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2018年2月 8日 (木)

最高裁は「受信料が義務」とは言ってはいない~あやまった広報とNHKニュースの偏向ぶりが見ていられない

 昨年の126日、最高裁は、テレビを持った時点でNHKとの受信契約を義務付けている放送法が合憲との判決を出した。しかし、それが即、受信料の支払い義務を生じる、ということにはならない点に、注意しなければならない。判決は、NHKが国民の知る権利応える放送をしていることが前提になっているのである。受信料制度は「国民の知る権利を実質的に充足する、合理的な仕組み」であるかどうかが問われたことになる。

衆参の本会議中継や予算委員会の中継を見た後で、7時のニュースを見ると、実に見事に安倍首相へのエールのストーリーが出来上がっているのである。都合の悪いテーマの質疑は最初からすべてスルー、どうしても伝えなければならないと思う質疑では、首相や閣僚の、どうでもいいような読み上げ答弁のみを“しっかりと”と取り上げて、“自由自在に”編集する。野党議員の質問部分はカットして、何を質問しているかがわからいときもあるし、アナウンサーのナレーションで質問の要旨のみが読み上げられる形をとるのが常套手段だ。

  さらに安倍首相の議会内外の行動に密着している記者もいて、要所、要所では必ず登場し、これまた、“ていねい”に解説がほどこされる。いま政府は、世論操作に必死で、NHKに限らず、メディア戦略に力を入れ、安倍首相は、しきりにメディアの幹部やタレントやアスリート、学者などを取り込むために「会食」などを続けている。

第一に、政治のニュースそのものが、努めて短縮されるのだ。国会中継も視聴者の関心の度合いなどと言いながら恣意的である。このところの雪の気象情報などは、末尾の「気象情報」以外にも別枠を取る。北朝鮮のミサイル情報ほか、日本の危機を煽るような動向も丁寧な報道がなされる。相撲協会のスキャンダル、オリンピック、スター選手の動向などに長い時間を割く。火山噴火災害など大きな災害事故はもちろんだが、地方の災害・事件・事故もこと細かく報道して、30分の大半を占めることもある。加えて、緊急とは言えない、先端医療、IT・ロボット、宇宙、自然の生態などのテーマを好んでニュース項目として取り上げ、それが自局の特集番組の番宣の役割を果たすこともある。

そして、受信料を取って流す番組かと思うような番組もある。タレントやお笑い芸人を使った旅番組、まるでファッションを誇示するような女優を登場させる語学番組、民放で人気を得たタレントを起用する医学や科学番組だったりすると、もうそれだけで、見る気もしなくなる。もし、そんなことで、視聴率が取れると思っているのだったら、大きな間違いである。TV視聴者の大半は、いまや高齢者で、私の周辺にも、芸人が並んで、ガハハと笑いころげたり、安倍首相の顔がクローズアップされたりすると、見たくもないと、テレビを切る、という人が多い。また同時に、「いい番組もあるんだよね」という人もいるのだが、それだからと言って、帳消しにはならないのである。いわゆる、歴史の検証番組やドキュメンタリーで、丹念な“独自取材”を強調するものだとわかっても、現代の課題に直接切り込むスタンスが見られない。NHK幹部の高給取りの実態や番組の捏造、職員や記者、アナウンサーらの不祥事が後を絶たず、自局職員の過労死についての報道が遅れたことなどを知ると、まずもって受信料は払いたくないという思いに駆られるのである。

ふれあいセンターなどに集まる視聴者の声を自らは「録音を取ります」などとけん制しながら、その声を、どう反映させているのか、反映するつもりがないのか、知らせようとしないのが、≪皆さまのNHK≫の視聴者対応なのである。しかし、新聞の投書欄には、NHKの受信料についての意見と提案が多く寄せられている。たまたま、1月~2月にかけて東京新聞「発言」欄には、いくつかの投書が続いた。

123日「NHK映らぬ テレビ開発を」(男性無職 67歳)「勝手に送り付けられた商品に対して、受け取りを拒否する権利が私たちにはあるはずです。NHKが写らないテレビがあればいいと思います。特定の周波は受信できないテレビを作ることは可能なはず」

23日「督促より番組の充実を」(主婦 42歳):「放送内容の捏造や度重なる不祥事、私事的中立を欠く番組構成など、公共放送とは程遠いNHKの在り方に疑問」を抱き受信料支払い手続きをしていない。「NHKはストーカーまがいの執拗な督促をを続けるのではなく、視聴者に進んで契約をしたいと思わせる番組作りにまい進するか、(受信量未払いだと見られない)スクランブル(暗号)放送への切り替えを進めてほしい」

23日「NHK受信は選択希望制に」(パート女性 69歳):「ニュースやドラマは他局で十分、若者にこびているとしか思えない番組や出演者が楽しんでいるとしか思えないバラエティー番組が目につきます」「今の技術があれば、スクランブル(暗号)放送が可能なはずです。機器(テレビやスマホ)を購入したからと言って有料にするのではなく、NHKの受信は選択希望にすべきだと思います」

私も「公共放送の中立公正」、「公共性」を標榜するならば、他の水道・電気・ガス料金などと同様に、「見た分だけの料金を支払う」という受信料制度を取り入れるべきだと思っている。NHKは、これらの意見にどう応えるのか。

最高裁判決で「NHKの受信料が義務」となった、などという誤報に、惑わされてはならない。


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毎週火曜日のNHKの短歌番組の第4週目の「短歌de胸キュン」。若者をターゲットにした番組で、お笑い芸人とタレントをゲストに競詠させる番組で、出演者同士は実に楽しそうではある。上記写真の左下が選者の佐伯裕子、今年の4月からは栗木京子だそうだ。栗木は再度の登場か。一年に数回見る程度だが、歌人のお二人の奮闘がどこか痛々しいような・・・。2012年4月から始まっているが、同じころ始まったTBS系でのプレバト「俳句コーナー」の方が、娯楽に徹した感がある。この違いって何だろう。
他の3週は3人の選者が登場、それぞれゲストを迎えるが、どうも、そのゲストが選者の交友や好みが反映されているようなのだ。

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