2022年8月31日 (水)

図書館が危ない!司書という仕事

 もう、終活の方が迫っているのだが、たまに外出して、車内で就活スーツの女子学生に出会うと、「頑張ってね」との思いが募る。かれこれ60年前の就活について思い出しては、危ない橋を渡ってきたものだと、思い返す昨今である。

 つい最近、ネット上で、つぎのような見出しの記事に出会った。神戸新聞の「まいどなニュース」である。

「手取り9万8000円では暮らせない」非正規図書館員の訴え 知っていますか図書館の“現実”
8/26(金) 19:30配信
https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/omoshiro/202208/0015586692.shtml

 30年近く、図書館職員として働いていてきた身としては、やはり気になる見出しだった。最近、古巣でもある国立国会図書館の資料はデジタル化されて、検索や遠隔複写、個人配信の資料も増えたので、よく利用する。買ってもいいかな、と思う本は、まず、地元の公共図書館の所蔵を調べて、なるべく借りて読むようにしている。新刊のベストセラーものは、ブームが去ってからでないとまず借りられない。所蔵してない古い図書や学術書を読みたい場合は、相互利用制度によって他館から貸し出してもらい、多くは自宅に持ち帰って利用する。現代詩歌文学館などは、雑誌などでも貸出してもらえるが、自宅には持ち帰れず、館内閲覧・コピーしかできないながら、大いに助かっている。 
   こうして、近くの市立図書館を利用していて思うのは、カウンターの女性がよく変わることだった。市の広報で、一年限りの、いわゆる「会計年度任用職員」募集の記事のなかに、保育士、栄養士、看護師、保健師などとともに図書館職員の募集も見かけたことがある。「任期付き職員」の募集もあって、こちらの方は2年とやや長期で、待遇も職員並みとあるが、図書館職員の募集記事は見かけない。

   冒頭の「まいどなニュース」によれば、日本図書館協会の統計では、全国の公共図書館3316館の専任職員(いわゆる正規職員)の数はここ20年、減少傾向にあり、2001年には1万5347人だったのが2021年には9459人に減少、逆に、非正規職員は、職員全体の7割を占め、その9割が女性だというのである。
   30年近く前ながら、私の最後の職場だった千葉県の新設大学の図書館では、退職時、私を含めて職員二人に、アルバイト三人だった。その後どうなったか。その前に、11年間働いていた名古屋の短大図書館では、職員四人、バイト二人であった。ここは、すでに四年制大学になって久しく、新館も完成、学部新設でキャンパスは二つなったが、その後の状況はわからない。国公立大学の図書館でも、非正規職員の激増が伝えられている。

  地元の佐倉市立図書館の場合、2021年、「令和3年度の当初予算」で見てみよう。図書館としては分館を入れて4館の職員の21人分の給与・手当・共済費併せて人件費総額約1億8972万円、会計年度任用の図書整理員42人分の報酬・手当・共済費は、図書館の一般事務費のなかに約6638万円計上されている。総額を人数で割れば、ざっくり、職員856万、非正規158万と待遇の差は、信じられないほど歴然としていた。税金や共済費が天引きされるわけだから、冒頭の記事にある「手取り9万8000円」という実態に近いのではないか。
   市立図書館のみならず、学校司書の場合も、状況はかなりきびしい。佐倉市は小学校23校、中学校11校あるが、「学校図書館活性化事業/令和3年度」の説明書によると、会計年度任用職員は11人、1校当たり年間勤務数平均50日、月平均25時間という数字が示されている。報酬・手当などを合わせて1177万円になる。1人が1週間で3校を回るという目まぐるしさ、佐倉市は各校の司書配置などは念頭にないらしい。

 また、佐倉市の2021年6月市議会での質疑によれば、2021年4月1日現在、佐倉市の市職員が1006人、会計年度任用職員は63種職、819人に及ぶという(6月16日、萩原陽子議員)。図書館は、21人の職員、非正規42人なのだから、正職員は3分の1ということで、全国平均でもある。非正規職員採用を通り越して、図書館の民間委託が隣の印西市で検討を始めているという。全国的には、すでに、ツタヤが委託されて運営する公共図書館もある。佐倉市においても、学校用務員、学童保育所は、すでに、民間委託が定着してしまったようだし、近くの学童保育所は、まとめて地元開発業者のグループ会社が指定管理者になっている。政府は、「働き方改革」、「人への投資」とかを口にするが、家庭や学校でのいじめや虐待の対応の無責任さ、教員の超過勤務・人手不足、奨学金返済困難者の激増、若手研究者の任期付き採用などが引き起こすさまざまな悲劇が明らかになると、具体的な解決策が示されないまま「再発防止」とか「第三者機関設置」とかでやり過ごすことが多い。「人への投資」というならば、国民の健康・福祉、教育・研究が基本であろうに、行政の手抜き・無為無策とさえ思われる事案、企業の都合が優先されてしまう無力感に苛まれる昨今である。

 司書として働く人たちは、熱心で使命感をもっている人が多い。箱モノとしての図書館ではなく、蔵書構成、整理、選書、レファレンス、出納業務などを利用者目線でこなすためには、暮らしのできる報酬とともに、安心して、長期展望のもとで働き、研鑽できる環境が必要で、ときには他館の利用者となってみる余裕があってもよいはずである。

 新町にある佐倉図書館が、移転新築されて、来年3月には開館予定であるというが、その建設費25億が30億に膨らみ、総額37憶5000万円になるという。総合施設の中の地下スペースが図書館になるとして、市民団体が反対運動をする過程で、様々な問題が浮上、いま裁判にもなっている。そして、こともあろうに、新館の新規購入は、ヤングアダルト用と大型絵本に限るという方針が打ち出されていることがわかった。何を考えているのか、図書館は崩壊の道を歩んでいる。

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「佐倉図書館等新町活性化複合施設実施設計」のパースの一枚。この入り口のキャノピーだけでも5000万円、いまでも、必要性と安全性を問い続けたい。

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「よりよい佐倉図書館が欲しい会」の会報53号には、姿を現したキャノピーの写真が右下に収められている。なんときゃしゃな造りで、風雨に耐えられるのだろうか。城下町?佐倉に似合いそうもないではないか。

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2022年6月19日 (日)

今、「自治会と寄付金」はどうなっているのか~日赤、社協、消防団、地域の祭り・・・、佐倉市は?!

 定着しつつあった「寄付は個人の自由」

 昨年度、十数年ぶりで、地域の自治会の班長の役が回ってきた。コロナ禍のため、活動は極端に縮小し、月一回の班長会の参加とそのときに手渡される会報と行政からの配布や回覧物を班の人たちに届けるのが仕事だった。
 その中には、日本赤十字社、市の社会福祉協議会への寄付へのお願いのチラシと当自治会が用意した集金袋もある。当ブログでも、相当しつこく?自治会が会費以外に、他団体への寄付を募るのは違法だと言い続けてきたし、もう20年前にもなろうか、私が自治会長を務めていたとき、役員会での協議の末、班長の戸別訪問による一律500円会費(日赤の場合は「社資」)の集金を廃し、自治会員の自由意思による寄付ということで、集金袋の回覧方式に変更し、定着しつつあった。
 私たちの自治会では、集金袋を回す際に、集金袋には、寄付は強制はでなく自由意思によるもので、会費(社資)として一口500円以上収める者は小袋に住所氏名を記して入れることになり、領収書は後で発行、届けるという仕組みとなって久しい。何回か当ブログでも紹介したが、その上、近年には、自治会長名による「補足説明」が集金袋といっしょに回覧されるようになり、寄付は自由意思によるとの念押しもされて、「進化」してきたなと思っていた。私としては、さらに自治会が「募金」に協力すること自体、止めにして欲しいと願うばかりなのだが。
 さらに、いつからか自治会が拠出するようになった「消防団協力金」、また、地域のNPO法人となったボランティア団体へ団体会員として納めている会費、地域の商店会などによる広域の祭りへの協力金が自治会財政から支出されていることも気になっている。これまでも、消防団員が特別地方公務員であることからその違法性が問われ、あとの二者についても、会員の意思にかかわらない自治会としての支出は、適切ではないとする意見書や要望書を佐倉市や自治会にも提出してきたが、改まる気配はない。

 先日、佐倉市が、毎年、年度初めに、市内の自治会長、町内会長・役員を集めて実施する説明会に配布する「自治会等役員の手引き」を、久しぶりにホームぺージで確認したところ、「手引き」の曖昧な文言は、相変わらずではあった。ところが、これはいつからホームページに載せるようになったのか不明だが、問答式の「自治会等問題解決の手引き」というものが掲載されていた。「令和3年4月改訂」版に「募金の収集で悩んだら・・・」①という頁に行き当たった。拡大して読んで欲しい。

朱文字で、コピーしてみると・・・。
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問 募金の収集で悩んだら・・・
事例 (前略) A自治会長は、募金を自治会費にあらかじめ上乗せして集めることを考え、総会にかけることとした。
一つの解答案
1.募金の一律収集は危険
 自治会費から寄付金や募金等を出すことは危険です。寄付金や募金は、本来、個人の自由な意思のもとに行われるものです。一方、自治会費は、会員に対して金額の差が生じる場合があっても会員であることを理由に一律に課されるものです。特に事実上自治会が抜けられない等の状態にある場合には、思想・信条の自由を侵害する可能性が高まります。この様な募金の収取を定める総会決議は無効となる可能性が高いです。

裁判例としては以下のものがあります(略)

2.会費からの募金への振り替えも危険
 上記の裁判例の趣旨は、一律徴収というやり方の問題ではありません。また、自治会からの制裁的な対応があることを問題にしたものでもありません。ポイントは会員の意思に反するような方法で募金を集めてはいけないということです。したがって、会員の同意もなく自治会費の一部を募金へ流用してしまうようなことも危険です。
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 上記の文書①「1.募金の一律収集は危険」の後略部分の「裁判例」は、2008年8月31日最高裁決定により上告棄却となったので、大阪高裁2007年8月24日確定した判決の要旨である。判決文というのは、いつ読んでも、何回読んでも、意味がとりにくいし、判決独特の言い回しがあるので、まさに要注意なのである。とくに、佐倉市が要約した上記下線部分「一方、自治会費は、会員に対して金額の差が生じる場合があっても会員であることを理由に一律に課されるものです。」などは、どういう状況を指しているのかわかりにくい。しかし、見出しは「募金の一律収集は危険」と警告しているのである。
 また、「2.会費からの募金への振り替えも危険」の下線部分以降の「ポイント」部分は明快だが、前段は、「一律徴収も可」、「自治会の制裁的な対応も可」とも読めないか。しかしここでも、会員の意思に反する方法での募金集め、「自治会費の募金への流用が危険」であることを警告していたのである。これまでの、「手引き」などでの曖昧表現や文言に比べると、ともかく「募金の一律徴収」と「自治会費の募金への流用」が自治会としては危険なことを明言するようになったとの感慨もある。

 佐倉市は、なぜ後退したのか

 ところで、この記事を書くにあたって、もう一度、市のホームページににアクセスすると、6月1日付で、「自治会等役員の手引き」の令和4年度版と「自治会等問題解決の手引き」が掲載されていた。あらためて、両者の必要個所を確認してみると、前者の「手引き」の内容は前年度とほとんど変更はなかった。後者の「問題解決の手引き」の表紙には「令和3年4月改訂」と記されていたので、これも昨年度と変わりはないだろうが、念のため、同じ28頁の「募金の収集で悩んだら・・・」②を見ると、設問も変わりがないまま、下記のように変更されていたのである。

 裁判例はまったく同じながら、その前後を拡大して読み比べて欲しい。
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一つの解答案
〇募金の一律収集は注意が必要です
募金を自治会費に上乗せして集める場合は注意が必要です。募金は自治会費に上乗せして強制的に徴収するとした決議は無効であるとした裁判例があります。

裁判例としては以下のものがあります。(略)

〇自治会内で募金について様々な意見が出た場合
募金は任意であり、強制力を伴わないものです。会員から募金について様々な意見が出た場合は、総会や役員会等で十分話し合ってください。
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 最初に、ホームページで閲覧した日は、何日だったのだろう。5月下旬だったようにも思う。「問題解決の手引き」の方は「令和3年4月改訂」と銘打って、何の変更もないような体裁ながら、少なくとも、28頁に限っては、重大な改変がなされていたのである。昨年度の「警告」は何であったのかの思いが強い。「警告」は、いつの間にか?実にどうともとれる短い文章に変更されていた。「自治会と寄付金」の佐倉市のスタンスは確実に後退したのである。昨年度分も、一昨年度分も、過去のものはホームページ上では確かめることができない。これって、もしかっしたら、公文書改ざん?!

 一律に集めて欲しい、上乗せして集めて欲しい募金団体からのクレームでもついたのか、そうした団体に関係のある会員のいる自治会やいささかでも手間が省けると考えた自治会役員たちから抗議があったのか。いや、行政内部で異議が出たのか・・・。

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上記は、拙稿「私の視点/自治会と寄付金~一律集金に異議を唱ええよう」『朝日新聞』2014年3月17日。2016年には、TBS『白熱ライフビビット』の「自治会特集」コーナーに出演?したり、『朝日新聞』の「自治会は、今」シリーズの取材を受けたりしました。

なお、当ブログの関連記事の主なものをまとめてみました。その他の関連記事は、ブログのカテゴリー「寄付・募金」の検索で見ることができます。

自治会費からの寄付・募金は無効」の判決を読んで―自治会費の上乗せ徴収・自治会強制加入はやっぱりおかしい(2007年8月31日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2007/08/post_6d09.html

赤い羽根共同募金の行方~使い道を知らずに納めていませんか1~3(2009年12月7日、9日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2009/12/post-2f90.html

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2009/12/post-dd38.html

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2009/12/post-8c19.html

自治会の募金・寄付の集金の問題点~やっぱりおかしい、全社協や共同募金会の考え方(2010年11月8日)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2010/11/post-1838.html

消防団・社協・日赤などへの寄付を強制されていませんか~自治会の自治とは(1)(2)(2017年4月9日)
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2017/04/post-8f66.html

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2017/04/post-7804.html

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2010/11/post-1838.html

赤い羽根共同募金」の使い道、ふたたび(2019年10月2日)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/cat20187440/index.html

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2022年3月31日 (木)

佐倉市のニュータウンは、いま~お花見がてら、街の今昔を思う

 今日を逃すと、散ってしまうような気もして、ご近所の桜を見てみようと散歩に出た。

 近くの調整池辺りは、土地区画整理組合と言っても地元の開発業者「山万」によって、公園として整備され、接した工区に、いまは、戸建て、マンション、高齢者施設、小ぶりの商業施設が並ぶ。四半世紀も前になるが、自治会館建設をめぐって、住民を二分するような事態が起こって、夫婦ともども、この地区の住民自治会とかかわることになった。開発に伴う「自然環境の保全」「地区計画」「住居地域の安全」「道路整備」・・・などをめぐって、業者、市役所、県庁などとの交渉が続いた時期もあった。街のあちこちに、さまざまな思い出がまつわるのだった。

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  正面が井野村の鎮守「八社大神」と井野城跡の森。浅間神社の小さな鳥居も見える。この北部調整池が作られる前は、八社の森を囲むように田んぼだったそうで、近くの井野中学校辺りが、腰までつかるほどの一番深い田んぼだったという。いま宮の杜公園となり、森の向こう側に、マンション、手前左側に戸建て住宅が並ぶ。この写真を撮っている私の背後は、木々に囲まれるように井野の集落が残されている。竹林に沿った坂道を上ると三叉路の左手に井野の自治会館があり、その前の桜の木には「井野の辻切り」として有名なワラで作った龍が昇っている。いまは八か所の辻、辻でこの龍が集落の安全を守っているという。毎年1月に新しい龍と替えられ、家家の門にも小さな龍が掲げられている。Img_0883

 三叉路を左に行けば、豊山派の千手院があり、まっすぐ進めば志津へ。引っ越してきた1988年には、まだ、志津駅から千手院前が終点の路線バスが走っていた。

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 さらに、進むと、右手に庚申塚がある。大小五つの庚申塔が並ぶ。小さめの手前が、一番古くて寛政4年(1792年)とあり、まさに寛政の改革の時代である。奥にあるのが天保8年(1837年)、一番奥に見えるのが、万延元年(1860年)で、手前の正面に石像の姿がある塔と蔭にある2基が大正年間とある。

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   再び、八社大神に戻る。このあたりはイノシシが出ることもあるらしく警告の看板が出ている。左手の八社の森の切り株が何本か見える。この木々の伐採については、いろいろあった。開発業者が、八社の井野の氏子たちからの依頼で、八社の森の枯れ木・古木などの伐採と参道・駐車場整備の工事を開始すると、突然、近辺の住民に知らされた。八社の森の環境が気に入って住宅を購入したばかりという人たちは、最後の一戸売れた途端に工事を始めるとはと、怒り心頭であった。自治会・住民有志と何回かの交渉の末、200本伐採予定が70本で済んだし、参道の変更や駐車場の台数・運用変更などを経て落着した。

 そういえば、この工区の造成時には、産廃の捨て場にもなっていた雑木林から、トラック800台分が搬出されたことが確認された。そこに盛り土がなされ、その危険性に加えて、マンションや高齢者施設建設に伴う日照時間の減少、工事中の振動・騒音、通学路の安全性など近隣の住宅に与える影響などをめぐっても、さまざまな交渉が長期間なされた。マンションの階数と戸数自体を減らし、高齢者施設の階数や部屋数を減らすことで、日照時間を延ばすことができた。盛り土については、工事中、大雨で植栽ごと流されたこともあった。マンションの目の前の商業施設をめぐっては、24時間営業を売りにするスーパーを招致したものの、営業時間はどんどん短縮、10年で撤退していった。いまは、10時~18時の生鮮食品に限っての店が入ってホッとしているところだが、続いてくれることを願うばかりである。
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 ゆっくり、ゆっくり歩いて4800歩、近くの公園に戻った。この公園には、新しい自治会館が完成、オープンを待つばかりとなった。そもそも、地域にかかわるようになったきっかけが自治会館建設問題だった。ニュータウンながら、昔のムラ意識丸出しの自治会の役員会から、突如、いまある他の自治会と共用の自治会館に加えてもう一つ近くに建設するから、その資金の一部として、各戸3万円を徴収するとの回覧がまわってきたのである。それに怒った主婦たちが調べていくと、その建設に至る手続き、建設費予算の杜撰さ、建設予定地の立地の悪さ、開発業者との関係など次々に問題が浮上し、情報合戦もすさまじく?住民を二分するような状況の中、臨時総会では150対300という大差で、会館建設自体が否決されたという経緯があった。その後、地域住民の高齢化に伴い、近いところに自治会館が欲しいという要望も多く、近隣二つの自治会の協力のもと、建設委員会の粘り強い交渉で、公園内の建設が決まったのだった。公園内の施設建設は公園緑地法などのハードルが高いことは承知していたが、ともかく完成に至ったことはありがたく、大いに利用したいものと思っている  Img243_20220331105601

 上記自治会会館問題が落着した後、いささか機運が盛り上がったこともあったのだろう、知り合った主婦たち4人で、ミニコミ誌を出すことにした。1998年1月、その創刊号の「創刊のことば」は、いま読むと気恥ずかしいばかりではあるが、まだ、当時はみな若かった。新川和江の「わたしを束ねないで」の一節になぞらえて「わたしを束ねないでください、主婦という名で」で結んでいる。拡大して読んでいただけるとありがたい。また、小さな記事「宮ノ台むかしばなし」には、きょうの散歩コースの辺りにも触れている。また、1999年度には、佐倉市の「夢のまちづくりさぽーと事業」の助成(16万円)を受けて、自然観察会などの行事や地域の要人?のインタビューなど行い、ミニコミも毎月のように出していた奮闘の時期もあった。

 なお、「すてきなあなたへ」の47号からは、このブログの左欄から読むことができる。1~70号まで、ミニコミ誌の収集・利用を進める立教大学の共生社会研究センターで保管していただいている。2015年、スタッフの事情により、70号をもって終刊となったが、「終刊のことば」はない。<3月30日記>

 

 

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2021年11月 3日 (水)

退職シニアの「地域デビュー」~長い話はまっぴらです

 『朝日新聞』の日曜日に「男のひととき」という欄がある。伝統ある女性の「ひととき」の男性版である。最近、「地域デビュー」と題した投稿が目についた(10月24日)。72歳の男性が、一念発起して自治会の役を引き受けて、広報担当にでもなったのだろうか。型通りの会報の回覧版を工夫すると、ご近所さんから声をかけられたり、仲間を募りハイキングを楽しんだりして、地域デビューを実感しているという主旨だった。

 この方の場合は、穏やかな地域デビューのように見受けられたが、なかには「老害」とも思えるような振る舞いをする人たちがいる。これは男女、関係がないようだ。
 かれこれ、20年前ほど前のことになるが、私たちの自治会は、500世帯規模ながら、長い間同じ人が自治会長を続け、その“お友達”で役員を固め、総会も名ばかり、かなり杜撰な運営が続いていたらしい。もちろん、そこには女性の名はなかった。いわば「オヤジサロン」だったのである。その自治会から、突如、新しい自治会館の建設費用が足りないから、一世帯3万円を徴収するとの回覧が回ってきた。会館の用地も、設計図も、建設費もその全容がほとんど知らされていなかったこともあって「どうして、3万円?おかしくない?」という、ご近所の女性たちが、異議を唱え、署名を集めているのを知って、私たち夫婦もその活動に参加した。当時、「3万?ゴルフの1回分じゃないか」という男性役員の言が物議をかもしたりしたが、会館建設は臨時総会の圧倒的多数で中止となった。 
 それからは、私自身も、自治会役員、会長、地域の開発をめぐっての対策委員、防災委員、通学児童の見守りなどの自治会活動に従事してきた。この数年は、総会に出席する程度だったが、その総会も、コロナのため書面によるものとなった。その矢先、今年度、班長の役が回ってきたので、冒頭の投稿にも気づいたのかもしれない。
 この間、多くの地域男性、シニアと一緒に仕事をしてきたことになる。地域の自治会の20ほどを束ねた連絡協議会というのがあるのだが、そこへメンバーとして出席をしようとしたところ、「あんたが来ると、面倒なんだワァー」と面と向かって言われたことがある。その連絡協議会は地域の開発業者の下請け機関の様相を呈していた時代である。また、私たちの自治会には、防災委員会というのがあるのたが、東日本大震災の際、ほとんど機能を果たさなかった。私は友人に誘われて、防災委員になって、驚いたことがある。従来からの女性委員が、会議の始まる前に集合して、お茶や茶菓子の用意をしていた。そして忘年会の会費まで委員会の予算から出ていることも知った。友人と二人で、思い切って異議を唱え、改まったこともある。 ともに活動してきた男性たちの中には、現役時代の肩書や体験をかざして、行政や開発業者と交渉に及んだりする。ともかく話が長い、場所を“わきまえない”発言が延々と続き、イライラすることもあった。いまだに「報・連・相」とか「破れ窓理論」を説いたりする。
 最近は、団塊の世代の高齢化に伴い、やや若い第二のお勤めシニアや現役世代の男性たちが役員やリーダーを担うことも少なくない。すると、判で押したように、「会則」なるものをイジリ始め、そして新しいことを何かやり始めたいらしい。
 たとえば、少子化が進む中なので、自治会の会員世帯で赤ちゃんが生まれたら「誕生祝い」を出したい、地域であたたかく祝ってあげたいものだとか、会員による地域に寄与するグループ活動や趣味のサークル活動に助成金を出して、地域の活性化を促したいとかが提案され、前者は、生む・生まないは個人事情によるものだから祝い金はなじまない、里帰りして出産した場合はどうするかなどの意見が出て、沙汰ヤミになった。後者は、自治会会則まで改正したが、それ以来一件の申請もないというのが現実である。
 さらに、自治会の役員などを経験すると、退職の前後にかかわらず、<地域の活性化を目指して>行政が推進する「自治会協議会」「まちづくり協議会」、NPO法人の立ち上げなどに参加、その中心に収まりたいらしい。いまだにおなじみの人間が会長に収まったりしているのを会報などで知ることになる。それも、イベント写真満載だけの“会報”だったりする。
 そんな現状を前に、なまっじか地域に“貢献”していただかなくとも、放送大学に入学したり、俳句やカメラ、ゴルフなど趣味の世界や同窓会活動、あるいは孫育てなどに没頭したりして、力を発揮していただけないだろうかとも思う。
 また、現役時代にあっても、地域の問題や回覧板には見向きもしない「世帯主」が、家の前にマンションが建って日陰になりそうになったり、宅地造成の振動で家の壁にひびが入ったりすると、俄然、頑なに絶対反対を叫ぶことになったりする。

 「地域デビュー」「公園デビュー」「PTAデビュー」などとはいわず、ふだんから地域の問題に目を向けて、家族やご近所とコミュニケ―ションを取っておく必要があるのではないか。回覧板のみならず、自治体の広報や議会報告などのも目を通しておくことが重要ではないか。これは男女を問わないだろう。私の現役時代の自戒をこめていうならば、家事や子育てに精一杯だったし、ご近所とは生協の班会、娘のソフトボールチームのお母さんたちとの付き合いぐらいだった。地域や自治体の一員として自覚は、たしかに希薄だったのである。

 

 

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2021年4月20日 (火)

自治会、住民の高齢化とコロナ禍の中で、どうなっていくのか

 新年度、自治会の班長の番が回ってきた。私たちの自治会は、かつての新興住宅地、三つの丁目が併さっての650世帯、35班ほどがある。私たちの班は、17世帯。かつては20数世帯だったのが、ぽつぽつと自治会自体を脱ける世帯も現れた。そして、高齢化に伴い、さまざまな事情で、班長は引き受けられないという世帯が数軒あって、回ってくる順番が少しづつ早くなっているのは確かである。 
 三月の末、まず、新年度の班長会があり、10人の役員を選んだ。班長は何とか引き受けられるが、役員はどうしても引き受けられないという世帯と過去に役員をしている世帯はパスできるというルールがある。我が家は、十年前に、班長から役員にもなっているし、今世紀?初め前後に、夫婦のどちらかが会長や役員をしていた時期があったので、もちろんパスをした。私たちの丁目には14班あって、世帯も多いので、5人の役員を出すことになっていた。役員は引き受けられないという理由をめぐってはひと悶着あったが、先のルールで半分の7世帯が役員候補から外れ、7世帯から5人の役員を出すという厳しいことになった。あみだくじで5人が決まり、ほかの丁目も同じように決まったらしい。あわせて10人、住民 の世代交代もあったのだろうか、比較的若い世代の方、女性も多く、一安心であった。 
 その後、役員の担当も決まり、役員選出の班は、新たな班長も決まり、最初の班長会が週末に開かれた。班長35人と役員10人が集まるのだから、三自治会共用の狭い自治会館では、「密」ということで、前回の役員決めの班長会と同様、近くのコミュニティセンターの大会議室での開催であった。机も並べず、椅子だけでも、かなりの「密」となった。昨年度は、流会となった班長会もあったらしいが、丁目ごとに3回に分けて自治会館で開いていた。役員は3回、同じことを繰り返さなければならず、かなりの負担であったろう。さらに、昨年度は総会も書面だけの評決だったし、防災訓練、餅つき大会、福祉まつりなどが中止だったし、側溝清掃も延期になった。広域で行われる地元の祭りが中止になったのは、各自治会の負担が大きかっただけに、かえってよかったのではないか。今年も中止ということなので、私個人としては、自治会の祭りへの自動的な参加は、ぜひ見直してほしいと思っているところである。

 今回、これからの班長会の会場をどこにするかが議題となった。3回に分けてとなると役員負担は大きい。コミセンにすると、歩いたら20分以上はかかるので、やや遠いのが難点だが、一堂に会する班長会となり、駐車場も広いというメリットもある。車のない我が家では、往復400円のモノレールを利用しなければならない。雨さえ降っていなければ、自転車 ということも考えられるが、夜間となると、少し不安でもある。自治会費3500円よりかかってしまう。自治会活動はボランティアには違いないが、思いはやや複雑。車の人はガソリン代がかかるとも言っていたが、これももとをただせば、新型ウイルスの感染を抑え込めなかったためだろう。 
 また、近く の公園に二つ目の自治会館が立つ計画があるのだが、なかなか進まない。開発業者の協力も得られず、当初は、用地難であったが、三自治会による建設委員会と市役所公園緑地課との交渉でようやくたどり着いたのが公園内の建設だった。ところが、公園と接する自治会に反対する会員がいるということで市役所は及び腰になったらしい。市役所は、自治会の法人化と引き換えに、公園内建設を認めたフシもある。私は、自治会の会員として赤ちゃんにまで、議決権があるとする法人化が自治会本来の姿なのか、弱体化、形骸化につながる のではないかと考えているので、なおさら心配でもある。今年度に何とかしないと、市からの建設費補助が出ないことになってしまい、建設が見送りになったら 、元も子もなくなってしまうのではないかと。近い公園に新しい自治会館が欲しいという願いが、早く実現するよう、班長としてできることがあれば、努力もしたい。 
 
自治会の様子も、いつもよりはわかる、せっかくの機会なので、自治会のレポートも続けたいと思っている。なにせ、私のこのブログで、常にアクセス数が多いのは、記事としてはかなり古いのだが、自治会の社会福祉協議会、日本赤十字社などとの関係、とくに寄付、募金の可否に触れた記事、開発と環境、街づくりに関する記事なのである。自治会の、古くて新しい問題でもあるのだと思う。

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今年もウラシマソウが健在である。写真下の、紫の可憐な花はなんだろう、図鑑と首っ引きで調べてみたが、エンゴサクのなかま?か、わからなかった

 

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2020年3月14日 (土)

自治会総会も中止~議決は書面になる中、自治会を考える

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イチジクの木のもと、白いラッパ水仙に続いて、ニホンズイセンがいっせいに、花をつけた。

 

 今日、冷たい雨の中、町内自治会のパトロールに参加した。650世帯40班近い班が各丁目ごと、3コースに分かれての月一のパトロールなので、2年間に1回くらいの割合で回ってくる。班の人たちと顔を合わせるのは、年間を通じて自治会館清掃、年末清掃と総会くらいなので、なるべく参加するようにしている。今年は、なんと、その年度末の総会が中止で、書面での議決だけになるそうだ。新型コロナウィルスの影響はここまで来てしまった。 

 その情報も、パトロール中に今年の班長さんから伺った。まだ総会資料も届いていない。パトロールに参加したのは、現班長夫妻、次期班長夫妻と去年の班長、再来年の班長予定?という私の4世帯6人という班長つながりとなった。かつて、この班は22世帯の時代もあり、参加者も多く、二手のコースに分かれてパトロールしたものである。今は、退会した世帯も多く寂しい限りであった。

 私たちの住む町も高齢者世帯が激増、自治会の役員どころか、班長のなり手を決めるのにも難しくなった。一人暮らしの高齢者、高齢者夫婦、高齢者介護に難渋している世帯にとって、会費集め、月1回の班長会議と会報などの配布・回覧、年間行事などでの役が負担だという。我が家もまぎれもない高齢者世帯ではあるが、体が動くうちは、班長くらい勤めたいと思っている。

 私は、自治会の仕事は、スリムに、スリムにと考える。行政は、自治会の法人化、街づくり協議会の結成などを促進しているが、この実態をみてみると、地域をなるべく大きく束ねて、助成金などにより、本来行政の仕事を丸投げしているように思えるのだ。住民による自治会は、行政の下請け組織ではない。市の資料配布、半官半民の位置づけとしている社協・赤十字・消防団などの募金集めなどは、本来、自治会の仕事ではない。

 地域の自治会の役割は、高齢社会にあってこそ、大事になってくるのではないか。とくに、高齢者に対する災害時の具体的な対策は手つかずのまま、「自助」を触れ回る行政、日常的にも、かつてのニュータウンの住民は、免許返上者が増える上、大型商業施設による近隣商店の撤退、クリニックの閉院、病院の統廃合などによる、交通難民、買い物難民、医療難民となりつつある。地域を問わず、「限界集落」と呼ばれて、不自由な生活を余儀なくされる人々も増える。その一方で、国の防衛費は、年々増額の一途をたどり、大企業の内部留保を放置のまま、法人税は値下げする。全世代型福祉と称して、高齢者の年金、医療、介護、生活保護の抑制をはかり、まさに弱者切り捨て政策を進めている。高齢者を支えるべき若年層は、非正規雇用で不安定な生活を強いられている。そんな中で、地域で、自治会で、できることは限られるが、せめて、隣ご近所が顔見知りになって、あいさつや世間話をすることから、情報交換や困りごとを集約、個別の問題であっても、自治会として行政に要請し、一つ一つ解決してゆくことができるのではないか。

 パトロールに参加した、小学6年生のお母さんは、近くの小学校の卒業式は在校生不参加ながら実施され、保護者も参加できることになったと話していた。そういえば、今週の12日には、近くの中学校の卒業式が終わったところに通り合わせた。卒業生も保護者も体育館前のあちこちで、「濃厚接触」ながら、マスク姿で名残惜しんでいるようだった。

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昨秋は、一株のススキに癒されたが、その傍らには黄水仙のつぼみがつけた。

 集団感染の元、「クラスター」の特定も大事ながら、すでに、院内感染、職場感染、家庭内感染、市中感染が広がる中、一人でも、早く感染者を見極めて、拡大を阻止するには、実質的な検査件数を拡充する体制が重要だと思うのだが。

政府は何をやってんだか・・・。情けない。

 

 

 

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2019年5月25日 (土)

自治会と寄付・募金について、やはりおかしくないですか(3)日赤と皇室の関係も改めて考えたい(続)

 日本赤十字社には、年間にして、どのくらいの社資が集まっているのだろうか。平成29年度(2017年度)で日赤本社、千葉県支部、佐倉市地区の単位で調べてみると・・・。

 いずれも決算が出ている平成29年度の数字である。佐倉市地区に関しての歳出歳入などの詳細な数字は、公開されていないことがわかった。

・佐倉市地区では臨時職員を一人置いて、社会福祉課地域福祉班職員がその事務を行っている。なぜ、地方公務員が日赤の業務を行わなければならないのかも大いなる疑問である。佐倉市で集めた社資や寄付金はすべて県支部に送り、県は、毎年、全体の11%ほどを市町村に還元していることがわかった。かつては2200万以上の社資や寄付金が集まっていたが、いまは、1700万円台を推移しているようだ。人口減や自治会組織率が低迷していることも大きく影響しているだろう。

・千葉県支部では、歳入の77~78%が社資となる。前述のように歳出の11%は地元還元、13%程度が日赤本社に収められている。いわゆる運営費は、管理業務、各事業共通管理運営費などを併せてみると1億5000万円前後、歳出総額の20%程度を占める。

・一方、日赤本社では、一般会計歳入の三分の二が社資である。これが、年々確実に減少しているので、広報に努めるとしているが、足元の、地元での社資の集め方に、「自由意思」を標榜しながら、「強制」が伴っている現実を直視し、改革しなければならないはずだ。一般会計歳出を見ると、人件費・事務費などの科目では出てこない。各事業の中に組み入れているのかはわからない。総務管理費45億と、資産管理費12億などを合わせると運営費ということになるのだろうか、20%前後になることがわかった。なお、病院、血液、福祉事業は独立の特別会計とし、退職給与資金特別会計では、平成29年度は288億の積立金、264億の交付金、基金残高は465億を超えていた。

 災害への義援金は、運営・事務費などは差し引かないということであった。団体や個人からの義援金の受け皿になっているのが日赤だといえる。そもそも、戦場で、敵・味方なく負傷者の救護にあたった「博愛」精神を社是とする、1952年に厚生省の認可法人となった民間団体である。現代にあっては、政府を、国を、ひたすら「補完」するのではなく、本来の寄付文化を育て、根付かせてほしいと、願うばかりである。さらに、皇族たちの名誉職は必要なのだろうか。しかも「公務」というではないか。

日本赤十字社HPより作成

一般会計歳入決算のあらまし(平成29年度事業報告及び歳入歳出決算概要・一般会計)

・歳入総額  312億円(←平成28年度351億円)

 社資収入  209億円(←平成28年度228億円)

日本赤十字社千葉県支部HPより作成

千葉県支部の事業・活動(平成29年度事業報告書)

・歳入総額  763,166,654円(←平成28年度783,331,516円)

 社資総額  586,181,949円(←平成28年度613,994,940円)

佐倉市のHPより

平成29年度赤十字事業資金(社資)募集実績報告

・社資総額   17,531,766円 (←平成28年度17,864,541円)

 一般        16,913,966円 (←平成28年度17,249,341円)

 法人          617,800円 (←平成28年度   615,200円)

 皆さまからお預かりした赤十字活動資金(社資)につきましては、全額を日本赤十字社千葉県支部へ送金を行いました。

<問い合わせ>
 日本赤十字社千葉県支部 電話:043-241-7531
 日本赤十字社千葉県支部佐倉市地区 電話:043-484-6135
 (佐倉市福祉部社会福祉課地域福祉班内)

 

 

 

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2019年5月23日 (木)

自治会と寄付・募金について、やはりおかしくないですか(2)日赤と皇室との関係も改めて考えたい

 昨日5月22日、明治神宮会館で開かれた全国赤十字大会に出席した皇后は「皇后雅子さま初の単独公務」などの見出しで報じられた。皇后は、日本赤十字社の名誉総裁に位置付けられている。日本赤十字社は、その前身「博愛社」を経て、発足したのが1887年なので、名誉総裁は皇后五代により引き継がれていることになる。さらに女性皇族たちが、役職に就き、今回の報道写真にも、何人かの女性皇族の姿が見られた。また、日赤の現在の赤十字社社長は、2005年から近衛忠煇(旧近衛公爵家出身、妻は三笠宮家長女)が就き、1996年からは宮内庁長官だった藤森昭一が務めていたことからも、皇室との関係は深められている。

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 その日赤から、まもなく、私たち自治会員宅に「赤十字活動資金(社資)へのご協力のお願い」という文書が回覧されるはずだ。前記事の社協会費の場合と同じように、当自治会の「補足説明文書」が回覧されるだろうか。この日赤の「社資への協力」も、私たちの自治会は、社協会費、赤い羽根共同募金と同様の扱いで、手渡し回覧袋での集金が行われ、自由意思が維持されている。

 千葉県、佐倉市において、大方の自治会は、強制徴収や自治会会計からの一括納入や自治会費への上乗せによる徴収が実施されている。県の日赤支部や佐倉市地区からの協力依頼の回覧文書のどこかには、必ず協力は「強制ではなく個人の自由意思による」と申し訳のように記されていて、一方では「年500円を目安として」「年に500円以上を目安にして」などとも書かれている。さらに、日本赤十字社のHPには、<よくあるご質問>として次のような質疑を掲載する。

会費の募集に、なぜ町内会の人などが来るのですか? 

赤十字の活動は、地域福祉やボランティア活動など地域に根ざした活動を行っており、また、災害が発生すると、自治体や地域住民の方々と協力して救護活動を展開するなど、赤十字の活動は地域と密接なかかわりを有しています。

こうした活動を支えていただくため、地域の皆さまには、会費へのご協力をお願いしているのですが、その際、赤十字ボランティアが直接お宅を訪問しお願いに伺うほか、それが困難な場合には、自治会・町内会の方々にご協力をお願いする場合があります。

  回答の前段は、建前で、本来、赤十字のボランティアがなすべきことを、自治会・町内会に丸投げをしていることを、自ら宣言し、それを自治体が公認しているのが実態である。その町内会や自治会が強制や自治会費への上乗せなどで徴収していることについては、当ブログでも何回も触れているように、最高裁の決定で違憲とされているにもかかわらず、町内会・自治会の総会決議などで、決定した方法ならば違法ではないという見解を表明していることへの異議申し立てには、どの政党も、どの自治体も、どのメディアも深くかかわろうとしない。「福祉」や「皇室」が絡んでいることをもって、いわばタブー視しているかのようである。

 この天皇代替わりの、異様なほど狂騒のなかでは、皇室情報は選別され、皇室批判が葬られていくことに気づく必要があるのだろう。

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昨年、各戸に配布された「日本赤十字社千葉県支部」のチラシ。上段矢印の箇所には「一人ひとりの自由意思で・・・」、下段の箇所には「年500円以上を目安として…」の文言が見える。

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日本赤十字社佐倉市支会のチラシ。矢印の箇所には「強制ではなく、個人の自由な意思、判断にもとづく・・・」、「年500円以上を目安として・・・」とあった。

 

 

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自治会と寄付・募金について、やはりおかしくないですか(1)社協会費の徴収、「自由」定着への歩み

 年度が替わって4月に入ると、私のブログの自治会と各種「募金」に絡む記事へのアクセスが激増?!する。新しく自治会役員になったり、班長になったりして、多分、募金徴収の仕事がわが身に降りかかってきて、疑問を持つ人が多くなるからではないかとも考えられる。私たちの自治会でも、かつては、役員や班長になって最初の仕事というのが、自治会費の徴収と5月の社協への募金500円の徴収であった。

当ブログでも、何回か触れている、自治会と寄付・募金の問題は、新聞紙上などでもよく記事にもなり、テレビのバラエティ番組の話題になることもあった。各地の自治会・町内会での強制的な寄付集めの実態やそうしたことへの疑問や改革の取り組みが紹介されることもあるのだが、全国的な動きには連動しないのが現実である。

私たちの自治会では、もう20年も前のことになるが、あることがきっかけになって、600世帯規模の10人の役員のうち6・7人が女性であった年が続いた。私もその中の一人だったのだが、社会福祉協議会が「会費」、日本赤十字社が「社資」と称して、500円を強制的に徴収するのっておかしくない?!という声が、役員からも班長からも飛び出した。私も、寄付集めを請負うのは自治会本来の仕事ではないという思いから、とりあえず、「強制」だけはやめて、社協の会員になる、日赤の社資に協力する、共同募金をするのは、あくまでも「自由」であるべきではないかと提案して、運営協議会と呼んでいる班長会の大多数の賛成で決定した。「強制」とならないためにと考えられたのは、B5の茶封筒の右肩の切れ目するから、会員・社資・寄付の希望者は、氏名を記入の上、500円を入れた小袋を、投入方法をとった。あとで、班長さんが、会員証や領収書を届けるという方式であった。封筒には、現金が入っているので、用心のため、郵便受けではなく、必ず手渡しで、ということにもなった。当初は「この町内は、なんと福祉に冷たいのか」などの声も聞かれたが、この20年間で定着した。ときには、社協や日赤の支部の人が、役員会に説得に来たこともあったという。年度初めには、市の自治人権課主催の自治会・町内会長を集めた地区代表者会議が開かれ、相変わらず、社協や日赤の支部スタッフによる協力要請の時間が設けられている。自治体が、こうした民間団体の寄付集めに全面的に協力していること自体も問題なのだが。

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私たちの自治会の方式は、むしろまれで、ほとんどの自治会は、ほぼ強制的に一定額を徴収しているか、それが面倒ということで、自治会会計から、世帯分の会費や社資、募金額をまとめて拠出しているところもかなり多いというのが現況である。

 ところが、昨日回ってきた、その手渡しの集金袋には会長名で「社会福祉協議会(会費募集)に関する補足説明」、という回覧文書が付いてきた。そこには、以下の文章とともに、「社会福祉法第109条」にもとづく、地域福祉の推進役を担う民間法人であることが付記されていた。

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 「まず、当自治会としましては、社協の会費募集に際し、お手伝いはしますが、自治会員に社協会費を強制するものではございません。あくまで、社協の活動趣旨にご賛同いただけた方のみ会費を納入頂き、当自治会はその際に回覧ネットワークを提供するのみとの姿勢です。くれぐれも誤解の無き様、よろしくお願いします」

  前述のように、私は、個人的には、本来、自治会が民間団体への寄付や民間団体の募金を請け負うべきではなく、協力する必要もないと思っているものの、現況にあっては、とりあえず、上記のように、「会費の強制」をきっぱり否定し、確認する文書を回覧に付したことは、至極まっとうなことだと思ったのだった。

 全国各地で悩まれている皆さん、自治会・町内会による社協の会費徴収について疑問を持ったり、戸惑いを感じたりしたときは、寄付や募金の基本に立ち返り、ぜひ「自由意思」によるべきとする改革を提案してみてはどうだろう。

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2019年4月22日 (月)

新緑の多摩動物園の坂もきびしかった!

 選挙の騒音を逃れて、といっては候補者に失礼なのだが、週末は、少し遠出をしての動物園だった。京王線に乗るのも久しぶりで、高尾山の山歩きスタイルの乗客も多い。動物園は、高幡不動で乗り換え、多摩モノレールからは一駅で、日野市に位置する。初めての動物園、シニアは入園料300円にはいささか恐縮、やはり家族連れが多い。

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正門を入って左右に、イノシシ、シカ、ヤギ、ムフロン、ヒマラヤタールなどを見ながら、ひたすら坂をのぼる。広く、工事中のエリアもあって、高い塀が続くところもある。連れ合いが楽しみにしていた、今日のガイドツアーは、ユキヒョウ舎前、11時集合。一番奥になるのか、ゆるやかながら、登り坂がどこまでも続く。途中、シャトルバスにと思うが、すでに満員であった。50ヘクタール余の丘陵地帯を切り開いての開園、1958年だそうだ。日本で初めて柵を設けない動物園だったとのこと。都営ながら、いまは、東京動物園協会が指定管理者になっている。

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この日のツアーは「アジア山岳地帯の動物」ということで、ユキヒョウ、レッサーパンダ、ターキンについて、丁寧でもあり、楽しい説明を聞くことができた。ユキヒョウの絶滅の危惧(4000~6500頭)に関しては、密猟が絶えないのは、山岳地帯の住民たちの経済的な背景、その問題の解決も課題であるとの話にも及んだ。レッサーパンダの背中が茶色、腹部の黒っぽいのは、天敵から身を守るためとか、ターキンなどは、説明を聞かなければ、面白い顔立ちだな、と通り過ごしてしまうところ。

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ツアーの面々・・・

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ツアー参加者に配られた冊子とバッチです。

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何を考えているのか、ユキヒョウ

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右と奥にいる毛の深いのがメスのターキンで、左手前のつるっとした毛並みがオスで、体も大きい。足の二本の太い爪で、どんな岩場でも器用に上り下りするという。

 

オランウータンが、高い綱を渡る、スカイウォークを見上げながら、ぶらぶらと気ままに坂や階段を上がったり下りたりしながら、森林浴も楽しんだ。トラ、ゾウ、サイを経て、フクロウの愛らしい表情に癒されながら、向かいの巨大なケージの天井近くを翼を広げてゆったりと飛ぶワシたちの姿にも見とれてしまう。もっと広い空を飛びたいだろうにと。

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オランウータンの見事な空中演技

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上:アムールトラ、下:シロフクロウ

少し遅くなったが、サバンナキッチンというセルフサービスの食堂でランチを済ませた。見おろす広場で、キリンの群れがゆったりと歩き、ペリカンの群れは細長い池をせわしく行き来している姿は、遠くからでも近くからでも、さまざまなパフォーマンス見せてくれるので、目が離せず、思わず長居をしてしまうほどである。

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上:キリンとペリカン 下:ヒマラヤタール

もう一つの大きな工事現場に近い窪地にはライオンが寝そべり、その隣の池にはフラミンゴが、重なり合うように群れていた。ああもうすぐ入り口に戻る。どっと疲れが出そうなところ、ともかく駅まで頑張って帰路に就くのだった。この日は、家に着くまで13460歩であった。

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上は、タスマニアデビルの絵葉書、買いました。下は、サバンナキッチンのはし袋です。

 

 

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