応は不可解極まりないものだ。澤藤弁護士は、国民の請願権を無視するものだと強く抗議したという。
呼び掛け人のスピーチ
なお、澤藤弁護士は、採決の「不存在」は、採決の不当、違法、無効でもない「不存在」であったと強調された。さらに、清水雅彦(日本体育大学教授)さんは憲法学の立場の立場から、小中陽太郎(ジャーナリスト)さんはベ平連以来の活動家としての立場からのスピーチに続き、藤田高景(村山首相談話を継承し発展させる会)生方卓(明治大学準教授)両氏の話もあった。小中さんは、なつかしいお名前だったが、80歳を超えて、お元気な活動家の風貌をたたえていらした。さらに、「本年9月19日の参議院<本会議>での安保関連法案の議決の無効確認および審議の再開を求める弁護士有志声明」を発表されたばかりの弁護士有志126名の代表として、武井由起子、山中眞人両弁護士も、急きょ参加され、法律的な、いずれの角度からも「安保特別委員会の採決は不存在かつ正当性のないものであり、その結果、本会議の議決も無効である。よって、参議院に対し、委員会及び本会議での安保関連法案の審議の再開を求める」との声明の趣旨説明を行った。
最後に、参加の呼びかけ人の協議で、「NHKの安保特別委員会の中継において、議事がストップして、何が起きているか分からない段階において「可決」のテロップを流したことへ抗議」を申入れることが決められたとの報告がされた。たしかに、今回の署名に付されたメッセージの中には、このNHKの「可決」テロップには、大きな疑問と怒りがあふれているといえよう。私も録画を見ているので、NHKの、その不自然な報じ方に怒りを覚えていた。自民党のシナリオが、NHKにも渡っていたのではないかとさえ思ったほどだ。
並ぶ呼びかけ人の6人
鴻池委員長が受け取りを拒んだ署名簿を手に呼びかけ人
澤藤、醍醐両氏の報告が続く
弁護士有志126名による「声明」の趣旨説明をする
武井、山中弁護士
「不存在」に、異様にピリピリ
なお、衆議院第2会館入口で、今回の報告会見の参加者に「入館証」を手渡すお役を、Sさんと私で担当、紹介議員の秘書のはからいか、身体検査のゲートを通ることなく、直接「入館証」を手渡さすことができ、テープを外したところに立つことができた。それに気をよくしていたところ、30分ほどして、Sさんが、そろそろ会場へと引き上げようとしたとき、掲げていた会場案内の「安保法案 採決不存在」(A4ほどのカード)の「不存在」を削除せよ、と係員から指示があったという。はじめは訳が分からなかったけれど、「不存在」の文字の上に白い紙を貼れ、とまでいわれ、30分近くは掲げていたものをなぜ?と抗議された由、Sさんとともどもその理不尽に首をかしげた。きっと与党関係者が受付にでも文句でもいったのか、言論の府に何という鈍感なセンス、それにしても、相当ピリピリ気にしているのか、議会もいよいよ危ないことになっていると感じた。そういえば、国会前集会の折、参議院面会所の手洗いを借りようとして、飛び込んだところ、係員に「安倍を倒す」のゼッケンをはずせ、と注意されたことを思い出した。しかし、これとは確かに違うのではないかしら。
それにしても「不存在」の文字だけではない、その中身の重さを物語る一件ではないか。
なお、澤藤弁護士の下記のブログには、臨場感あふれる申入れ書提出の顛末のほかレポートがありますので、是非一読を。
・戦争法案特別委員会決議不存在署名32,101筆を受けとろうとしない鴻池議員の頑なさ
澤藤統一郎の憲法日記 http://article9.jp/wordpress/(2015年9月25日)
・9.25安保法案採決不存在申し入れ行動のレポート
(醍醐聰のブログ2015年9月26日)
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/
(お願い)
記者の方は12人ほどいらしたが、明日の新聞で報じてくれるのは・・・? いまのところ確認できたのが、上記の報道でした。もし、お気づきの他の記事がありましたら、ご一報いただけるとありがたいです。
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