2017年4月22日 (土)

地域での「ボランティア」って

小学生の「交通見守り」を卒業して

 私は、小学校の通学路にあたる信号のない横断歩道で、交通見守りのボランテアをはじめて、八年になった。地元の開発業者の土地区画整理事業によって、ニュータウンを回るモノレールをまたぐ陸橋が建設され、その先にあたらしく、マンションや公園ができた。その陸橋が、道路構造令ぎりぎりの勾配があり、下った先の歩道を小学生たちは横断しなければならず、しかも、信号機が設置されなかった。そこで、地元の自治会の役員や班長、会員十数人のボランテイアによって、登下校の時間帯に毎日、二人が張り付いて見守り、<横断中>という黄色の旗を持って整理を始めたのである。

当時、その区画整理内の道路整備や宅地造成をめぐって、地元の自治会は、業者や行政と様々な協議を重ねた。周辺住宅地への環境が心配され、造成地の廃棄物の処理、盛り土の高さを制限、マンションの高度制限、建設中の振動や騒音、車両の出入りなどについてもいくつかの協定書を交わしていた。そんなこともあって、地域の新旧住民の小学生たちの通学路の安全に、少しでも力を貸すことが出来たらとの思いで、横断報道の見守りを続けて来た。後半は、ボランティアの参加者は減って、寂しかったが、曜日を決めて見守ってきた。

ほかの場所で、個人の立場で、黙々と見守りをする方もいらしたし、お孫さん二人が小学校を卒業するまで、校門前まで付き添っての送迎をし、他の児童を見守る方もいらした。朝の登校時は、PTAの保護者たちの当番制で、広範囲の幾個所かで見守りが実施されている。下校時は、青色パトロールの人たちが信号機のある横断歩道で整理をされていた。登校時、ご一緒した、若いお父さんやお母さんたちは、7時過ぎから30分ほどの時間帯なので、時計を気にしながらの人たちが多かった。思わず、「あとは私たちでやりますから」と声を掛けることもあった。下校時には、移動交番の女性警官たちと一緒になることもあった。私たちには、月末になると、小学校の教頭先生から、つぎの月の下校時一覧と行事日程が届けられた。

千葉県松戸市の小学生殺人事件で逮捕された容疑者が、保護者会の会長で小学生の登校見守りをしていたということで、保護者の見守りやボランティアによる見守りが脚光を浴びることになってしまった。少女やその家族、地域や児童たちにとっても、不幸な事件となってしまった。

私たちの地域では、この8年で、マンションから通学する小学生は、1人から始まり、今は60人以上の集団となった。今どきの小学生は、ランドセル以外の荷物が多い。さまざまな図工の作品だったり、ピアニカだったり、書道具だったりする。「きょうはプールだったんだよ」と、濡れた水着袋を提げてくる男の子、収穫物の大きなサツマイモを見せてくれる女の子、虫かごのバッタを大事そうに見せてくれる男の子、そうしたふれあいは、季節の移り変わりや遠い昔を思い起こさせてくれた。登校時も下校時も、おしゃべりに夢中な女の子たち、走ったり、ふざけあったりしながら横断する男の子には、注意する。旗を持たない手でのハイタッチ? が続くこともある。「いつもありがとうございます」なんて上級生の女の子に言われたりすると、ホロっとしたりもする。

見守りを始めたころ、1年生だった児童が、制服を着た中学生になり、ランドセルが重そうなリュックサックに代わり、挨拶をして通り過ぎてゆく。いつも図書館の本を抱えていた小学生が、わき目もふらず慎重な自転車通学をする中学生になっていた。

長いようで、短い年月だった。私は、時間の都合や体調のこともあって、この3月で辞することを決めた。協力してくれたドライバーたちに感謝しながら、ここでの事故がなかったことにほっとしている。こうした見守り活動は、その時の自治会(長)、その時のPTA(会長)、その時の校長・教頭先生により、かかわり方が随分と違うことも分かって来た。校区内の見守り個所を見まわる校長先生もいたし、ボランティアとの懇談会開いたり、行事に誘ってくれる教頭先生もいた。

こうした活動は、地域住民と小学校・行政、何よりも子供たちと大人たちとの信頼関係を大切しなければならない活動には違いない。 

これからのボランティア

高齢社会、退職者大量時代にあって、元気な退職者たちが「地域デビュー」と称して、自分探しや居場所探しのために、ボランティア活動に参加する人も多い。この頃、新聞やテレビでも、この「地域デビュー」を扱うことも多くなった。働く女性が増加する中で、濃淡はあるものの、それでも、女性の方が、子育てやサークル、日常生活を通じても、時間をかけて、地域とはなじんできていることが多い。男性たちはというと、「デビュー」するや否や、これまでの職業生活での経験や知識を「活かし」、早急に「実績」を残そうとする人たちを、私は、多く見て来たような気がする。自治会活動やサークル活動、市民運動にあっても、その行動様式に共通点が見出されるのである。たとえば、これまで、慣例や緩いルールの下で定着してきた活動に飛び込んできて、まず、組織の在り方に着目するらしく、役職固め、会則・規約づくりや改正に乗り出す。これまでは運用と知恵で何とかやってきたことが許せないらしく、細かいことをも決めたがったり、自治体との連携を強めて権威づけをしたりする。こうした傾向は、現役時代、役職者だった人に多い。現実は、そんな規則に、すぐ反応するわけもないが、「私が改革してやった」みたいなことを言う。思うようにいかないと、さらに、新しい組織や会、NPO法人を立ち上げたいとする人たちもいる。そのリーダーになれば、居場所づくり完成である。割れ窓理論とか、報・連・相(報告・連絡・相談)が要とか、シニアには、きょういく・きょうよう(今日行く・今日用)が必要だとか、そんな古めかしい話を何度聞かされたことだろう。

そうした活動が、自分の「趣味」の世界に徹していれば、比較的影響も少ないのだが、ことによったら、周辺の住民や仲間にとって迷惑極まりないことになる可能性もある。もちろん地道に、黙々とボランテイア活動にいそしむ人たちも多い。私もそんな人たちの背中を見て、自分の生き方に向き合いたい。

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2017年4月 9日 (日)

消防団・社協・日赤などへの寄付を強制されていませんか~自治会の自治とは(2)

消防団への寄付

 私の住む自治会でも、数年前から「消防団協力金」が計上されていました。10内外の近隣自治会の委員で編成するまつり実行委員会に振り込まれ、2日間の夏祭り会場の警備への返礼ということらしく、各自治会の会員数で割り当てられていました。かつて市内の自治会における社協・日赤の寄付の実態を調べた折、かなりの自治会が「消防団協力金」「消防団後援費」のような名目で、消防団への寄付がなされているということは知っていました。それも、一戸当たり千円から数千円の例もあり、消防分団に数十万円単位で渡していることも知って、驚いたことがありました。我が自治会にも、わが家にも降りかかってきたので、少し調べてみました。 

消防庁では

まず、消防庁に電話すると、地域防災室に回されました。消防団の根拠は「消防組織法」にあり、非常勤地方公務員ということで、すべて市町村の条例で決められている。消防団員は普段仕事を持っている人たちなので、特別職で、地方公務員法がすべて適用になるとは限らない。消防団本来の活動ではなくても、地域との関係で、各種の業務に携わることがある。その間での金品の授受は、両者の問題だという認識を示しました。横浜地裁判決の話をすると、たしかに、寄付の授受を見直す市町村も現れている、といいます。違法が疑われるのですから、もっと積極的に取り組んでください、と要望しました。

 

 

佐倉市危機管理室消防班では

 交通防災課の危機管理室消防班の班長に話を聞きました。以下はその主なやり取りです。

消防団員は地方公務員ですよね

そうです。

公務員は寄付の類を受け取るのは違法ですよね。

はい。

私たちの自治会は自治会財政から、「消防団協力金」というものが支出されています。これは、消防団への寄付ですよね。

自治会と消防団との話し合いで決めたことなので、行政は関知していない。

現実に、寄付として消防団員に渡っているので、禁止しないといけないのではないですか。市は、容認、放置するのですか。

いや、消防団とは「寄付を請求してはいけない」と申し合わせている。

「請求してはいけない」けれど「受け取ってもいい」ということなのですか。

消防団は、公務以外に、地域における様々な行事への協力をしていて、そうした仕事への労い、感謝の気持ちを受け取ることは問題がない。

消防団としての活動を依頼し、消防団として仕事をしている以上、また、公務以外の活動であっても、その活動で報酬を得ることは違法だし、横浜地裁判決を読んでいますか。

承知している。

佐倉市は、消防団・団員への寄付を容認するのですか。

公務外の仕事への謝礼の気持ちは、伝統的にも、歴史的にも慣例となっているから問題はない。

でも、全国各地で、法律や判例に従って、寄付を廃止している自治体があるのはご存知ですか。

承知している。繰り返しになるが、市としては、公務以外なので問題はない。

慣例や歴史が現行法の上位にあるのは問題です。ところで、市は、団員に報酬を出している以上、消防団から事業計画・報告、予算決算の報告は受けていますよね。

はい。7つの分団の下に53の部というのがある。年間で、分団に45千円、各部に54千円、の補助金を出しているので、その分だけの決算報告は出ている。役職によって異なるが、役職のつかない9割の団員には年間3万円、出動回数1回につき1500円となる。

補助金を出している以上、全体の事業や財政をチェックしなくていいのですか。

それはやっていない。 

 

佐倉市財政課では

佐倉市の「補助金等一覧」には、補助金と交付金の区分があるのが分かり、「消防団連合協議会交付金」として、運営費年間380万円が出ていることが分かりましたので、問い合わせました。

 補助金と交付金の区分の根拠は何か。
「補助金等交付基準」により、行政の代行的な業務への補助金として「消防団連合協議会交付金」を、本部・分団・部の運営費として、定額(全額)補助をしている。
 特別職としての報酬、消防費としての設備費などの他に、さらに交付金として予算を付けられている消防団が、住民、自治会などから寄付金を受け取るのは、違法ではないか。
それは、消防団と自治会との関係で、消防団が自治会でどんな仕事をしたかの実態は把握していない。
自治会と消防団とがどんな関係か、実態を把握していないことが問題なのではなく、消防団が寄付金を受け取っていること自体が問題でなのではないか。
消防団が、金をくれと言っているわけではないのだから。
請求すれば問題だが、受け取る分には問題がないというのが財政課の見解か。
難しい問題で、消防団の担当の方にもきいてみる。
 当方は、すでに消防団の担当には尋ねている。全国的に見ても、消防団への寄付を一切廃止している自治体も増えている。横浜地裁の判決は知っているか。それが判例となって、各地で見直されているなかで、佐倉市は出遅れていて、訴訟が起きてもおかしくない。
それは知らない。これから勉強する。

釈然としないまま、電話を切り、あらためて、市役所のホームページから以下を調べてみました。各資料を読んでの私の問題点を付記しておきます。 

a)「佐倉市消防団の概要」 (付「佐倉市消防団条例」など) http://www.city.sakura.lg.jp/cmsfiles/contents/0000015/15540/gaiyou.pdf#search=%27%E4%BD%90%E5%80%89%E5%B8%82%E6%B6%88%E9%98%B2%E5%9B%A3%E6%9D%A1%E4%BE%8B%27
 
多額の消防予算が計上されていることを改めて知りました。2016度では266000万円で佐倉市の総予算の5.7%で、消防組合への負担金が大部分ですが、消防団に係る予算は、7031万、その中に報酬費が5000万、交付金が323万です。「補助金」は、最高二分の一補助などの条件が付きますが、交付金は渡し切りで、事後の報告のみで足りるとのことで、使い勝手がいいことになります。市議会議員の「政務調査費」も「交付金」です(14頁)。団員は現在754人です。なお、消防団条例には、階級・規律・懲戒事項はあるのですが、団員の「遵守事項」というのが、抜けていることも分かりました。それを補うものかどうかわかりませんが、「概要」には「4.消防団について」の項目があり、以下のように記されています。

(1)消防団員の身分・仕事・権限

[1]消防団員の身分

   3.消防団員は社会に奉仕する団体である

②消防活動に対して何らの代価も求めない。 

b)『自治会長町内会長・区長の手引き』H28年度版(4748p、佐倉市の消防活動)

http://www.city.sakura.lg.jp/cmsfiles/contents/0000004/4954/28yakuintebiki.pdf

驚いたことに、想定問答集「消防団の後援会費というのはどういうものなのですか」に「後援会費につきましては、地域の方が、同じ地域の中で仕事を持ちながら消防団活動に従事されている方々の労をねぎらうために支援をされているものと考えます」と、佐倉市の見解が示されていました。「地域の厚意による任意のもので強制・義務的なものではありません」との説明もありました。しかし、これは、確実に地方公務員である消防団(員)への金品の授受を、佐倉市は地域の人々による「慰労」であり、地域の「厚意」として公認していることになります。そして実態は、地域の住民ひとりひとりの「厚意」と言いながら、自治会などでの一括集金や一括納入を黙認していて、二重の意味で違法性が高いと言えます。

市の消防班の見解は、「消防団への寄付」は、「公務以外に、地域における様々な行事への協力」への「労い、感謝の気持ち」という回答がありましたが、上記「消防団の概要」の「4.消防団について」においては、火災発生時以外の①~④も公務として挙げられています。佐倉市の消防班が例に挙げた「祭りの警備」などは、2-②に該当するのではないでしょうか。

(1)消防団員の身分・仕事・権限

[2]消防団員の仕事

  1.火災発生時①~④

  2.災害発生時以外

   ①火災発生予防

   ②警備警戒活動

   ③教育訓練活動

   ④機械器具等の点検 

c)佐倉市補助金一覧
http://www.city.sakura.lg.jp/sakura/hojokin/H28/index.html

d)補助金等交付基準(佐倉市)http://www.city.sakura.lg.jp/cmsfiles/contents/0000005/5189/kouhukijyun27.pdf#search=%27%E4%BD%90%E5%80%89%E5%B8%82+%E8%A3%9C%E5%8A%A9%E9%87%91+%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%87%91+%E6%9D%A1%E4%BE%8B%27

 佐倉市における「補助金」「交付金」の区分は明確ではない上に、団体に対する「必要な額」を交付するといいながら、定額を渡し切りというのは矛盾ではないかと思います。

 

 一度、皆さんも自分の住む自治体での消防団の現状、自治会でどんな寄付や協賛金があるのか、などをしっかり確かめたうえで、問題や疑問があったら、市役所などに質問や要望をしてみてはいかがでしょう。私も、近く論点を整理した上で、市長へ要望書を出すつもりです。全国各地で「消防団への寄付」の廃止に向けて取り組んでいる方々がいます。とくに横浜地裁以降、横浜市、高知県の南国市・香美市はじめ多くの市町村、唐津市などなど、「消防団への寄付」は廃止となりました。

 

 

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消防団・社協・日赤などへの寄付を強制されていませんか~自治会の自治とは(1)

寄付の自由

自治会や町内会の総会の季節ですね。自治会の役員や班長さんの任務を引き継いでほっとしている人たちのいる一方、厄介な仕事が回ってきたと嘆いている人も多いと思います。いや、何年も面倒な仕事を引き受けてやっていると居座る自治会長や役員もあるかもしれません。

自治会の事業のなかの親睦や防災・防犯などの環境整備と並んで、地域の他団体との協力・協賛事業があると思います。その中で、日本赤十字社の社資、社会福祉協議会の会費、消防団(後援会、協力会なども含む)への協力金などが、自治会財政から一戸当たりいくらの計算で、一括して全戸分を支出していることはありませんか。あるいは、自治会費と一緒に、班長や役員が集金していませんか。地方によっては、神社への寄付などもあると思います。

しかし、それは、いずれも、寄付の強制に当たり、違法です。日赤は「日本赤十字社法」は社団法人の類似機関と位置付けられ、寄付を集めることはできますが、寄付はあくまでも個人の自由です。社協は、一般の社会福祉法人の一つで、会員になるかならないか、寄付をするかしないかは個人の自由です。自治会の総意といえども、個人の自由であって、自治会費からの一括寄付や上乗せ徴収、戸別徴収による寄付は、憲法の思想信条の自由からも認められないことは、最高裁での判例があり、この件に関しては、当ブログでも何度も繰り返し記事にしています。この数年で、アクセスの多い記事の上位は、次の通りで、合わせると数万になり、責任も感じます。ほかの記事も精魂込めて書いているのになあ・・・、という気持ちもないではありませんが。

201448日~174月7日)

1.「自治会費からの寄付・募金は無効」の判決を読んで自治会費の上乗せ徴収・...
dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2007/08/post_6d09.html

2.自治会の募金・寄付の集金の問題点~やっぱりおかしい、全社協や共同募金会の...dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2010/11/post-1838.html

3.赤い羽根共同募金の行方~使い道を知らずに納めていませんか、情報操作のテク...dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2009/12/post-2f90.html

4.住んでいる町の「社会福祉協議会」の実態を調べてみませんか: 内野光子のブログdmituko.cocolog-nifty.com/utino/2010/06/post-62d3.html

 消防団への寄付

消防団への寄付は、社協や日赤とは性格が異なり、消防団は行政機関で、消防本部は役所内に置かれ、常勤の公務員が事務を執り行っています。消防団員は、「地方公務員法」第63項の五で規定されている、れっきとした非常勤の地方公務員で、地方自治体から報酬も支払われ、退職金も支給されている公務員への寄付になります。それだけに厳密に考えなければなりません。

「消防組織法」第9条「 市町村は、その消防事務を処理するため、左に掲げる機関の全 部又は一部を設けなければならない。  消防本部  消防署  消防団」とあり、その第15条で、詳細は市町村の条例に委ねています。

また、「地方財政法」第4条の五では、「国は地方公共団体又はその住民に対し、地方公共団体は他の地方公共団体又は住民に対し、直接であると間接であるとを問わず、寄附金(これに相当する物品等を含む。)を割り当てて強制的に徴収(これに相当する行為を含む。)するようなことをしてはならない」としています。

そして、2010324日、横浜地裁の判決では、消防団の寄付について、つぎのように言及しています。「消防組織法上、消防団が横浜市の行政組織の一部に組み込まれていることから、法令で定める消防業務以外に、自治会・町内会等の地元コミュニティのための各種業務を担う権利能力なき社団としての性質を併有しているとして,消防団の構成員である消防団員の慰労のために,市民等から寄附金等を受け取ることは,公務員が本来の職務やそれに関連する業務につき金員を受領しているとも受け取られる可能性があるから(被告は消防団が行う自治会・町内会等の地元コミュニティのための各種業務につき,消防団の本来の職務と全く関連するものではないとの前提に立つようであるが、行政組織である消防団の名称で行う活動が、防火・防災等の啓発活動とも無関係と言い切れるのかどうかについては再考の余地があろう。)、決して好ましいものではない この点は,平成20年に条例が改正されて消防団が報酬手当を支給されている現在、なおさらである」と。さらに「条例改正以降は,消防団が、本来業務のほか本来業務との関連が疑われる活動につき,市民等から慰労などの趣旨で直接寄附金を受領することは、違法となる余地がある」としています。

従来からも、消防団への寄付には疑義が多かったのですが、この判決を受けて、全国で、消防団への寄付・協力金などを受け取ることを禁じ、消防団への寄付を廃止した市町村が続出していて、心強く思っているところです。 (つづく)

参考

消防組織法(消防団関係)

http://www.fdma.go.jp/html/singi/180913_pdf/180913s1-10-4.pdf#search=%27%E6%B6%88%E9%98%B2%E7%B5%84%E7%B9%94%E6%B3%95+%E6%B6%88%E9%98%B2%E5%9B%A3%27

2010324日横浜地裁判決文file:///C:/Users/Owner/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/R3E1RG6B/消防団裁判.pdf

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2016年3月16日 (水)

お騒がせしましたが、番組は終わりました

 ご案内したTBSの朝の番組の「自治会」コーナーでしたが、いかがでしたでしょうか。自治会役員の横領事件や再現ドラマなど取り入れての脱会トラブルに時間を割いていました。やや特殊な事例ではなかったか、と思われました。多くの自治会が抱える日常的な「自治会と寄付金」の問題では、上乗せ無効の最高裁決定がやや詳しく解説されたのはよかったのですが、コメンテイターたちが、自治会費に2000円上乗せの無効を勝ち取るための訴訟費用を2000円と比べ、「費用対効果」的な言及が主流を占めていたのは、残念でした。

 なお、私のコメントは、予想通り数十秒の世界となりました。取材の記者は、「寄付の自由」を少しでも実現するための、実践的な方法について関心があり、私もその方法や資料を提供したつもりでしたが、「寄付は自由」の原則論を述べた部分だけの放映でした。
 メディアの関心の在り方、メディアへの対応については、よい勉強をさせられました。
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2016年3月15日 (火)

明日のTBS白熱ライフビビットで<自治会>についての小特集があります

 明日16日のTBSの朝のワイド番組「白熱ライフビビット」(8時~9時55分)の「フォーカス」というコーナーで自治会について取り上げるとのことです。先日、地元で、「自治会と寄付金」について、担当記者から取材を受け、一時間半ほど面談しました。どのように編集されるのかわかりません。もしかしたら、映像が流れるかもしれません。長い番組なので、どの辺になるのかわかりませんが、「自治会」の問題をいくつか取材しているようでした。お時間があるようでしたら、のぞいてみてください。

追記、3月16日 朝
番組の前半、8時45分頃から自治会関係のコーナーが始まる由、昨夜連絡を受けました。

明日は、町内会トラブル第2弾!
脱会希望したら…恫喝も!?町内会っている?いらない?

近年増えてきている町内会のトラブル。
“脱会できない”“断れない寄付”“不透明な会計”など...
町内会への不満や疑問を持つ人が後を絶ちません。

暮らしを良くするためのはずの町内会が
悩みの種になっているケースも…
町内会が果たす役割とは?
そもそも、いま町内会はいるのか?いらないのか?

もっと見る
白熱ライブ ビビット - tbsテレビさんの写真

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2016年2月 9日 (火)

きのうから、朝日新聞で「自治会は 今」が始まりました

28日朝刊の第1回は「断れない<寄付>って変 個別集金・目安額プレッシャーに」というものだった。「自治会と寄付金」については、自治会の役員時代から追いかけているテーマで、このブログにも何回か記事を書いていて、直近では、以下の記事がある。

・「自治会と寄付金」問題がなかなか改善されないのはなぜか~自治会が共同募金や社協会費を集める根拠がないのに?(20151210日)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2015/12/post-3df2.html

 一昨年になるが、「自治会と寄付金」と題して、朝日新聞の「私の視点」(2014317日)に寄稿し、掲載された縁で、昨年11月に、朝日新聞の取材を受けた。上記記事でも紹介したが、朝日新聞では、寄付金の問題だけでなく「どうする?自治会・町内会」と題して、フォーラム欄で連載されたばかりだった。反響が大きく、取材を続け、また、自治会の問題を扱いたいのでというのが取材の趣旨だった。取材班の一人O記者と3時間近く話し込んだ。数日前「遅くなりましたが、来週から連載が始まります」との連絡が入った。自治会の各種寄付金への対処として、私の自治会役員時代から始まった「封筒の手渡し回覧によって、自治会員の寄付自体の自由、金額の自由を辛うじて維持している」という話が、佐倉市の一自治会での実践例として、あのような記事になったわけである。「寄付」の本来は、個人の自由で、自治会・町内会が介入したり、便宜を与えたりする余地のない問題で、最高裁決定など判例上も確定しているのにもかかわらず、その実態は記事のレポートのようなことが横行しているのである。私としては、本来、自由であるべき各種寄付が、なぜ自治会・町内会によりなかば強制的に集められているのか、なぜ寄付募集団体が、自治会・町内会を手足のように利用して募金させているのか、なぜ自治体は、いつまでもそれを黙認しているのか、そのこと自体に切り込んで欲しいと思っている。これから、どういう展開になるのか、楽しみでもある。

 記事の画像の一部とPDF化したもの(全文が読めます)を添付しました(日付のメモは、間違えまして、2月8日に訂正です)。

Img113

http://dmituko.cocolog-nifty.com/jitikaihaima1.pdf


 

 

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2015年6月 5日 (金)

佐倉市の市長選での順天堂大学誘致問題とはなんだったのか~また新しい情報に接して

順大誘致問題の勉強会へ 

まるで嵐のような様相で、通りすぎていった市長選・市議選におけるユーカリが丘駅前の順天堂大学誘致問題とはなんだったのか。結果的に敗れたN候補サイドが余りにも虚偽に満ちた情報によって世論操作まがいのことをやっているのを目の当たりにして、いても立ってもいられず、当ブログにも何本かの記事を書いた。投票日からは、あっという間に過ぎた一か月たったのだが、そんな折、順大誘致問題についての勉強会があると声を掛けられた。 

井野東開発での体験~山万の手法

 順大誘致問題に関して、私は、ブログに書いた以上の情報は持ち合わせてはいなかった。でも、開発業者山万を業務代行とする「井野東」土地区画整理組合による開発事業については、近隣住民としてつぶさに眺めてきた。同時に、隣接の自治会の住民として、自治会に設けられた開発対策協議会の委員として、さまざまな活動をしてきた。このブログにも、その後半部分の一端をいくつかの記事にもしてきたので、キーワード「都市計画」「土地区画整理事業」「佐倉市」などで検索を掛けていただければと思う。この井野東開発は、本格的には2002年から始まるが、その準備はその数年前にさかのぼる。その過程で、いやというほど山万の手法を思い知らされたのである。少しでも今ある緑を残してほしい、危ない道路はやめてほしい、安全な造成・建設工事と日照確保・騒音防止などを願う住民による署名、意見・要望をその都度、市役所や山万に届け、説明や協議を求めた。区画整理、都市計画の決定に必要な法的な手続きの過程でも、縦覧・情報公開・意見書提出、公聴会での意見公述などにも多くの住民が参加した。だが、当時は、佐倉市としても、この開発を都市計画の一端として積極的にバックアップしていたため、結果的に私たち、周辺住民の意見などは、ほとんど聞いてもらえなかった。重要な交渉や協議には、行政の担当者も複数・多数で参加していたことは、当たり前と思う一方、最近の行政の姿勢からは、ちょっと想像ができないでいる。そうした中で、私たち自治会と市長との面談、市長の現地視察などを実現させながら、自治会と区画整理組合・山万との「覚書」は行政立ち合いで手交した。連日連夜と言ってもいい協議で締結した、ある工区の「工事協定書」は、住民が決して満足するものではなかったが、「覚書」も「工事協定書」も、その後の建築物建設にも生かされ、せめてもと、それらの趣旨や文言が順守されているかを見守っているのが現状である。

 しかし、現実には、周辺住民の要請や期待が、ことごとく「粛々と」覆されていくのを見ながら暮らすのは、じつに口惜しく、息苦しいものがあった。今回の順大誘致にかかわる地域の地権者や周辺住民の方々も、同じような思いをされないよう、切に願うのだった。

新しい情報~3回にわたる住民説明会で、何が起こっていたか

今回の勉強会では、そうした私の思いの一端も伝えた。順大誘致問題は、山万の開発利権が露骨に浮上した一件ではなかったか。大学誘致を絡めた開発計画を、強引に推し進めたいばかりに、「順天堂大学誘致の会」をリードして、いわば慎重派だった現職市長の引きおろしを目論んだ市長選挙だったように思う。その執念と物量作戦は目に余るものがあった。選管や警察からの再三の撤去要請にもかかわらず、大量の違反ポスターや中傷ビラが市内に溢れた。ネット上の虚偽情報を含むサイトや動画広告に至っては、そのえげつなさに眼を覆うものがあった。投票日の翌日、それらのすべてが撤去、削除されていた。もっとも、違反ポスターについては、いまだ、残っているところもある、と参加者の一人が語っていた。

 そして、勉強会では、あらたな情報を得ることができた。201376日に開催された「駅北区画整理組合設立準備会 第1回近隣説明会」(ユーカリが丘3丁目自治会、4丁目自治会、上座第2町会、第7町会、第3町会ほかより計57名参加)の模様は一部、すでにお伝えしたが、説明会は、長い空白の後、市長選直前の329日の「(仮称)佐倉市ユーカリが丘駅北土地区画整理事業 概要説明会」(ユーカリが丘3丁目自治会、4丁目自治会、上座1~7町会自治会から70名参加)、4月30日「(仮称)佐倉市ユーカリが丘駅北土地区画整理事業 第3回事業概要説明会」(ユーカリが丘3丁目自治会、4丁目自治会、上座1~7町会自治会より25名参加)の議事録を見ることができた。3回の説明会の表題が異なるのも?なのだが、議事録を読んでいくと、私の懸念はますます募るのだった。

   説明会の案内の回覧期間が短く住民に徹底しなかったり、説明資料がパワーポイントだけだったり、掲示のみの用意で済ませたりなどの情報開示の不備があったことにも住民は納得しがたいようであった。

 ユーカリが丘3丁目の地区計画を条例化する際に、今回の再開発対象区域にある山万所有の戸建て用宅地を用途変更する場合には自治会との協議を前提とする「覚書」を無視して、近隣商業地域へと用途変更計画を発表したのも住民を怒らせた。

 対象区域に接する6mの生活道路を3mの歩道を付して9mにする道路計画も、周辺の施設によって交通量の激増が予想されるだけに不安が広がっている。さらに、1年半以上の空白の後、市長選直前の説明会では、とりあえず、近隣商業区域の建蔽率80、容積率300%は、大学予定地だけに限定して、他を80200%とすること、同時に、順大の学生規模が将来的に870人から2000人になるときは、容積率300%が広がることもありうると発表している。とりあえずの容積率を抑えたのは、市との協議の結果だったのだろう。山万による順大誘致の決意表明は繰り返されるが、誘致自体が不確定の中で、こうした計画が進むこと自体が、私たち市民には納得がいかない。

 今年開催の2回の説明会では、さすがに、例の「大学誘致等に関する懇話会」の報告にある「経済波及効果」に言及することはなかった。しかし、山万の幹部が、誘致が佐倉市の人口減少や民生費激増の歯止めとなり、税収増などをもたらすという文脈の中の発言に「大学生は食事を多く取りますし、地域のなかにどんどん入っていくそうした要素がありますのでそれを街づくりに活用したいなと思います」なんていうクダリもあって笑えるのだが、こんな認識だったのかと、少々がっかりもした。

 勉強会の参加者にはユーカリが丘以外の方も多くいらしたのだが、「ユーカリが丘だけに、税金を投入してほしくない、市の予算には、何かと地域格差を感じる」との発言もあった。

もう、メディア戦略?は、いい加減にして

 きのうのポストには「必見!65日、<NHKニューウォッチ9>でユーカリが丘の街づくりが放送されます!」の山万のチラシが入っていた。今年になって、これで何回目?11日の「NHKスペシャル」、41日NHK「あさイチ」、NHKもNHKで、ヤラセはかなりまずくなったので、“明るい話題”をと必死になって探していて、行き着くところが「ユーカリが丘」? 被災地復興にしても、地域再生にしても、民間活用にしても、よくウラも取らず、検証もしないまま、話を盛り上げる番組が多くなってきた。

宮ノ台では、また、先月、花屋さんがひっそりと店をたたんだ。この数年で、並んでいた美容院が閉り、レストランが店じまいし、パン屋さんも撤退してしまった。まさにシャッター街である。近くのイオン系のスーパーでは、「プライベート・ブランド」ばかりが並び、これまで買っていた商品がどんどん消えていく。

ユーカリが丘駅に近い新しいマンション1階のベーカリーチェーン店が、なかなかオープンできないでいるらしい。また、ユーカリが丘駅につながるホテルのパン屋さん、職人さんは見つかったのかしら。あまり品数が少ないので、びっくりしていると、職人さんがしばらくお休みなのでと、店員さんは申し訳なそうに口ごもる。

暮らしやすい、足を地につけた「まちづくり」を目指してほしい。

 

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2015年1月 1日 (木)

新年のご挨拶申し上げます

いつも当ブログをお訪ねくださいまして、ありがとうございます。

政治やメディアの動向を思いますと、重苦しさを覚える昨今です。

昨夏は、17歳の犬との別れがありましたが、10月には、ドイツを再訪、フランクフルト、ライプチヒ、ベルリンの街を歩きました。主に戦跡やドイツ統一の歴史をめぐる旅となりました。11月には、知事選最中の沖縄を訪ね、戦争の傷跡と基地の実態を目の当たりにしました。いずれも私にとっては 、遅すぎた修学旅行の感がありました。感じたこと、学んだことを大切に、息苦しい時代を少しでも切り開く一助にしたいと思っています。201511

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なお、当ブログは開設して9年になりますが、記事数は総計607本となりました。昨年、一年間の閲覧数の多かった記事は以下の表の通りです。

「自治会と寄付」をテーマにしたものが13位、91115位を占めていました。あらためて、その関心の高さに驚いています。

4は、地域の開発会社の社長がテレビ「カンブリア宮殿」に出演したときのレポートであり、地域の実情を踏まえない、社長ヨイショ番組に腹を立てたときのものです。6は、佐倉市の志津霊園問題が全国的にも知られるようなった頃のテレビ番組で、蕨市長が追っかけ取材から逃げようとしている場面が滑稽だったのです。道路土地収用に際し、市は、予定地のお寺の宗教法人と墓地移転に係る石材屋にまんまと騙されたケースで、昨年11月、ようやく157メートルの道路が開通しましたが、その総工費はかさみにかさみ、484100万、道路1mに308万もかかったことになり、その行政の責任が全くもってあきらかにされないままなのです。

7の「関さんの森」では、都市計画道路が関家所有の広い森を分断する計画だったのを、所有者、地域住民、自然保護団体そして行政らの長い間の協議の末、森をベターな形で残し、道路を開通させた経緯を知ってほしかったからです。時間はかかったが、道路開通後も所有者と熱心なボランティアたちが中心に、都市における環境保全を支え、市民の憩いの場や環境教育の場を提供していることを実感する場所でもあります。

13は、航空機騒音の問題、14は、新聞の写真におさまる森田健作千葉県知事と言えば、表敬訪問のタレントやスポーツ選手とVサインかガッツポーズをとる姿でしかない、ちょっと恥ずかしいような知事の話です。

8では、「生協」という、本来民主的であるべきはずの組織の独善的な姿勢を質したかったのです。

また、歌詠みの端くれとしての記事、だいぶ書いているつもりですが、15位までに登場するのがたった3本でした。5は、小学生、中学生短歌の入選がつづく朝日新聞歌壇についてですが、これは歌壇全体の現況を象徴的に表しているように思えたからです。新人賞などでは、若手歌人を育てたいあまり、迎合していることはないのかも心配だったのです。10は、暮にも書きましたように、いわば、私自身がこだわっているテーマでもあるので、アクセスしてくださる方が多いのはうれしいことです。12は、中学校国語教科書に登場した「短歌」に焦点を当てたものです。すべての教科書に登場した栗木京子は昨年の秋に紫綬褒章を受章しました。これについてはいずれ書きたいと思っています。

多くの読者とリンクを張ってくださっている方々に支えられ、歩むことができた9年間でした。やはり地域に根差した問題に着目し、面倒くさがらずに、書きつづけられたらと思っています。10年目の今年もどうぞよろしくお願いいたします。今後とも、お気づきの点やご意見を伺えましたら幸いです。

「内野光子のブログ」2014年アクセスランキングベスト15

                                                                                         
 

 
 

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2014年12月18日 (木)

疑問の多い「まちづくり協議会」(2)市民協働推進委員会の事業申請審議から見えてくるもの

千葉県佐倉市は、いま、小学校の校区を単位に自治会や、社会福祉協議会、PTA,商店会などの諸団体を束ねて「まちづくり協議会」という団体を行政指導で作らせ、補助金を給付してその促進を進めている。間があいてしまったが、下記の記事では、補助金検討委員会の議論から見えてくる「まち協」への数々の疑問について書いているので、一覧の上、読み進めていただくとありがたい。なお、1028日には、佐倉市のホームページに「補助金検討委員会の意見書」が公表されたので、あわせてご覧ください。 

20141019

疑問の多い「まちづくり協議会」(1)補助金検討委員会の議論から見えてくるもの

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2014/10/post-cedc.html

20141028

補助金の在り方に関する意見書(平成2610月 補助金検討委員会)

http://www.city.sakura.lg.jp/cmsfiles/contents/0000010/10496/25_00_ikensyo.pdf

 我が家が属する自治会は、当小学校区に設立した「まちづくり協議会」には参加しないことになったが、市長が出席して設立総会が開催され、20147月に発足した。その後、佐倉市長により認証された「まちづくり協議会」の事業のための補助金申請に対して、市民協働推進委員会は、審議し、その可否を決定した。この委員会は、いずれの「まちづくり協議会」についても、「認証」した以上は、「今後の協議会の発展という観点も含めて前向きなご意見を頂きたい」(「平成26年度第3回市民協働推進委員会会議概要」2014720日)、「まちづくり協議会の今後発展していくためにも委員の皆さんのご意見やアドバイスをお願いしたい」(「平成26年度第4回市民協働推進委員会会議概要」2014921日)というスタンスである。しかし、引用した、この「会議概要」は、佐倉市のホームページで読めるのだが、肝心の申請書類として提出されている「事業内容」が示されないまま、委員たちの発言と質疑のみが採録されているに過ぎない。この「会議概要」を読んだ限り、何が議論・審議の対象になっているのか分からないまま、委員と当該まち協代表者との質疑が続くのである。もっとも会議の席上では、当然のことながら、申請書類の提供と事務局からの事業申請概要が口頭で説明されている。その口頭説明部分も省略されているのである。これって、会議録の役割を果たしているのだろうか。各まち協の事業内容は、非公開にすべき内容でもないし、なぜ公開しないのだろう。もし、個人情報が含まれるとしたらそこだけを非公開にすれば済むことである。どんな事業に補助金が出されるのかが、皆目見当がつかないのである。それが、私の疑問の一つであった。

また、私の住む小学校校区のまち協の事業申請について補助の可否を審議した市民協働推進委員会の会議概要を読んでみた。まえの関係記事でも書いたように、私たちの小学校校区の自治会の中で、二つの自治会が不参加である。「不参加の理由」を委員から質された、「まち協」代表者は一つは世帯数も少ない高齢者の多い旧集落で、もう一つは「新興住宅街で様々な考えを持つ住民が多い地区」だからと説明しているではないか。これが「理由」なの?よその自治会は一律の考えを持つ住民だとも言いたげである。旧集落の不参加の理由は、もっともなことだと思う。これ以上自治会の仕事を増やしたくないとの思いだろうと思う。新興住宅街の地区の自治会の不参加の理由は、別にあったはずであるが、それを聴く謙虚さがない。少なくとも現在の自治会や社協、自主防災会などが、それぞれ個別の役割を全うすれば、自治会の屋上に屋を重ねるような「まち協」は不要で、そればかりでなく各自治会の結束や機能を弱めることになる、というのが最大の不参加の理由であった。広域で対処しなければならないときは、その都度対応すればよいし、市役所が何かと強調する「共助」は、小学校校区単位ではなく、少なくとも自治会単位の、もっと狭い、顔が見える「ご近所」同志の助け合いではないのか。

蕨佐倉市長は、私たちの小学校校区の「まち協」設立総会に出席した、その日のブログに「まち協」の役割について「市役所からは眼が行き届かない地域課題について、地域の皆さんが、意見を出し合いながら、それぞれのノウハウを生かして、解決策を見出していく場を、制度として整備したもの」と書き込んでいる(201475日)。これって「市役所は地域のことはやりたくないので、補助金を出すから、そこをなんとかうまくやって・・・」ということ?補助金を出すことによって、本来の自治体行政のなすべき仕事を、「まち協」やその構成団体へ丸投げしているのではないか。また、補助金をタテに、それらの団体の事業や活動への介入を意味しないのか。補助金検討委員会でも議論されたように、従来からの自治会や地区自治会協議会、地区社協などへの補助金や助成金との整合性を考えると、二重行政になりかねず、たんなるバラマキに終わる可能性が見え隠れする。今の政府の「地方創生」とかと共通するものがあるのではないか。

<参考>

佐倉市市民協働の推進に関する条例(平成18929日 35号)

http://www.city.sakura.lg.jp/cmsfiles/contents/0000004/4988/jourei.pdf

佐倉市市民協働の推進に関する条例施行規則(平成1911日 77号)

http://www.city.sakura.lg.jp/cmsfiles/contents/0000004/4988/kisoku.pdf

 

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2014年10月19日 (日)

疑問の多い「まちづくり協議会」(1)補助金検討委員会の議論から見えてくるもの

 私たちの街にも、小学校の名を付した「まちづくり協議会」が発足した。以下「まち協」と略す。このブログでも触れたことがある。わが家が属する自治会は、参加を見送っている自治会の一つである。その経過については以下を参照していただけるとありがたい。

・地域まちづくり協議会、住民はどこに~「まち協」は本当に必要なのか(2014410日)

http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2014/04/post-6afc.html

 そもそも補助金検討委員会って? なぜ委員の名を公表しないのか?

その「まち協」事業への佐倉市からの交付金が、いま開かれている補助金検討委員会で議論されていた。そもそも、補助金検討委員会は、2006年に現行の補助金交付基準が策定され、2008年度、2011年度と3年に一度、補助金(交付金、助成金など)の見直しの検討を行い、意見書を提出することになっている。今年も1月から10月にかけて10回ほどの会議で集中的に検討され、近く意見書としてまとめられるらしい。その9回目までの会議録が市のホームページで読むことができる。上記「まち協事業」への交付金についての議論に限ってではあるが、一部の委員により、かなりの突っ込んだ議論が交わされたようだ。ただし会議録は、5人の委員のうち、委員長の発言は明示されるが、他の委員の発言者はただ「委員」としか表示されないので、4人の委員の発言は区別がつかない仕組みになっている。行政は、よく「匿名にするのは自由な発言をしてもらうため」の配慮だという。しかし、行政が選定する有識者委員、市民公募による委員にしても、それぞれの立場から、責任を持って発言することが期待され、自らも応募しての公募委員であるにも関わらず、委員名を明示しないのはなぜなのだろう。

さらに不思議なのは、1月から検討委員会が始まっているのに、どう検索してみても、その委員のフルネームが出てこないのだ。仕方ないので、問い合わせたところ、公表してないことが分かった。決定した段階ないしは遅くても第1回会議録の資料として付されるのが当然だろう。「10回の委員会が終わって、最終の意見書を公表するときに発表します」とのことだ。

佐倉市の情報公開と言ってもこの程度なのだ。発言者の委員の氏名を発表しなどころか、会議録さえ発表しない審議会も結構ある。それは「情報公開でお願いします」とすぐ逃げる。ホームページで情報提供されてこそ「公開」なのではないか。できれば公開してほしくないという行政の昔ながらの本音が見え隠れし、隠蔽体質が払しょくできないのが行政の情報公開の実態である。

本題に入ろう。

「まちづくり協議会」が持つ矛盾

 そもそも、まちづくり協議会事業は、2007年「市民協働の推進に関する条例」に基づいて始められたもので、各小学校校区を単位の設立をめざし、校区内の自治会をはじめとする諸団体が連携して地域力を高める趣旨のようだ。とくに311以後、市や自治会での防災対策や機動力が十分機能しなかったこともあり、高齢者福祉対策などの不備も明らかになった。つまり「公助」の限界と称して、市や市長は、あわてて、自治会、自主防災会組織、社会福祉協議か、まちづくり協議会などに、地域での「共助」による補完を声高に強調するようになった。防災対策業務自体の充実ではなく、笛吹けどもなかなか踊らない?まちづくり協議会の設立促進、支援に力を入れることが、あたかも「行政の行き届かない」部分の業務を遂行することであるかのような方向性を採るようになった。この3年間の「まち協」について市議会での質疑を聴いてみるとよくわかる。毎年90万円の交付金で地域の問題解決、災害時共助の強化の主力を、この「まち協」に投げて「事足れり」としている姿勢が垣間見られるのである。

いま開催中で、間もなく意見書がまとめられる補助金検討委員会で、「まち協」についての議論をたどってみると、その問題点が浮き彫りになる。佐倉市の小学校は23校、現在、8つの校区に7つのまち協があり、その後、2つがスタートしているが、すでに解散しているまち協もある。設立時に70万、以降毎年90万円が、通常の二分の一補助ではなく、その活動が「公共の利益に資する」重要性、「市が依頼する報償的な財政支援」ということから、範囲内の全額交付されることになっている。

となると、交付金に見合う活動が持続的になされているかが問題となる。既成の地域団体、自治会、自主防災会、社協、商店会、PTANPO・・・。一つの団体ではできないところを連携して地域力を高めようというのだが、いま一つ一つの団体の組織率の低下や支えてきた人々の高齢化等が重なり、担い手が減り、団体自体の体力が衰えている中、束ねて強くなるものだろうか。私と同じ不安を抱く検討委員たちがいた。

・人材が少ない中で、元気なリタイア組が老人クラブは入りたくないかと、まち協になだれ込んだりして、すでにある組織―自治会、老人会、子ども会、防災組織などの弱体化を招かないか

・「まちづくり」は都市計画というハード面(開発・再開発、建築計画、緑化協定・・・)とソフト面があるが、佐倉市は、庁内整理が必要で、まち協が、防災、環境、青少年健全育成やイベント活動まで含み、「なんでもあり」ということになりかねない。

・自治会を中心に、そこを強化すべきではないか。

 などの意見があり(2014219日 第2回補助金検討委員会)、私も常々そう考えていた。市は、まずヒヤリングの対象とします、ということで、直接的な答えがない。さらに、疑問は続く。

・自治会単位で解決できない問題をまち協でというが、まち協がない校区はどうするのか。

・設立後のまち協の反応は、どうか。

・本来自治会が主体的に活動すべきところに、自治体が自治会活動に交付金まで出して手を入れているのは、まち協活動と自治会活動とを混同してはいないか。二重行政になっていないか。小学校区単位で、地域の自治会・町内かを組み入れるような仕組み「まち協」を作って、市役所が自治会・町内会をコントロールしているように感じられる。

 最後の発言は、委員長の疑問だったのだが、まっとうな意見で、まさに私の疑問と重なる。市は、連携や加入を強制ということはしないが、設立に向けて、参加に向けて働きかけている。地域の問題解決は、いろいろな側面があるので従来の縦割りでは対応しきれないところがあるが、行政施策を、まち協が直接担うものではないという(2014512日 第5回補助金検討委員会)。それは当然のことながら、これまで佐倉市が、自治会・町内会自体への市からの印刷物配布への協力金、自治会・町内会に助成金を出して自主防災会組織を立ち上げることを推進して来たり、広域の課題解決対策のための自治会・町内会連絡協議会に交付金を出して助成したりしていることとの整合性はどうなのだろう。地域へのバラマキの感を否めない。

 しかしながら、委員会の終盤になると、財政課からは、「いろいろなご意見をいただきましたが、コミュニティの活性化が必要という点については共通していたかと思います。担当課(自治人権推進課)とは、そういう観点からご意見をいただければという協議をしました」とまとめられ、各委員も、「より補助の効果が出るような形で、検討してください」「効果を検証したうえで、今後がどういう方向を目指すのか議論してほしい」「まち協と自治会の有機的な連携も模索していただきたい。そうした上で継続としましょう」という流れになってしまった(2014818日 第9回補助金検討委員会)。委員たちから出された疑問には、ほとんど応えられていないのに。

 つぎは、「市民協働推進委員会の事業申請の審議から見えてくるもの」について書いてみたい。

(追記)

上記補助金検討委員会から、次の意見書が出された。

 

20141028

 

補助金の在り方に関する意見書(平成2610月 補助金検討委員会)

 

http://www.city.sakura.lg.jp/cmsfiles/contents/0000010/10496/25_00_ikensyo.pdf

 

 

 

 

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