2016年8月12日 (金)

『青葉の森へ(三)』(短歌ハーモニー合同歌集)が出来上がりました

 今年20161月に短歌ハーモニー歌会は150回目を迎えました。2002年に千葉市女性センター(現、男女共同参画センター)の短歌講座の修了者によって立ち上げられた歌会でした。2006年に合同歌集『青葉の森へ』を、2011年には『青葉の森へ(二)』を刊行しました。今回は11人の参加となりました。メンバーは少しづつ入れ替わりましたが、当初からの会員たちからは励まされる思いでした。青葉の森公園に近い千葉市ハーモニープラザを会場に、毎月第三木曜日の午後のひとときを過ごしています。各自近作から50首の選歌、タイトルや小題、構成をどうするのか、イラストを自作にするのか選ぶのか、表紙の色や注文の部数まで、皆さん、迷いながらも楽しそうでした。取りまとめと印刷所との交渉などてきぱきと進めてくださる会員たちのおかげで完成しました。近隣の図書館にも寄贈させていただきますので、手にとってご覧いただければさいわいです。 歌集の一部を紹介したいと思います。

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秋元京子「野の花咲く道」

「この道」を唄いながら野の花を握りしめた車椅子の母

人も去り彫刻の森は眠りにつきオレンジの灯をやさしくつつむ

少年は口唇かみしめ弟を背負い焼場に直立不動(原爆写真展)

大堀静江「酔芙蓉」

白昼夢はほたるぶくろに蛍入れランタンとなし里山歩く

米寿なる恩師の元に集いたるわれらも傘寿共に祝わん

七〇年時代がもどる空気あり孫子の代に残さるゝは何

岡村儔子「篠懸の実」

波しずか海光照らす東京湾小さくフェリー止まりいるごと

街路灯あかりの中を舞うごとく初雪はらはら路面に消える

旅客機は夕日を浴びて一線を上昇しつつ光を放つ

加藤海ミヨ子「ナンジャモンジャの木」

純白のこの花ナンジャヒトバタゴ今年も咲いた青葉の森に

ただ一人歩み始めた老いの坂なだらかなれと願いて進む

苦しさを投げ出したくなる悲しみも齢と共に薄れゆくなり

鈴木佐和子「生きる」

考えて考えて出す我が一歩すべらぬように転ばぬように

ふと見上ぐリハビリの窓に冬の空清らに澄みてしばし安らぐ

咲きだした水仙一つ墓に置くもしやもしかに思い出せばと

鈴木美恵「蘇る鐘」

気がつけばバスから手を振る幼子に吾も思わず振りこたえたり

瑠璃色の弁天沼に映し出す紅き櫨の木秋を集める

湖に浮かぶ小島の教会に蘇る鐘ひとつ撞いたり

竹形三枝「悲喜こもごも」

家を出た子の捨てゆきし本の中に世の中を見る鋭さを知る

ノートルダムの震災のミサに与りて復興を願いあれから五年

老いて子に従いますと住みなれし町をはなれゆく友の手つめたく

藤村栄美子「羽ばたけ 未来へ」

公園や移動の時も駆け回るショパンのワルツの子犬のように

(姉八歳二カ月、妹六歳7カ月)

静けさを引き裂いて飛ぶ戦闘機防災訓練に参加するはなぜ

(二〇一三・九・一)

国会を大包囲してヒューマンチェーンを結んだ手の温かきこと

(秘密保護法反対)(二〇一四・一・二四)

美多賀鼻千世「シンフォニー」

ピストルの合図と共の湧き上がる子らの歓声風に乗せられ

初場所の土俵の取り組み下に見る光る背中に赤みが増して

足元のすらりと伸びた若いひと薄色のスカートひるがえして

渡辺洋子「時巡り」

指折りに帰る日数え暮らす日々思えば寒い日本の冬よ

二つ三つ蕪の頭に青葉出てキッチンの隅にも小さき息吹きは

観覧車すがたを消して時巡り山の木芽吹き日ごと色増す

内野光子「焼け跡のダリヤ」

寝たきりの犬の身を返せば手のひらに触るる骨のかたち寂しむ

したたかに咲き継ぎたりしポンポンダリヤ焼け跡耕す畑の隅に

マンションの廊下の灯り列なせり三月十一日など忘れたかのように

 

なお、『青葉の森へ』の第一集、第二集については、以下の記事がありますので合わせてごらんください。

第一集について

http://dmituko.cocolog-nifty.com/tankahanonikasyuudekiagarimasita.pdf

第二集について

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2011/10/2-bde0.html

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2014年12月16日 (火)

「短歌ハーモニー」は、千葉市男女共同参画センター「ハーモニーまつり」に参加しました

 「短歌ハーモニー」12月歌会は、「ハーモニーまつり」の1214日(日)、選挙の日だった。月1回の例会は第3木曜だが、12月は、例会を「まつり」に合わせ、公開歌会とするのも恒例となった。今年は3人の見学者がいらした。また、展示室では、まつりの2日間にわたって、短歌の書作品の展示も行う。会員各自、歌会には2首、書作品は、1年間の自作から2首を選び作品とした。以下、1首目が書作品から、2首目が歌会の詠草から各1首ずつ掲載した。

・冬近く重き心を見すかして体内時計も狂いはじめる

 金木犀散りて地面を黄に染めて駐輪場に秋の気配す(三枝)   

・純白のこの花ナンジャヒトツバタゴ今年も咲いた青葉の森に

 楽しそう良く似た親子電車よりディズニーランド目指して降りた(ミヨ子)

・中天に半月さえて妖精の舞台となりゆく雪あかりの庭

 小都市の駅前通りのまひるまは人かげまばら師走に入りても(静江)

(二〇一四、一、二四秘密保護法に反対して)

・国会を大包囲してヒューマンチェーンを結んだ手の温かきこと

(一一、二九(ハンナ・アーレント)三Fイベントホールにて上映)
 

 ユダヤ人指導者のいたことを告発避難の渦中に苦悩するもぶれず
・雲間から姿見せおる雪の富士裾野広げてゆうゆうと座す
 湖に浮かぶ小島の教会に蘇る鐘ひとつ撞いたり (美恵)
・母の日の花かご二つ据える場を持ちてまわりて重みもうれし
 母が落ちて多くの蕾持つ辛夷寒さに負けず咲け年越えて( 洋子)

・泡立ち草穂先ゆらして伸びるまま教員住宅人影もなく

 浴衣着て湯の街めぐる城崎の旅人襟をはだけて歩く( 千世)

・初詣の人で賑わう帝釈天真っ白な足袋も黒くなりけり

 SLに乗っても眺ても遠い日の千葉駅の列車脳裏はなれず( 京子)

・鉢植の赤 白 金の彼岸花咲き終えて今葉の芽いっぱい

 木枯しの吹きはじめたる師走なか肩竦めつつ家路にいそぐ( 儔子)

・杉木立の影に憩へば晴れわたる空に浮雲ことさらひくし

 手作りの布袋などほめ合ひて媼らは待つ街の医院に( 徳惠)
・たきりの犬の身返えす手のひらに触るる骨のかたちさびしむ
 ひたひたと寄り来て背を撃たれんか振り向きざまにペンを振り上ぐ
 光子)

 例会の準備に加えて、夏から、会場の抽選会、案内チラシの作成・印刷、書作品の作成・展示に伴うさまざまな仕事を分担しての準備があった。協力の賜物である。138回目の歌会でもあった。

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千葉市男女共同参画センター「ハーモニーまつり」ハーモニープラザ1階展示室  

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2014年5月31日 (土)

佐倉市上空の自衛隊機航空機騒音、その後

 

   521日、厚木基地第4次騒音訴訟―周辺住民7000名が国に米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めや損害賠償を求めた―で横浜地裁判決が出た。国に「自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止め」を命ずる画期的な判決だった。だが、526日に、国側は「自衛隊機飛行は国民の命を守るために必要」として東京高裁に控訴している。総額70億円余の支払いを命じた損害賠償の判決についても控訴の予定という。第1次訴訟は、1976年、住民92名の一切の航空機騒音による損害賠償と夜間・早朝の飛行差し止めを求める提訴に始まった。以降、一部の損賠賠償は認める判決は確定していたが、今回、行政訴訟によって自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めを命じた判決は初めてであった。ただし米軍機については、その飛行差し止め請求を退けた。しかも当日の防衛大臣は、厚木の米軍基地機能の一部を岩国基地に移転するとも述べていた。

 当ブログの425日の記事「340mの恐怖~習志野第一空挺団の軍機飛ぶ佐倉市上空」でも書いたように、佐倉市の上空も他人ごとではない。厚木基地の騒音被害は佐倉市の比ではないかもしれない。

 425日の記事)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2014/04/340m-6c9c.html

 

しかし、少なくとも厚木基地周辺の住民に思いをいたし、自衛隊機・米軍機の早朝・夜間の飛行差し止めを支援しなければと思うのだ。私たち佐倉市民も、佐倉市上空の実態を正確に知り、その被害の軽減に努めるよう要請しなければならないと思う。

 昨年には、下総航空基地の哨戒機P3Cの飛行状況についてレポートはしたが、今回は、習志野第1空挺団の航空機、ヘリコプターの訓練飛行について調べている。さきの記事には、やや不正確のところがあったが、ともかく、現在までに分かったこと、私の理解の限りであることをお断りしながらのレポートである。

 514日、11時過ぎ、あまりの大きさの航空機爆音、それにその頻度、2分間隔くらいなのだ。そのたび、席を立って庭から空を見上げた。低い!340mとは思えないが、500mくらいだろうか。南から北へと通過、八千代方面に旋回しているように見えた。もう一度、習志野第1空挺団にも電話で聞き、HPで確かめた結果である。

HPには、直近2カ月分の訓練等の予定が図示されたカレンダーが「航空機等を使用した訓練等のお知らせ」として掲載されている。ちなみに6月分は以下のとおりである。

「航空機等を使用した訓練等のお知らせ」

http://dmituko.cocolog-nifty.com/6gatukunrenhyo.pdf

 週日は、必ず何らかの訓練があり、飛行及び降下訓練は、ヘリコプターの大型・中型を含め前半の6日間飛び、夜間も含めると11回の訓練がなされることがわかる。航空機による降下訓練は、後半8日間、夜間を含めると11回の訓練がなされる。

習志野第1空挺団の訓練状況は、先の「お知らせ」と電話での回答をまとめるとつぎのようになる。ちなみに、厚木基地では、米軍機22~6時、自衛隊機21~7時までの飛行を自粛する紳士協定が守られていない。

 

習志野第一空挺団の航空機などの訓練の状況(2014年5月30日作成)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/narasinodaiitikuteidankunren.pdf

  航空機の場合は、新幹線の速さで飛ぶ機体から人や物を降下させる訓練であり、ヘリの場合は、毎時130キロの機体からの降下訓練ということになる。災害や事故の時のための救助訓練ならば、受忍の範囲も自ずから生まれるだろう。

 佐倉市の上空は、今回の習志野第一空挺団の航空機とヘリコプターの500m以下の飛行・降下訓練、下総航空基地の哨戒機P3Cの昼夜の500800m以下の飛行・離発着訓練、天候に左右されながら12002400mとかなり低空の羽田空港着陸の民間機が飛行する区域であることがわかる。さらに、高い上空には成田空港の着陸便が西から東に飛んでいる。この何重にも及ぶ航空機騒音に市は真剣に取り組んできたのか。201110月からの羽田空港の再拡張に伴う民間機による航空機騒音については、佐倉市も住民からの苦情や要請で、周辺自治体で構成する協議会メンバーとして国交省への申し入れなどを行い始めた。しかし、あくまでも「国」の問題であって、一自治体の問題ではないという認識から積極的な働きかけをしていない。自衛隊機については、その訓練情報すらも市民に伝えていないのが現状である。

 佐倉市は、民間機対策については、少なくとも千葉市などの積極的な対応を、自衛隊機については八千代市の広報姿勢などを見習ってほしい。 

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2013年12月17日 (火)

「短歌ハーモニー」は、「千葉市男女共同参画センターまつり」に参加しました

 「短歌ハーモニー」は、今年も師走恒例のセンターまつりに参加しました。会員は、1年間の締めくくりの2首を思い思いの書作品として、121415日に展示しました。15日は、12月の127回歌会を公開歌会として、当日の見学や参加も可としました。こうした歌会に参加、いま会員になっている方々もいます。

 展示作品と歌会提出作品から各一首を選び、次に記します。当日の歌会には2名の見学者もありました。いつも通り和やかなひとときとなりました。(1首目が展示作品から、2首目が当日の歌会からです)

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顔中を花粉まみれに百合の花魅せられるんは虫だけじゃない

秘密保護法国会包囲して反対を上空ヘリよしっかり伝えて(栄美子)

山ふじは大樹にからみむらさきの花ひろがりて茫々と見ゆ

波しずか海光照らし東京湾小さくフェリー止まりいるごと(儔子) 

足もとの霜柱踏む朝の庭ほほ打つ冷気に身も縮みゆく

カラフルなコーンに沿って運転す工事現場も明るく変わる(千世) 

爽やかな風に吹かれる秋桜今日も優しく咲きほこる

青葉城政宗眠る瑞鳳殿石垣の萩一段と麗し(京子) 

旭岳に初冠雪降りし日に里から芋と南瓜とどきぬ

茶の花の丸き蕾はまだ青く霧雨にぬれ咲く日待ちおり(三枝) 

亡き友よ雲の平の草原よなつかしきものふえて年古る

残照をまといて立てる錦木は散る直前に最高に染む(静江) 

コンビニは老若男女の台所二十四時間思いのままに

食事会楽しみ乍ら高齢者後は老後の不安を語る(ミヨ子) 

沢のぼり捜し求めて万葉に抱かれ響くかくれ滝の音

からからと思いの儘に落葉は響きを残してとおり過ぎゆく(美恵) 

しろがねの糸の編み出すクモの巣の造型に息のむ朝もやのなか

デモ隊の列はほどかれ別れ散るところ街路に黄葉降り敷く(光子)

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 一年前から、毎月の歌会の際の合評と作者とのやり取りを踏まえて、私の感想を記録に残し、翌月の歌会で配布しています。私自身も皆さんの作品を読みなおし、皆さんも聞き漏らしたりしているので、続けてほしいとのことです。私も歌会の折には気づかなかった文語の用法や文法を調べ直すチャンスにもなります。

展示の片隅に添えてくださった蕾のサザンカはみごとにひらき、スイセンの花もいきおいを増したようでした。

拙著『天皇の短歌は何を語るのか』出版の折には、昼食を共にしながら率直な感想もいただきました。一年間、お疲れ様でした。時間の関係で途切れがちな近現代歌人の作品鑑賞も続けたいです。

センターまつりのチラシです。

http://www.chp.or.jp/danjo/pdf/25maturi-panhu.pdf

 

 

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2012年11月21日 (水)

はじめての花の美術館、野外で歌会

  千葉県に住んでいながら、まだ出かけたことがなかった、稲毛にある「花の美術館」、1995年にオープンしたという。前夜の845のNHKニュースで、花いっぱいのクリスマスの飾り付けが放映されていた。短歌ハーモニーの会員の美多賀鼻さんの盆石教室(細川流)の展示会が開催中ということで、今月の定例歌会をここで開催することになった。
 JR稲毛駅から歩くと30分もかからないらしいが、駅前のバスターミナル②番から乗って10分足らずで到着。エントラス前の庭も広々としているし、1113日から始まったばかりの「フローラルクリスマス」が華やかで、エントランスはなかなかのにぎわいだった。300円のチケットを買ったのは、千葉市外住民の私だけだった。他の方はフリーパス。

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多目的室で開催の「盆石展」は、すでににぎわっていて、会場の中央には、体験コーナーも設えてあった。今回のテーマは「千葉の自然」で、安藤広重が歩いたという房総の各地の浮世絵をモチーフに、お盆の上に砂で絵を描くのだ。講師の美多賀鼻さんは写真のような「房州保田海岸」だった。保田といえば、石原純と原阿佐緒の逃避行先ではなかったか。江戸幕府の軍馬育成の放牧場「下総小金原」(船橋市薬円台)も描かれ、置かれた動物の小物がかわいい。盆石は、展示用には砂に糊を混ぜて固定させるが、通常はまさに「砂の絵」で、拳ほどの石と8種類の粒の大きさの白い砂(備後砂)を篩や匙のような砂とりでお盆に落として、白鳥の羽根を絵筆のように、使いこなして絵として仕上げる。 私も勧められて、傍らの広重の浮世絵集から「印旛沼風景」(佐倉市)を手本に、石を置き、砂を落とし始めたが、沼の水面、手前の田圃、右手近景の松の木の疎林、対岸の風景・・・、結局、美多賀鼻さんに席を替わって仕上げてもらった。 

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房州保田海岸

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下総小金原

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お道具

 その後は、各自持参のお弁当を野外の休憩所わきのテーブルに広げ、一休み。ピクニック気分で、持ち寄りの漬物やおやつがまわされた。私は、サツマイモの茶巾しぼり、最近新しくしたオーブンで焼いてきた。午後からは、まさに小春日和の野っぱらでの歌会というわけだ。吟行会も兼ねたわけだが、即詠ではなく、作品1首は来月歌会の宿題ということで、いつものとおり用意された作品での歌会となった。提出作品から・・・。

亡き友よ雲ノ平の草原よなつかしきものふえて老いの日
青森の父の生まれしあの家を訪ねてみた来ネムの咲く頃

 花の美術館には何度も来ているという会員の方も、楽しく過ごされたようだ。もう少し歩けば、落日の稲毛海岸、残念ながら次回の楽しみとすることにした。周辺に続く美浜区の団地は、すべて埋立地、小学校の遠足で、潮干狩りに来たあたりだろうか。先の東日本大震災では、場所によっては液状化の被害も出たそうだ。花の美術館も、そういえばしばらく休館していたいうニュースを聞いたことがある。。

 

 その晩、美多賀鼻さんから、印旛沼の盆石の絵は、あれからまた手を加え、しばらく展示しました、とのメールが入っていた。

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体験コーナー、私が手本にした上段「印旛沼_」、先生になおしていただいている。 

 

 

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2012年9月 6日 (木)

8月市議会傍聴、航空機騒音について

  8月市議会と言っても、一般質問は、93日からであった。6月議会では一人会派民主党のT議員が質問したことは、このブログでも記事にした。http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2012/08/post-bd02-1.html 

今回は、T議員と最大会派のH議員も質問するという。質問通告を知って、その後どのくらい調査を進め、対策は進んでいるだろうか。ともかく私のこれまでの資料を2議員には送付しておいた。  

 今回は、H議員の質疑しか傍聴できなかったが、私が資料の中で強調したかったことは、いくつかあった。

 

①佐倉市も議員も積極的には調べようとしない、羽田空港拡張後20101021日以来の風向き天候別による「佐倉市上空を飛行する可能性のあった羽田着陸便数」調査を国交省  東京航空局に依頼、その調査結果をともかく入手したので、それ自体を行政も議員も認識すること。 

②その上で、佐倉市における騒音の実態を国交省に測定させ、それを補完する佐倉市独自の測定を強く要望すること。季節、時間を問わず、場所も1か所と言わず通年の調査を目指すこと。今回、志津浄水場の国交省による1週間の臨時測定に甘んずることなく、測定結果の広報はもちろん、独自測定に取り組むこと。 

③千葉市や浦安市は、早くより航空機騒音についての情報を市民に広報し、その軽減策を、市長が市民と共に取り組んでいる姿勢が見える。千葉市は、試験的とはいえ、8月から千葉市上空の飛行高度を一部4000ftからともかくひきあげることを取り付けた。佐倉市の現地視察・調査はいまだ皆無である。佐倉市における関係情報は、まるで隠ぺいするかのような対応で、ホームページ上での検索は分かりにくい。関係の「市民の声」の件数もわからないし、おざなりの回答、その公表も恣意的、9か月遅れの公表もある。すべてが航空機騒音対策の市政の表れである。今後は、市民にも航空機騒音の実態を知らせ、その対策を市民と共に考える流れを作ること。飛行便数が確実に増えることは分かっているのだから。 

④羽田空港の滑走路拡充にあたっての経過説明が佐倉市HP「航空機について」においてなされているが、これを読む限りでも、沿岸部の千葉市、浦安市、船橋市など14市は、少なくとも飛行ルート決定の相談にあずかったが、影響が出る、佐倉市を含む他の12市町村については、決定後の26市町協議会に参加を呼びかけられたことになる。年に2回しか開かれないこの協議会を唯一の窓口としてしか、佐倉市は動いていないこと。 

⑤これは佐倉市の問題というより、国レベルの話になる。なぜ千葉県内陸に羽田空港発着便の低空飛行が増加したのか、の根源は、横田基地の存在にあるからだ。すなわち羽田空港の西側の東京湾、神奈川県上空が米軍の制空権下にあり、日本の航空機が飛行できないとする条約があるからである。日米安保条約に基づくもので、日本の空であって、日本の空ではないという実態からくる。だから、日本の航空機の飛行が千葉県上空に集中し、羽田空港、成田空港の拡大・拡充の途上にあるなか、根本の問題を解決しない限り、千葉県上空の飛行状況、騒音その他のリスクは深刻になるばかりである。この点を、佐倉市、議員、市民も認識すること。

 

 H議員の質問は淡々として行儀はいいものの迫力に欠けていたのが、残念だった。しかし、低空飛行の12001300メートル を実感するための東京スカイツリーの2倍ほどの高さでしかないという例えなど、私など思いつかないことだった。また、ユーカリが丘駅前の高さ100mのマンションの住人の恐怖感などは実感がこもっていた。また、横田基地の件、26市町村(現在は25市町)協議会の欺瞞性などについても若干触れていたが、経過を知らない議員、現在の行政担当者にどのくらい届いたか。答弁は、その重要事項については一切触れなかったし、多数会派からの質問と見てか、緊張感のないおざなりの答弁しかしていなかった。

<お詫びと訂正>上記低空1200~1300フィートは、メートルの間違いでした。お詫びして訂正いたします。コメントの「くう」さん、ご指摘ありがとうございます。

<追補> この夏、犬の散歩や夜のウオーキングの際に、飛行便数の目視調査を実施しています。その中で、国交省羽田事務所から聞いている羽田空港着陸便の飛行ルートとは異なる東から西へ、比較的高い高度で飛び航空機があることがわかりました。羽田事務所に問い合わせると、成田空港の離陸便ではないか、とのことでした。成田空港の発着便は佐倉市の東側を飛行しているものとばかり思っていましたので、成田空港に問い合わせました。さっそく佐倉市上空の飛行便数のデータをお願いしましたところ、羽田空港のようなシステムをとっていないので、簡単には出ないということでしたが、概数は出るかもしれないとのこと。届きましたらお知らせします。高度は高いとはいえ、成田を発って中国などに向かう離陸機が一度太平洋側に南下した後、再び北上するときに佐倉上空を飛行するとのことでした。(9月7日記)

<追補2>成田空港事務所から依頼した調査の回答が届きました。それによると1日約60便ですから、羽田空港着陸便の約半数近い便が飛んでいるわけです。多いときは1時間に8機ぐらい飛んでいます。調査では約2万フィート、約6000メートルの高度とのことですが、かなり気になる騒音でもっと低いようにも感じられます。(9月17日記)

 

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2012年8月19日 (日)

佐倉市の航空機騒音、その後

 猛暑とともに、航空機騒音がやりきれない夏。佐倉市の上空を通過する航空機の数は基 本的に増加していることがわかる。佐倉市上空と言っても、その着陸便航路から志津地区に限られる。以下<第1表>が、201010月、羽田空港拡張の前と後の6か月単位の佐倉市上空を通過した可能性のある便数の推移及び最近2か月の現況である。 これまでの記事の繰り返しになるが、夏季に多い、南風好天のときは、約4000フィート(1200m)前後の高度で北から南へ千葉市方面に飛ぶ。南風悪天候のときのみ、佐倉市上空の飛行方向は逆の南から北に向かい旋回する。この夏季、4月~9月までの南風天候における低空飛行が、市内、志津地区の住宅街に騒音をもたらす。井野中学校付近の我が家で、夏、戸を開けていると、テレビの音が聞こえなくなる。夏季の半年間、2010年も2011年も約6割が低空飛行で、騒音の元凶であったことがわかる。 

<第1表>佐倉市上空通過航空機(羽田空港着陸)便数
20104月~20123月) 

<第2表>夏季51日の時間帯別便数(20102012年) 

http://dmituko.cocolog-nifty.com/kokukisoon.pdf

 <第2表>は、3年間のデータがある、51日分を一覧表とした。ゴールデンウィーク中ではあるが、時間帯における推移は、2010年、2012年については平均的な数字となっている。201151日は、南南西の風が強かったらしく、欠航便が夜に集中したのではないか。台風や悪天候、強風などによる時間帯によって便数の偏向はたびたび発生するようだ。この日の夜間、1時間に26機が飛ぶということは、2分半に1機だから、夜空を見上げる、その視界に2機は眼に入るか、若干の高度を違えて同時に飛んでいることもありうる。要するに騒音としては、途絶えることがないという状況である。千葉市内は通常でもこの状態に近いのではないか。
 年間を通して、1日で130便前後、便数の多い時間帯は、11時台、15時・16時台で、2ケタになり、1時間に12機とすると、5分に1機になる。そして、夜の9時台、10時台が必ず多くなり、34分に1機ということも稀ではない。この時間帯における住宅街上空の低空飛行による騒音は、かなり深刻ではないか。乳児・高齢者の睡眠時間帯に入る。とくに高齢者には寝入りばなであるだけに、つらいという訴えが多い。
 
こうした実態を、佐倉市はどれほど把握しているのだろうか。佐倉の志津地区は、羽田空港拡張、翌年2011年の春、南風仕様の低空飛行に突如見舞われ、住民にとっては、かなりの衝撃であった。市役所の「市民の声」にも、ある自治会からの質問が寄せられた。その後も問合わせや苦情が続いたと思われるが、市の反応は、他の自治体に比べきわめて鈍い。というより、国も県もそして佐倉市も、情報を意図的に操作していることが考えられる。以下の年表で例証したい。 

<第3表>羽田空港着陸便騒音問題関係年表(国・千葉県・佐倉市の対応)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/kokukisoon.pdf

  2000年には、国土交通省の東京近郊の第3空港建設構想は消え、羽田空港の再拡張へと方針は転換し、佐倉の騒音問題もここに端を発する。2003年から、国と周辺関係自治体との協議会が発足するが、20042月からは、国は、千葉県と県下14市(千葉・市川・船橋・木更津・松戸・習志野・市原・流山・鎌ヶ谷・君津・富津・浦安・袖ヶ浦・白井)に再拡張後の飛行ルート案を示し、意見書の提出を受け、回答し、その修正案を525日に県と14市は了承する。629日にその全容が明示されたというが、この修正案が千葉県下の上記14市以外の周辺関係12市町村(佐倉・茂原・柏・八千代・我孫子・四街道・印西の各市及び沼南・大網白里・長柄・長南の各町、印旛村。現在は、町村合併により11市町)の助役に説明されたのは713日だった。 

要するに、国と千葉県は、先の14市に限って、飛行ルート案を示し、その意見により修正した飛行ルート案を決定したものとして、同年7月になって、他の12市町村の助役・担当者への説明会を実施していることになる。そして、その直後に、今度は、県下の141226市町村の協議会を発足させている。「飛行ルート」の大部分は既定の事実として、その後の年に2回ほどの協議会により、高度引き上げによる調整や深夜早朝などのルート調整に限った協議に終始し、内陸部における飛行ルートの分散化などは検討事項として掲げるにとどめている。 

当初の協議にあずかった14市以外の12市町村は、まるで、だまし討ちに遭ったようなものではないか。国や県は、周辺関係市町村を分断することにより、市町村の意見の噴出を抑えているとしか思えない。よく使う官僚の手段である。佐倉市も唯々諾々として、素直に従うのみであったらしい。 こんな時、国交省などから、部長や副市長を送り込んで置けば、なおさらことは進めやすいだろう。

さらに、佐倉市は、こうした経過や20101021日以降、佐倉市上空の飛行状況については、一切市民に伝えようとしなかった。市民からの問い合わせや自治会からの問い合わせについての回答は、以下のようにそっけない。すべて、上記「協議会」を通じてのみ意見を伝え、佐倉市内の騒音調査はせず、似たような高度での他市の調査で十分だというものであった。
http://www.city.sakura.lg.jp/0000001870.html 

また、昨年の夏の騒音に市への問い合わせも多かったからか、8月になって、それまでの経過を「航空機について」と題してHPに掲載した。少なくとも「航空機騒音について」と題すべき情報ではなかったのか。こんなところにも佐倉市の姿勢がよくあらわれる。 

さらに、驚いたことに、昨年8月、「市民の声」に寄せられた意見への回答は同年9月になされているのだが、なんとHP上に掲載されたのは9か月後の今年の6月であったのだ。これとて、上記の回答と同様、「協議会」を通じてのみ対処し、佐倉市内の騒音調査は類推できデータがあるから不要で、予定もない、というものであった。 

http://www.city.sakura.lg.jp/0000001868.html

 

この回答がHPに掲載された624日は、国による騒音調査が、ともかくすでに佐倉市内志津浄水場で実施されていたのだ。その情報を付記するでもなく、9か月前の回答をそのまま載せている神経も理解しがたい。もっとも、この測定場所について、近くの知人が「国交省が佐倉市市内で騒音調査をすることになったそうだが、どこですか」と市の担当者に聞いたところ、教えられないとの一点張りだったそうだ。なぜかと言えば「教えたらそこへ市民が押し掛けて混乱するから」とのこと。まさに噴飯ものの珍解答だろう。私も、後になって国交省に聞いたところ「佐倉市とよく相談して決めた場所です」とのことだった。 

なぜ「志津浄水場」だったのかと、市の担当者にたずねたところ「学校のチャイムが聞こえない、道路を走る自動車の音が聞こえない、飛行機騒音が採取しやすい、公の施設」だからということであったが・・・。9月には、その結果を市のHPに掲載するとのことだが、季節や場所を変えて、継続的に実施してほしい。それと同時に、騒音を訴えているし市民の住居に、市長や担当者がまず実態調査に出向くべきではないのか。少なくとも、千葉市市長は、騒音で眠れないという住宅街の市民の住まいを夜間に、視察に出かけている。また、浦安市の対応は、年表に見るように、早くより「広報うらやす」で何度も特集を組み、航空機騒音の重大性を市民に訴え、状況説明やアンケート調査を実施したりして、行政と市民が一体となって、取組んできた様子がわかる。 

これまで、佐倉市の放射能汚染対策に見てきた構図が、ここでも繰り返されているようだ。こうした役所にしたのは市民も悪い、と言わざるを得ないのでは。

 

 

 

 

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2012年3月16日 (金)

青葉の森公園、梅林へ

 短歌ハーモニー歌会を少し早く終わらせて、青葉の森の梅林に出かけた。すぐ近くにお住いの会員もいらしゃるので心づよい。そろそろ見ごろということで、お弁当を広げている人たちもちらほら。私たちは、西口駐車場わきの大階段をあがって彫刻の広場に出る。蒼い建物の芸術文化ホールの前の噴水は節電・節水のため池は空っぽだ。梅林には、写真の案内図にあるように、35種類ほどの梅がいまは400本近く植えられているが、地元の方によれば、今年の梅には勢いがない、という。しっかり剪定の跡が偲ばれるがそのせいだろうか。それとも。それでも紅梅には五分咲きから満開に近いものがある。「思いのまま」という一本の木に紅・白の花をつける品種も幾本かあったが、まだいずれも咲いていない。梅林の中には、可憐な黄色い花をつけた山茱萸も見受けられた。

また、青葉の森は県立だが、この広大な敷地は、大正6年、農林水産省が設置した畜産試験場であり、地元の方は牛が放たれている時代を知っているという。沿革によれば、昭和62年から8年ほどかけての都市計画による公園だ。約54ヘクタール。いま私の住まいに隣接する井野東の区画整理による開発が50ヘクタール弱、1300戸5000人の人口増をもくろんでいるが、広さとしてほぼ同規模か。もともとの巨樹がところどころに残されている。何本かのイチョウ、スズカケ、ヒマラヤスギなどが枝を広げていた。その一つ、若い梅が整列して植えられている原っぱの一画でスズカケを撮ってみた。

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案内板

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山茱萸

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スズカケ

 

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2012年2月17日 (金)

短歌ハーモニーの作品が「カルチャーのうた」に載りました

「短歌ハーモニー」の作品が、『短歌往来』3月号「カルチャーのうた」
に登場しました。ここでは、一人1首を紹介します。
全容は雑誌でご覧ください。 

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千葉市男女共同参画センター 短歌ハーモニー歌会 

亀鯉らいづこへゆきし液状化池水逃げて腐臭ただよふ 

                        海保秀子

もどかしい手元を見つめ冷やかな視線を浴びせる後ろの人々 

                      美多賀鼻千世

 

天地のいとなみのまま花の舞 老桜大樹人を集めて

                        大堀静江

 

夜更けより静かにおりくる初雪の咲く白梅を薄氷つつむ 

                        岡村儔子

 

(福島第一原発事故から九ヵ月)

放射能今も出続け鳥たちに不安広がる沈黙の春  藤村栄美子

 

 

冬花火松明を持つスキーヤー幻想的なまつりに酔いて   

                      加藤海ミヨ子

 

母とふたり門扉を閉ざしくらす夏 夫の畑の馬鈴薯とどく 

                        武村裕子

 

しろがねの糸の編み出す蜘蛛の巣の造形に息のむ朝もやのなか

                        内野光子          

 (『短歌往来』20123月号から)

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ふたたびの田中一村

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(チラシの中の「アダンの海辺」と「杉林暮景」)

 2月のハーモニー歌会(千葉市男女共同センター)の帰りには、市立美術館に田中一村を観に行くことにしていた。3年前にも、たしかこの歌会の日に、お世話役のMさんと一緒だった。Mさんは盆石を教えられているし、きょうは、絵を描くTさんも加わった。なんと千葉市民60歳以上、千葉県民65才以上は入場無料というので、いずれも該当者だねと3人は気をよくして入場、それというのも「寄贈・寄託作品展」だからということだった。 

 3年前の千葉市立美術館の「田中一村展」以降、市の内外から寄贈や寄託の申し出が相次いだという。一村は、市内の千葉寺付近に20年以上住んでいた縁もあったのだろう。今回の展示は、40点ほどの寄贈・寄託作品のお披露目なのだ。前回の一村展の折の当ブログ記事もご覧ください。 

 ・「田中一村~新たなる全貌」に行ってきました(20109月) 

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2010/09/post-54e0.html

 

 前回のカタログは購入しなかったが、会場のあちこちで閲覧することができる。今回と重なる作品もあった。前回、私が気に入った、ヤマボウシを描いた「白い花」、それ自体の展示はないのだが、テーマは同じ、欄間額の横長の「白い花」に出会うことができたのがうれしかった。また、千葉寺付近の田園風景、いまのマンションや広い都市計画道路、青葉の森公園辺りからは想像のつかない「春林」や「杉林暮景」はあくまでもやさしい。また、地元の軍鶏師のもとに通って描いたという幾枚かの「軍鶏図」には圧倒された。克明なその貌と精悍な眼、一枚一枚の羽根の表情が、その軍鶏の個性を表しているようだった。生計のためにも描いたという、そんな一枚だろうか、遺影となった一枚の写真から、鉛筆だけで描いた肖像画は、写真より生々しく人間が立ちあがって見えた。田中一村の傑作として、よく紹介される「アダンの海辺」、今回は、寄託作品として展示されていた。あらためて眺めてみると、縦長の絵の左手に大きく立ちはだかる一本のアダンの木と大きな実は、南国、奄美大島そのものなのだ。そのアダンの木が根ざしている海辺の砂礫の一つ一つが放つ光と影、前回は気が付かなかったのだが、その精密さが迫ってきた。1969年名瀬市有屋で描かいたときのことを、買い手への送り状にしたためられていた言葉に、一村のこの絵への思い入れを知るのだった。自分が描きたかったのは、夕雲であり、白黒の砂礫であったと断言している。この絵にサインがないのは、5秒もあればできるサインだったが、書き上げたときには「もうその気力がなかった」と記す。目を奪われがちな、クローズアップされたアダンの木の幹と葉、異様に大きな南国の果実は人間が食すものではなく、鳥などのえさになるものだという、添え書きもあった。一生に一度でも「もうその気力がない」といえるほどの仕事をしてみたいと思うのだったが。

 

 同じ会場には、もう一つの寄託コレクション「小泉癸巳男《昭和大東京百図絵》」の展示があった。版画家小泉癸巳男(18931945)が自ら述べるように“昭和の広重”を目指しての名所東京百景ともいえるもので、多くは関東大震災後の昭和初期の東京がいきいきと描かれていた。私の記憶にもある敗戦直後の数寄屋橋、聖橋、(赤坂)離宮、日本橋などは懐かしかった。現在もその風情は変わらない日枝神社、愛宕山放送局、柴又帝釈天、鬼子母神並木、皇居周辺、上野博物館周辺などの何枚かは、私の生まれる前から変わってはいないと感動も覚える楽しいひとときだった。

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(落款の位置が楽しい「柿図」と無料入場券)

 

 

 

 

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