あの瞳が輝いている~高橋真琴さんが亡くなられた。
高橋真琴さんが90歳で亡くなられた。高橋さんが、同じ佐倉市にお住まいと知ったのは、1992年、町内の空き店舗で開催された「山川惣治と高橋真琴チャリティ展」であった。山川さんの似顔絵を描くコーナーでしきりに筆を動かしているのが印象的だったが、高橋さんにお目にかかることはなかった。山川惣治の少年王者は懐かしかった。高橋さんの描く少女の挿絵は同時代に見ることはなかったが、いろいろな意味で画期的な少女漫画であることを知ったので、興味深いものがあった。
町内の山川ファンの男性が、近くに住む山川さんと併せて高橋さんの展覧会を思いついたらしい。その後、高橋さんのお住いと画廊が駅一つ先の志津にあるというので訪ねたことがある。可愛らしい画廊で、温厚な高橋さんとお話しすることができ、小さな絵をも求めた。高橋さんは、青少年育成などの地域活動をされていて、私も友人たちとミニコミ誌を発行したりしていたので、しばらく、手紙や年賀状などのやり取りが続いていた。
その後、高橋さんは、佐倉市の名士のような形で、さまざまな場で活動されるのを遠望するようになった。いま、佐倉市を走るコミュニティバスの車体には、高橋さんの描く少女の瞳の星は輝いている。
いま書棚を片付けていて、高橋さんの絵や年賀状は、箱のなかだが、いずれお目に掛けたいと思っている。
ご冥福を祈ります。
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