2025年3月28日 (金)

4月7日、天皇が硫黄島訪問~石破総理は明日29日、日米合同慰霊祭に参列~

  トランプと石破について、もはや語るのも忌々しいし、斉藤某知事の無表情な往生際の悪い顔は見たくもない。一方で、マス・メディアやネット上では、皇室ネタというか若い皇族ネタがあふれ、笑顔が振りまかれている。

  そんな中で、見過ごすことができないニュースがあった。今年の1月から調整されて来た、天皇夫妻の硫黄島訪問が4月7日と決定したことである(「両陛下、来月7日硫黄島へ 戦後80年で戦没者慰霊―宮内庁」時事通信配信2025年3月21日)。さらに上記記事によれば、当日は「羽田空港から政府専用機で硫黄島入りし、2万人余りの日本人戦没者を慰霊するため国が建立した「天山慰霊碑」(硫黄島戦没者の碑)①、軍属として徴用された島民の慰霊のため小笠原村が整備した「硫黄島島民平和祈念墓地公園」②、日米双方の戦没者を慰霊する都の施設「鎮魂の丘」③を訪れ拝礼。遺族団体などとも面会する」という。(数字は下記の地図参照)なお、島には住民はおらず、自衛隊のみ常駐している。羽田から、航空機で2時間なので、日帰りも可能だが、観光は一切行っていない。

 天皇訪問に先立って、硫黄島で、毎年3月下旬に実施されている「日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼式」が、今年は、明日3月29日に実施されるが、石破総理は今日の参院予算委員会で参列することを表明した。そして翌3月30日には、中谷防衛大臣とアメリアのヘグセス国防長官の会談が控えている。

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矢印の辺りにある「再会記念碑」は、1985年の「硫黄島戦闘四十周年に当たり、曾つての日米軍人は本日茲に、平和と友好の裡に同じ砂浜の上に再会す。(中略) 昭和六十年二月十九日  米国海兵隊/第三第四第五師団協会/硫黄島協会」を記念し、1995年に建てられた碑で、この碑の前で、「日米合同慰霊追悼顕彰式」がおこなわれた。2000年からは、毎年おこなわれるようになった。地図は上記時事通信配信記事から借用編集した。

 折も折、私たちには唐突に思えたのだが、3月24日、陸海空の三自衛隊を平時から有事まで一元的に指揮する「統合作戦司令部」が、防衛省に240人体制で設置された。唐突とはいえ、2022年末、例の安保関連三文書に、「統合作戦司令部」の新設が明記されていたのである。毎日新聞は、今回の「統合作戦司令部」設置の狙いを次のように報じている。

「これまでは自衛隊トップの統合幕僚長が、防衛相を補佐しながら部隊運用の指揮などにあたっていた。業務が集中しがちだったため、今後は統合作戦司令官が専任で部隊運用にあたる。防衛任務や災害に迅速に対応する狙いがあり、22年に閣議決定された安全保障関連3文書に創設が明記されていた。同時に複数の案件への対処が必要となる複合事態が増えていることも背景にある。」(社説「自衛隊に統合司令部 一元化の内実が問われる」2025年3月27日)

この一文の前段からは、いわゆる「文民統制」がなし崩しになる不安が募る。また、大規模災害などでの自衛隊派遣の遅れ、初動の遅れには、被災者でなくともやきもきした記憶があるが、そんな事態が解消されるのか。

昨年の7月に発表されていた在日米軍の「統合総司令部」の設置も近い中、先の日米両国の防衛トップの会談では、何が話されるのだろう。両国の作戦面での協力といっても、日本の「敵基地攻撃能力?」にしても米軍の情報の方が圧倒的に多いわけで、米軍の指揮下に入らざるを得なくなるのではないか。米軍が他国への攻撃に突入した場合、日本の自立性が維持できるのか、など課題は多いが、どんなことになるのか。

 これ等の事案は、「台湾有事」を念頭に進められてきたことである。日本が巻き込まれるとしたら、日本に米軍の基地があるからではないか。トランプ政権は在日米軍強化を停止すると言い、日本の軍事予算も増額をと主張しているらしい。沖縄海兵隊のグァムへの移転もその一環だと思うが、どうぞ、どうぞ撤退してくだい、そうしたら嘉手納基地も新辺野古基地も不要になるのではないか。日本の「敵基地攻撃能力?」のために、いくら自衛隊を増強したところで、中国の軍事力や北朝鮮のアメリカを目標にしての、国民生活を犠牲にしてまでの軍事力強化に追いつきはしないのだから、軍事費の膨張は、無意味なのではないか。「専守防衛」と「敵基地攻撃能力」という言葉からしても矛盾する日本の軍事政策がまかり通るのか、というのが素朴な疑問である。

 ところが、日本政府は、きのう3月27日、中国が台湾に武力攻撃する事態を想定して、沖縄県・先島諸島から避難する約12万人の受け入れ計画概要なるものを内閣官房が発表した。受け入れ先の山口県、九州各県は、その移動手段、宿泊施設、就学問題など課題は山積みで、各自治体は困惑しているという(「台湾有事 沖縄12万人避難」『東京新聞』2025年3月28日)。
まさに、机上の空論、画に描いた餅に過ぎないというのが、現地からの声だという。

 こうした流れの中での、天皇夫妻の硫黄島訪問なのである。戦後80年の「慰霊の旅」の最初にあたるとも言われている。石破総理の「戦後80年談話」は諸般の事情?で見送られるということだが、天皇は、ひたすら平成の天皇の「慰霊の旅」を踏襲することになるのだろう。その最初にして、あまりにも政治的なタイミングでの硫黄島訪問であると思えてならない。

 平成の天皇夫妻は、1994年2月、硫黄島を訪問している。以下は、拙著において、硫黄島で詠んだ天皇と美智子皇后の短歌について書いている部分だが、ご参考までに。

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「一九九四年二月、天皇夫妻は、六月のアメリカ訪問に先立って小笠原諸島を訪問、硫黄島の戦没者の碑、鎮魂の碑に参拝、天皇は「精根を込め戦ひし人未だ地下に眠りて島は悲しき」とやや儀礼的に詠んだが、皇后はつぎのように詠む。

・慰霊地は今安らかに水をたたふ如何(いか)ばかり君ら水を欲(ほ)りけむ(「硫黄島」一九九四年)

硫黄島は、アジア・太平洋戦争末期、一九四五年二月一六日に米軍の砲撃が始まり、三月二六日制圧され、日本軍「玉砕」の島として知られる。戦死者は、日本軍約二一九〇〇名、米軍六一四〇名に達した。生き残った兵士たちや島民たちの生の証言は、筆舌に尽くしがたい凄惨を極め、テレビ番組やNHKアーカイブスの「戦争証言・硫黄島の戦い」、厚生労働省の「硫黄島証言映像」などで知ることができる。兵士たちは、水や食料、武器を絶たれた中での戦いであった。 大岡信は、「立場上の儀礼的な歌ではない。豊かで沈痛な感情生活が現れている。(中略)最新作まで一貫して気品のある詠風だが、抑制された端正な歌から、情愛深く、また哀愁にうるおう歌の数々まで、往古の宮廷女流の誰彼を思わせる」と絶賛する(「折々のうた」『朝日新聞』一九九七・七・二三)。だが、この一首は、死の間際に水を求める兵士たちの壮絶な姿を情緒で包み込み、美化してはいまいか。」拙著「美智子皇后の短歌」(『現代女性文学論』翰林書房 2024年)より。

 

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2018年10月 2日 (火)

沖縄県、新知事誕生、私たちがやらなければいけないこと

  沖縄の県知事選挙では運動の在り方とその結果に、いろいろと考えさせられている。

佐喜真候補は、政権与党の政党色を前面に押し出しながら、肝心の辺野古新基地建設への対応を回避した、というより隠ぺいした。公明党を佐喜真支持へ引き入れるための方策だったのだろう。その代わりなのか、突如、スマホ料金4割値下げなど、自治体マターでない公約が飛び出したりした。対立より対話をと経済振興を強調したものの、菅官房長官の3度の沖縄入りも、普段の、あの面倒くさそうな記者会見を見せられているので、演壇でいかに愛想を振りまこうとも、むしろマイナスだったろう。同じく、小泉進次郎の総裁選での優柔不断さとタレントのような振る舞いには、いささかげんなりした県民も多かったのではと思う。

一方、玉城候補は、政党色を極力出さず、支援政党の幹部と並ぶことなく、翁長知事の遺志を引き継ぎ、辺野古の新基地建設を阻止すべく働きたい、通学のバス料金を無料にしたいなどの公約を訴えた。ゆいレール以外に鉄道がない沖縄では、バスは大事な基幹交通機関なのだから、県民にとっては切実であったに違いない。そんなことも、無党派層の7割を引き寄せ、自民党・公明党の支持者の一部も玉城候補に投票したのではないか。これからは、専門家?の選挙分析情報が流れるに違いない。それにしても、翁長知事の「遺言」で、玉城候補の名前があったという情報が流れたときは、ハラハラした。「遺言」で候補者が決まるなんて、あってはならないと思ったからだ。結果的ではあるが、政党色を前面に掲げず、プロのタレントとしての経験による親しみやすさが、当選に繋がったのではないかと思った。

玉城新知事の行く先は、課題も多く、政府やアメリカ政府との交渉にも難題は待ち構えている。「野党共闘」「オール沖縄」の勝利というわけにもいかないのが現実である。しかし、安倍政権への打撃になったことは確かなので、これを機会に、本土の私たちは、自分たちの問題として考えなければならない。私は、かねてより、一刻も早く、日米安保体制、日米地位協定、日本の防衛政策の見直し、自衛隊法改正に踏み込むべきだと思い、野党にはそういう攻め方をしてほしい、と思っている。米軍オスプレイの横田基地への正式配備が決まり、自衛隊のオスプレイの佐賀空港配備も決定した。山口県と秋田県では、自衛隊のイージス・アショア設置の候補地の反対運動が展開中である。どこに、ではなく、一基1000億以上、その他の備品・経費を入れると2基で6000億にも及ぶという、迎撃ミサイルシステムの必要性が問われている。いまの安保環境の中では、いわば無用の長物ともいえ、その効用すら、専門家からも危ぶまれながら、<専守防衛><抑止力>という名のもとに導入が強行されようとしている。私の住む千葉県でも、木更津駐屯地は、米軍のオスプレイの整備基地になってしまったし、自衛隊のオスプレイも飛んでくる日は近い。あの得体のしれないトランプ大統領に、そこまでひれ伏する安倍政権には、外交や、防衛政策への見識が見出せない。<土台>はそのままに、続行するという安倍政権だが、わが身には遠いことではなくて、私たちの町にも、日本の福祉の貧困や防衛費ばかりの肥大化の影響が迫ってきている。

やや旧聞に属するが9月の半ばの休日、最寄りの駅前で、地元の9条の会でビラまきをした。 2006年、会の発足以来37号を数えるニュースを配ったのだが、反応は、決して良いとは言えなかった。「憲法9条を守りましょう」、「憲法9条への自衛隊明記を阻止しましょう」、「戦争のできる国にしてはいけません」と訴えても、スマホから目を離さない人、まっすぐ前を向いて私たちを避けるように通り過ぎる人、両手に手荷物一杯の暮しが第一という買い物帰りの人、手を払って、怒りをあらわにする人・・・。私自身も無党派層の一人ではあるが、なかなか沁み込んではいかない私たちの声。少しでも一緒に考えるのには、いったいどうしたらいいのだろう。

それでも、会の代表のTさんが、急きょ作ってくれた、色とりどりのお手製のサンバイザーをかぶって、マイクを握り、ニュースを配ったのだが。

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2018年7月16日 (月)

目取真俊講演会に出かけました

 猛暑の土曜日714日、どうしても聴いておきたかった。目取真俊の小説「平和通りと名付けられた街を歩いて」を読んだことから、天皇制への確固たる批判の姿勢を知り、他の作品からは、沖縄の抱える問題を鋭く分析、提示していることを知り、多くを考えさせられた。昭和、平成の天皇の沖縄との関係を調べるきっかけになった。私は、とくに、その短歌に着目しながら、いくつかの論稿をしたためた。そして、沖縄の歌人たちの短歌、本土の歌人たちの詠む沖縄、本土の歌人たちの沖縄の歌人たちへの対応についても、いささかながら言及してきたからでもある。

 そして何より、辺野古の海を守るため、基地建設に反対・抗議するカヌーチームの一人として発信する「海鳴りの島から」を読みながら、励まされ、座り込みにいけないのを嘆く日々を過ごしているので、目取真さんの声を聴きたかったのである。

 講演の前半は、目取真さん自身が、毎日、撮り続けている海上での抗議活動の様子を伝える映像を中心に進められた。前日713日の活動を撮ったものも映し出され、その速報性にも驚いた。ブログ「海鳴りの島から」をまず見ると生々しい写真が続く。すでに715日の記事には、この日の講演会の報告もなされていた。 

 

〇海鳴りの島から 沖縄・ヤンパルより…目取真俊

https://blog.goo.ne.jp/awamori777

 

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 工事の進行状況と海上の抗議行動とその弾圧の熾烈さ、まず海岸に工事用の道路ができ、両端から始まった護岸工事K-1N-3は繋がり、もはや完了間近いと思われる。しかし、カヌーは、幾重ものフロートやフェンスを越え、振り落とされながらも、工事船に接近してスクリューを回らないようにし、クレーンから降ろされる10トンの石が積まれたモッコの下で待ち受けるなどの抵抗によって、工事は一日でも一時間でも遅らせるという、過酷な戦いでもある。毎朝、7時には、海岸に着き、4時ごろまで活動は続き、家での入浴と食事、ブログ執筆などで、一日が終わるという。最近の工事現場では、カヌーが来ない朝6時から工事を始めることもあるという。もし、抗議をしなかったら工事は進む。踏みとどまって抵抗しないと、沖縄には逃げる場所がない、だからあきらめてはいけないと。
 後半は、沖縄の歴史、米軍基地の沿革―本土に散在していた米軍基地が地元の反対運動に遭って、次々と人口140万の沖縄に移され、そして、沖縄の中では、中南部から人口10万の北部に基地が集中していく現況に言及する。本土と沖縄の関係が沖縄県内でも基地のある所とない所の関係が生し、中南部にますます人口が集中するという現象がみられる。沖縄の経済を支えていた3K―基地・きび・公共事業から、観光の比重が高まり、平和の大事さも浸透している一方、本土には知られない、基地がもたらす犯罪多発、教育環境の悪化など目に余るのが実態である。

さらに、817日に、土砂投入工事を開始するとしている沖縄防衛局に対して、承認撤回などをめぐる翁長知事への評価をめぐっての言及もあった。沖縄の革新はすでに革新首長が十分の七の時代から十分のゼロへ衰退し、翁長知事にしても、稲嶺前名護市長にしても、もともと保守派であったのだが、現在に至っている。ともかく、いまは、闘病のなかの決断を迫られている知事を見守りたい、すべての元凶は政府、安倍政権にあるのだからとも。

 

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新基地建設が進むきょんぷシュワブ沿岸6月29日、名護市辺野古全景(小型無人機撮影)、
「沖縄タイムス」2018年7月13日

 もっと、いろいろな話をされたと思うが、うまくまとまらない。しかし、基地の本土引取り論、沖縄独立論、県民投票の賛否など核心に迫る質疑応答もあって、目取真さんは丁寧に答え、私の理解も少しだけ深まったようにも思う。引き取り論については、安保を前提にしながら引き取ろうと言っても、いったいどこがどういう基地機能を担うのか、具体的な道筋とその可能性が見えない以上賛成できない、という。独立論も、研究者や評論家らによって長い間主張されてきていて、高まりつつも、その実現性に欠け、現在の反基地の闘い、新基地建設を止める運動にはなっていないという。県民投票については、若い人たちが中心になって進めている運動ながら、まず、県民投票をするための条例制定を目指して、有権者の50分の1、約24000名の署名を集めなければならない。723日が締め切りだが、その数のクリアも危うい。たとえ、クリアしたとしても、実際に県民投票にいたるまでの手続きに時間がかかりすぎ、タイミングが悪すぎ、新基地建設の歯止めにはならない。それに、目取真さんは、署名の集計状況を見て、基地を抱える伊江村、東村などが限りなくゼロに近い数字にも驚いたともいう。Photo_6

 

「『辺野古』県民投票の会」より発表

なお、会場の若い男性から、海上抗議行動を始めた動機を尋ねられ、始めて4年になるが、かつて生家のある今帰仁の海岸で、青い海にウミガメが泳ぎ、ウミガメの産卵も目の当たりにしていた少年の頃を思い出し、ウミガメが産卵の海岸を奪われ、赤土でサンゴが死滅してゆく現実を前に、始めたという。カヌーは自分の手で漕いで、海に出るので、五感で辺野古の海の美しさを感じることができるからだとも、語っていた。

さまざまな思いで、辺野古に座り込みをする人々、カヌーで抗議を続ける人々に対して、陸上では、機動隊員と多くの警備会社アルソックの人たちがごぼう抜きをする。海上では海上保安庁の隊員と警備会社セントラル警備が請け負い、カヌーの侵入を阻止し、突き落とそうともする実態にも触れた。海上の民間警備は、かつてマリン・セキュリティが請け負っていたが、予算の水増しが告発されて交代したという経緯もあったという。

私が最初に読んだ短編小説「平和通りと名付けられた街を歩いて」のラストシーンは忘れがたい。次第に体が冷たくなっていく祖母を背負い、二人の大切な場所に向かう孫の少年の心の陰影、その優しさには、読むたびに、人に伝えるたびに涙してしまう。皇太子夫妻を沖縄に迎えるにあたって、かつて平和通りで魚を商い、一家を支えていた祖母が徘徊しないようにとの警察からの要請で、その当日、家族は祖母を部屋に閉じ込めた。だが、いつの間にか抜け出して、皇太子夫妻の乗る車のフロントガラスに汚物にまみれた手形をつけて、こと切れるという、いわば「不敬」小説なのである。難解にも思える、ミステリアスな、短編も多いのだが、そこには、いつもどこかに人間のやさしさが秘められているのが特徴に思われた。今回、話を聞いて少し納得したような気がしている。

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辺野古に新たな柵設置 ゲート前、抗議激化に備えてか、
米軍キャンプシュワブの工事用車両用ゲート前で進められる柵の設置作業、7月15日午前1時18分、名護市辺野古で。「東京新聞」18716 朝刊。深夜の突貫工事であることが分かる

<7月18日付記>

目取真さんの話の中で、大事なことを一つ書き忘れていた。大型船によるボーリング調査が始まったのは昨年2017年3月だったが、すでに、埋め立て予定地の一部の海底が軟弱なことがわかって、さらに調査を進めるためではなかったかという。工事予定が中止され、一部変更の理由は明らかにされていないが、海底は40mの厚さの泥状態の軟弱地盤で、45トンのコンクリートブロックは沈み込んでしまい、埋め立ては不可能だというのだ。今朝の東京新聞「こちら特報部」によれば、沖縄の市民団体の情報公開によって明らかになった、2014年から2年にわたってのボーリング調査の結果は、地盤の固さを示すN値がゼロであったというのである。国は詳細な調査を出さず、いずれ総合的な判断をするとしているが、海底地盤改良には巨額の費用が不可欠となる、という。

 

 

 

 

 

 

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2018年5月 6日 (日)

5月5日、「木更津にオスプレイ要らない!」のチラシを配布しました

  4月27日、地元の9条の会の高校前でのニュース配布に続き、5月5日には、ユーカリが丘駅前で、午後の約1時間、会特製?のチラシを配布しました。「木更津にオスプレイ来るな、オスプレイ要らない!」自衛隊の木更津駐屯地が沖縄米軍オスプレイ24機の整備基地となり、さらに急きょ、陸上自衛隊がアメリカから購入のオスプレイ5機が、この秋にも配備されることになったことを、千葉県民は意外と知らないのではないか。そんな会員の思いで、作ったチラシでした。

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 会員ほかあわせて10人以上で休日の駅頭を行き交う人たちに訴えました。受け取りは意外に良くて、「え?そうなの」「怖いね」「頑張って」などの声に励まされながら、北口・南口と立ちました。折しも、5月4日・5日の『東京新聞』の千葉中央版に、木更津のオスプレイについて「高まる不安 オスプレイ暫定配備か」の記事が連載されたのです。「事故起きてからでは遅い」の見出しを頂戴して、慣れないながら、以下のようなトークとなりました。

 途中、ご近所の知り合いとも久しぶりにお会いして、しばらくおしゃべりをしたりすることも二度ほどありました。

 

~~~私のトーク~~~

みなさん、事故が起きてからでは、遅いのです。

木更津が米軍のオスプレイの整備基地になるのをご存知ですか。沖縄の普天間配備の24機が、かわるがわる整備のために木更津の自衛隊駐屯地にやってきます。整備直後の点検・試験飛行も続きます。図体ばかり大きく、非常に危険なオスプレイであることは、沖縄の名護の海岸に墜落したり、伊計島に部品を落としたり、事故が続いていることでもわかります。沖縄のオスプレイ配備をとめましょう。木更津の整備基地化を止めましょう。

事故が起きてからでは遅いのです。
 みなさん、私たちは、さくら志津憲法9条をまもりたい会です。10年にわたって憲法9条をまもりたいとの思いで活動してきました。木更津の自衛隊駐屯地に、陸上自衛隊が購入した、あの事故率が極めて高いMV22というオスプレイ、その配備が決まりました。今年の秋には5機配備されます。

 一機100億円もするオスプレイですが、その性能や危険性については悪名高く、未亡人製造機とも呼ばれています。佐賀空港の整備直後の点検飛行中の自衛隊ヘリが墜落しましたね。機種は違いますが、その原因がわからないので、オスプレイの配備予定も立たなくなって、急きょ、佐賀空港から木更津に変更されたのです。佐賀でダメなものは、木更津でもダメなのです。

事故が起きてからでは遅いのです。

 千葉の空は、米軍のオスプレイ、自衛隊のオスプレイが、飛び交うことになります。千葉の空、木更津の空、佐倉の空も危ないのです。千葉県や木更津、森田知事や木更津知事は、米軍のオスプレイ整備基地化は認めてしまいました。自衛隊オスプレイは、あくまでも暫定だとしていますが、国からの、防衛庁からの情報はほとんどありません。

事故が起きてからでは遅いのです。

 木更津に米軍のオスプレイ来るな、自衛隊のオスプレイ要らない、沖縄にオスプレイ要らない、日本にオスプレイ要りません。

 わたしたちの意思を、防衛省に、森田千葉県知事に、木更津市長に、佐倉市長に届けましょう。

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5月4日の『東京新聞」千葉中央版から

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2018年4月16日 (月)

嵐のあとのアピール行動、安倍政権には、みな怒っているぞ!

 嵐のような風雨がおさまった415日午後、4時から、地元のユーカリが丘駅前で、「うそつき安倍政権はご免だ」「オスプレイは、木更津にくるな」のチラシの配布に参加した。10日ほど前、45人の市民有志の話し合いで始まった計画だったが、ご覧のようなチラシの配布に23人が集まった。これまでもいろいろな活動でお目にかかった方も多かった。ただ今回は、地元でのことだったので、ご近所の方々にも、ご案内の手紙とチラシをポスティングさせてもらった。思いがけず数人の方が駆け付けてくださった。チラシ配布なんて初めてという方ばかりで、「なかなか、受け取ってくれないものなのね」、「テレビを見ては、怒り狂っていた」、「なんで4割近い人がこんな政権を支持しているのかわからない」・・・との感想だった。ふだん、出会っても、そんな政治向きの話などにはならなかったのに。国会前集会に出かけられる人は限られるが、多くの人たちが怒っていることがわかるのだった。 

 リレートークの方も、10人以上の人たちが、その思いを述べたのだった。私は、今日のチラシのテーマである、安倍政権の余りのひどさ、役人に、記録がない・記憶がない・承知していないと答えさせ、自らもウソをつき続け、文書の改ざんまでさせた政治家たち、安倍首相はじめ閣僚をひとまず辞めさせたいという思いも強かった。しかし時間のこともあって、「オスプレイ来るな」の方を話すことにした。手元のメモを再録しておこう。3分にも満たないトークながら、むずかしい。

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前夜に手づくりした横断幕、持ちやすいように段ボールで裏打ちも

 

*** 私のトーク*** 

皆さん、私は、○○に住んでいます。ふだんは「憲法9条をまもりたい会」に参加して10年ほど活動をしてきた者です。 

皆さん、木更津の自衛隊駐屯地は、米軍の基地でもあります。ご存知でしたか。米軍は、木更津を沖縄海兵隊のMV22というオスプレイ24機の整備拠点としました。木更津に、米軍のオスプレイが飛んでくるのです。すでに1機が木更津で整備中です。整備の必要なオスプレイ、25mプールにも入りきらない巨体のヘリがやってきます。しかも、世界各地で、日本の沖縄の名護でも墜落し、部品をあちこち落とすオスプレイ、乗務員の犠牲者が続出して、アメリカ本国では数多くの未亡人を生みだす「未亡人制作」のヘリと呼ばれています。木更津では、整備を終わったとされる試験飛行が繰り返されます。佐倉の空も例外ではなく、危険にさらされます。森田県知事、木更津の市長はこれを了承してしまいました。

 さらに、最近、自衛隊がアメリカから1100億円もの言い値で買ったオスプレイMV22が、木更津に配備されることになったのです。重大事故が多いアメリカ海兵隊と同じMV22のオスプレイというヘリなのです。この秋にも木更津に配備されるとの報道がありました。先日、佐賀空港を飛び立った自衛隊のヘリが民家に墜落しました、試験飛行のさなかでしたね。地元の猛反対で、佐賀空港へオスプレイの配備ができなくなりました。佐賀がダメなので、木更津へと言うことになったのです。佐賀でダメなものは木更津もダメなのです。木更津の市民と一緒に、県民が一体となってオスプレイ来るな、の共闘をしたいと思います。なんとしても米軍のオスプレイの整備拠点阻止、自衛隊のオスプレイ配備を阻止するために、共に力を合わせましょう。

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森友・加計・自衛隊日報問題・・・、新たな情報が報道され、状況も刻々かわり、発注が遅くなり、4月12日に発注、14日着でした

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2017年10月15日 (日)

雨の駅頭で、「9条をまもりたい」のニュースを配る

きのうも冷たい雨の土曜日でしたが、地元の九条の会「さくら・志津憲法9条をまもりたい会」は、最寄りの駅頭の通路で、会のニュース35号を配りました。今月の世話人会で、衆議院選挙を前に、何かしなくてはと、最新号のニュースを増刷りして配ることになりました。ニュースの内容は、次の通りですが、会のブログをご覧いただければ、読むことができます。「とっつきにくいよな」「ちょっと難しすぎる」「読む気もしない」などの、きびしいご意見もいただきますが、一度ご覧の上、ご意見いただければうれしいです。

1頁:自衛隊の憲法明記は9条破壊宣言
2~3頁:共謀罪は施行されたが・・・反対の運動は続き、メディアも危険視
4頁:膨張し続ける防衛費~あなたは、どこの国の総理ですか

詳しくは、「さくら・志津憲法9条をまもりたい会」ブログ

http://sakurasizu9jo.cocolog-nifty.com/

 この日は、急きょ、「佐倉・九条の会」と合流での活動となりました。総勢9人、横断幕を掲げ、ささやくように9条は宝と訴える人、マイクを手に自衛隊の海外派遣の理不尽を熱く訴える人、私は、この地域で、9条をまもりたいの思いで、市民が相寄って活動を始めて11年目になること、今回の選挙では、憲法、とりわけ9条が問われている大事な選挙であることだけを訴えました。通行の方々、受けとってくださる方もさまざま、「頑張りましょう」の声には励まされました。一方で、「あんたたちは、どこの党?」との質問は、この日もありました。選挙運動期間中でもあり、当たり前なのかもしれません。「私たちは、政党ではないんです。市民の有志の会です。憲法9条をまもりたいと、10年間活動を続けています。これが一番新しいニュースです。ぜひ読んでみてください」と大急ぎで話すと、手を伸ばして受け取ってくれる場面もありました。

手渡そうと近づくとよけて過ぎる人、邪険に振り払う高齢男性、スマホから目を離さない若い人、おしゃべりをしながらの中高年の女性たちはまず受け取ってくれない、おしゃべりに夢中な高校生たちでも男女を問わず、軽く受け取ってくれる、カップルや家族連れは、みきわめが難しい・・・。

相変わらずの光景ですが、学ぶことも多い一時間でした。

 

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2017年5月 3日 (水)

駅頭で、「憲法9条をまもりたい」のニュースを配りました

 きのう52日、憲法記念日を控え、地元の9条の会で、ニュースを配りました。夕方の4時半からの1時間、11人ほどで、「さくら・志津憲法9条をまもりたい会」ニュース34号を配りました。近くの県立高校の下校時間にもあたり、また買い物客も多い駅前のデッキは、かなりの人通りでした。全部で200枚弱を配ったことになりますが、受け取りの感触は、私には今一つでした。小さなお子さんを連れた家族連れや高齢者、そして、高校生たちに、受け取ってくれる人が多いようでした。一方、働き盛りの年代層、中年男性や若い女性たちは、「オレたちには、そんなこと考える必要もない」「私たちに関係ない」みたいな、かたくな態度で通りすぎていく人たちが多かったような気がしました。

 私たちの会は2006年から活動を始め、11年目に入りました。10数人の世話人から、亡くなった方も3人いらして、その後の出入りはありながら、細々と活動をつづけています。

 この日、マイクを持ったのは、いつものNさん、私も少しばかり手伝いましたが、どうも苦手です。原稿を持たずに呼びかけることができるようにとも思います。出かける直前のメモは以下の通りでしたが、どこか抜けたり、足したりと~。

 

 「皆さん、私たちは、さくら志津憲法9条をまもりたい会です。2006年から活動を始めて10年たちました。いま、最新号のニュースをお配りしています。どうぞ、お手に取ってお読みください。今年は、あすの憲法記念日で、憲法施行70年になります。私たちは、この憲法に守られ、日本は戦場になることも、海外の戦場で人を殺すことはありませんでした。その海外でも日本の憲法、とりわけ憲法9条が高く評価されてきました。

その憲法が、いま安倍政権によって変えられようとしています。昨日、憲法改正の集会で、安倍総理は「憲法改正の機は熟した」と発言していました。はたして、そうなんでしょうか。

安倍政府と改憲勢力は、まずは、一見、聞こえの良い、環境権とか、プライバシーの権利とかを守るため、最近では、高等教育の無償化を図るために、憲法を改正しようとしています。まずは、こうしたことから、改憲、お試しの改憲をしてから、9条を変えようとしています。環境権、プライバシーの権利、教育の充実にしても、現在の制度や法律で十分対応できるのです。

共謀罪の新設もそうです。いまある法律で守れることを守らず、テロ防止とかオリンピック開催のためにという口実で、共謀罪を新設する目的は何でしょうか。一般市民の活動を普段から監視して、政府に少しでも異を唱える人たちや集まりを萎縮させようとするのです。政府に都合のいい法律の新設や憲法改正には、私たちは反対です。

もう一度、立ち止まって考えてみましょう。」

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5月3日の朝、
ドクダミが繁茂するなか、今年は、生垣のレッドロビンの内側から咲き始めたテッセン
奥の紫モクレンのさかりは過ぎていた

 

「さくら・志津憲法9条をまもりたい会」のブログでは、ニュースのバックナンバーも読めます。ぜひお立ち寄りください。 

http://sakurasizu9jo.cocolog-nifty.com/blog/#_ga=2.161657660.1437253997.1493986454-443006642.1464273255

なお、以下は、私が最新号に寄せた文章です。

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「劇場」のカーテンは降ろさせない

トランプ劇場、小池劇場、籠池劇場と呼ばれて、メディアを賑わしています。

今回の籠池劇場は、森友学園に異常な安値とスピードで国有地を払い下げられたことを、一人の豊中市議の疑問から明るみに出たことに始まりました。国有地払い下げに政治家の圧力、官僚の加担、首相夫人の関与にまで発展しました。舞台での敵役は、籠池一家から、政治家や財務省・大阪府の役人、首相夫人まで飛び出し、目まぐるしく入り乱れています。政府は幕引きに躍起です。一部マス・メデイアは視聴率が少しでもとれればと、視点をずらして扱い続けていますが、登場するコメンテイターが、徐々に、首相の仲良しジャーナリスト「すし友」に移行しているのが気になります。財務省・大阪府の情報公開や官僚や首相夫人の証人喚問で、真実を明らかにしていくべき問題でしょう。世論の力、国民の力が問われる局面です。

アメリカでは、トランプ大統領の暴走に対して、議会や司法が、そしてメディアがきっちりと歯止めの機能を果たしています。韓国においても、国民や司法の力がトップを変えました。安倍首相は、トランプに、真っ先に駆けつけたといって自慢げであったし、その後もトランプ追随が目に余ります。

私たちのささやかな活動さえも監視の対象とされる「共謀罪」の新設、災害復興支援打ち切りの一方で、原発再稼働への舵を切り、天皇の退位問題をきっかけに、君が代・日の丸・元号・教育勅語などの問題がウヤムヤに溶解し始めています。さらに、沖縄の基地新設を既成事実として進む日米同盟強化など問題は山積みです。「残業月100時間未満」と非正規拡大のセットは、まさに「労働者哀史」です。私たちの身近な不安をあおることばかりです。

私たちは、政党に頼り、専門家の話を聞くだけではなく、自分たちの素朴な疑問からスタートして、一人一人が、自ら調べて、発信して、議論して、行動する努力なくしては、政治や世論を変えることができないと思っています。

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手入れせずとも、毎年咲いてくれるツツジ

 

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2017年3月30日 (木)

二つのドキュメンタリーを見た~アウシュビッツと沖縄と(2)

「いのちの森 高江」(謝名元慶福監督作品 2016年)

 最近、友人からDVD「いのちの森 高江」を借りて見た。沖縄の基地闘争のドキュメンタリー映画は、いくつか制作されているようなのだが、私は、森の映画社のニュースリールを見る機会が何回かあった程度である。

 米軍の基地、北部訓練場の長い歴史、高江の住民たちの長い闘争の歴史と現状を怒りを込め、だが、 淡々と綴る。あわせて、アキノさんという蝶類研究者の女性が多くの小さな命の営みを求めて、高江の森を案内するのだった。

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1970年代、米軍がベトナムの密林に見立てた訓練がなされていた

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北部訓練場だけでもヘリコプター事故がこれだけ起きている。さらに、オスプレイの飛行・離着陸の危険は計り知れない

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高江の森の生態系のすべてを破壊する工事は許せないとするアキノ(宮城秋乃)さん

 

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高江の住民たちは、工事差し止めの訴えを起こしたが

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映画の中には、こんな映像もあった。生活道路が封鎖され、今はこの石碑に近づけない、との解説があった。1916年(大正5年)、大正天皇即位を記念し造林地に建てらえた石碑は傾いている

 

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2017年3月11日 (土)

さまざまなニュースが錯綜する中で、3月11日を迎えた~南スーダンからPKO派遣部隊の撤退の意味

 きのう310日の夕方、南スーダンへのPKO派遣の自衛隊施設部隊の撤退のニュースはあまりにも、唐突で、不自然だった。森友学園籠池理事長の記者会見に割って入った形の、首相の記者発表であった。施設部隊の仕事が「一定の区切り」がつく5月末をもって撤収するのだという。昨年の9月ごろから検討していたという。治安が悪化しているからではないのかという記者の質問には答えない3分間のぶら下がりだった。追いかけるように、菅官房長官、稲田防衛大臣、自衛隊トップは、治安悪化が撤退の原因ではないと必死の弁明が続いた。

11日、245分が過ぎた。6年前、私たち夫婦は、浅草での東京大空襲の写真展を見学、体験者の話を聞いた後、新宿に向かう山手線に乗っていた。車内に一時間半ほど閉じ込められた後、線路上に降ろされ、代々木駅近くから新宿まで歩いたが、もちろん家に帰る交通は断たれたので、思いつくまま、ひたすら池袋の私の実家へと歩き、7時過ぎにたどり着いた。いわゆる「帰宅難民」であったことを思い出す。その後、津波の被害、福島原発事故の深刻さを知ることになった。亡くなった人々、行方不明の人々の家族に、いまだに避難生活を余儀なくされている12万人の人々、生活再建のめどが立たないまま不安な日々を送っている人々に、何と声を掛けたらいいのだろう。

 

きのう、310日の朝刊には、週刊文春と新潮の、森友学園と安倍政権の関係のドロドロを競うように報じる広告が出た。新聞報道はじめ、テレビのワイド番組でも、新しい映像や情報が飛び交っていた。午前11時過ぎには、韓国の憲法裁判所が朴大統領の弾劾訴追を受けて罷免を宣告した。午後3時からは、小池都知事の定例記者会見が行われていたが、私は途中でテレビは切っていた。夕方、夫が書斎から下りて来て、5時半から、森友学園小学校申請取り下げの籠池理事長の記者会見があるらしいと。塚本幼稚園の会見場に現れた理事長が話し始めたが、前日の小学校建設現場での2回のぶら下がりでの独演の繰り返しであって、いつまで続くのやらと思っていた矢先、突然の速報が、冒頭の首相の記者発表だったのである。

  この日は、さらに、クアランプール空港で殺害された男性は金正男と特定したというニュースも届き、38日には金正男の長男の動画がネット上投稿されたニュースも流されていた。

騒然としたニュースが続くなか、首相の妻と森友学園との関係や言動の公私の混同がクローズアップされたり、政治家からの働きかけがあちこちから噴出してきたり、少なくとも籠池理事長の国会への参考人招致の世論の声が色濃くなる中で、首相の身に危険が迫ってきているのを察知したのだろう。そして、3月の中旬を迎え、各社の世論調査日程の直前のタイミングで、南スーダンからの撤退が発表されたのではないか。この見え透いた、目くらましまがいによる世論操作に騙されてはならないと思う。騙されるとしたら、まさに国民の民度が問われる場面だろう。

それにしても、派遣の自衛隊員は、どうか無事に帰国してほしい。すでに、昨年7月、現地で悲惨な戦闘場面を目撃して心的外傷後ストレス障害(PTSD)のケアが必要になった隊員が複数、約20人いることが、防衛省関係者への取材で分かったという報道もある(『毎日新聞』夕刊 2017311日)。

森本学園問題も、これで収束してはならないはずで、国有地の不透明な格安払下げ、森本学園での教育勅語暗唱などの偏向教育、小学校認可関連で、安倍首相夫妻はじめとする政治家たちと役人たちの動向が何を意味するのかを、徹底的に解明してほしい。

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2017年2月27日 (月)

オスプレイ、千葉の空にもやって来た

 穏やかな日曜の午後だったが、地元の9条の会で、ユーカリが丘駅頭でチラシを撒く宣伝を行い、参加した。参加者11人、1時間で、何枚撒けたのだろう。私は、北口で10枚、南口で15枚ほど、手渡すことができた。

 千葉県木更津市の自衛隊基地に、この1月から米軍のオスプレイの整備拠点が置かれ、すでに房総の空を飛んでいる。昨年12月13日、沖縄県名護市海岸に墜落した、あのMV22オスプレイである。 空中給油中に、プロペラがホースを切断したとか、12月19日には、飛行を再開、日本政府は、原因究明も情報公開もできずに、早々と容認した。佐倉の空に、いつ飛んでくるのか、墜落するか、わからないのだ。25メートルプールに納まらないほどの巨体、製作試乗中に30人もの死者を出し、本格飛行後も各地で事故が続発、8人もの死者が出し、負傷者は数知れない。事故率の高い、このオスプレイを、自衛隊も17機の購入を決めている。

 このオスプレイのなにが問題、何が危険なのか、知らなければならない、と今回の学習会を企画した。近くにお住まいの方は、ぜひご参加してみてください。

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 なぜ房総の空に飛行が集中するのか

 以下は、民間機の話だが。

 先日、千葉市内に所用があって出かけた。新京成千葉寺駅から青葉の森公園手前のハーモニープラザまで、歩いて5・6分の間になんと着陸態勢の低空飛行機が6機も確認できたのである。午後1時過ぎのことである。1分間に1機の割合の上、佐倉で見るよりかなりの低空で、高度は1000mはないだろう。騒音も大きい。羽田空港への着陸機であろう。自宅の佐倉市上空での飛行状況については、このブログでも何回か報告しているが、それでも、佐倉の場合は、北方からに着陸便だけなのだから。千葉市上空となると、西からの着陸便もだから、相当の数になるはずだ。

 というのも、羽田空港の西側の空は、米軍の横須賀、横田基地があるので、米軍の制空権の下で、民間機が飛べないのである。だから、房総半島上空に集中し、羽田空港のハブ化にともない東京区内の低空飛行も問題になっている。

 日本の空が、日本の空ではなくて、米軍機しか飛べないなんていう、理不尽があっていいのだろうか。住宅地の上を避けてコースを変えたり、高度を上げたりしても、根本的な解決にはならない。日本の空を取り戻すためにも、日米安保、地位協定の見直しが迫られているはずなのに、より強固にする?アメリカが、本気で日本を守ってくれるとでも思っているのだろうか。

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