2022年8月19日 (金)

マイナポイントのCMに、いったい、いくらかけているのか

Head-1

 このところ、「マイナポイント第2弾」のCMが目に余る。5月の本ブログでも触れたが、館ひろしや新庄らの動員に、さらに松坂大輔が加わっての新聞やテレビ、ネット上CMがすごい勢いで流れている。政府は、2万円というポイントをぶら下げて、マイナンバー制度の普及を図りたい一心らしい。 さらに、マイナンバーカードと健康保険証の一体化を義務づけ、2024年度には従来の保険証を廃止!とまで厚労省は目論んでいる。

マイナンバーカード、ここまでやるの?また始まったマイナポイント

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2022/05/post-fd7ddf.html

  一方、日本医師会の会長は、日程的には到底無理だとの認識を示し、実態としては、システムの導入・運用可能な医療機関や薬局は、7月末日時点で26.1%だというから、ようやく4分の一というところである。なぜそんなに急ぐのか。
   デジタル化で、医療体制は充実するのか。本来、患者の生命、安全が一番のはずだ。安心して子どもが産める病院は減り、高齢者の医療費負担を倍にして、診療抑制を図ろうとしているのが露骨である。少子化対策、健康寿命の延伸とは真逆の政策でしかない。
   マイナンバーカード促進の蔭で、デジタル化のための機器・システム導入業者、広告業界と政府、政治家たちの間で、よもやあやしい、黒いカネが動いてはいないか、そんな不安もよぎる。

   コロナ感染者数の激増、死亡者・重症者の増加、医療体制ひっ迫が、繰り返されているにもかかわらず、コロナ対策の緩和は無為無策に等しいのではないか。自宅療養者の死亡の増加、トリアージによって、見捨てられる命の危機にさらされている国民がいる。

マイナ保険証導入より、先になすべきことがあるはずである。

 

 

 

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2022年5月30日 (月)

マイナンバーカード、ここまでやるの?またもや、マイナポイントが始まるという

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 5月28日、週末の新聞の全面広告である。我が家で購読している三紙とも掲載されているので、全国紙のみならず地方紙にも掲載されたのだろう。「マイナポイント」第2弾のPRである。昨年の夏から秋にかけての、マイナンバーカード自体の普及のための広告の洪水にも随分と驚かされたが、今回もその一端ということか。またもや、”最高”20000円分のポイントで、人を釣ろうと大げさのことではある。役者も代わって、新庄剛志と館ひろし、あとの二人の名前は知らない。しかし、ことは大げさでは済まないのである。この広告費、いったいいくらかかっているのだろう。今回の広告のスポンサーは、デジタル庁・総務省・厚生労働省である。

 私は、当ブログで、2016年1月から始まったマイナンバー制度について、シツコイといえばシツコイのだが、後掲のように、何度も発信してきた。私には、マイナンバー制度のメリットが理解できない。メリットがあるというのならば、宣伝せずとも、普及するはずである。その広報、促進対策に、湯水のごとく税金が使われていることも許せない。今回は、まだ問い合わせていないが、たとえば、昨年、新聞全面広告、テレビコマーシャル、ネット上の広告・・・にどれほど使ったのかを総務省に問い合わせても、電話は回されるばかりで、行き着いた先の自治行政局住民制度課のマイナンバー制度担当室では、「広告代理店でないとわかりません?!」ということになる。

 6月から始まるというマイナポイント第2弾というのは、マイナンバーカード取得者で、第1弾のマイナポイント申込者、これからのカード取得者も 申請すると5000円相当のポイントが付き、カードを健康保険証としての利用申込みをすると7500円相当のポイントが付き、公金受取り口座を登録すると7500円のポイントが付き、合計2万円のポイントが付くというものである。マイナポイント申請は22年9月まで、上記利用申し込み、登録申し込みは23年2月までという。これで、カードの交付率を上げようというわけである。

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NHK
政治マガジ(2022年5月30日)より

 いずれにしても、マイナンバーカードに、個人情報が積み上げられることになるのだから、その保管・利用には、細心の注意が必要となる。保険証として使える医療機関が、まだ極端に少ない。キャッシュレス決済が可能になるのだが、18種のキャッシュレス決済サービスのどれか一つを選ばなければならない。銀行口座の登録は、いわゆる徴税との「紐つけ」の不安も大きい・・・。ご家族一緒の申請だと、ポイントはたくさんつきますよ、ということになる。子供の分までということになると、その管理・利用はどうなるのだろう。マイナンバーカードの交付に必要な赤ちゃんの写真の撮り方まで指南するサイトがあった。

 ところで、ここ数年の、カード交付率は、以下の通りである。21年に飛躍的に倍増したのは、コロナ対策として特別定額給付金として国民1人当たり一律10万円の給付が、その要因であった。20年4月20日の閣議決定により、(1400億円余の事務費を含め13兆円を計上)マイナンバーカードによるオンライン申請も可能となったからであった。しかし、郵送による方が、給付は早く、オンライン申請者の給付はかなり遅れるという結果になった。もう一つの要因として、マイナポイント制度の第1弾が20年9月1日から21年3月31日に実施ではあったが、はたして、その効果を一概にそれを示す数字はないのだが。

マイナポイント事業第2弾によってどれほどのカード普及が促進されるのか、私には疑問が多い。

 

2019年7

2020年5

2021年5

2022年5

全国

13.5%

16.4

30.0

44.0

町村

10.8

13.6

27.0

39.8

総務省のホームページ「交付状況」からから作成。19年は7月1日、20年以降は5月1日の数字で、%を示す。

 

<昨年、デジタル庁発足前後のマイナンバー関係の当ブログのレポート>

イナンバーカード、このCMの洪水はなんだ?!(2)(2021年11月13日)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2021/11/post-dbc3cf.html

マイナンバーカード、このCMの洪水はなんだ?!(2021年1015日)http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2021/10/post-8b9bd0.html

◇デジタル庁、発足だって?!いったい何をやってくれるのか~ 8000憶はどこへ行く(202191日)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2021/09/post-ecdd68.html

マイナンバーカード、全面広告、朝日の見識を問う2021828日)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2021/08/post-820e5f.html

なんとも鬱陶しいマイナンバー、私は使わない202143日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2021/04/post-449614.html

<マイナンバー制度導入前後の当ブログのレポート>

◇マイナンバーその後、保険会社からマイナンバー申告書類が届く2016814

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2016/08/post-23cd.html

◇マイナンバーに法的根拠はあるのか~内閣官房も自治体も、その説明に苦慮している! 16/01/15

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2016/01/post-7a6d.html

◇マイナンバー通知、到着、どうしますか、「ニューデンシャ」って、何?! 15/12/05

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/12/post-8d52.html

◇「マイナンバー制度」は、日本だけ!? 先進国の失敗からなぜ学ばないのか 15/11/25

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/11/post-afb2.html

 

 

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2021年11月13日 (土)

マイナンバーカード、このCMの洪水はなんだ?!(2)

 11月11日、またもや、マイナンバーカードの新聞全面広告が出た。テレビのCMもネット画面の広告も、一段と増えたような気がする。8月28日、10月15日の本ブログでも書いているが、今回の新聞全面広告は、一回目の黒柳徹子にかわって、佐ゝ木蔵之助である。「え?まだ?そろそろあなたもマイナンバーカード」のキャッチコピーとともに、蔵之介のセリフのような形で「知ってる?いまや3人に1人が、持ってるんだって。だから、作っちゃいました。世の流れに、流されたわけじゃなく、乗ったんです。」と。デジタル庁・総務省・厚生労働省の三者が広告主である。今回は、『東京新聞』にもあったから、全国の地方紙にも出たのではないか。この予算たるや、前回の記事でも、総務省自治行政局住民制度課マイナンバー制度支援室に問い合わせても、昨年度の補正予算の積み残しを使っていることしかわからず、詳細は不明である。

 今回の広告の前日の11月10日には、自公が18歳以下の給付金で合意し、11日の広告と同じ朝刊に、その概要が報道されたのである。それによれば、18歳以下の子どもに一律に10万円相当を給付するというのが、公明党の選挙公約だったので、実現を迫ったらしいが、自民党は、世帯の所得制限は必要として、960万円に落着となった。しかし、所得制限といっても、従来の児童手当給付のシステムに乗っかるだけのことで、制限される世帯は一割にも満たないという。公明党は、選挙の<お約束>だから?親の所得による<分断>を避けたい?というが、一党の<お約束>のために、税金を使ってしまっていいものか。所得の格差、正規・非正規、男・女などによる<分断>はどうするつもりなのか。余裕のある子だくさんの世帯は優遇され、困窮世帯や19歳以上の学生、高齢者、単身者の困窮者は対象以外となる。もっとも、10万円といっても5万円の現金は年内に、来春のクーポン5万円は使用目的が制限されるという。安倍政権下の、あの国民一律10万円給付の大部分は貯蓄に回ったというから、景気対策にもならなかったという実態を知らないわけではないだろうに、困窮者に確実に届く支援には程遠い。まさにバラマキの何物でもない。一方で、困窮者対策として住民税非課税世帯を対象に10万円を支給するという。家賃や公共料金をはらえずに住まいを失った人たち、携帯料金を滞納して就職活動もできない人たち、明日食べるものもなくてNPOなどによる食料配布に列をなす人たちに10万円を届けられるのか。


 同時に、発表されたのが、マイナポイント支給であった。マイナンバーカード普及対策とばかりに、新規取得者に5000円、健康保険証として使した人に7500円、預貯金口座を紐づけし人に7500円支給するという、これだけのことをして2万円分のポイントが付くという、複雑な上になんと半端な・・・。健康保険証として対応できる医療機関はまだ1割程度だというのである。
 そして国民が何よりも不安に思うのは、個人情報の漏洩である。行政機関のみならず、民間での利活用が普及したら、個人情報漏洩のリスクがさらに高くなるし、常時携帯となれば紛失のリスクも高い。すでに、あちこちで、保護されているはずの個人情報の漏洩や紛失の事故は続出しているではないか。
 マイナンバーカード取得のメリットと言われても、何一つ実感できないなかで、政府は躍起になって宣伝するけれど、新聞の全面広告、ネットやテレビのコマーシャルにどれだけの税金がつぎ込まれているのか。メディアも政府からの広告費
と引き換えに、腰がひけた報道しかできないでいる。


 そして今回の総選挙で露出した野党の情けない状況、どの野党も、大きな争点は後退させて、名づけや主旨に若干の違いはあっても、一律ないしは生活困窮者への給付金を声高に叫んでいた。その財源は、国債頼みではなかったか。若者のみならず、政治への無関心、そして不信は高まるばかりではないか。

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11月13日、これまで、見たことのない鳥がやってきた!?
  ミカンにはあまり関心がないような。エサ台の下には、見返り美人?も。
夫が、ネットで調べて、ヤマガラとわかったが、明日からも来てくれるだろうか。
ヒヨ、メジロも、ハクセキレイも見かけたのだが・・・。

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2021年10月15日 (金)

マイナンバーカード、このCMの洪水はなんだ?!

たんなる予算消化かも?!

 8月28日、朝日新聞のマイナンバーカードの全面広告に驚いて、当ブログに下記の記事を書いた。朝日だけではなく同日の毎日新聞にも全面広告があったので、他の全国紙にもあったのかもしれない。

2021年8月28日 (土)マイナンバーカード、全面広告、朝日の見識を問う
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2021/08/post-820e5f.html

  以降、自民党総裁選に続いて、総選挙の政局報道で姦しい中、新聞広告に驚いているまもなく、あれよ、あれよと、テレビのコマーシャルがしきりに流れ始めた。
 マイナンバーカードの発行が4500万を突破したそうで、佐々木蔵之介が、八百屋?の店先で「三人に一人はカードを持ってるんだって」と店員と掛け合うのは「そろそろあなたもマイナンバーカード「<3人に1人持ってる>」篇 15秒」というのらしい。また、喫茶店で、カードを持ってない田中みな美(後から彼女の名前を知ったのだが)が友人にそのメリットを聞くのが「そろそろあなたもマイナンバーカード<メリットを知る>篇 30秒」、黒柳徹子が中年の男性を相手に、一方的にしゃべる「そろそろあなたもマイナンバーカード<デジタル苦手>篇 15秒」であることがわかった。ヤフーで検索していると、右肩にしょっちゅうこの広告が現れる。8月28日から一斉に流し始めたことは、ネット上の総務省の「報道資料」(連絡先:自治行政局住民制度課マイナンバー制度支援室)で知った。
 そして、10月10日には、また、下記のような黒柳徹子の全面広告に接して、税金には違いないが、いったいこの広告費は、どこから出ているのかと、疑問が広がった。

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「society5.0時代の社会」ってなに?

 上記のマイナンバー制度支援室に聞いてみた。総務省のホームページの「予算・決算」のところでわかります」というので、それじゃあ、ということで、パソコンをひらき、誘導してもらい「令和二年度総務省所管第3次補正予算の概要」(2021年1月)からわかるという。なんと、これらの広告費は、2020年、昨年度第三次補正予算、つまり、その積み残しから出ているというのだ。その「概要」をたどってみた。「経済政策」として3,981.3億円が計上されている。 

【経済対策】
Ⅰ 新型コロナウィルス感染症の拡大防止策
 30.4億円

Ⅱ ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現
 .国・地方を通じたデジタル・ガバメントの推進
 1,799.3億円
 .マイナンバーカードの普及・利活用の促進

 1,336.4億円 
 1)マイナンバーカード普及に係る対応策強化

  1,032.1億円
 2)マイナンバーード機能のスマートフォン搭
  載等の実現に向けた実証等
    39.6億円
 3)マイナポイントによる消費活性化策の拡充
    250.0億円
 4)マイナポイントの基盤を活用した個人給付の検討
    14.7億円

 .テレワークや遠隔教育を支える情報通信基盤の整備
 .Beyond 5Gをはじめとした先端技術への戦略的投資
 5.デジタル化の進展に合わせたセイバーセキュリティの確保
 6.新しい働き方・暮らし方の定着・デジタル格差対策の推進
 7.総務省の政策資源を総動員した海外展開の推進

Ⅲ 防災減殺、国土強靭化の推進などの安心・安全の確保
  50.2億円

 各項目の解説を見るまでもないが、
Ⅱ-2-1)マイナンバーカード普及に係る対応策強化 1,032.1億円

 ということで、「キャンペーンやテレビCMなどの広報活動を強化する」ための予算が1000億円を超えていることがわかる。昨年度の積み残し、残してはならぬ、使いは果たさねば、来年度度予算獲得にも影響し、9月1日デジタル庁発足の機もあって、8月下旬からの一斉広報になったのも見て取れる。あんなに大きな新聞広告、しきりに流れるテレビコマーシャル、億単位のお金を湯水のごとく使っているようにしか見えない。

 マイナンバーカードを持つ、持たないが、今の私たちの暮らしに、どれほどのメリットがあるのだろうか。一番関係ありそうなのが、マイナポイント事業によるマイナンバーカード普及と消費の活性化をうたったのだが、笛吹けど踊らず、マイナポイント普及のために、表に見るように、別に260億円以上計上しているのである。
 ところが、以上は、あくまでも補正予算、令和二年度の本予算では、「総務省所管予算概要」の主要事項として「Ⅰ 東京一極集中の是正と地域の活性化」と並んで「Ⅱsociety5.0時代の社会」とある。その中で

・マイナンバーカードの普及とマイナンバー制度の利活用の促進:1,664.4憶
・マイナンバーカードを活用した消費活性化と官民共同利用型キャッシュレス結成基盤の構築:2,457.6憶

以上が、すでに計上されているのである。この予算で、何がどう使われて、どれほどの残っているのか、足りないのか。わけが分からないまま、また次年度の予算が組まれていくではないか。「society5.0時代の社会」ってなに?

「「society5.0」とは」「内閣府のホームページより
https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/society5_0.pdf

マイナポイント事業の失敗

 ちなみに、新聞報道によれば、マイナポイント事業は当初4000万人にマイナポイントの付与(2万円の前払いに対して5千円のポイントを付ける)の実施を予定していたが、ことしの8月末現在でマイナポイントに登録したのは2250万人に過ぎなかった。財務省によれば、マイナポイント事業の予算は3000億円で、5000万人分が確保されているがこのままだと大半を使い残す可能性がある(「マイナポイント登録対象半数以下」『東京新聞』2021年10月12日)。

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 マイナポイントの2万円で2万5000円の買い物ができるからとマイナンバーカード取得の促進をはかった。目の前にニンジンをぶら下げれば何とかなるとでも思ったのか、消費者はそう簡単には動かなかった、というわけである。上記の総務省所管予算の数字と上記の報道の財務省の数字とは若干異なるが、本予算、補正とをあわせれば、それに近い数字となるのだが(2457.6憶プラス264.7憶)。

 ところで、マイナポイント事業の前提となるマイナンバーカードの取得率といえば、総務省から毎月1日現在のデータが発表になる。10月1日現在の詳細は以下のサイトで見られる。交付枚数として全国人口1億2665万4244分の4867万2550で、38.4%になったそうである。都市部は40%をわずかに超えるが、町村部が34.7%であった。都道府県別、市町村別の取得率、取得率のベスト10まで発表されている。ちなみに、ベスト1は石川県加賀市で70.0%、私の住む千葉県佐倉市は32.8%で、先月は31.6%であった。9月の全国の取得率は37.6%であったから、それぞれのアップ分が、今回の異様なほどの「広報活動」の成果とでもいうのだろうか。

マイナンバーカードの市区町村別交付枚数等について(令和3年10月1日現在)https://www.soumu.go.jp/main_content/000773377.pdf

 マイナンバーカードは、行政手続きがラクになる、保険証にもなる、運転免許証にもなる、キャッシュレス決済にもなる、スマホにも搭載するというのだが、それだけ情報が集中しているカードがあるということは、個人情報の漏洩や悪用のリスクが高まることであり、システム整備などによるコスパは、低下するばかりであるのは、上述の通りである。億単位の税金が、どこでどう使われているのかを知ることは、まず、国民にとっては至難の業なのである。一度でも知りたいことを国や自治体に尋ねてみると、回される、待たされる、はっきりしない、あきらめさせる・・・。情報提供や情報公開を試みてみるとイヤというほどわかる。

 

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2021年8月28日 (土)

マイナンバーカード、全面広告、朝日の見識を問う

 8月28日、朝日新聞の朝刊を開いて驚いた。朝寝坊の上、朝食後、パソコンを開く方が先なもので、かなり遅かったのだが、いつものようにスポーツ欄とテレビ欄を飛ばそうとして、「ウッ!」その途中に現れたのが、ハデハデしい、つぎのような全面広告である。

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 よく見ると、広告の中央の文字は「そろそろ、あなたもマイナンバーカード」とあり、三人のタレントが各世代の代表のように、大きな顔がイヤでも目に入る。一番上のタレントの名前は知らない。その三人には、つぎのようなセリフが付されている。

「最近、メリットが増えて気になってます。」
「いま、3人に1人が持ってるんだって。」
「デジタル苦手だから作っちゃった。」

 まあ、なんと無責任な勧めよう。マナンバーカード制度は、2016年1月、発足当時から、問題が多く、セキュリティ「安心・安全」の面から、その危険が指摘されていた。私も当ブログで何度か記事にしている。
 朝日新聞は、近年の社説だけから見ても、マナンバーカードには警鐘を鳴らし続けていたのである。

「マイナンバー カード普及策は再考を」2019年9月10日
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14171125.html?iref=pc_ss_date_article
「マイナンバー カード普及を焦る不毛 2019年12月2日
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14278328.html?iref=pc_ss_date_article
「マイナンバー 性急な議論は危うい」2020年6月4日
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14500660.html?iref=pc_ss_date_article
「マイナポイント 国民の理解がなくては」2020年9月19日
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14627555.html?iref=pc_ss_date_article
「マイナンバー カード強要は許されぬ」2020年11月30日
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14713197.html?iref=pc_ss_date_article

 その朝日新聞が、の思いも強い。朝日新聞は、自社の広告としての審査は、どのように進められたのか。全面広告料に目がくらんだのか。
 全面広告では、三人のタレントを囲むように、さまざまな生活の場面で、便利さ?メリット?を掲げるのであるが、これも実に、おおざっぱな話で、何の根拠もなく一概に信頼できないコピーなのである。

「子育てがラクになりました」
「持ち歩くカードの数が減ったのよ」
「健康保険証としても使えるんだって」
「友達が作ったから気になってます」

 どれもこれもまぜっかえしたくなる。昨年の一律給付金の折は、マイカード申請の方が手間取って遅れたというし、保険証としても使えるのは、ことしの10月からの予定だったけど・・・。持ち歩くカードが減るということは、マイナンバーカードに個人情報が集中しているというリスクがあり、第一、持ち歩いてなくしたらどうするのだろう・・・。若い人は、そんなにも自主性がないんだろうかと。ちなみに、マイナンバーカードの政府によるスケジュールは以下のようなのだ。

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東京新聞 (2021年5月11日)から

 この広告のスポンサーは、内閣府・総務省・厚生労働省である。こんな全面広告に、どのくらいの税金が使われているのか。この広告に登場したタレントが、お金に困っているとも思えない。今後どんな発言や行動をしたとしても、私は信用しないだろう。
 朝日新聞! 政府! タレント!・・・・。私の怒りは募るばかりの暑い一日だった。

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当ブログの関連過去の記事

・なんとも鬱陶しい、マイナンバー 私は使わない(2021年4月3日)

・マイナンバーその後、保険会社からマイナンバー申告書書類が届く(2016年8月14日)

・マイナンバーに法的根拠はあるのか~内閣官房も自治体もその説明に苦慮している(2016年1月15日)

・マイナンバー通知到着、どうしますか。「ニューデンシャ」って何?(2015年12月5日)

・「マイナンバー制度」は日本だけ!?先進国の失敗からなぜ学ばないのか(2015年11月25日)

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2021年4月 3日 (土)

なんとも鬱陶しいマイナンバー、私は使わない

 銀行や保険会社から、マイナンバーの提供依頼の文書が何度でも届く。そのたびに無視しているが、カードも持たないし、提供する気もないので、なんと、鬱陶しいことかと、閉口している。

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総務省のHPより、ここまでやるの?
 

  そもそも、政府は、マイナンバー制度は何のために、進めようとしているのか、私にはわからない。マイナンバー制度は何のためにと、このブログでも何度か触れているが、現在、大きな曲がり角に来ていると、書き始めたのだが、なかなかまとまらないうちに、きのう4月2日、マイナンバー改正法案を含むデジタル関連法案63本が一括で衆議院内閣委員会において可決されてしまった。その審議時間は27時間に過ぎなかったという(『東京新聞』4月3日)。
 
一括とは、「束ね法案」ともいい、政府提案の法案の審議時間をなるべく短縮し、反対意見を極力スルーするための審議・議決方式であって、安保関連法案、働き方改革関連法案に続く手法である。その上、これまでもあったかもしれないのだが、今国会で、法案の条文のミス、たんなる字句に限らない、内容的にも整合性を欠く条文がさまざまな法案で発見されているというのだから、お粗末きわまりない。「束ね法案」は、政府にとっては、質疑応答の過程で、その本質や不備が質されるのが避けられるという「手口」であって、国民にとっては、国会軽視の何物でもないだろう。

 マイナンバー制度は、個人情報の一元管理により行政の効率化を図るというのが主旨であったが、笛吹けど踊らず、国民は、個人情報が束ねられることへの不安、暮らしの上でのメリットがないまま、なかなか普及していないのが現状である。

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NHK「政治マガジン」より

 なお、今日4月3日のjijicom(時事通信社)の記事によれば、3月年度末時点での普及率は、急激に増加して、28.2%にまで上昇したという。さらに、今日の7時のNHKニュースでは、急増して36%に達したとの報道もあった。政府としては、2022年度末(2023年3月)までに、国民すべてにマイナンバーカードを普及させたいと、武田良太総務相が語っていたが、あの武田大臣が胸を張ったところで、説得力はない。さらに、最高額5000円のマイナポイントで、マイナンバーカードの普及を図ろうとするも、意外に伸びず、この3月で申請を打ち切るはずだったが、1か月延長、その付与も9月まで延長するなど、躍起になっている。

 マイナンバーカードには、メリットがないばかりか、さまざまな分野でのマイナンバーの「活用」は、システム上の不具合と称してとん挫しているではないか。昨年、国民一人当たり10万円の「特別定額給付金」は、マイナンバーを利用したばかりに、かえって支給が遅れるという事態が生じたし、この3月には、一部の医療機関で保険証代わりにマイナンバーカードを使用できるとしていたが、これも不具合があって、10月までにはと延長となっている。10月からといっても、使えるのは、全国で24都道府県、54医療機関に過ぎないというから、文字通り、試験運用にすぎないだろう。運転免許証代わりという計画は、当初2026年度中にはと言っていたのが、2024年度末に前倒しをするとの意向が昨年末に示されたが、どうなることか。

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厚生労働省のHPでは、「2021年3月(予定)から、マイナンバーカードが健康保険証 として利用できるようになります!」となっていて、訂正されていない

 一時、マイナンバーと銀行口座との紐付けを義務化するという話も、マイナンバーカードが普及せず、断念したのだったが、今回の「束ね法案」の中の「預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律案」では、金融機関が預貯金者に紐づけの意思を確認することが義務付けられるが、紐づけ自体は預貯金者の任意となっている。紐づけの布石にならなければよいが。さらに、これまでは、各自治体の個人情報保護条例に拠っていた部分が一元化・標準化されて、自治体の自主性や独自性が損なわれる危険性も伴うことになる。
 また、個人情報の目的外使用は「相当の理由」により拡大するおそれやマイナンバー事業の民間委託、再委託など業者との不明確な契約による漏洩の危険をはらんでいる。

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「東京新聞」4月3日より

 私たちはどうしたらいいのか。残る国会審議に時間をかけて、法案の不備を質し、廃案にしてほしい。 ナンバー自体は、すでに、いま、否応なくつけられてしまっているのだから、極力このナンバーを他に伝えない、カードはつくらないことに尽きるのではないか。

 

 

 

 

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2016年8月14日 (日)

マイナンバーその後 、保険会社からマイナンバー申告書類が届く

 8月の中旬に入って、私のところに生命保険会社から、次のようなマイナンバー申告の「ご案内」の書類と「お願い」のチラシが届いた。もちろん申告は任意で不要なのだが、下記の「ご案内」と「お願い」の中の文言が気になり、問い合わせ先に電話した。

 

「個人番号(マイナンバー)・法人番号申告のご案内

その冒頭はあいさつ文だが、上記のタイトルのもと「個人番号(マイナンバー)・法人番号申告のお願い」の題のもとに、次のように記されている。

「このたび、『社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)』が導入され、生命保険会社は税務署などに提出する支払調書にお客様の個人番号(マイナンバー)・法人番号を記載することが定められました。つきましては、個人番号(マイナンバー)・法人番号の申告をお願いいたします 

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②「個人番号(マイナンバー)・法人番号申告に関するお願い

これは①の『ご案内』の説明チラシの位置づけのようである。最上段には次のように記され、申告方法や利用目的などが続き、裏面には、「個人のお客様の番号申告の流れ」が大きく図示されている。

「社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)の導入により、生命保険会社では税務署等に提出する支払調書にお客様の個人番号(マイナンバー)・法人番号を記載することが義務づけられています。つきましては、お客様の個人番号(マイナンバー)・法人番号を当社あてに申告ください

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  善良な市民だと、手続きの流れに沿って、マイナンバーの通知書、マイナンバーカードのコピーを張り付け、本人確認の写真付き証明書か写真がないものは2種類の証明書のコピーを貼付することになるだろう。これって、マイナンバーと個人情報満載の証明書情報もあわせて、保険会社はゲットできることになる。これらのセキュリティの甘さは、これまでも、なんど頭を下げられてきたことか。IT社会における情報漏れ防止の担保の難しさを、私たちは学んできたはずである。 安易に個人情報をばらまいてはいけないと思う。

 ところで、この二つの①「ご案内」と②「お願い」文書の文章の微妙な違いに着目してほしい。①「ご案内」では、「生命保険会社は…記載することが定められました」「申告をお願いします」となっているのが、②チラシ「お願い」では「生命保険会社では・・・記載することが義務付けられています」「申告ください」と②チラシ「お願い」の方が強い口調になっている。「義務」は、どう読んでみても生命保険会社の「義務」としか読めないのであるが、一読、いかにも保険加入者に「義務」づけられているから「申告ください」と促しているようにも読める。ウカウカと誘導に乗ってはいけない。

 あらためて、問い合わせ先に、確認してみる。

Q 私たち顧客には、義務はないはずですが、いただいた文書には、紛らわしいところがありますね。

A 申し訳ありません。会社には「支払調書」にマイナンバーの記載が義務付けられていますが、お客様の義務ではありせん。

Q マイナンバーの申告は、お客の任意であって、義務でないということがどこにも書かれていませんが、書類には、しっかりと明記してほしいです。

A 申し訳ありません。そのようなご意見があったことは上司に伝えます。

Q 確認ですが、マイナンバーを申告しなかったことにより、サービスに支障がありますか。

A まったくございません。

  なお、ネット上で調べてみると、私のかかわる保険会社ではなかったが、他の保険会社の「マイナンバー申告のお願い」にあたるお知らせの中に、例えば、「よくある質問」としてQ&Aのコーナーを設けて、つぎのような問答が記されていた。これとて、必ずしも正確な情報ではないが、こうした問答を載せることによって、 お客には、マイナンバーについて考える時間や余裕が生じるはずである。

<エヌエヌ生命>https://www.nnlife.co.jp/aboutmynumber

Q.マイナンバー(個人番号)を申告しないとどうなりますか?

A.マイナンバー(個人番号)をご申告されない場合でも、年金やその他の保険契約に基づくお支払手続きに支障はございませんが、保険会社には支払調書にマイナンバー(個人番号)を記載する義務がございますので、なにとぞご理解のうえご協力をお願い申し上げます。

<日本生命>

Qマイナンバー(個人番号)を申告しない場合、支払手続きはしてもらえないのですか?

Aマイナンバー(個人番号)を申告いただかなくても、保険金等をお受取りいただくことはできます。なお、保険会社は支払調書にマイナンバー(個人番号)を記載する義務がございますので、ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

  なお、マイナンバー制度の普及率、7月上旬時点で、マイナンバーカードの申請数が636万枚で、通知を出したのが1億2000件というから、約5%というわけである(週プレnews 2016年7月18日)。政府は利用拡大のロードマップができているというが、国民の制度自体への不信感と利便性に欠けることが、やはりネックになっているのはないか。

また、マイナンバー制度導入前後の私のレポートに以下の記事がある。合わせてご覧いたければと思う。

◇マイナンバーに法的根拠はあるのか~内閣官房も自治体も、その説明に苦慮している! 16/01/15

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2016/01/post-7a6d.html

◇マイナンバー通知、到着、どうしますか、「ニューデンシャ」って、何?! 15/12/05 

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/12/post-8d52.html

◇「マイナンバー制度」は、日本だけ!? 先進国の失敗からなぜ学ばないのか 15/11/25

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/11/post-afb2.html

 

 

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2016年1月15日 (金)

マイナンバーに法的根拠はあるのか~内閣官房も自治体も、その説明に苦慮している!

 下の過去記事にあるように、内閣官房の担当の“お勧め”で、私は、昨年127日に下記のような、住民票に付記されたマイナンバーの削除届を佐倉市長あてに提出した。マイナンバー実施への抗議と阻止の意思を示したかった。年末の御用納め1228日付で別添のような回答が届いた。関心のある方は、過去の記事とあわせてご覧いただければと思う。さらに、ご意見もいただければ幸いである。

2015125
マイナンバー通知、到着、どうしますか~「ニューデンシャ」って何?
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/12/post-8d52.html

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 2015127

佐倉市市長 蕨和雄様

                    ****

  

住民票に付与された個人番号

削除届

 去る1122日に、個人番号の通知を受けたものですが、つぎの理由により、個人番号の削除を届けますので、速やかな措置をお願いします。

1.法律第5条は、地方公共団体の責務として、個人番号の取り扱いの適正と利用に関して、国との連携と自主的・主体的な施策の実施を求めているのみである。適正な取り扱いに関して、具体的な法律上や条例上の担保がないままでは、私の個人番号の業務利用を希望しませんので、住民票に付与された個人番号をただちに削除してください。

①なお、123日に「内閣官房社会保障改革担当室・内閣府大臣官房番号制度担当

室」に問い合わせたところ、住民票のある自治体に、削除を申し出ることができ

るとの指導を受けた。

 ②別表その他は、利用する場合の指標であって、住民個人が自治体の個人番号の利用を許容しなければならない義務の根拠にはなりえない。

③住民個人が自治体の個人番号利用を希望しない場合、自治体が削除することを拒む法律上の根拠が見当たらない。

2.個人番号の通知は、世帯ごとに配布され、世帯内の各個人番号は、世帯内の家族間では、知りうる情報となる。その時点で個人番号の情報は世帯内で漏えいしていることになる。生計を一にする同居人においても同様で、その同居が解消されたときの情報漏れを担保する明文がない。少なくとも私の個人番号は、いかなる目的にも利用することができないように住民票から削除してください。世帯内の「信頼関係」の有無云々について、法律は介入することは不可能なはずである。

 3.事業者において、従業員が個人番号を提出しない場合でも、それによって、公共サービスなどを受けることに何ら支障がないことが明文化されている以上、 一般個人においても、個人番号付与を希望しない場合でも何ら支障がないこと、現状の社会保障・税制度において不便を来してないので、私の住民票に付与された個人番号は直ちに削除してください。

4.総務省がマイナンバーの管理を委託している地方公共団体情報システム機構からの情報漏えい防止対策が明確に示されておらず、過去の年金機構の大量情報漏れの原因が調査中の段階での運用開始は、情報漏れリスクへの担保や漏れたときの責任をだれがとるかの保証が不明確なので、私の住民票に付与された個人番号は直ちに削除してください。

5.マイナンバー制度が、行政の効率化・国民の利便性を目的としながらも、現実には、制度スタートの段階で、通知遅配、通知未達、通知誤配、カード交付ミス、マイナンバー関連詐欺事件が続発していることは、運用後の情報漏れのリスクとあわせ、プライバシーの侵害、不平等と公共の福祉に反し、憲法に反するので、マイナンバー離脱の任意性は、当然の帰結である。よって、私の住民票に付与された個人番号は直ちに削除してください。

  以上の理由による削除届への措置を直ちに実施してください。上記の理由各項に従って、条文などを丁寧にたどれば、実施を受ける理由はあっても、拒む理由はないはずです。今回の法律の個人番号利用にあたって、佐倉市長は、独自の、主体的な取り組みが要請されているわけですから、条文を精査し、責任を持って、市民の要請に真摯に取り組み、少なくとも、届けを受理の上、上記届けに明記した理由の各項別に検証と説明の上、個人番号削除のお知らせをくださるよう、誠実な対応をお待ちしています。

 ================

 上記「削除届」への回答の全文は、別添の4頁にわたるものだが、その内容は、読めば読むほど、説得力に欠けるものであった。が、とりあえず、そのポイント部分を紹介し、私の感想を記しておこう。回答書の構成が、削除届と対応しておらず読みにくいのだが、どちらも通覧の上、お読みいただくとありがたい。回答書の中の要注意の文言を太字に、私の結論部分を太字にし、マーカーを付した。

1.総論部分

市の回答の前半で、番号法では個人番号を通知することは、「市区町村の法的義務」としている点は、その通りだ。しかし、後半で、住民基本台帳法の「住民票への個人番号を記載されることとされております」を根拠に「以上のことからして、お申し出にございます個人番号を削除することにつきましては、それ自体、法律の予定するところではなく当市に、裁量は認められていないものと判断」した点である。
 住基法でも、たしかに個人番号を「記載する」ことまでは規定されている。さらに、職権による「消除」規定が細かく規定されているにもかかわらず、住民からの「削除」についての規定がない。ということは、「法律の予定するところではない」からこそ、裁量が可能なのではないか、と思う。


2.番号法第5条について~回答2.指摘事項の(1)

番号法第5条は以下の通り短い条文だが、市の回答は、末尾の「個人番号の利用に関し、国と連携を図りながら、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を実施するものとする」を素通りし、その上「自治体の責務」とされている「(個人番号の取扱いの)適正を確保するために必要な措置を講ずる」具体的な施策をとらないまま、「講じずるから」担保しているというが、無回答に等しい。なお、「法律上、適正な取り扱いを担保しているものと認識しております」の一文にいたっては、無策のまま、何を「認識」しているのか、不明である。

参考:「(地方公共団体の責務)第五条  地方公共団体は、基本理念にのっとり、個人番号その他の特定個人情報の取扱いの適正を確保するために必要な措置を講ずるとともに、個人番号及び法人番号の利用に関し、国との連携を図りながら、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を実施するものとする。」

 3.「削除届」1-②自治体の個人番号利用を住民が許容しなければならない根拠~回答(1)-②

 今回の「削除届」において、私がもっとも明確な回答を求めたい核心部分であった。

回答の冒頭に「番号法第3条における規定からして、行政事務処理において、市区町村が番号法を遵守しないことを想定はしておりません。」とあるが、第3条は、法律の主旨・目的を明示した部分で、要は、個人番号の推進と拡張の「必要」がうたわれている。法律の成り立ちから当然の記述ではある。また、別表に掲げられた個別の法令には「個人番号を記載する義務が明記されている。」というが、たとえば、健康保険法や雇用保険法にあたってみると、社会保障関係の事務手続きにおいて必要なのは、「個人番号又は基礎年金番号」、「個人番号(個人番号を有する者)又は被保険者番号」であることが明示されていて、あくまでも選択が可能であることが分かった。個人番号の記載が義務化されているわけではない、としか私には読めなかった。

 回答の後半部分は、内閣府大臣官房番号制度担当室の回答が引き写されている。回答文を繰り返せば、以下の通りだが、この一文の中にも、法解釈上の大きな矛盾を抱えているのではないか。すなわち「『個人番号を利用できる』と規定されているが『番号法の趣旨に鑑みれば』、自治体の裁量に委ねるということではなく」とか、「別表第一」を根拠として「すべての自治体において個人番号を利用すべきであると解される」というが、「別表第一」というのは、法令ごとに、上段に「個人番号を利用することができる者」、下段に「個人番号を利用することができる事務」が記載されている表である、番号制度担当室による「逐条解説」に明記してあるではないか。「番号法の趣旨」とは、第三条に並列しているような行政の効率化・国民の利便性・給付及び負担の公平化・適正な取り扱い・活用の可能性に資するなどを示すのであれば、この条文を義務規定と読むことはまず不可能であり、担当室が「すべての自治体において個人番号を利用すべきである」と解する根拠とはなりえない。いや、むしろ、条文からは義務規定とは「読むことができないような」構成になっている。義務規定ではないと「言い訳できる」ような、細心の配慮をした条文になっていることがわかる。だから、担当室も「利用すべきであると解される」としか言いようがなかったのだと思う。

 参照:内閣府大臣官房番号制度担当室 番号法逐条解説 154http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/pdf/chikujou.pdf#search='%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C%E5%A4%A7%E8%87%A3%E5%AE%98%E6%88%BF%E7%95%AA%E5%8F%B7%E5%88%B6%E5%BA%A6%E6%8B%85%E5%BD%93%E5%AE%A4++%E9%80%90%E6%9D%A1%E8%A7%A3%E8%AA%AC' 

4.「認識」だけで、法律の解釈や施行ができるのか 

 「自治体が住民票から個人番号を削除することはできないと認識しております」というのが、佐倉市の私の「削除届」への結論であった。回答書に、目立つのが「認識」という文言であった。法律用語でもない「認識」、「認識」って何だ?ということになる。認識には、当然個人差がある。「時代認識」「歴史認識」といった熟語で使われることが多いし、「共通認識」という言葉もある。今回の市長の回答書には「認識」満載なのである。市民としては市長の「認識」だけで、法律を施行してもらっては困るのだ。

 その最たる一文が、上記の結論にいたる回答書(1)-②の以下の文章であった。

「住民基本台帳法第78号の②において、住民票の記載事項として、個人番号が規定されており、また、住民票の記載事項を個別に削除する規定もないことから、自治体が住民票から個人番号を削除することはできないと認識しております」

 要するに、住民基本台帳法は、自治体として「個人番号を記載するものとする」と規定するが、その「削除」については規定がないことが「削除」できない根拠にはなりえないのではない。私の結論から言えば、自治体が市民の求めに応じて「住民票から個人番号を削除」しても罰則はない。むしろ、その要望に応えることは、個人情報が付せられることにより発生している、さまざまな不安やリスクから、市民を守ることに連なるはずである。

かつてと住民基本台帳自体と「住基ネットワークシステム」と接続しなかった自治体もあったほどである。すでに記入された個人番号を「自分の住民票から削除してください」という、ささやかな「願い」が、なぜ実現できないのか。ささやかではあるが、個人の尊厳、プライバシーにかかわり、重大な憲法問題であることから、これからも、国や自治体の対応を注視したい。

そもそも、「削除届」を提出したのは、上記担当室から、「お住まいの自治体に提出できます」と言われたことに端を発している。今回、佐倉市の問い合わせに、担当室は「(そのような)指導はしていない」との回答がなされたらしい(回答書(1)-①)。しかし、私は、担当室の一員から、名前まで聞いて確認している。ということは、回答に窮しての対応であったか、あるいは担当室の中でも、法律への共通の理解ができていない証左でもあるのだろう。欠陥だらけの番号制度、番号法を認めるわけにはいかない。不要なのである。

            ============== 

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2015年12月 5日 (土)

マイナンバー通知、到着、どうしますか、「ニューデンシャ」って、何?!

 マイナンバー制度の基本的な欠陥
  友人たちの中には、簡易書留のマイナンバー通知の受け取りを拒否したという人も多い。我が家では、確認の意味もあって受理はしたのだが、もちろんカード交付申請をするつもりはない。いずれにしても、もう、住民票にはマイナンバーが付記されてしまっているのだから、いずれの場合も実質的な効果にさして変わりがない。しかし、受領拒否が「未達」としてカウントされ、増大すれば、これから先、制度運営に何らかの影響を与えるだろう。
  そもそも、私は、住民の意思に関係なく、個人番号を付与し、社会保障・税・災害などに使用すること自体、プライバシーの侵害により憲法に違反していると考えている。 しかし、マイナンバー通知を受領して、開封してみて、あらためて明確になったことがある。マイナンバーは、決して「個人番号」ではなく、「世帯番号」であるということである。カードの個人番号部分を隠して、その利用の拡大を狙っているようだが、そんなことはあまり意味がない。個人番号や個人情報が守れる保証は、もはやない。私は、そこが疑問であった。「世帯」の概念も曖昧だ。
  マイナンバーの無料問い合わせ番号は、いまだに通じないことが分かったので、「内閣官房社会保障改革担当室・内閣府大臣官房番号制度担当」(03-6441-3457直通)に問い合わせてみた。「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」という長たらしい法律は、とりあえず「マイナンバー法」と呼ぶ。その法律自体より、内閣官房HPの逐条解説の方が日本語としてまだ通じやすい。それを見ながら、以下の問い合わせをした。12月3日のことである。

ナンバーの削除は、市役所に申し出ることができる!
  私の問い合わせに対して、内閣官房の担当者がたしかに答えたのである。

:第5条で、地方公共団体は、可能な限りマイナンバーの利用推進をする、独自的、主体的な取り組みを求めているが、マイナンバーの利用を市民に義務付けてはいないので、私は利用してほしくないということで、住民票からの個人番号を削除してほしい。
担当(Uさん):自治体などが利用するまでには、個別の法律や条例や改正が必要なので、自治体に住民票からの削除を申し出ることできる。

   そういうことだったのである。いろいろなやりとりはあったが、結論的には、意外とあっさりとした回答だった。逆に、判断を自治体に振ったという無責任さも垣間見られる。各地でマイナンバー法の違憲性に伴う損害賠償請求の民事裁判が提訴されている。それはそれとして大事だが、とりあえず、今すぐ、市民たちができることは、住民票に付与されている個人番号の削除を申し出ることではないか。カードを受け取った人も受け取ってない人も、自治体に個人番号を使用させないための手立てとして、他にどんなアイデアがあるか、知恵を絞ることが大事だろう。 

「世帯」って、「家族」って、何? 
 内閣官房の担当に、もう一点確かめたことがある。

:マイナンバーの通知は、「世帯」ごとに届けられている。簡易書留を開いてみて驚いた  のは、家族分の個人番号が明示されているカードがむき出しのまま入っていて、家族間では、個人番号は、お見通しというかオープンの中で、一生変わらないという個人番号の情報は守られるのか。
担当(Uさん):いえ、家族には、信頼関係がありますから。
: 家族の間、一世帯住人の間の信頼関係の有無など、法律が介入することではないと思うが。現に家族間のトラブルや不祥事、殺人までが多発しているではないか。「世帯」となると、もっと拡大されるのではないか。
担当:住民票の「世帯」は、あくまで「生計を一にする」同居人から構成されている。住民票は、世帯主の申請により作成されるものだから、問題がない。

  たしかに、家族一人一人に、それぞれに乱数まがいの12ケタの個人番号ではあるが、赤ちゃんのとき付せられた個人番号が一生ついて回ることになるのに、世帯内だからと言って、こんなにも無防備でいいものだろうか。使用目的によって、個人情報は分散管理され、個人番号だけで個人情報全てが漏れないシステムといい、委託、再委託先からの情報漏れは、適正な管理、第三者機関の保護委員会のチェックもあるというが、これまでの個人情報管理すら機能していないのにと、不安は募るばかりである。

「ニューデンシャ」って、何?
  内閣官房の担当と話し合っていて、何度も発せられる「ニューデンシャ」なることば、新しい電車?がどうしたの?と、さえぎって尋ねてみた。皆さん分かりますか?私は初めて聞くことばだったが、聞いてびっくり、役所言葉にもほどがあり、笑い話にもならない。そのときの一問一答・・・。

:「ニューデンシャ」って、何なのですか。
担当(Uさん):「入電者」と書いて、電話をいただいているお客様のことを言います。
:? 私は、内閣府のお客様ではありません。一度聞いてもわからないような、日常使われていない「入電者」なんて、通じませんよ。
担当:「お客様」と呼んで、何度も叱られたことがあります。
:「あなた」でいいではないですか。
担当:役所に「あなた」と呼ばれたくないという人もいて、「俺・お前」「あなた」の関係ではないとおっしゃる方もいまして・・・。 

   「入電者」なんて、いったい、だれが考えたのだろう。「あなた」でも、「そちら様」でも何でもいいではない か。 ほかに、もっと考えることがあるでしょうに。

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2015年11月25日 (水)

「マイナンバー制度」は、日本だけ!? 先進国の失敗からなぜ学ばないのか

日本のマイナンバー制度は、国民の利便性や行政の効率化を考えてのことなのか

「マイナンバーのお知らせ」、 皆さんのお手元に届いただろうか。私の家には11 22日に届いた。全国から簡易書留の配達ミスや自治体の窓口での交付ミスが連日続いていて、関係者があちこちで頭を下げている映像を目にする。とくに千葉県内の件数が多いとか。情報漏えいについては万全を期しているという法律ながら、スタートの時点でなんとも基本的なミスが続くではないか。他人のマイナンバーがいとも簡単に知られてしまうリスク、その無防備さが露呈した。

マイナンバー制度について、内閣官房は「マイナンバー 社会保障・税番号制度 国民生活を支える社会的基盤として、社会保障・税番号制度を導入します。」、総務省は「マイナンバー制度は行政の効率化、国民の利便性の向上、公平・公正な社会の実現のための社会基盤です。」と、そのホームページのトップで説明する。果たして、ほんとうなのだろうか。

マイナンバー法とは「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」の略称で200頁以上にも及ぶ。関連法合わせて四法を指すこともあり、すでに2013531日に公布され、来年20161月から運用が開始される。さらに、今年、201593日には、マイナンバーの利用範囲を預金口座や特定健康診査(メタボ健診)、予防接種にも拡大する改正法が成立した。日本年金機構の個人情報流出問題を受け、マイナンバーと基礎年金番号の連結は延期した。預金口座へのマイナンバー登録は、いまは、預金者の任意としているが、義務化が検討されている。義務化により、税務当局や自治体は、脱税や生活保護の不正受給を減らせると見込んでいるがほんとうにそうなのか。それより先にやることがあるのではないか。

どの先進国も、進めている「マイナンバー制度」というが、その実態は

10月の終わりに、テレビ朝日の玉川さんの「そもそも総研」で、一部外国での「マイナーバー」実施状況を知った。私も、ネット検索などで調べていくと、いろいろなことがわかってきた。いわゆる「先進国」で、日本のような、「マイナンバー制度」(国民共通番号制度)を採用している国は、見当たらないのだ。国民共通番号制を採用したが撤廃したイギリス、社会保障番号の民間利用を拡大したため「なりすまし被害対策」に必死のアメリカ、納税者IDカードとして税務以外の利用は一切禁止するドイツ、税と健康保険に留まるフランス・・・。いったいどうなっているのか。資料もいろいろ出てきたが、以下のようにまとめてみた。とくに、経過と課題の欄に注目してほしい。日本における、やがて連結される年金情報、健康保険情報などが民間にも開放されたとすると、保険会社や製薬会社などにとっては、格別の情報になってしまうのではないか。

 

諸外国の個人識別番号の現況           

 国名 

人口

 導入状況 

導入時期・対象 

 経緯と課題 
 アメリカ 

3億人

 

社会保障番号 

1936 

任意・民間へ拡大

 

大不況後の対策として社会保障番号制度(年金など)を導入、本人の申請による 

公的医療保険制度はなく、識別番号制度は保険提供者・保険者・雇用主に導入、患者にはない 

民間への利用を拡大したため、なりすまし被害が激増中 

ドイツ 

8000万人

 

納税者ID番号 

2009 

民間禁止

ナチスの体験から、番号を付することが人権侵害で憲法違反とし、情報管理の一元化・データ保護に非常に敏感 

2003~課税の公平性のため税識別番号導入へ(自治体ごと)

フランス 

6500万人

 

健康保険番号 

1998 

任意

1973~紙媒体から電子化、1978~税徴収のみに利用 

1998~健康保険IDカード、医療情報の制限 

日常生活カード、国家身分証明カードは未実施 

イタリア 

6000万人

 
 納税者番号 

民間一部利用

 
 2000~納税はすべて電子申告、現在は社会保障番号としても利用 

本人確認番号として利用拡大 

イギリス 

6300万人

 

国民保険番号 

1948~

 

2006~テロ対策として国民IDカード法成立 

2007 2500万人分のデータROMを紛失 

2010~に保守党に政権交代、国民IDカード法、すべてのカード情報を廃棄 

カナダ 

3000万人

 
 社会保険番号 

1964 

任意 

民間一部利用 

 社会保険料の徴収・受給者管理・給付。身分証明番号として利用 

データ保護意識高い 

オースト 

ラリア 

2150万人

 

納税者番号 

1989~ 

任意

 

1984~税方式による公的医療保障制度、1989~納税者番号取得は任意、カードの発行はない 

2010~保健医療識別番号導入、2012~患者・医療提供者の自主的参加、患者の情報選択が可 

デンマーク 

560万人

 

住民登録番号 

1964 

民間有料で可 

住所・氏名限定

 1968~住民登録制度による税・社会福祉など全行政サービスに利用される個人識別番号制度へ 

1990年代~家庭医登録制度、医療機関相互による効率化へ 

日常的な利用拡大 

日本 

12000万人

 

マイナンバー 

2016 

住民票への番号自動的付与 

民間へ随時拡大 

 基礎年金番号、健康保険被保険者番号、パスポートの番号、納税者の整理番号(旧、法源番号)、運転免許証番号、住民票コード、雇用保険被保険者番号などの一元化へ 

住民票に、氏名・住所・生年月日・性別・個人番号付与。カード配布申請任意  

  (末尾資料により、内野光子作成。201511月現在、未完)

 上記の表は、以下のPDFでもご覧になれます。
http://dmituko.cocolog-nifty.com/syogaikokunokojinsikibetu.pdf

 なぜ「マイナンバー制度」の導入を急いだのか
20161月から運用開始といい、当初は、法律をところどころ、また解説などを読んでいくと、マイナンバーが「行政の効率化、国民の利便性、公平公正な社会」のためにというけれど、今までの役所の縦割り、役所の杓子定規による市民の不便さ、生活保護費の不正受給、富裕層や法人への税優遇が、一挙に解決するとも思われない。相変わらずの役所仕事は続くだろう。ともかく番号一つで国民の個人情報をたばねて、何にでも運用し、国民のひとりひとりの人権に踏み入ろうという狙いは明らかだ。情報漏れに関しては、だれが責任をとることもなく、第三者機関による調査と再発防止をうたって、管理職が頭を下げれば、一件落着である。さらにいえば、役所や法人からのマイナンバー事業の委託や管理事業という、巨大な利権が動く。いわば「コンクリート」公共事業の頭打ちのあおりをIT産業に振り向けるための政策であったのである。 

生活保護費の不正受給や医療費の不正請求を取り締まることは、今のシステムだってできるはずで、やらなかっただけではないのか?軽減税率をどの範囲に決めるか?などはいわば、財政上から見ればむしろ些末的な案件であって、それよりも、法人税率を1%でも下げないこと、所得の分離課税から総合課税へ、 逆進性の税制を改めること、内部留保税の新設・・・など、「決める政治」ですぐにでもできる財源確保ではないか。それらを財源に、福祉予算の大幅増額によって、貧困、病苦、非正規雇用、少子などの悪循環を止めることができるのではないか。政府雇いの有識者からは、そんな意見がさっぱり聞こえてこない。

安保法制によって得をするのは誰なのか、危険にさらされるのは誰なのか。防衛予算や基地の増強は誰のためなのか。原発再稼働によって得をするのは誰なのか。安心安全な暮らしを奪われるのは誰なのか。同じような構図が見えてくる。

この1週間、一日2・3回、マイナンバーの問い合わせ番号0120950178に電話しているが、通じない。もうそれだけでも、私などは、先行きの不安を覚える。たださえ、高齢者をターゲットにさまざまなサギが横行する昨今、民間への利用を推進しようとする「マイナンバー」が、まるで、怪獣のように私たちに襲いかかってくるような恐怖を感じてしまうのだ。

<参考文献>
・「マイナンバー制度」が利権の温床に「IT公共事業」に群がる白アリども『選択』20133
・巨額血税「浪費」のマイナンバー大手IT企業が「談合」でぼろ儲け『選択』20155
・近藤倫子「医療情報の利活用をめぐる現状と課題」『情報通信をめぐる諸課題』国立国会図書館 2014

・黒田充(自治体情報政策研究所のブログ)
「先進国は全てマイナンバーのような制度を入れている」のウソ (1)http://blog.jjseisakuken.jp/blog/2015/04/post-d673.html
「先進国は全てマイナンバーのような制度を入れている」のウソ (2)
http://blog.jjseisakuken.jp/blog/2015/04/post-5cda.html
・玉川徹ほか「そもそもマイナンバー制度は海外ではうまくいっているの?」(約
17分)『そもそも総研』(テレビ朝日、20151029日)
http://www.at-douga.com/?p=14841
・猪狩典子(
GLOCOM国際大学グローバルコミュニケーションセンターのHM)「ICT利用先進国デンマーク」
http://www.glocom.ac.jp/column/denmark/igari_1_1.html
・高山憲之「フランスの社会保障番号制度について」(
200711月)http://cis.ier.hit-u.ac.jp/Common/pdf/dp/2007/dp344.pdf#search='%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9+%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E7%95%AA%E5%8F%B7'
・「国家情報システム(国民ID)に関する調査研究報告書―英国、フランス、イタリアなどにおける番号制度の現状」(国際社会経済研究所 20113月)http://www.i-ise.com/jp/report/pdf/rep_it_201010.pdf#search='%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2+%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E7%95%AA%E5%8F%B7'
・「諸外国における国民ID制度の現状等に関する調査研究報告書」(国際大学グローバルコミュニケーションセンター 20124月)http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/linkdata/h24_04_houkoku.pdf#search='%E3%83%BB%E3%80%8C%E8%AB%B8%E5%A4%96%E5%9B%BD%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%9B%BD%E6%B0%91%EF%BC%A9%EF%BC%A4%E5%88%B6%E5%BA%A6%E3%81%AE%E7%8F%BE%E7%8A%B6%E7%AD%89%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8%E3%80%8D%EF%BC%88%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC+2012%E5%B9%B44%E6%9C%88%EF%BC%89'

 

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