2019年2月18日 (月)

私の「1950~60年代の池袋」ベスト5は~「アド街」を見て

 

先週土曜日の「アド街」は池袋だった。、しかも「昭和の」がついていたのである。池袋生まれの私は、見逃すわけにはいかない。ほんの時々だが、アド街は、見ることはあったが、聞き流しの程度のことが多かった。

録画こそ取らなかったが、テレビの前に座った。私は、生れも育ちも池袋で、社会人となり、家を離れた1970年代初めまで暮らしていた。敗戦後の池袋の様子を、育った環境を振り返りたくなった年になったのだろう。昨年の夏には、くすりやの娘としての体験を、このブログでも書き綴ってしまった。

参照

20190216 21:00 - 21:54

出没!アド街ック天国~昭和の池袋~

https://yomu.tv/CodWY

 

この番組は、どういう基準なのかわからないが、20位のランク付けによって、20位から順に、場所や店、人物などが紹介される。いわば、話題性が低いか高いかなのだろう。今回は、流行した歌などにひっかけているのが、特徴なのかもしれない。「私の昭和」とは、ほぼ1015年ほど、いわば一回りくらいはずれ込んでいる感じではあったが、知らなかったことも沢山あって、それなりに楽しかった。

私にとって、池袋といえば、なんだろう。「昭和」というより1950年代、60年代の池袋である。

 

<ヤミ市>

番組では、どういうわけか「ブラックマーケット」と呼ばれていたが、いつからそんな呼び方をするようになったのだろう。出演者の内の高齢者?に入る荒俣宏(1947~)と渡辺えり子(1955~)は「ヤミ市」と口にしていたようだった。私たち家族には、敗戦後の暮らしの衣食がかかっていた西口の「ヤミ市」であり、子ども心に、強烈な印象を残している。西口のヤミ市の入り口のヘビ屋?は不気味で怖かったが、アイスキャンデーを売っていた食堂の「のとや」があったし、大抵の食料や日用品はそろうのだった。母の買い物にはよくついていった。ヤミ米を調達したのもここだった。

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「戦後池袋~ヤミ市から自由文化都市へ 展示資料解説」(池袋=自由文化都市プロジェクト実行委員会編刊 2015年9月)より

<映画>
 高校からの学生時代には、ずいぶんと通った映画館である。番組でも登場した、東口の人世坐(19481968)、文芸座(19561997)、文芸地下劇場(1955~)、西口のシネマロサ(1947~)はもちろん、もっとさかのぼれば、ロサの近くにはエトワールというのもあって、邦画の二本立て、三本立てがかかっていて、ジメジメして、周りに怖いオニイさんがいるような、なんか一番居心地の悪い座席だったような気がする。ロサには、その後、シネマセレサ、シネマリリオなんて言う名の映画館も併殺されたのは、1950年代半ばだったか。さらに駅近には、ピース座(⇒松竹名画座、19511990)というのもあって、池袋演芸場(19511990、新築1993~)と同じ建物だった。さらに、さかのぼれば、旧豊島師範の先、ヤミ市を抜け出たところに邦映座というのがあった。小学校の映画教室でも入ったような気がする。下の地図で言えば東横百貨店の向かいの「東宝シネマ」ということになるのか。東口には、今のジュンク堂の先、旧雑司ヶ谷5丁目の一角に山手劇場(194671957~?)もかなり古く、松竹映画専門だったような記憶がある。家の近くの銭湯「平和湯」の脱衣所の天井近くには、映画館のポスターがぐるりとひしめいていた時代である。

下の図は、手元にあった『新旅行案内5 東京』(日本交通公社 19556月初版、19604月Ⅶ版)の「池袋付近」(84P)の地図である。これによれば、今の池袋駅北口を出たところの東口に抜ける地下道を上がった、現在のパルコ別館とビックカメラ本店のあるところ、丸物デパート(19571969、現在パルコ)の向いに、池袋日活、池袋東急、池袋日勝館の三館が並んでいるが、この辺りにも映画館は建て込んでいた。多分、この中の池袋東急だったのか、高校の映画教室で、『エデンの東』を見た記憶がある。『エデンの東』の日本封切りが195510月とあるから、高校1年か2年生の時だったのか。今でも映画教室なんてやっているのかなあ。池袋東急は、池袋東洋劇場として1949年には開館、改築後のビルで1998年からのシネマコンプレックスとして2011年まで営業していたらしい。

日勝館は、戦前からあった映画館だったらしいが、焼け跡にいち早く開館したのが1946年、1960年には池袋松竹となり1963年池袋スカラ座になっているが、日勝地下や日勝文化劇場というのも記憶にある。いずれも、ハタボーリング場などで知られる旗興行の運営だったというが、1995年再開発のためすべて閉館したという。

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       『新旅行案内5東京』(日本交通公社 19556月初版、19604月Ⅶ版)より

参照

・豊島区映画館・池袋東口地区

https://www.japan-post.com/me/data2/res-me-std.php?FRTWID=FW000237

・豊島区映画館・池袋西口地区

https://www.japan-post.com/me/data2/res-me-std.php?FRTWID=FW000238

 

現在はヤマダ電機が入っている旧三越の裏手にも、いくつかの映画館があった。巣鴨プリズン跡のサンシャイン60がオープンしたのが19784月というから、私は、結婚・転職・出産、すでに両親もなくなっている池袋の生家に帰省することはめったになかった10年余を過ごしていた。この間の池袋の変貌ぶりは、大きかった。

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         『東京区分地図』(国際地理学協会編刊 1990年5月)より

<立教大学>
 1945414日未明の城北大空襲で、池袋は焼野原になったが、立教のキャンパスだけは大方焼け残った。長兄は、戦前に立教中学校を卒業しているし、次兄は、戦後、疎開先から立教中学校に編入し、そのまま大学に進んでいる。時代は下るが、私も娘も社会人入学した修士課程で世話になっているだけに、我が家には縁のあるキャンパス。私の場合、メデイア史をと思って入学したが、原書購読はきつかった。若い院生に助けられながら、何とか単位も取れ、修論も提出できた。学内外のメンバーで立ち上げられた天皇制研究会にも参加することができたのは貴重な体験で、その後の仕事にも活かすことができたのではないかと思っている。愛校心ともちがう、育った池袋と一体となって立ち現れる、何かと気になるキャンパスにもなっている
 「アド街」の習いによれば、私にとっての「昭和の池袋」ベスト5ということになれば、上記の「ヤミ市」「映画」「立教大学」に続くのは、やはり、「百貨店」だろうか。西口の東横・東武であり、東口の西武である。5番目が、生家のある「平和通り」か。いまは「へいわもーる」というらしいが、その商店街としての変貌ぶりを見ると、懐かしさよりは、やはり寂しさの方がまさってしまう昨今ではある。思いは、いろいろこみあげてくるものがあるのだけれど・・・。

・<池袋学>夏季講座に参加しました~生活者の視点が欲しかった―池袋のヤミ市への熱い視線は、“男のロマン”にも似て―2015年9月15日
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/09/post-9a00.html

2015年、戦後70年企画として、立教大学が中心になって開催された「戦後池袋 ヤミ市から自由文化都市へ」という展示とシンポジウムをのぞいてみた。その時の報告は、以下の記事にもあるが、「自由文化都市」といわれても・・・の思いは変わらない。シンポの講師4人のだれもが池袋に住んだことのない研究者ばかりだったのである。

下の地図は「戦後イケブクロ会場案内MAP」『戦後池袋 ヤミ市から自由文化都市へ』2015年9月)より

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2018年8月 7日 (火)

オリンピックと天皇代替わり批判はタブーなのか

 

この夏は、図書館通いとパソコンに向かう時間が多かった。新聞をじっくり読めず、いつも見ているテレビのニュースも見逃すこともたびたびだった。スポーツ界――相撲、アメフト、レスリング、ボクシング・・・選手たちを抱える各競技団体、大学スポーツなどの旧態然とした一強体制には、あらためておどろくとともに、その体制が選手たちをいかに苦しめてきたかも知ることができた。今更ながら、さまざまな報道がされるたびに、安倍一強体制のいまの政治と同じ構図だなと、つくづく思う。メデイアも、いまでこそ勢いに乗って、スポーツ界のスキャンダルを連日報道するけれども、今までは、いったい何をやっていたの、とも言いたくなる。それに、「情報番組」の大半は、このスポーツネタと、いまは災害報道に終始する。災害報道にしても、災害救助、身内を失った人々の悲痛、避難遅れや地域の助け合いやボランテイア活動には言及するが、肝心の災害の要因や災害対策に割かれる情報は極端に少ない。政治ネタを扱うとなれば、政治家や官僚の放言・失言やスキャンダルと自民党総裁選の攻防とやらに焦点があてられる。それに、直近の国会で強行採決に近い形で成立してしまった働き方改革やIR法など、さらに中国・ロシア・韓国・北朝鮮とアメリカとの間で右往左往するだけの「外交」、沖縄の新基地建設、オスプレイ、イージス・アショア導入などを決めた防衛予算に見るアメリカ・ファーストの実態などは、もはや素通りに近い。そして、来年の天皇代替わり、二年後に迫ったオリンピック関連の報道が過熱の一途をたどっている。

 

そもそも、現天皇が、「象徴天皇制」の存続のために、生前の代替わりという方法で「強制終了」に踏み切ったことを受けて、「特例」づくめの半端な形で、乗り切ろうとした政府に、国会では、全政党・会派、「リベラルな」政党も、異議を唱えなかった。そして、すでに、なにやら「恩赦」による特典にだけには浴したいという露骨な動きさえもあるという。

 

東京オリンピック開催にも、政府・議会あげて、盛り上げに懸命なのである。IOCにおける東京招致、関連施設建設、建設費高騰、暑さ対策、聖火のコース、選手強化補助金、広報費用・演出、治安対策・・・。当然のことながら「想定内」の問題であって、いずれも大きな疑問符がつけられ、これらにまつわる不祥事やスキャンダルは後を絶たないだろう。不祥事まみれの「オリンピック」で得をするのは誰なのだろう。

 

直接は聴いたわけではないが、久米宏のラジオ番組でのオリンピック批判に、少し勇気づけられて。

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2017年9月23日 (土)

「ある少国民の告発~文化人と戦争」(1994年放送)を見て

 大先輩の知人、櫻本富雄さんから、ご自身が出演の、24年前に関西で放映された番組が、突然you tube に出現したので、とのお知らせをいただいた。早速拝見、やはり映像で、櫻本さんのインタビューに答える、横山隆一、山本和夫、丸木俊、住井すゑさんたち、ご本人の証言を聞いて衝撃を受けました。私が紹介するよりは、ぜひフィルムを見ていただきたいと思いました。you tubeでは、いくつかのカット場面があり、当時の放映のままではないとのことですが、ぜひ一度、ご覧ください。個人的に何人かの友人にBCCで、お知らせしたところ、24年前のTVはこんなこともできたのか、など、いくつかの感想が返ってきました。

 

「ある少国民の告発~文化人と戦争」(毎日放送 1994年制作) 

https://www.youtube.com/watch?v=8-dC55hmhbc

 

 戦時下の文化人の表現活動には、今では想像がつかない障害があったこと知ることも大事なのですが、そこで、意に添わない活動をしたことに、その後、本人がどう向き合ったかが、重要なのかと思います。さらに、その後、どのような活動をしていたのか、行動をしてきたのか、暮らしをしていたのか、その生涯をトータルで、見極めたいと思っています。そのためには、発言・著作・制作物などを、記録にとどめ、保存し、継承するという基礎作業が問われるのではないかと、思います。その上で、その後の時代、時代に、何を残し、どう行動したのかが問われるのだと思いました。 

 

 今回の番組では、愛国少年だった櫻本さん自身が、戦時下に「あったことをなかったことにしよう」とする敗戦後の時代の流れに抗して、個人で10万冊もの雑誌や図書を収集し、戦時下の文化人たちの言動を浮き彫りにした著作を発表し続けていること、家永三郎さんも、戦時下の反省から、敗戦後の教科書裁判に踏み切ったこと、などを語っています。

 

 翻って、現在の知識人、文化人と称される人々の発言や行動において、少なくとも、敗戦後の占領期が終わった段階では、「表現の自由」があったにもかかわらず、「陽のあたる場所」を求めてでしょうか、意外と、微妙な変転、変節をしていたり、繰り返したりする人たちも多くなっています。人間、心身の成長や加齢によって、考え方も、行動様式も、変ることはあるでしょう。その人をどこまで信用していいのか、その発言にどこまで責任を持つことが出来るのか、自身で説明責任が果たせるかが問われるのではないかと。これは自らにも返ってくる問いでもあります。さらに、目前の課題に翻弄されながらの発言や行動は、とかく、より根本的な課題を置き去りにする傾向が、とくに最近目立ってはいないか、とても不安です。

 

 

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2017年4月28日 (金)

ほんとに、何から言い出していいのかわからないほど(1)政治家の「失言」とメディア

政治家の本音の世界

 政治家の場合本音かウソのどちらかであって、「失言」ということはあり得ないのではないか。本音かウソを言い放ち、誤解と言いつくろい、それでおさまらなければ、撤回と謝罪を繰り返すという処理が当たり前になってしまった。役職更迭・辞任はあっても、議員を辞職することはめったにない。

「貧乏人は麦を食え」 (池田勇人大蔵大臣、1950127日参議院予算委員会)、「中小企業の五人や十人自殺してもやむを得ない」「(池田通産大臣19521127日の衆院本会議)「バカヤロー」 (吉田茂首相、1953228日衆議院予算委員会)など、子供心にうっすらと記憶に残る政治家たちの本音発言は、今日に至るまで、幾度、聞いてきたことだろう。今回の今村元復興相の「帰還困難者の自己責任論」(201744日復興庁記者会見)「東北でよかった」(2017425日自民党二階派講演会)発言は、モラルとか「弛み」「緩み」、「感情的になった」の次元ではなく、彼らは、ふだん思っていることを正直にストレートに述べたに過ぎなかったのである。そこには、つねに「弱者切り捨て」政策の系譜が脈打っている。

さらに、記者の質問に対して、「出ていけ、二度と来るな」(前掲44日記者会見)という今村発言、さらに「あますとところなく記録を取って、一行でも悪いところがあったら首を取れとは、なんちゅうことか」と取材陣を指さし、「そんな人は(会場に)に入れないようにしないといけない」(2017426日東京都内の講演会)という二階自民党幹事長のメディア批判は、トランプ大統領のメディア攻撃以上に重大発言だった。アメリカには、まだ、司法やメディアによるチェック機能が歯止めとなっている。

 折しも、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」は、426日、2017年の世界各国の報道自由度ランキングを発表した。日本は、180国中72位で、ランキングを始めた2010年の11位から年々順位を下げ、「先進国」では最下位、自由度最悪180位の北朝鮮を批判できる状況ではない。日本では、チェックすべきマス・メディアが、政府の意向をまさに「忖度」してテレビの報道番組のキャスターを降板、交代させてしまうのだ。森友問題でのキーワードともいえる、官僚たちの「忖度」をきびしく追及できるのだろうか。組織犯罪処罰法改正案に「共謀罪」新設の論議についても、個人のジャーナリストたちによる抗議は見受けられるけれども、マス・メディアとしては、社説や記事で法案の欠陥や審議についての言及、「一般人」に降りかかるリスクへの警鐘はあっても、メディア自体、わが身に降りかかる危険に対しては、あまりにも無防備ではないか。「一変」したとして、いつ「弾圧」されるかもしれないのである。「大逆事件」や「中央公論社解散」の時代に引き戻される「治安維持法」の世界にならないとも限らない。

 

近頃のNHKは何を伝えたのか

NHKは、会長が変わっても、その放送内容は、政府広報の色彩はますます濃厚になるばかりである。「視聴者の関心」という客観性のない、恣意的な選択による国会中継に始まり、ニュースは「編集権」と称して、その項目と時間配分における政治報道の偏向は目に余る。たとえば、国会質疑報道にしても、質問の方は、映像と読み上げで簡単に済ませ、整ったところの首相や閣僚、官僚の答弁を肉声で伝える。答弁につまったり、トラブったりしたところは省略する。これは国会中継や他局の報道を見ないことには分からずじまいである。

NHKは政治報道を、すぐに“政局”報道に論点をずらす。政府の政治日程に焦点を合わせる。自国より、他国の軍事・政治事情に重点を置く。北朝鮮、韓国、中国そして中東の軍事・戦局報道に力点を置き、日本の軍事的危機をあおる。国内に事件や災害が発生すれば、必要以上に事細かく報じ、落着すると被害者・被災者に寄り添い、立ち直るすがたを追うが、事件や災害の核心に迫る調査報道はしない。「専門家」や街の声の予定調和的な編集が、かえって信頼度を損なうこともある。一昨年の安保法案強行採決報道、昨年からの沖縄のオスプレイ墜落や基地関連報道、今年になっての、南スーダン派遣部隊の日報問題、森友学園への国有地払い下げ報道、閣僚たちの「失言」報道、共謀罪審議報道にも、あてはまる。仕方なく、民放や新聞報道の後追いとなった事例も多かった。

視聴者の手の届かないところで、受信料は、会長以下理事たち、経営委員たちの高い報酬となり、記者たちの取材費に、大河ドラマのロケ費用やタレントの出演料になる。なかには犯罪に手を染める職員たちの給与にもなった。民放のパクリのようなバラエティやクイズ番組、これでもかとタレントを並べる。新番組「ごごナマ」がいい例だ。語学番組や高校講座、音楽・美術・旅行・自然などの教養番組にすら、タレントを起用し、押しつけがましいコメントやナレーションが流される。なんか、もう「うんざり」という感を免れない。若者ばかりでなく、高齢者のテレビ離れも進むだろう。

受信機器を持っただけで受信料が発生するという放送法は、契約の自由を侵す。受信料未払いの実態は定かではないが、NHKと総務省がNHK放送の同時ネット配信を進めると、視聴の有無にかかわらず、住民税化への道につながる。だとすると、それをNHKだけが独り占めするということは、もはや国営放送となり、その肥大化は免れない。現実には、放送と通信の融合を前提に、民放やその他のマス・メディアとの競合や競争によって報道の質を高めることにつなげるにはどうしたらいいのか、無関心であってはならない。

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2016年12月 5日 (月)

今晩のNHK「ニュース7」ご覧になりましたか~許してはいけない、あまりにも露骨な安倍広報!

 オバマ大統領が年末休暇でハワイに滞在するタイミングで、安倍首相が、オバマ会談を兼ねて、真珠湾の米軍犠牲者の慰霊に出かける由のニュースが流れた。実は、7時直前に天気予報を見ようとしてテレビをつけたところ、安倍首相のぶら下がり記者会見で上記ライブ映像が流されていたのである。7時からのトップニュースでは、長々と例の安倍御用女性記者とアナウンサーの質疑応答も流し、5分以上に及んだ。そして、その後、流された項目は、イタリアの国民投票・オーストリアの選挙結果、福岡の自動車事故、ネット上のまとめ記事サイト問題、超高層ビルの雷被害と続き、参議院TTP特別委員会のニュースになったと思ったら、公明党議員と安倍総理の一問一答のほんの一部分だけが流されたのだ。続いて、大谷選手の契約更改のニュースが続いて、そして、なんと、安倍首相の会見の模様が再度流されたのである。合わせると8分を超えた。

 NHKがここまでやるとは、驚いた。これでは、再任されないとの報道のある籾井会長の資質の問題というよりは、NHK自体がここまで腐敗しきったことの現れである。

来年1月には辞める大統領に、その直前に会って、何を話すのだろうか。就任前のトランプのもとにいそいそ出かけて行って、話した内容は明らかでないが、TPP脱退を覆させることなど到底できない力関係だったのだ。オバマ大統領は、安倍首相に真珠湾訪問が「あなたにとって強いられるものではないように」と伝えたそうだが、NHKは、「政府に強いられる前に」、安倍首相の「真珠湾訪問を日米和解の価値を知らしめる発信にしたい」という言葉に倣えば、NHKは、「(NHKと政府の)親密の価値を知らしめる発信」をしたことになる。オバマ大統領にとっては休暇中の一出来事に過ぎないというのに。日米同盟のさらなる強化のため、トランプへのご機嫌伺にもとれる。TPPのアメリカ脱退宣言、北方領土問題の行き詰まりや国内経済の悪循環、失政の続く安倍内閣は、国民に向けて目くらましを仕掛けたのではないか。

 

 参議院TPP特別委員会は、今日7会派による質疑がなされたのであるにもかかわらず、なぜ公明党だけなのか、なぜあれほど短い時間しか取れなかったのか。記事まとめサイト、雷被害のニュースは、まさに「ヒマネタ」といってもよく、ワイド番組で流せばいい程度の項目で、30分枠のニュース番組で流す必然性がない。

 

 

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2016年9月 8日 (木)

NHKを変えられるのか、いま、できることはなにか

 最近のNHKのテレビニュースを見ていると、その編集方針・内容があまりにも政府寄りなので、気分が悪くなり、消したくなるが、ウオッチの意味で、我慢してみている。これも視聴率を上げることに貢献しているのかと思うと、また腹が立つ。

 この数か月の選挙報道、オリンピック報道、災害報道、原発・原爆報道、沖縄報道、景気動向報道などを思い起こしてみると良い。

・選挙報道にあっては、争点ではなく政局報道に力点が置かれ、民放の一部でしていたように、争点における各党の相違などのあぶり出しに欠けていた。

・オリンピック報道にあっては、国威発揚、メダル競争を臆面もなく前面に出して、本来のスポーツ報道の域を脱し、必ず感動物語を添える。民放の番組を批判する資格があるのか疑わしくもある。4年後の東京オリンピックへとひたすら盛り上げるが、東京誘致のプレゼンで安倍首相が、福島の汚染水は完全にコントロールされているといった虚言、JOCの不正支出、東京オリンピック予算の半端でない膨張には目を向けない。

・地震や台風による被害の深刻さは伝え、その防災と復興への「課題」は申し訳程度に指摘はしても、その先の独自取材や調査による報道はない。

・原発報道に至っては、原発事故が今にもたらす重大さ、将来起こりうるリスクには触れない。熊本・大分地震報道に登場する地図には玄海、川内原発、四国の伊方原発原発の位置も示されず、三か所のうちもっとも揺れが大きかった川内原発のある九州南部は常に切られた地図しか示されなかった、と指摘するのは福島の原発事故に仕事を奪われた知人の指摘である。NHKの籾井会長は、熊本地震への対応を協議した4月20日、NHK局内の災害対策本部会議で「原発については住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えてほしい」と指示したという発言、かつての就任会見で「政府が右と言ったら左とは言えない」発言といい、報道機関の姿勢を真っ向から否定するものであったことと無関係ではない。

・沖縄報道、とくに辺野古や高江での基地建設工事の実態と市民による基地反対の活動報道は、スルーしても、北朝鮮、中国のマイナス情報は、毎日流す。

・政府や日銀の発表を忠実に、そしてバランスをとったような専門家の発言を流すにとどめるが、ロボットやスマホ、宇宙、医療などにおける技術開発情報は、丁寧に、こまめに伝える。

  こんなNHKは、「ほめて育てる」段階をとうに超え、まさに「我慢の限界」なのである。そんな中で、NHK経営委員会は、来年1月に籾井勝人・現会長の任期が満了するのに伴い、次期NHK会長の選考を進めている。、NHK視聴者は、受信料を支払っている方々は、一度立ち止まって、考えてみなければと思う。どんな成果を上げられるか、未知数ではあるが、私は「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」の一員として、以下の署名に賛同した。全国18の視聴者団体と共同で以下の3項目について、署名とともに、メッセージを付して、経営委員会に提出することになった。第一次締め切りは、迫っている。もし、ご賛同いただければと以下、ご案内したい。

<署名の主旨>
 1. 公共放送のトップとして不適格な籾井現会長を絶対に再任しないこと

 2. 放送法とそれに基づくNHKの存在意義を深く理解し、それを実現できる能力・見識のある人物を会長に選考すること

 3. 会長選考過程に視聴者・市民の意思を広く反映させるよう、会長候補の推薦・公募制を採用すること。そのための受付窓口を貴委員会内に設置すること

 <用紙による署名:署名用紙は次をダウンロ-ド>
 http://bit.ly/2aVfpfH 

 ネット署名:署名の入力フォームは次をダウンロード> 
 
https://goo.gl/forms/G43HP83SSgPIcFyO2

  
 *用紙による署名を済ませた方も上の入力フォームから送信可。ネット署名にはたくさ んのメッセージが添えられている。そのすべてを、個人情報を伏せた上で、以下に掲載している。
 
https://goo.gl/GWGnYc 

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2016年7月13日 (水)

選挙報道おかしくなかったか?NHKへ電話する

いつも当ブログをお訪ねくださり、ありがとうございます。やや急ぐことがあって更新ができず、自分でもかなり焦っていました。

参院選の選挙速報も、その後の新聞なども、朝刊を読まずじまいの日が続いた。それにしても、<ながら>で見るテレビも告示後の選挙報道は、報道量もめっきり減って、内容も自粛に自粛を重ねた、<戦況>報道まがいが多く、政策論議が実らなかった。NHKのように、政府広報に徹したところもあった。

NHKのニュース番組を見ていると、710日の投票日が近づくと、週の後半から、選挙報道は皆無に近い状態になった。この異変に気付いて、NHKのふれあいセンターに問い合わせると、オペレーターに代わって、電話口に出た“上司”は「投票日直前の選挙報道は、投票結果に影響するから控えています」(?!)というではないか。一瞬耳を疑ったのだが、どうも冗談ではないらしい。

「その代わりに、土曜日の夜は、特番で『党首の選挙戦に密着』をやりますよ」という。毎度おなじみの「党首密着」だ。「応援演説の途中でのランチの中身が何だったとか、移動中の車中の電話で情報収集している様子とか、はては、家庭内にカメラを入れて、奥さんとの会話を拾うとかいう定番なのでしょう。あれでは、党首が何を訴えていて、何が論点で争点なのかわかりませんね」というと「そうですね」という。党首が車上から声を張り上げて、聴衆や支援者と握手をしているところを映されても、テレビの視聴者としては、判断の材料を得ることはできない。しかも、その党首の映像は、国会の議員数によって、時間が割り振りされているのである。これって、公平? 当然ながら、弱小、泡沫政党は当然切り捨てられている。時間配分の公平など、報道にあってはナンセンスだし、日常のNHKニュースでは、安倍首相の映像や政府発表にやたらに時間をかけているという日常を思えば、“公平”などではなく、まさに偏向といわざるを得ないだろう。

 選挙結果が確定すると、急に、今後の政治課題は、経済政策と憲法改正問題ということで、子細に解説を始めたりする。これって、逆ではないのか。投票前にこそ、報道すべき内容ではなかったのか。

 政府に不都合な報道は避けて、殺人事件や災害、宇宙・ロボットネタ、南シナ海の島の実効支配、北朝鮮のミサイルなどが、こと細かく流され、あるいは、突然、緊急性のない海外ニュースに振られることもある。

 暑さに加え、当分、私のイライラは、おさまりそうにもない。

 

 

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2016年6月 1日 (水)

フォーラム「電波はだれのものか」に出かけました

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すでに先週のことになるが、 東京でさえ、伊勢志摩サミットのため警備が厳しかった526日、私は、シンポジウム「電波はだれのものか」に参加した。主催は、雑誌『季論21』、会場は、後楽園ドームの斜め向かいの文京シビックセンター26階、横長のホールだった。開場前から行列もできて、連れ合いの知人や地元佐倉市の方も数人お見かけした。私からお誘いした方々の中で、連絡なしに参加されている方もいらした。

 シンポの表題にある「停波」とは、昨年1110日高市総務相が放送法に違反した放送事業者に、総務大臣が業務停止命令や無線局の運用停止命令を行うことができるとの規定を根拠に「番組準則は法規範性を有する」と表明したことを指す。その直後、ある視聴者団体が、報道番組の特定のキャスターを名指して「違法な報道を見逃さない」とした意見広告を何度か新聞にだしたこと、NHKの国策報道強化などを受けて、名指しされた岸井さんはじめ、青木さん、田原総一朗、金平茂紀、大谷昭宏、鳥越俊太郎、田勢康弘さんたち7人が、今年229日、メディアへの政治的介入に抗議声明を出したことは記憶に新しい。その7人のうちのお二人が、この日のパネリストとして登場したわけである。青木さんは「気に食わないものは封じる」安倍政権の一貫した政策を分析、批判する。岸井さんは、まさに「権力は暴走する」真只中での闘いを振り返った。

 視聴者コミュニティの醍醐共同代表からは、他のパネリストがジャーナリストなので、視聴者の立場からの問題提起をということで、報道の今日的状況として、安倍政権への支持率が上昇している現実を直視した上で、その支持を支えているのが第三者を標榜する「有識者」集団であり、政権浮揚を図る作為、失政を伝えない不作為による国策報道と調査報道の貧困が問題であると指摘、さらに報道を劣化させるものは政治介入と政治圧力による報道自体の自己検閲であると。

『琉球新報』の新垣さんは、最近東京支社勤務となった由、今回のアメリカ軍属による女性強姦殺人事件に触れて、米兵と米軍関係者による性犯罪の統計からみても、基地や海兵隊の存在自体がその温床になっていることを強調、あってはならないヘイトを、沖縄への差別を、政官民一体となってまかり通してしまう現状を語った。永田さんは、NHKOBだけあって、やはりNHKの現場への信頼は根強く、現実の視聴者の目線がなかなか理解しにくいようだった。

パネリストたちがバラエティに富んでいて、個性もあってなかなかおもしろかったのではないか。感想というか、私にはどうしてもと思う質問があったのだが、迷いつつ手を挙げそびれてしまった。新垣さんには、いま『琉球新報』『沖縄タイムス』は、全国紙と違って、権力のチェック、監視という役目を果たしていることに敬意を表するとともに、『琉球新報百年史』や『アメリカ占領時代沖縄言論統制史』(門奈直樹著)などを読んでいると、経営陣と報道の現場、記者たちとが対峙する場面が何度かあったようだ。現在はどうなのか、という質問だったのだ。また、永田さんには、視聴者からの激励の電話が10本も入れば、現場にとっては大きな励みになるというが、視聴者としては、現場の職員や経営者たちと直接、意見交換ができるシステムを構築してほしい、視聴者センターやメールでの意見や苦情はあくまでも一方通行で、週間・月間・年間でまとめられる「視聴者対応報告」は、そのまとめ方が非常に恣意的であって、視聴者の意向が反映されずにいることが続いていて、まったく改善されていない実態をご存じだろうかと。受信料で成り立つ公共放送なのだから、「視聴率」や「政府の声」を聴くのではなく、「視聴者の声」を真摯に受け止めるべく、先輩としても働きかけてほしいと。質問にも勇気が必要なことを知り、心残りではあった。 

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『季論21』フォーラム・電波はだれのものか

~「停波」発言と報道・メディア、言論・表現の自由を考える~

  2016526日(木) 午後215分~

  東京・文京シビックセンター スカイホール(26F

  パネリスト

  青木 理(ジャーナリスト)

  新垣 毅(「琉球新報」報道部長)

  永田浩三(メディア社会学、元NHKプロデューサー)

  岸井成格(毎日新聞特別編集委員)

  醍醐 聰(「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表)

  司会:新船海三郎(文芸評論家)

 

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2016年3月16日 (水)

お騒がせしましたが、番組は終わりました

 ご案内したTBSの朝の番組の「自治会」コーナーでしたが、いかがでしたでしょうか。自治会役員の横領事件や再現ドラマなど取り入れての脱会トラブルに時間を割いていました。やや特殊な事例ではなかったか、と思われました。多くの自治会が抱える日常的な「自治会と寄付金」の問題では、上乗せ無効の最高裁決定がやや詳しく解説されたのはよかったのですが、コメンテイターたちが、自治会費に2000円上乗せの無効を勝ち取るための訴訟費用を2000円と比べ、「費用対効果」的な言及が主流を占めていたのは、残念でした。

 なお、私のコメントは、予想通り数十秒の世界となりました。取材の記者は、「寄付の自由」を少しでも実現するための、実践的な方法について関心があり、私もその方法や資料を提供したつもりでしたが、「寄付は自由」の原則論を述べた部分だけの放映でした。
 メディアの関心の在り方、メディアへの対応については、よい勉強をさせられました。
Tbs_20160316_1125_30

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2016年3月15日 (火)

明日のTBS白熱ライフビビットで<自治会>についての小特集があります

 明日16日のTBSの朝のワイド番組「白熱ライフビビット」(8時~9時55分)の「フォーカス」というコーナーで自治会について取り上げるとのことです。先日、地元で、「自治会と寄付金」について、担当記者から取材を受け、一時間半ほど面談しました。どのように編集されるのかわかりません。もしかしたら、映像が流れるかもしれません。長い番組なので、どの辺になるのかわかりませんが、「自治会」の問題をいくつか取材しているようでした。お時間があるようでしたら、のぞいてみてください。

追記、3月16日 朝
番組の前半、8時45分頃から自治会関係のコーナーが始まる由、昨夜連絡を受けました。

明日は、町内会トラブル第2弾!
脱会希望したら…恫喝も!?町内会っている?いらない?

近年増えてきている町内会のトラブル。
“脱会できない”“断れない寄付”“不透明な会計”など...
町内会への不満や疑問を持つ人が後を絶ちません。

暮らしを良くするためのはずの町内会が
悩みの種になっているケースも…
町内会が果たす役割とは?
そもそも、いま町内会はいるのか?いらないのか?

もっと見る
白熱ライブ ビビット - tbsテレビさんの写真

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