NHK夜ドラ『税金で買った本』ってどんなドラマになるのかな?
図書館が舞台のドラマと聞いて、見ないわけにはいかないと、先週月~木曜日の4話分を録画だったり、リアルだったりで、見ることになった。
原作は「週刊ヤングマガジン」(ずいの作、系山冏画)で、2021年12月からの連載で、人気が高かったという。この頃のテレビドラマには、原作が漫画というのが多いのではないか。
シングルマザーと暮らすヤンキーな息子が、昔、読んでもらった本が懐かしくなって、町の図書館に出かけ、利用者カードを作ってもらい、手にするまでの間に、図書館には、本を貸すだけではない様々な仕事、レファレンス、未返却本の処理、破損本の修理、プライバシーの保護などが、女性の非常勤職員や男性職員らによって語られてゆく。そんな中で、アルバイト先からクビを言い渡され、途方に暮れていたところに、その図書館のアルバイトに採用されて、4話は終わる。
原作者は図書館勤めの体験があるというだけあって、なるほどということもあった。でも、当方としては、公共図書館の利用者ではあったが、国立図書館、短大図書館、大学図書館勤めが合わせて30年余りの身としては、ツッコミたいところもあった。それでも、これから、どんな展開になるのか、楽しみでもある。
今回のドラマのキャストは、ほとんど名も知らない人ばかり。原作漫画でも主人公の女性職員は丸い眼鏡をかけている設定で、いかにもという感じ。一種の固定したイメージがあるのかな。私の記憶にあるドラマの図書館職員は、古くは、1979年と80年の正月に放映された向田邦子原作の「阿修羅のごとく」である。4人姉妹を演ずる加藤治子、八千草薫、いしだあゆみ、風吹ジュンの三女のいしだあゆみが図書館勤めで、まるっきり男っ気がないという設定であった。父親、佐分利信の愛人問題が発覚したところから始まったのではなかったか。また、ついこの間のような気もしたのだが、調べてみると2001年1~3月放映のTBSのドラマ「ビューティフル・ライフ」も、常盤貴子が車椅子の司書を、木村拓哉が美容師を演ずる恋愛ものであった。いわば、図書館のバックヤードにまではいたらない“図書館”が舞台ではなかったか。
当方は、最初の図書館では、レファレンス部門の法律担当に回された。当時は、来館者、文書の問い合わせとともに、電話での問い合わせも多かった。来館者や電話での問い合わせは、時間との勝負で、部屋にある辞典・事典、文献目録、雑誌索引、先輩たちが残してくれたさまざまな書誌やカード目録が頼りだった。それでもわからないときは、時間をもらって、膨大なカード目録の検索、書庫に入っての文献の検索、確認の必要があった。まだパソコンなどない時代だった。
連れ合いの仕事の関係で、名古屋の短大図書館に転職してからは、図書・雑誌の選書、発注、受け入れ、分類・整理、カードの整理、配架などを少人数の職員で手分けしてこなし、交代で、図書の貸借や相談を受け付けるカウンター業務につくという過酷な泥くさい仕事だった。エプロンと首に巻くタオルは必需品だった。1970年代後半から80年代は、私にとっては子育てのさなかではあったが、夏休みの1週間、愛知学院大学の司書講習会で、参考業務演習を担当したことも忘れ難い。200人近い受講生にレファレンスの楽しさを、どれほど伝えられたか分からなかったが、自身が学びながら楽しむことができた貴重な体験であった。 そして、千葉県に転居してからは、新設大学の図書館に転職することになったのだが、ここでもわずか数人で、アルバイトや機械の力も借りながら、図書館業務全般をこなさければならなかった・・・。
そんなこともあって、退職後、公立図書館の様子も知りたくて、市立図書館の非正規職員募集に応募したこともあったが、採用されなかった。現在、公共図書館では、職員の4人に3人が非正規職員というのが実態である。さらに、管理の程度は様々であるが、市町村立図書館で指定管理者制度の導入も始まり、20%を超えている。佐倉市でも、指定管理制度の検討に入ったという。図書館はどこへ行く。
そうそう、「税金で買った本」に戻れば、アルバイトといえども、あんな簡単に採用されるものかなあ、というのも疑問だった。
以下、過去の当ブログ記事もご参照ください。
図書館の「指定管理者制度」についての講演会へ(2025年8月 4日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2025/08/post-757383.html
図書館を支える人々~非正規と障がい者の方々の待遇の実態(1)(2023年9月10日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2023/09/post-52425b.html







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