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2016年11月 6日 (日)

『昭和前期女性文学論』(新・フェミニズム批評の会編 2016年10月)に寄稿しました

 すでに二年ほど前に提出した「阿部静枝の短歌はどう変わったか―無産女性運動から翼賛へ」と題する拙稿が、上記論文集に収録され、ようやく活字になりました。執筆者は、コラムを入れると、総勢30人を超え、511頁の大冊になりました。カバーの一部と参考までに出版案内のチラシを載せました。
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出版案内チラシ
 
 「新・フェミニズム批評の会」って?
 1991年に発足、「フェミニズム/ジェンダー批評を取り入れて文学作品の再評価や発掘をはかると同時に、これまで女性作家やその作品を正当に評価してこなかった日本の文学史の書き換えを目指し」(本書「はしがき」)、毎月一回の研究会を開き、これまでも『明治女性文学論』(2007年)『大正女性文学論』(2010年、ともに翰󠄀林書房)を刊行し、このシリーズ第三弾にあたります。他に『樋口一葉を読み直す』『『青鞜』を読む』も刊行していす。直近の 『<311フクシマ>以後のフェミニズム』(御茶の水書房 2012年7月)に、私は「311はニュースを変えたか~NHK総合テレビ<ニュース7>を中心に」を寄稿しています。
 
「阿部静枝」って?
 決してポピュラーな歌人ではありませんが、大正時代に創刊の短歌結社『ポトナム』の指導者の一人で、私が学生時代、短歌に関心を持つきっかけにもなった「阿部静枝」(18991974年)は、私の生家にも近い池袋に住まい、ながらく豊島区議会議員を務めていました。毎月の「東京ポトナム」の歌会では、きびしくも、必ず褒める一か所を見い出してくれる師でもありました。
 阿部静枝については、これまで、断片的にいくつか書いてきましたが、今回は、阿部温知という無産政党政治家との結婚を機に、短歌のテーマや表現に広がりを見せ、その社会的活動も活発となりながら、夫の急逝を経、無産政党終息への過程でその知見と弁舌は、政府、軍、多様なメディアにより重用されていきます。この時代の静枝に焦点をあてました。近著『天皇の短歌は何を語るのか』に収録した「戦時下の阿部静枝~内閣情報局資料を中心に」は、発見以後、あまり利用されることががなかった内閣情報局の内部資料により、当時の女性作家や評論家がいかにマークされ、利用されようとしていたかを考えましたが、それと対をなすものです。
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