岩波、お前もか~美智子前皇后の新刊歌集出版をめぐって
転居先での数日間、新聞もテレビもほとんど接することがなかったが、どの新聞だったか、昨日1月22日「歌会始」の前の一面下の八ワリ広告の右端に「ゆうすげ 美智子」の文字、よく見ると岩波書店とある。とうとう、というのか、岩波書店が平成期の美智子皇后の歌集を出版したのだ。美智子皇后にはすでに単独の歌集『瀬音』がある(大東出版社 1997年)。美智子皇后の短歌には多くのファンがいるし、多くの著名歌人たちの間でも好評価を得ているのも確かである。技術的にも、その感性にも優れた面があると思う反面、私には、一首、一首の発するメッセージがあまりにも「政策的」であることに危惧を覚えてしまうのである。さっそく注文をせざるを得ないことになった。
なお、昨年12月に出版された『現代女性文学論』(新・フェミニズム批評の会編 翰林書房 1924年12月)には、私は以下を寄稿している。
「美智子皇后の短歌ー「平和祈念」「慰霊」の短歌を中心に」
はじめに
1.天皇・皇后の短歌はどのように発信されいたのか
1 天皇・皇后の短歌と国民との接点
2皇后の短歌の出発点
2.皇后の短歌はどのように鑑賞され、広められていったのか
3.天皇制維持への皇后としての意欲ー「リベラル」な論者の支持を追い風として
おわりに
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