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2017年6月10日 (土)

加計問題の行方、これでいいのか(1)(2)

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 今年のアジサイの花の色は、鮮やかなような・・・

 

加計問題の行方、これでいいのか

~はぐらかしの安倍首相答弁、文科省に責任を振る、二転三転の菅官房長官

答弁(1)

 肝心な時に国会中継をスルーするNHK 

NHKが中継する国会質疑を見ていると、ニュース番組では、なかなかわからないことも分かって来る。たとえば、65日の参院決算委員会での加計問題の質疑を見ていて、当方もいらだつことが多かったが、近頃の安倍首相も、かなりいらだっていることは明らかだった。答弁に窮する場面では、質問には答えず、聞かれてないことを延々としゃべる。ヤジが飛べば、「静かにしてくださいよ、人が誠実に話しているのに」「落ち着いて、落ち着いてくださいよ」「○○さん、ヤジはやめましょうよ」と名指しまでする。そのくせ、人の質問中には、自分の席からは、平気でヤジったり、指をさしたり、隣の麻生大臣とニヤニヤと私語を交わしたりする。首相たるもの、ヤジぐらいでオタオタするな。これほど、マナーも、教養も備えていない首相をいただいた不幸、しかし、歎いているばかりはいられない。

 第一、NHKが、この国会中継をするかしないかの基準は、随分と曖昧で恣意的なのである。問い合わせると、返ってくる答えは、国民の関心とNHKによる総合的判断の結果であるという。番組表に、中継表示がない場合、国会中継をするのか否かは、前日の夕刻までに判断するのだという。さらに、議事が延長した場合、中継を継続するか否かは、直前までその判断が伝えられない。これは、一昨年の安保関連法案の審議の時に知った。ことほど左様に、NHKは、国会中継に消極的である。国民の関心事より政府への配慮が顕著なのは明らかである。

 さらに、中継しても、午前中の分は12時のニュースでしか報道せず、7時や9時のニュースでは省略してしまう。また、まったく中継をしなかった場合は、ニュース番組内で伝えることは、めったにない。

 もっとも、以下の衆・参議院のインターネット中継のサイトでは、会議名をクリックすれば、開会中であれば、中継が見られるし、検索により録画も閲覧できる。(続く)

参議院インターネット中継

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

衆議院インターネット中継

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

 

加計問題の行方、これでいいのか

~はぐらかしの安倍首相答弁、文科省に責任を振る、二転三転の菅官房長官答弁(2)

NHK報道の現実

68日のNHK「ニュース7」は、以下のように、国会のニュースは皆無であった。菅官房長官の記者会見も一切報道されなかった。

その「ニュース7」のニュース項目で振り返ってみよう。カッコ内の時間は、私が録画の時刻表示によって計った。合計28分となり、そのあとの気象情報に続く。

①福岡の母子3人殺人事件(610秒)+⑦続報(120秒)

FBIコミー前長官、議会に文書提出・トランプ大統領の捜査妨害(510秒)

③日本原子力開発機構大原研究所での被ばく事故(350秒)

④イギリスの総選挙(420秒)

⑤渋谷暴動事件、容疑者の45年の逃亡生活(210秒)

⑥ホンダの自動運転技術実用化へ(110秒)

⑧宮里藍 ⑨村田諒太 ⑩プロ野球速報(合わせて350秒)

 

このNHK報道の現実を見て、どう思われるだろうか。公共放送のニュース番組なのだろうか。もともと、NHKのニュースは、必要以上に、事件・事故、災害、スポーツに関する報道に時間を取り、この日は北朝鮮のミサイル打ち上げこそなかったが、北朝鮮脅威とともに、宇宙・医療・ITなどの科学トピックスや街の話題的なネタも好んでというより、重大な政治・経済ニュースを避けたり、薄めたりするために、大々的に報道して、限られたニュース番組を占拠することもある。8日の「ニュース7」も典型的なパターンで、28分の枠の中で、730秒を殺人事件にあてた。そして⑥の自動運転技術の実用化などは、速報性もなく、この日の項目にする必然性はない。②や④の海外情報も大事ではあるけれど、国内の国会での重要な論議をすべて無視したのは、政府に不都合な情報は流さないという、「政府広報」に徹した証だろう。

世論の動向が一番だと思うが、この日の、菅官房長官の記者会見の答弁で窮地に立たされたことが、翌日69日の文科省の内部文書再調査に繋がったともいわれる重要なやり取りであったわけである。それを報道しなかったという、NHKの報道姿勢の劣化はぬぐいようもない。 

私は、この日68日、NHKの参議院国会中継がなかったので、参議院のインターネット中継で、いくつかの委員会の審議を閲覧した。加計学園問題や共謀罪が取り上げられるはずだったからであった。

 

68日、参議院インターネット中継を見た

国会では、共謀罪、加計学園問題などが、いくつかの参議院委員会で議論されていたにもかかわらず、結論的に言えば、NHKの国会中継は一切なく、上記のようにその日の夜のニュースでは一切報道されなかったのである。私は、この8日は、時間の都合もあって、午後からインターネット中継と録画で、以下のいくつかの委員会をハシゴする形となった。 もちろん断片的ではあるが、関心ある方は、録画でぜひ確かめていただきたい。これらの一部は、当然のことながら、民放の報道番組では、取り上げられていたのである。

 

内閣委員会(2017年6月8日):

山本太郎議員 昼過ぎに、参議院内閣委員会の中継を見ると、山本太郎議員が質問に立っていた。行政文書の情報公開が、民主主義の根幹であり、憲法の国政調査権に基づいての文書公開を迫っていた。後半は、「国家戦略特別区域法」がうたう岩盤規制の改革突破の名のもとに、いかに不透明な、理不尽な特区事業が実施されたことについてあらためて知ることになる。例に挙げたのは、安倍首相と加計学園ではなく、「解雇特区」とも呼ばれる労働者派遣事業の規制緩和の一つ、神奈川県、東京都で展開される家事代行サービスに外国人材導入を例に、特区諮問会議の民間議員竹中平蔵が人材派遣会社パソナの会長であることを質していた。パソナは、神奈川県、東京都でも、特区の事業者として認定されている。特区の民間議員は、首相の任命であることから、「お友達」であっても不思議はない。岩盤規制にドリルで穴をあけるどころか、首相指導の「利権特区」ではないのか。

山本議員の質問の後は散会となったので、録画で、さかのぼって、田村智子議員と桜井充議員の質問を閲覧した。こうした質疑を通して、政府関係者の答弁の無内容~記憶にありません、承知していません、差し控えさせていただきます、今治市の責任での文書でございます、などが繰り返され、山本幸三地方再生担当大臣に至っては、下を向いてボソボソと自信のない言語不明瞭な答弁が続く光景をまのあたりにする。 

田村智子議員は、201629日 今治市の市議たちが、内閣府の地方創生推進室を訪ね、藤原豊次長、審議官他と面談し、藤原次長が、今治市に獣医学部を新設しても、人口減の時代、学生が集まるのか、今治市の財政負担などについて懸念を示したという出張報告書を入手、その内容を、藤原次長に質せば、会ってはいるが、その内容は定かではない、との答弁。田村議員は、その後、119日の第25回諮問会議で特区今治市の獣医学部の事業者として加計学園が急に固まるまでに何が起きたのかに焦点を絞る。



桜井充議員も、情報公開法について質していた。審議過程に係る文書は公開できないが、審議終了後には公開しなければならないのに、なぜ公開しないのか、の質問には、佐々木基地方創生事務局長は、審議終了後であっても、検討・協議過程以外の文書であっても、それを公開することによって、国民に混乱を招き、将来同種の案件について悪影響を及ぼし、支障をきたす場合は、公開できないと、見当はずれの答弁をしていた。今や、国民の混乱を招くのは、むしろ公開しないからでであって、国民の大半は公開を望んでいる公文書ではないのか、とも思えるのだ。

今治市側から入手した複数の行政文書に「内閣主導にて不透明に進行する」「内閣府が考えているスケジュール感に対応するために」という文言がでてきたり、20184月の加計学園獣医学部開学のスケジュールが先行したりする文書の存在を示せば、それは、あくまでも今治市の責任で書いた文書で、自分たちは承知していない、その内容は不正確だと藤原次長は答える。また、201542日には、内閣府を訪ねた今治市の職員が、予定を変更して、首相官邸にいたことが伺われ、その時間帯の「首相動静」によれば、下村文科大臣と山中伸一事務次官が面談していることになっていることは何を意味するのか。特区の担当は内閣府なのに、なぜ、提案者側の今治市職員が官邸を訪ねるのか、の疑問に迫った。また、事業者が決まる前に、201610月には、今治市は、加計学園による予定地でのボーリング調査を承諾していることも不可解だとする。

さらに、中村時広愛媛県知事はこの4月の記者会見で、長年の大学誘致をあきらめていた頃「内閣府から助言があって、国家戦略特区で出したらどうかということだったので、出したら許可が下りたということですので、その国サイドのことについては、私は何があるのか、どういう議論があったのかは分かりません」の発言があり、後で、内閣府からは「誤解がある」とのクレームが付く一件も質された。答える藤原次長の痛々しい、苦しそうな姿は、財務省の佐川理財局長にも通じ、情けない。つい、それぞれのご家族の気持ちはいかばかりかと、思いを馳せてしまうのだ。どんなに出世したとしても。

 

法務委員会(2017年6月8日):

また、次に閲覧したのが、参議院法務委員会で、福山哲郎議員の「共謀罪」新設法案、「テロ等準備罪」新設法案についての質問がなされていた。政府が、盛んにいうのは、この法案が通らない以上、国際的組織犯罪防止国際連合条約=TOC条約が締結できない、締結国と組織犯罪についての情報が共有できない、従って、オリンピック開催時のテロが防止ができないという論法なのである。

福山哲郎議員は、そもそも、TOC条約は、趣旨・内容から、アメリカの911事件以前に成立し、その「立法ガイド」(解説)では、人身取引、密入国、銃器取引などを防止し、マネーロングを防止するのが目的の一つで、テロ等準備罪には触れていない、さらに、政治的な意味合いのあるテロ防止をこの条約の対象から除外するとまで記されている、というのだ。また、外務省条約局の職員が、その解説においても、「テロ防止」には一切触れていない、とも。この条約の批准のために「テロ等準備罪」を新設するのは論外だとし、法案の第62項、2項の2に見るように、集団に属していなくとも、捜査の対象になるということではないか、の質問には、金田法務大臣は答えらえず、刑事局長からは、集団に属していなくとも、周辺の者、密接な者、関わり合いのある者ものは対象になるという、驚くべき答弁であった。さらに、報道でも取り上げられていた、国連の特別報告者による今回の法案はプライバシーの見地から非常に問題があるとの安倍首相への書簡を個人的な意見だとして拒み、抗議し、安倍首相国連事務総長との懇談で、あの書簡は、国連の総意ではない、という言質を取り付けたという点に対して、その事実を問い質せば、岸信夫外務副大臣は外交上の発言なので回答は控えるとの対応であった。

 

農水委員会(2017年6月8日):

つぎに、見たのが参院農水委員会で、ここでは森裕子議員が奮闘していた。

森裕子議員は、内閣委員会の桜井議員との連携で、201542日の今治市幹部職員の内閣府・首相官邸への訪問、面談について質していた。ここでも、記録もないし、記憶もないというのが、藤原次長の答弁であった。森議員は、今治市サイドの行政文書の徹底的な情報公開をしていて、まだたくさんの文書が出てくるのではないか。また、文科省内部文書について職員の複数が命をかけて文書の存在について、上司に報告しているのに、なぜ、握りつぶすのか、部下を見捨てる気なのか、と迫っていた。相手は、常盤豊高等教育局長であり、義家副大臣である。

 

菅官房長官の記者会見

 68日の記者会見は、かなりひどいものだった。テレビ朝日の報道ステーションで、食い下がる記者たちとの質疑が長い間放映されていた。その答弁は、これまた、テープレコーダーのごとく「出所不明の文書であることには変わりなく、文科省が適切に調査して、報告した」と繰り返す。記者が、公益通報者保護法で、内部通報者はどう保護されるかを問えば、仮定の問題には答えない、というありさまだ。この質疑は、いつになく、30分にも及んだという。(続く)

 

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