2025年8月 6日 (水)

「コメ クエ コメ クエ」の稲文字を偲ぶ~減反政策に一貫して反対し続けた人

   私たち家族が千葉県佐倉市のニュータウンの一角に転居してきたのは、1988年秋であった。家が建つまで、田んぼをまたぐ橋の上から見えた稲文字「コメ クエ コメ クエ」がめずらしく、見おろしながら渡っていた。「田んぼアート」などが流行る前のことだ。そして、翌年には、「コメハ ニホンノココロ」に変わった。そして、毎年、変わる稲文字を見るのが楽しみになった。いったいどんな人が、こんな手の込んだ方法で、政府の減反政策反対の意思表示をしているのかと思っていたが、10年ほどの後、その作成者に会うことができた。1998年末、地域の主婦たち4人で始めたミニコミ誌『すてきなあなたへ』の取材でお話を聞くことになったのである。四半世紀前のことにもなる。

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 こんなことを思い出したのも、きのう8月5日、石破総理、小泉農水相は、半世紀以上も続けてきた「減反政策」を見直し、コメの増産に踏みるとの発言があったからである。見直しの対策として、耕作放棄地の活用、農業経営の大規模化、農地の集約・大区画化などと一口に言っても、農業人口が激減している中、容易なことではない。農業従事者の高齢化、兼業農家対策として、すでに法人化などが進められているようだが、課題は多い。
 減反政策は、1960年代、コメの生産過剰を抑制、コメの価格調整のために、1970年から2018年まで続いた。現在も農水省が生産量目安を発表したり、主食用米からの転作費補助金を出したりして、実施的な減反政策がとられていたところに、今回のコメ不足、価格の高騰という「米騒動」に至ったわけである。

  稲文字の作成者石川昭次さんは、周辺の宅地造成が進み、残された50軒ほどの集落の中にある代々続く農家だった。集落の中には、開発業者に田畑を売って立派な家を建てたり、コメを作らなくなったり、農業をやめたりした人もいるそうだ。このあたりの田んぼは大雨のたびに水没していたが、印旛沼の開拓をした吉植庄亮が利根川と印旛沼の間の安食(印旛郡栄町)に関門を作ったことで水害はなくなったという。歌人吉植庄亮の名前が飛び出し、この地にも関係があることを知った。そして、「農家というのは田や畑があってのことなので、時代に流されず、目前のことに惑わされず地道に続けるのが一番」と語っていた。1993年の「米騒動」については、決して単純なコメ不足ではなく、農家がため込んでいたわけではない」とも語り、1994年からは稲文字をやめて、普通の田んぼに戻したという。

 この稲文字は、週刊誌やテレビにも登場していたそうだ。稲作のほか無農薬野菜にも挑戦、研究を続け、居間の本棚には、農業関係の本だけではなく、『世界』や『中央公論』が並んでいて、インタービューの後も『朝日新聞』の「声」欄にときどき登場するのを見かけたことがある、筆も立つ人である。
 その数年後、石川さんから電話をいただき、びっくりしたことがある。「オレのことが農業新聞に載っている」というのだ。はじめは何のことか分らなかったが、『日本農業新聞』の草野比佐男さんのコラムに、石川さんの稲文字を詠んだ拙作が載っていたのである。草野さんとは何のご縁で知り合ったのか、いまは思い出せないのだが、私の30数年ぶりの第二歌集『野の記憶』(2004年6月)をお送りしていたことはたしかであった。

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 石川さんには、いつもミニコミ誌を真っ先にお届けしていたが、農作業でお留守の時も多かった。お会いできたときは、長話になったり、お土産に野菜をいただいたりしたのも懐かしい思い出である。私たちのミニコミ誌も終刊し、石川さんの訃報は、しばらくたってから、お聞ききした。

石川さん!、減反政策はようやく見直されますよ!?

 

 

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2025年8月 4日 (月)

図書館の「指定管理者制度」についての講演会へ。

    8月2日、市内の表記講演会に参加した。古くなった佐倉市の図書館の建直しを機に10年前から、利用しやすい図書館を目指して活動してきた市民の会が主催だった。「佐倉市立図書館アクションプラン(2025~2032)」において、図書館への「民間活力の導入」がうたわれ、「指定管理者制度」導入への方向性が示されたのを受けて、開催された講演会だった。私も図書館という職場から離れて久しいが、もっぱら利用する立場になったので、無関心というわけではなかった。ただ、利用する資料が、古い雑誌だったり、特殊コレクションの資料だったり、学術書だったりすることが多かったので、公立図書館収蔵資料の利用というより館外貸し出しの窓口として利用することがほとんどである。今回、こうした会に参加するのは初めてで、たいそうなことは言えないが。

 公立図書館に「指定管理者制度」が導入されると、図書館の現場ではどういうことが起こるのか、利用者へのサービスが向上するのか、実際導入した図書館が、自治体直営に戻った経緯はどうであったのかなどを、私は知りたかった。会場の大方の人もそんな期待を持っていたのではなかったか。

 講師は、公共図書館職員、館長を歴任した方で、経験と知見はゆたかに違いなかった。ところが、講演内容は、図書館概論的なもので、図書館の歴史、図書館の役割などへの言及が長く、いつ本題に入るかと不安にも思えたのだった。1時間が過ぎた頃、司会者は、講師に紙を渡していたが、多分、その催促ではなかったか。講師は、時計を見て、ようやく本題に入った。受付で配布された資料「指定管理者制度の概要と現状」には、政府の進める公共施設の指定管理者制度自体の法的根拠やメリットとともに「図書館における指定管理者制度」に関するデータや参考文献の抄録なども用意されていたので、この辺りに時間を割いてもらいたかったと、少し残念であった。

 配布資料に、市区町村のデータが一部転記されているが、元資料と思われる日本図書館協会の下記「図書館における指定管理者制度の導入等の調査について2023(報告)」注① にあたってみると、以下のことがわかる。都道府県立図書館で22年度まで導入しているのは8館のみで、(表1)によれば、その内、導入業務を見ると、「施設管理のみ」4館、「施設管理等」3館で、「図書館業務の一部」1館となっている。

 市区町村立図書館では、22年度までに674館が導入済みで、全3228館の20.9%ということになる。(表4)によれば、市区町村立図書館で導入した指定管理者の種類、性格を見ると、674館の内、民間業者が圧倒的に多く554館である。なお、民間業者、最大手のTRC(図書館流通センター)の最新の情報によれば、25年7月現在、602の公共図書館がTRCを導入していることになっている。注② TRCのシェアが拡大しているのがわかる。なお、首都圏について、注③を参照してみると、東京都23区の図書館の導入率が60%を超えるのではないかと思われる。

 さらに、「指定管理者制度」と一口にいっても、以下のような形態がある。a)は、日本では、まだ普及していない。c)の「委託」というのは、従来からも実施されていた方式であり、採用している図書館も多く、統計には「指定管理者制度」に組み込まれているらしいが、実態は把握しにくいのではないか。b)が、制度本来の方式である。

a)PFI(Private Finance Initiative): 公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用し、効率的かつ効果的に公共サービスを提供する。

b)指定管理者制度: 民間事業者等のノウハウを活用し、住民サービスの質の向上、施設の設置の目的を効果的・効率的に達成するため2003年9月から実施された制度。自治体の運営目的に添って事業者が提案、運営する。

c) 業務委託: 自治体作成の仕様書に添って、業務の一部を民間事業者に委託する。

 この指定管理者制度の目的は、市民サービスの質的向上と効果的、効率的運営ということになるが、果たしてその目的にかなうものなのかどうか、私は疑問に思っている。日本図書協会は、以下のような理由で、図書館は指定管理者制度になじまないものと結論付けている。私なりにまとめてみると、図書館は、自治体の責任において直営するのが基本であり、政策決定をする自治体と運営主体となる管理者との分離は、運営自体に障害が発生し、計画的な人材育成がむずかしくなる。その上、指定期間が3~5年と短く、職員の経験や専門性の蓄積が困難となる。指定管理者制度を続けていると、自治体に図書館に通じる専門職員が誰もいなくなる?事態は発生するのでは。

 実態として、市民へのサービスの質が落ちたり、利用者が減少したりする例も多く、(表2)に見るように指定管理者制度から直営に戻るケースも決して少なくはない。下記「報告」の(2)をご参照ください。

 たしかに、b) 指定管理者制度により専門性を要する図書館業務―たとえば、選書、整理、配架、レファレンス、リクエスト対応、検索、出納などが担われることになると、機械化が進み、効率的になったとしても、利用者の要望が届きにくく、対面のサービスも後退する。その図書館の地域的な特色や蔵書構成へ知見も軽視され、画一的に処理されるだろう。しかも、指定管理者の職員雇用態様はまちまちで、雇用期間や報酬が不安定になり、多くは、派遣、契約、パートなどの非正規職員によって担われることは明らかで、サービスの向上はむしろ減速するのではないか。直営に戻ったケースから、私たちは学ぶことも多いに違いない。

 講演会の参加者は50人、その中には、佐倉市市議会議員も、党派を超えて9人も参加していたそうだ。それだけに、指定管理者制度導入の問題点を明確にした内容だとよかったのになあ、と思うことしきりであった。

  • 「図書館における指定管理者制度の導入等の調査について2023(報告)」
    file:///C:/Users/Owner/Desktop/hokoku202302.pdf

<図書館における指定管理者制度導入等の調査にについて2023(報告)>

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2024年12月19日 (木)

あの瞳が輝いている~高橋真琴さんが亡くなられた。

 高橋真琴さんが90歳で亡くなられた。高橋さんが、同じ佐倉市にお住まいと知ったのは、1992年、町内の空き店舗で開催された「山川惣治と高橋真琴チャリティ展」であった。山川さんの似顔絵を描くコーナーでしきりに筆を動かしているのが印象的だったが、高橋さんにお目にかかることはなかった。山川惣治の少年王者は懐かしかった。高橋さんの描く少女の挿絵は同時代に見ることはなかったが、いろいろな意味で画期的な少女漫画であることを知ったので、興味深いものがあった。

町内の山川ファンの男性が、近くに住む山川さんと併せて高橋さんの展覧会を思いついたらしい。その後、高橋さんのお住いと画廊が駅一つ先の志津にあるというので訪ねたことがある。可愛らしい画廊で、温厚な高橋さんとお話しすることができ、小さな絵をも求めた。高橋さんは、青少年育成などの地域活動をされていて、私も友人たちとミニコミ誌を発行したりしていたので、しばらく、手紙や年賀状などのやり取りが続いていた。

その後、高橋さんは、佐倉市の名士のような形で、さまざまな場で活動されるのを遠望するようになった。いま、佐倉市を走るコミュニティバスの車体には、高橋さんの描く少女の瞳の星は輝いている。

いま書棚を片付けていて、高橋さんの絵や年賀状は、箱のなかだが、いずれお目に掛けたいと思っている。

ご冥福を祈ります。

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2006年6月29日「朝日新聞」より。古いファイルから、こんな記事が出てきた。

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2018年12月1日から走り始めている佐倉市コミュニティバス。

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2024年3月 5日 (火)

消防団はどうなる、どうする(2)各地の消防団で何が起きているのか

 佐倉市の消防団の何人かが、新年会かの帰りに酔っ払い運転で事故を起こしたという、なんとも“しまらない”一件を思い出す。だいぶ古い話になるので、ネットで調べても分からずじまいだったが。

 また、近所の中学校の校庭から、夏の夜遅く、何やらの掛け声が聞こえてくるので、不思議に思ったものである。後で、消防団の操法訓練と知った。消防操法大会というものがあってそれに向けての訓練で、たまたま帰宅が遅くなって中学校を通り抜けたとき、太いホースを走って巻いている姿に出会ったこともある。ご苦労さまと思う反面、消防団にまつわる問題も浮上してくる。

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2023年7月30日、毎日新聞より

 見落としはあると思うが、この問題について熱心に取材を続けているのが毎日新聞ではないか。

手元のスクラップを繰ってみると

  • 記者の目(岡山支局 高橋祐貴)・私物化される「幽霊消防団員」の報酬 2019年1月11日
  • 消防「幽霊団員」9000人 昨年度活動ないのに報酬/報酬「中抜き」4割超 (本誌調査)旅行や接待費に流用 2020年12月28日
  • 消防団報酬不正「野放し」 新たな情報次々 不徹底な自治体調査・20人の通帳印鑑保管・団員に振り替え指示 2022年7月19日
  • なるほドリワイド・消防団の課題 2023年7月30日
  • 外国人消防団員 活動どこまで 2024年2月2日

 3番目までは高橋祐貴記者の記名がある。見出しを見ても分かるように、団員には自治体から年間報酬と出動による報酬とが各消防団に支払われている。これらをめぐって、団員数や出動回数を水増ししたり、団員への報酬を消防団が一括して受領し、それを飲み代や旅行代に流用する例や団員に渡った報酬の一部を再徴収して消防団としてプールしたりする各地の実態などが報告されている。
 こうした実態とマイナンバー制度の導入などに伴い、政府は、報酬の団員個人へ振り込みにするよう進めているが、徹底していない。

 人口17万、世帯7万9000の佐倉市の場合、以下2023年度(令和5年度)予算の数字である。
・一般会計:518億、消防費:29億2000万円
・消防費のうち常備消防(消防署関係):26億9000万円、非常備消防(消防団関係):2億4000万、消防団員701人(定員  805人)
・消防団員報酬(年額):団長156000円~一般団員36500円計2942万円
・災害出動(1回)4時間以上8000円、4時間未満4000円、他の出動1500円 計2538万円
・交付金(年額)本部54000円、分団45000円×7、部54000×52 (消防団は地区わりで、7分団、52部より構成されている)計380万円

令和5年度消防団の概要
https://www.city.sakura.lg.jp/material/files/group/48/R5syouboudanngaiyou.pdf

 自治体によって、数字は異なるのだが、佐倉市の場合は、消防費全体の約一割強が「非常備消防」に充てられている。かつては、多くの市町村で、地域の自営業に近い人たちが仕事の傍ら、消防団業務に従事していたが、現在は会社員など被雇用者が大部分であって、十分機能しなくなっている。そこで、無理やり入団させたり、団員数を水増ししたり、自治会から後援会会費を徴収したりして、飲食代などの慰労費にあてたりする不正会計、地域の有力者による旧態然とした運営が上記の報道にも垣間見ることができる。ちなみに、佐倉市は、昨年度より、団員の報酬は団員個人の口座に振り込むことにしたという。

 そもそも、消防団は、地域の事情に詳しい団員が、防火水槽や消火栓の確保、交通規制、住民誘導などが円滑にできることがメリットとされてきたが、現在は、昼間は地域を離れている被雇用者が増えるにしたがって、活動が難しくなっている。また、消防団員たちが、消防士たちの業務や活動を補完することによって、常備消防費を抑制してきたという。しかし、ここにも、近年の防災、災害救援における行政の対応を見てとれるようだ。

 最近の災害救助、支援において、消防士も足りず、消防団員も被災者であって活動が困難な状況を目の当たりにして、ボランティア的な消防団に頼るのではなく、自衛隊の災害出動を拡大活発にすることではないかと思うようになった。
「専守防衛」のためなどという絵空事に防衛力の拡充、防衛費に莫大な予算を投入するのではなく、目の前の国民の命と暮らしを守るための自衛隊、自衛隊というより災害救援のための訓練を重ね、充分な機材をつかいこなせる隊員を育てることの方が先決ではないか。

 殺傷能力のある次期戦闘機の共同開発に兆の単位の予算が投入されるという。被災地の復旧・復興のためにと称して、新年度予算の衆院採決を強行した政府だが、補正予算でも予備費でも対応できるはずである。裏金を全額拠出するだけでも、できることはいっぱいあるはずなのに・・・。

 

 

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2024年3月 4日 (月)

消防団はどうなる、どうする(1)消防団への「お礼」って

 少子高齢化社会に加えて、コミュニティの衰退が進むなかで、近年、消防団の在り方が問題になることが多い。
 一つは、消防団員の減少と高齢化が進み、後継者の確保が困難になっているが、ざっくり言えば1950年前後200万人いた消防団員が1980年代には100万に、2022年4月1日現在、78万3578人までに激減している。消防団の担い手の確保が困難なっていることである。また近年は、消防団の任務自体も消防活動よりも災害出動の方に重点が移りつつあることである。

 私が消防団に関心を持ったのは、7・8年前に、順番に回って来る自治会の班長になって、自治会の決算書をよくよく見てみると、いつのまにか、消防団協賛金2万円という支出が続いているのを知って驚いたからである。
 というのも、もう四半世紀も前になるが、私たちの自治会では、当たり前のように、日赤の社資、社協会員、共同募金等にかかる「寄付金」を、班長がそれぞれ500円の領収書をもって集金していた。いずれへの拠出金は、寄付であって、強制的に集めるものではなく、自由じゃないのか、と疑問視する会員も多かったのだろう。私を含め主婦たちが、自治会の役員10人の半分ほどを占めることになって、集金をやめて、自由意志によるものとする提案をしたところ、班長の負担軽減にもなるというので、班長会ではすんなり承認された。ただ、自由な寄付金をどう集めるかが問題となったが、A4の茶封筒に小さめの切れ目を入れて、そこへお金を入れてもらい、手渡しで、回してもらうことになった。二十数年たった現在もその方法は踏襲されている。
 なのに、消防団協賛金という名目で、支出されていたのである。2017年になるが、佐倉市の自治推進課と危機管理課と何回か電話や文書でやり取りしたことは、以下のブログでも書いている。

防団・社協・日赤などへの寄付を強制されていませんか~自治会の自治とは(1) »
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2017/04/post-8f66.html

消防団・社協・日赤などへの寄付を強制されていませんか~自治会の自治とは(2) »
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2017/04/post-7804.html

 そこでわかったことは、消防団員は、非常勤地方公務員なので、消防団は寄付金を求めてはいけないが、協賛金、後援会費などは、自治会と消防団との間のことであり、佐倉市は関知しないとの一点張り。また、自治会支出の消防団協賛金は、地域の商店会・自治会連合体共催の夏祭りの警備のための謝礼とわかった。
 そこで、危機管理課に、祭りのときに制服を着て警備にあたっている以上、地方公務員として謝礼を受け取っているのは寄付にあたりませんか、の質問には、地域住民による自治会が、警備等のお礼の「お気持ち」であって寄付とは言えないとの説明だった。 
 この見解は、今でも変わらず、以下の「自治会等役員の手引き」では、「労をねぎらうために支援をされているもの」「消防団を支援しようという地域の厚意による任意のもの」との説明がされている。

(Q)消防団の後援会費というのはどういうものなのですか
(A)後援会費につきましては、地域の方が、同じ地域の中で、仕事を持ちながら消防団活動に従事されている方々の労をね     ぎらうために支援をされているものと考えます。

(Q)消防団の後援会費は絶対に支払わなければならないのですか
(A)あくまでも消防団活動を支援しようという地域の厚意による任意のもので強制・義務的なものではありません。 また、消防団は市内の全地区を管轄しており、後援会費支払いの有無に関わらず、火災発生時には、必ず出動いたします。

<佐倉市の消防体制>令和5年度自治会等役員の手引き(自治会活動Q&)
https://www.city.sakura.lg.jp/material/files/group/16/yakuintebiki.pdf 
42-43頁

 佐倉市の見解では、地方公務員はその業務について、地域住民から「労をねぎらうため」「厚意による任意」の金銭を受け取ってもなんら問題もない、ということになる。
 一方で、以下の「自治会等問題解決の手引き」では、「募金を自治会費にあらかじめ上乗せして集めること」について「募金の一律収集は注意が必要です」の見出しで「募金を自治会費に上乗せして集める場合は注意が必要です。募金を自治会費に上乗せして強制的に徴収するとした決議は無効であるとした裁判例があります。」と注意を促している。この文言は、令和3年度の手引きには「自治会費からの寄付金や募金等を出すことは危険です」と言って裁判例の説明が続いていた。「危険」から「注意」への変更は何を意味するのか。私には、寄付金等の一律徴収の違法性からの一歩後退にしか思えなかった。

 いま、私にとって、自治会は遠い存在になってはいるが、消防団協賛金、夏祭り参加費、防犯活動をしているNPO法人の会費が自治会財政からの一括納入になっている件ついて、会員の自由意思にゆだねるべきもので、こうした種類の募金・寄付は拡大する危惧があるので見直しをと、何回か自治会執行部に要望書を提出してはいる。しかし、なしのつぶてだったり、近隣自治会、地域住民との関係上必要との回答だったりしている。

皆さんの自治会では、どうなっていますか。

<募金の収集で悩んだら>自治会等問題解決の手引き(事例方式による問題解決の参考)
https://www.city.sakura.lg.jp/material/files/group/16/tebiki_mondai_2022.pdf  28頁

 その裁判例というのは、自治会決議による募金及び寄付金の徴収は「会員の生活上不可欠な存在である地縁団体により、会員の意思、決定とは関係なく一律に、事実上の強制をもってなされるものであり、その強制は社会的に許容される限度を超えるものというべきである。したがって、このような内容を有する本件決議は、被控訴人の会員の思想、信条の自由を侵害するものであって、公序良俗に反し無効というべきである。」(大阪高裁平成 19 年 8 月 24 日、最高裁上告棄却)

  さらに、最近は、消防団内部の運営・会計における不正、脱法が問題になっている。(続く)

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きのう、買い物帰りに、一本違う道を抜けようとすると、広い庭のお宅の門近くの樹にハシゴをかけて剪定しているのに出会った。見上げると黄色い花をいっぱいつけていた。「立派ですね、なんの木ですか」と尋ねると「ミモザ」という。ミモザってこんな大きな木になるのか、とびっくりしてしまった。灌木のイメージが強かったのだが。道に落ちた枝を拾って「いい香りもしますね」「お持ちになりますか、どうぞ」ということで一枝いただいた。3月8日は国際女性デー、ミモザの日だそうだ。

 

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2024年2月 9日 (金)

大人の対応?私の「オバサン」騒動の顛末

 1月30日、麻生自民党副総裁が地元福岡での講演の際、上川外務大臣を名指ししての「オバサン」発言は、謝罪と撤回でケリがついたようだが、上川大臣は「大人の対応」でかわしたらしい。

 2007年のことなので、20年近く前のことながら、私にも「オバサン」体験があった。佐倉市には、「市民の声」係や「市長への手紙」などを通じて、市民の要望を聞く仕組みがある。当時、私は、まだ元気があったのだろう。5年ほどの自治会役員から解放されたあとも、町内の人たちと、地域の都市計画事業に伴う環境問題などについて開発業者や市役所と交渉したり、市への情報公開請求や市政への要望書をよく提出したりしていた。

 どんな用向きであったか、今では「記憶にない」のだが、「市民の声」係に電話したところ、電話口に出た女性が、「少々お待ちください」のあと、他の係員に「あの、なんかオバサンからの電話なんだけど・・・」との声がしたのである。いまのように保留のメロディが流れることもなかったのだろう、まともに「オバサン」呼ばわりされているのを聞いてしまったのである。

 私もまだ、「若かった」のだろう、代わって電話口に出た男性に、用件より先に、女性の「オバサン」発言に抗議したのである。「市民の声の窓口ともあろう人が、そのような、いかにも市民軽視の発言や対応は許されるものではない」と。その場で、男性が一言謝罪したかもしれないのだが、私の怒りは収まらず、女性やその上司にも反省を求めた。そして、今後、同じようなことが起こらないためにも、その反省を形で示して欲しいとの要望もした。

 後日、以下のような書類が、秘書課長名の送り状付きで届いた。上が、「オバサン」発言の女性によるもので「誤解を生じやすい表現を用いたことにより、市民の方に不快な思いをさせてしまいました。・・・」の一文は、「誤解を招く」「誤解を生じる」は、現在の役人や政治家も好んで使用する「言い訳」である。「誤解」じゃないだろうと、この頃はテレビに向かって叫んでいる。
 また、上司の副申書にある「お客様」なる表現にも、違和感があり、私は、あなたの「お客」ではなく、「市民」です、というやりとりをすることが多い。

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2023年9月10日 (日)

図書館を支える人々~非正規と障がい者の方々の待遇の実態(1)

 図書館勤めが長かったため、さらに、いま、日常的に図書館を利用していることから、図書館関連のニュースが目に留まる。昨年8月、今年の3月に、末尾にあるような記事を書いた。今回も、図書館の非正規職員、国立国会図書館のデジタル化作業に携わる障がい者の人たちの記事に着目した。

1)図書館職員の4人に3人が「非正規」

 日本図書館協会は、今年の5月1日付で「▽非正規職員の賃金と労働条件を、専門性の観点から改善する▽会計年度任用職員の雇用を更新する際は、勤務実績を最大限評価する」などを求める文書を全国の都道府県と市、東京特別区の首長に送付した。

 協会の調査によれば、全国の公立図書館の職員の76%が非正規なのである。

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図書館職員4人に3人が「非正規」処遇改善を日本図書館協会が要請(2023年6月7日)
東京新聞 https://www.tokyo-np.co.jp/article/255085

  私が利用しているもっとも近い市立図書館は、分館で(数年前、学童保育所の拡張で狭くなった!)、実用書と小説類・児童書が申し訳程度に配架されているにすぎず、リクエストした図書を市内や他市、県立図書館から取り寄せてもらうことがほとんどである。それもコロナ禍以降は、50センチ四方の小さな窓口でのやり取りで、職員の顔も見えない。もはや図書館とは言えない施設である。

 先の記事でも書いたように、佐倉市の中央図書館は、新設の「夢咲くら館」という総合施設の中に移設され、オープンした。全体の建設費は40億近くにもなったが、職員は会計年度任用職員で補い、わずかな資料購入費でのスタートであった。車を持たない我が家では、モノレールと電車で行くしかない。距離的には近い図書館となると、モノレール、電車、1時間に1本くらいしかないバスに乗り換えての道中となる。立派でなくともよい、駅近のビルの空フロアでもよい、大型商業施設の一画でもよい。特に大型商業施設の閑散ぶりとテナントの出入りが激しく定着しないこの街に、市は思い切って、なんなら床を補強して開放的な図書館をつくったらよいのにと思う。図書館の命は入れ物でなく、人と資料にお金をかけて欲しいのである。

 また、公共図書館でなく、現在、大学図書館でも同じようなことが起こっている。

田 和恵「非正規31歳男性が憤る<大学図書館の働かせ方> 民間への業務委託が進むことによる<悪影響>  ボクらは<貧困強制社会>を生きている」『 東洋経済オンライン

2023年525日)  https://toyokeizai.net/articles/-/673423?

 

  かつて私も、私立大学図書館職員として働いた身である。正規・非正規の割合は、今の方がもちろん悪化している。名古屋で78年働いていた頃、連れ合いの転任で、転職先を探していた。ある人の伝手で、たった一つ、非正規ならば雇用するという大学図書館があった。条件を聞くと、正規の職員と勤務日数、勤務時間が全く一緒で、当時の月収の三分一近い金額を提示され、情けない思いをしたことがある。連れ合いには申し訳ないが、単身赴任をしてもらうことにした。そして、3年後、連れ合いは東京に転任、またの転職先探しである。その後の顛末は、当ブログの以下の記事にも書いた。女性の転職の難しさ、女性が非正規の受け皿になっていることをいやというほど知らされた。

 <当ブログ参考記事>
図書館が危ない!司書という仕事(2022831日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2022/08/post-fd7d26.html

・危うい佐倉市立図書館オープン~“夢咲く”どころではない「夢咲くら館」
 図書館らしからぬ??(202337日)http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2023/03/post-f768c4.html

 

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2023年6月14日 (水)

川村記念美術館「芸術家たちの南仏」へ

 梅雨入り直前の晴れ間、6月8日、佐倉市内の川村美術館に出かけた。企画展の「南仏」が気になったといっても、私たちは、かつて、エクス・アン・プロバンスから日帰りのニース、マルセイユを訪ねたというレベルのことである。先日のマティス展に続いて、マティスにも出会うことができるかもしれない。

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 カタログの表紙も、チラシもマティスの切り紙絵「ミモザ」(1947年)だった。入館料、シニアは200円引きの1600円であった。

  今回、はじめて、午後2時からの学芸員による常設展、企画展をふくめてのガイドツアーに参加した。常設展は、印象派のルノアールから20世紀のアメリカ美術に至るまで、バラエティに富んでいるが、ふだんなら、通り越してしまいそうなマーク・ロスコの壁画やフランク・ステラの部屋での解説を聞いて知ることも多かった。ロスコの壁画はニューヨークのレストランからの注文であったというが、彼は、その店の雰囲気が気にいらず、納めなかったものの一部が、川村美術館に収蔵されたというエピソードも興味深い。ステラの作品の自在さと多様性には驚きつつ、美術館入り口近くのモニュメント「リュネヴィル」(1994年)という彫刻?には、職人たちとの苦労が偲ばれるのであった。

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ステラ「リュネヴィル」(1994年)、八幡製鉄所の職人さんたちとの汗をも思う。

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セザンヌ「マルセイユ湾、レスタック近郊のサンタンリ村を望む(1877-78)

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アルベール・アンドレ「マルセイユのプティ・ニース」(1918年)。プティ・ニースは、1917年にできたばかりのレストランであったが、現在では高級ホテルとレストランとして健在である。アンドレは、上記のセザンヌとは親子ほど年も違うが、親しく交流し、多大な影響を受けた。1918年はセザンヌの没年でもあった。

 マティスやシャガールには癒される作品も多いのだが、ピカソの前では、どうしても構えてしまう。しかし、今回は、以下のようなわかりやすいメッセージ性の高いポスターや広告もあって、心和むのだった。

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ピカソ「平和のための世界青年学生祭典(東ベルリン)」(1951年)。こんなスカーフがあったとは。この祭典は、第1回が、1947年プラハで開催され、第3回が東ベルリンであった。以後、中断もあったが、共産圏の都市を巡回して開催され、ソ連崩壊後も続いている。

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ピカソ「リュマニティ(日曜版)挿絵」(1953年12月27日)。ピカソの「ゲルニカ」(1937年)は有名であるが、彼は、フランスがドイツナチスから解放された1944年に、フランス共産党に入党、1973年亡くなるまで党員だった。しかし、スターリンの死去の折、描いたスターリンの肖像画はソ連から拒否されている。1949年以来、鳩は何度か
描かれ、平和のシンボルとして、定着し、世界に広がっていった。

 ピカソの女性遍歴は目まぐるしいが、最近、愛人の一人フランソワーズ・ジローの訃報が、小さな記事となっていた。抽象画家として活躍、6月6日、101歳で、ニューヨークのでなくなっている。1943年、1881年生まれのピカソが、1921年生まれの画学生ジローと出会い、二児をもうけたが、1953年の破局後は、ピカソはかなり未練がましかったらしい。

 なお、これまでまったく知らなかった、ラルフ・デュフィの「花束」の里芋の葉がなぜ青なのか、気になる作品だったし、また、マティスやピカソ、ボナール、シャガールらの作品で飾られた「ヴェルヴ」(1937年12月~1960年)という文芸美術雑誌の表紙にも興味をそそられたのだった。

 川村記念美術館は、DIC(旧大日本インキ)が所蔵する美術品を中心に、1990年に開館、3万坪の庭園は、みごとに整備され、折々の自然を楽しめる。京成佐倉・JR佐倉を巡回する無料のシャトルバスがありがたい。

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美術館の渡り廊下から。

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ツツジ、藤の花の季節は終わってしまったが。

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藤棚から美術館を望む。

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いまは、アジサイが見ごろ、ガクアジサイの下にひそむカタツムリ。

 

 

 

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2023年3月 7日 (火)

危うい佐倉市立図書館オープン~”夢咲く”どころではない「夢咲くら館」

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写真は「夢咲くら館の今」佐倉市ホームページから。屋上から飛び出す長い庇?キャノピーというそうだ。無用なだけではない、危険な長物、これだけに一億円もかけたという。
https://www.city.sakura.lg.jp/soshiki/shakaikyoikuka/286/16573.html

図書館らしからぬ??

 3月4日、新しい佐倉市立図書館が、市の複合施設「夢咲くら館」のなかに、オープンした。「佐倉」と「咲くら」のごろ合わせのネーミングもいまひとつ。写真にあるこの施設には、図書館と子育て交流センター、地域情報発信コーナーやカフェなどが併設されてのオープンだった。5年前、旧佐倉市立図書館の老朽化のために計画された新図書館なのだが、その計画から、出来上がりまでに、図書館らしからぬ数々の危険と不安が浮上してきたのである。当初より市民有志による「より良い佐倉図書館が欲しい会」が、多くの問題点を指摘してきた。

 当初、地上三階建ての15億円の予算であったのが、地下1階、地上2階となり、2022年度(令和4年度)予算の概要では、つぎのように説明する。図書館を含む複合施設は「(仮称)佐倉図書館等新町活性化複合施設整備事業、交通安全施設整備事業や橋梁維持事業等の施設整備費の増加により、普通建設事業費は全体で 37.7 億円と 26.7 億円の増加となった」として、その事業費は当初の二倍以上になったのである。これだけでも計画の杜撰さが目に余り、議会の多数会派はいったい何をやっていたのだろう。設計事務所、工事業者の選定も不明確極まりないものだった。設計事務所は、事前に市と協議をしていたり、不祥事続出、指名停止を何度も繰り返している前田建設が落札したりしている。

 地下の掘削、その土砂の処分、埋蔵物撤去の過程で軟弱地盤が判明、くい打ち工法の強化が重なり、工事費は増額していく。床の強度の必要から、地下があるならば、保管、書庫機能を置くのが普通だが、新図書館は、まるで逆なのが不思議でもあった。障がい者対応、災害対応のリスクも解決されないまま、オープンしてしまったのである。

職員の半分は司書資格がなく、非正規には司書資格を求める?!

 図書館の建物もさることながら、図書館のカナメは人と本、人材と資料である。下記の当ブログの記事でも指摘しているが、あらためて、佐倉市の最近の図書館関連予算を調べて驚いた。

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 すでに決算が出ている2021年度(令和3年度)以降で見てみると、佐倉市立図書館の「人と本」の実態はと調べてみたのだが、まことに“残念な”実態であった。正規の職員には手厚いが、会計年度任用職員は、職員の二倍ながら、その待遇は見ての通りである。最近の会計年度任用職員の募集案内によれば、図書館については、司書資格ないし図書館勤務5年以上が条件となっているが、7時間45分勤務、夕方の4時間勤務の二種類で、いずれも2~4日に限られる。いずれも時給1030円である。「千葉県の図書館2022(公開版)」というデータでは、2021年度決算によるとみられるが、当初予算で21人とあったが、23人となっていた。さらに、21人の内訳として、司書資格持つ者が11人、その他が10人となっている。会計年度任用職員に司書資格を求める一方、職員の半分は資格を持っていないことになる。もちろん、資格の有無だけで、仕事への熱意と能力が問われるはずもないことは、かつて、ある大学の司書講習会で10年ほど講師を務めた経験や講習会修了生たちと同じ職場で働いた経験からも承知はしているが、司書資格が図書館業務の入り口であることに変わりはないだろう。

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『こうほう佐倉』2022年12月15日号より。

 なお、『千葉県の図書館』の職員人数23人と予算書21人の食い違いを、市の財政課に尋ねたところ、2人は、再任用職員ではないかということであった。決算書の人件費については、すべて人数が省かれているというのも、市民には理解しがたく、実態をわかりにくくしているのではないか。
 さらに驚いたこと、市内三館合わせての図書購入費が毎年3500万ほどしかない。表で見るように、2022年度と2023年年度の図書購入費は、3526万、千の位まで同額である。これって、最初、私の見まちがいかとも思ったが、同額だった。「去年と同額にしておけ」という冗談のようにも思える。「夢咲くら館」内に新図書館もスタートするというのに、まったく「夢」のない数字に、少々あきれもした。それもそのはず、新図書館は、書架などは特注品を購入する一方、「新しい本の購入は大型絵本とヤングアダルト向けだけというお粗末さ」だというのである(岡山眞治「図書館問題から見えた佐倉市政」『さくら・志津憲法9条をまもりたい会ニュース』45号 2022年12月)。「夢咲くら館」には、増額に増額を重ねて37億以上の建設費を出す一方で、図書費が3500万とは、まさに”箱もの行政“の典型ではないのか。いつまでこんなことを続けているのか、続けさせているのだろうか。責任の一端は市民にあるといってもいい。私たちは、もっともっと図書館を利用して、自分がほんとうに読みたい雑誌や読まねばならない、読んでみたい本を、子供や若者に読ませたい本をリクエストしてみてはどうだろう。
 とりあえずは、館長以下職員は、何を考えているのだろうか。館長の職員歴を知りたいものである。

学校図書館では、今

 下記の、当ブログ記事では、学校司書の実態にも触れたが、今回は、ついでながら、市立の小学校23校、中学校11校の図書購入費を調べてみると、表のようになる。それぞれを、23校、11校に分配するそうだ。生徒・児童数によるのではなく、各校の「配備率」?によって、年々額が変わると、財政課は答えていたが。いずれにしても、少ない図書購入費にも思えた。あわせて34校の図書館に11人の会計年度任用職員の学校司書が奮闘しているわけなので、ただただ頭が下がる思いである。

図書館が危ない!司書という仕事(2022年8月31日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2022/08/post-fd7d26.html

 ついでながら、昨年12月15日『こうほう佐倉』の「市職員人事・給与などの状況」によれば、2022年(令和4年)4月1日現在、職員1024人、再任用職員57人、会計年度任用職員70人となっていた。この会計年度任用職員はフルタイム勤務職員のみの数字で、その他、パート勤務の800人以上の職員がいて、合わせると900人程度の会計年度任用職員に、市政は支えられていることになる。 こうした状況のなかで、図書館への指定管理制度の導入の声が聞こえないわけでもない。「 2021年9月現在,283自治体,731館において指定管理者により管理運営が行われていることが確認できる」とする調査もある(桑原 芳哉「公立図書館の指定管理者制度導入状況 2018年度以降の動向を中心に」『尚絅大学研究紀要A』2022)。しかし、指定管理者制度導入館は漸増しているが、さまざまな不具合から、自治体直営に戻った図書館も多いのである。佐倉市にも懸命な選択を望みたい。

 

 

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2023年2月27日 (月)

マイナンバーカード申請に並ぶ人たち

 先週の金曜日2月24日、駅に近いビルの一画にある佐倉市出張所の前を通りかかると、いつになく人が立て込んでいる。入口の外に長机を置いて、マイナカード申請専用の受付を行っていたのである。出張所の外かべにそって、椅子も並べられていて、多くの高齢者が、ひとりで、あるいは夫婦で、順番を待っているようだった。受付には二人いて、20000円の文字が大きいのぼりが見えた。

 のべつまくなく流されるテレビや新聞のコマーシャルで、あるいは周辺からの口づてで、せかされてやって来た人たちだろう。さまざまな情報が盗み取られるリスク、持ち歩くことのリスクを覚悟しているのかしら。マイナ保険証とても、あちこちからのシステムの不具合、現場の混乱が報道されているではないか。

 2月22日は、東京保険医協会の医師ら計274人が、健康保険証の代わりにマイナンバーカードで保険資格を確認できるオンラインシステムの導入を国が医療機関に義務付けたことは憲法違反だとして、国を相手取り、義務化に従う必要がないことの確認などを求める訴訟を東京地裁に起こしている。当然の訴えである。

 総務省の発表によれば、2月19日現在、全人口の69.8%がカードを取得したという。資格証明だとか、更新はどうするなど・・・、中途半端なことばかり。マイナカードを健康保険証代わりにして、マイナカード取得を義務化しようとする先に、何をしようとするのか。銀行口座の紐づけ、運転免許証代わり、民間での利活用促進・・・などとなったら、リスクは果てしもない。「持ち歩けば便利」の先にあるものは。

  以下の当ブログ記事も併せてご覧下さい。

「マイナンバー制度」は、日本だけ!? 先進国の失敗からなぜ学ばないのか
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/11/post-afb2.html

  ちなみに、1月末日現在ながら、交付率は、全国で60.1%、千葉県59.9%、千葉市64.7%、佐倉市は57.4%であった。そんな中、千葉市の交付率が、2月21日現在、66.9%となり、政令指定都市20の内の中で1位だそうで、松本総務相が2月23日視察に現れている。

 なぜそれほど必死なのか。佐倉市は、2月末日まで、何パーセントまで伸びる?

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