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2015年12月25日 (金)

ことしのクリスマス・イブは~DHCスラップ訴訟控訴審(東京高裁)第1回口頭弁論傍聴と報告集会へ

日比谷公園のクリスマス市
知人ご夫妻からのお招きで、日比谷・松本楼でのランチを楽しんだあと、私たちは、東京高裁へと向かう。日比谷公園の噴水広場は、金色のツリーを前に、たくさんのテントがひしめいていた。日本ではあまり見かけないトンガリ帽子のような屋根のテントも多い。にぎわい始めた昼下りのクリスマスマーケット、聞くところによれば、すでに12月11日から始まっていたらしい。実行委員会形式で、ドイツ観光局とJR東日本も協賛していて、東京では、はじめてのイベントとも言う。ヨーロッパの街歩きで、朝市や金曜市も楽しいが、もう10年以上も前の11月下旬のウィーンで出会ったクリスマス市の独特の雰囲気は、忘れがたい。シェーンブルン宮殿前のクリスマス市は、すでに暮れていて、強烈なグリューワインに打ちのめされたこともあった。市庁舎前のクリスマス市は、家族連れでにぎわっていて、一回りすると暮らしの必需品が何でも揃ってしまいそうな店が並ぶ。ああ、もう一度出かけてみたい、そんなことを考えながら、東京高裁の822法廷へ。 

DHCスラップ訴訟控訴審第1回口頭弁論  
  すでに、9月のブログでも報告しているが、化粧品やサプリのDHC社長が「澤口統一郎の憲法日記」の記事が社長の名誉を棄損したとして、執筆の澤藤弁護士に6000万円の損害賠償を請求したという案件ある。9月2日の東京地裁判決は、もちろんそんな請求は棄却し、全面敗訴だった。にもかかわらず、社長側が控訴したので、この日の東京高裁での第1回口頭弁論となったわけである。

・DHCスラップ訴訟、澤藤弁護士勝利、東京地裁判決傍聴と報告集会に参加しました http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/09/dhc-30de.html(2015年9月4日)

  スラップ訴訟とは、言いがかりをつけて、相手の口封じや恫喝・弾圧のために、法外な損害賠償や刑罰を求めて提訴される訴訟をいう。DHC社長は、同様の提訴を10件も行っているとのこと、まさに言いがかり訴訟の際たるものではないか。  
  そもそも、上記「憲法日記」は、DHC社長が渡辺喜美への8億円の政治献金を明らかにしたことに端を発し、「政治とカネ」をテーマに糾弾したものである。東京地裁の判決は、「(本件ブログ記事は)いずれも意見ないし論評の表明であり、公共の利害に関する事実に係り、その目的がもっぱら公益を図ることにあって、その前提に事実の重要な部分について真実であることの証明がなされており、前提事実と意見ないし論評との間に論理的関連性も認められ、人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものということはできない」から違法性を欠くものとして不法行為の成立を否定した。社長側は、控訴理由書は提出しているが、きょうの法廷には、若い弁護士が二人ぽつんと座っているだけで、澤藤弁護士側には、全国の大勢の支援の弁護士がいるが、きょうの被告席側には10人以上の弁護士が並んでいた。もちろん傍聴席にもたくさんの弁護士がいらしたようだ。澤藤弁護士は「今日は、弁護士ではなくて、被告としてこの席に立ちます」と弁論が始まる。「自席でどうぞ」と裁判長の言葉で弁論が始まって、約15分。詳しくは、以下のブログの12月24日までの一連の記事を参照してほしい。

・「澤藤統一郎の憲法日記」http://article9.jp/wordpress/

   口頭弁論の最後に、澤藤弁護士は、本件のようなスラップ訴訟が乱発されると、社会的な強者が自分に対する批判を嫌って濫訴が横行し、市民の言論は萎縮し、権力者や経済的強者への断固たる批判の言論は、後退を余儀なくされ、言論自体が委縮し、政治批判の言論は成立しなくなる、と言う趣旨のことを述べた。また、「表現の自由、とりわけ、公共的事項に関する表現の自由は、特に重要な憲法上の権利として尊重されなければならないものであり、憲法21条1項の規定は、その核心においてかかる趣旨を含むものと解される」とした、北方ジャーナル事件の最高裁判決(1986年6月11日)を引用して締めくくられた。 社長がからの控訴理由書の口頭弁論はなく、裁判長は、来年1月28日の判決を伝え、閉廷した。

報告集会のあとで
  弁護士会館の会議室での報告集会は、イブということもあって、澤藤弁護士ご一家の心づくしのケーキと飲みものが供され、和やかな雰囲気のなかで進んだ。 幾つかの発言の中で、印象に残ったのは、中川弁護士による「健康食品の規制緩和と機能性表示食品の危険性」についてだった。これまでも、新聞や生活クラブ生協の機関誌などで、「機能性表示食品」が今年の4月から解禁となったこととその信頼ならぬことは認識し、もちろんその類の商品とは縁がないものと思っている。それにしても、新聞やテレビでの広告が半端でなく激増し、なかでも新聞折り込み、新聞全紙裏表の折り込みも、よく目にするようになり、驚いている。安倍内閣が、推進してきた、この分野での規制緩和ながら、内閣府食品安全委員会委員長といわゆる「健康食品」を検討するワーキンググループ座長の名で2015年12月8日には、「国民の皆様へ」として19のメッセージと21に及ぶQ&Aを発表した(注)。中川弁護士は、以下のようなメッセージを国民への警鐘ととらえ、片やアベノミクスの一環としての規制緩和、その結果としての機能性表示食品を含む「健康商品」の種々の危険性を消費者に訴えている矛盾を指摘した。食品安全委員会は、これだけのリスクを抱えた「健康食品」の拡大を止めることができなかったか、国民へのメッセージは、国民への責任転嫁とも捉えられても仕方ないようにも思えたのである。
  健康食品広告では「気をつけよう、体験談、学会発表、争点はずし!」という発言も澤藤弁護士からあった。体験談はでっち上げも可能、自前のわけのわからない学会だったり、動物実験結果だったりすることもある。「毎日にハリ、潤い!」「みなぎる活力を実感!」「栄養バランス抜群!」といわれても・・・、ということらしい。
  神原弁護士は、国会前の集会やデモ隊の最前線で、過剰警備から人々を守る若手で、政府に都合のいい人たちの人権は守られるけど、弱者側の人権は守られないことを嘆く。あの人権侵害も甚だしいヘイトスピーチへの対応を見てもわかり、ようやく法務省の「勧告」が出た程度なのである。

歳晩の覚悟
  日に日に、政治的な表現の自由、公共的な事項の表現の自由が狭まってきた現在、集会中、TBSニュース23のキャスター岸井成格糾弾の意見広告についての発言が出たとき、報道ステーションのキャスター古館伊知郎の降板もというニュースが会場の一人からもたらされた。古館については、噂でしょうとその場で聞き流された形だったが、なんと、帰宅後分かったのだが、やはり、午前中には、テレビ朝日から来年の3月をもって降板と発表され、本にの記者会見まで開かれていた。そして、これを書いている25日には、岸井の来年3月をもってニュース23からの降板も正式に発表された。なんというクリスマスであったのだろう。寒さがいささか緩んだクリスマスではあったが、「表現の自由」は、「報道の自由」は、確実に侵害され、後退した2015年、歳晩にして、凍りつくような風が体の中を吹き抜ける思いだった。 現在の安倍政権、そして取り巻くサイドのやりたい放題に、立ち向かえない私たち国民の力に絶望することは簡単だが、ともかく自らの抗う力を声にしたい、形にしたいと覚悟するのだった。

~~~~~~~健康食品を愛用の方、ぜひご参照ください ~~~~~~~~

       食するなら、自己責任ですよ、死ぬこともありますので・・・

(注)内閣府省区品安全委員会HP<健康食品」に関する情報> https://www.fsc.go.jp/osirase/kenkosyokuhin.html 平成27年12月8日作成

委員長、座長から国民の皆様へ[PDF:142KB]
  「若さと健康を願うあなたに」、「△△の健康のための○○」といったキャッチフレーズを、毎日たくさん見聞きします。そして、医薬品のようにカプセルや錠剤の形をしたサプリメント、「健康によい」成分を添加した飲料や食品など、さまざまな「健康食品」*が売られています。今や国民のおよそ半分の方々が、こうした「健康食品」を利用されているという調査もあり、「健康食品」市場が拡大しています。これは、健康で長生きしたいという古来変わらない人々の願望の表れでしょう。 (中略) 残念ながら、現代でも「これさえ摂れば、元気で長生きできる」という薬や食品はありません。それどころか逆に、「健康食品」で健康を害することもあります。しかも、そのような情報は皆様の目に触れにくいのが現状です。消費者は、「健康食品」のリスクについての情報を十分に得られないまま、効果への期待だけを大きくしやすい状態に置かれているといえます。 食品安全委員会ではこういった状況を憂い、幅広い専門家からなるワーキンググループを作り、「健康食品」の安全性について検討しました。まず「健康食品」から健康被害が起こる要因を挙げ、次にその要因ごとに、健康被害事例などを含めた文献などからの科学的事実を調べ、皆様に知っていただきたい要点として取りまとめました。そうして作成した報告書からさらに抜粋して、皆様に向けて19項目のメッセージをまとめました。これらには「健康食品」で健康被害が出ることをなくしたいという本委員会の願いを込めました。
いわゆる「健康食品」に関す検討ワーキンググループ座長  脇 昌子
食品安全委員会長                          佐藤 洋  
健康食品」とは、「健康への効果やダイエット効果をうたって販売されている食品」を言います。これには、特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品、機能性表示食品も含まれます。また、ここでは「サプリメント」とは、 カプセル・錠剤・粉末・顆粒形態の「健康食品」を言います。

関連情報
・「健康食品」に関するメッセージ[PDF:1,312KB]
・「健康食品」に関する報告書[PDF:817KB]
・「健康食品」に関する情報(Q&A)[PDF:292KB]                                                                                                             

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